233 / 293
王国への侵攻8
しおりを挟む
フランに俺が言った様に魔法を使えない今の俺では相性が悪い。
だが、それは並の剣士や冒険者での話だ……
俺は敵の前に立ちはだかると剣を振り抜いた。
その直後、目の前の敵の体がバラバラになり砂になって崩れ落ちる。
一度斬っただけに見えるが、実際は何度も復活して切り刻んでいる。
敵の回復速度は確かに早い。しかし、早すぎるのだ。斬られた側から瞬時に回復してしまう為、俺の様に高速で何度も斬りつければ回復に必要な魔力が無くなり土に帰る。
剣を振る度に敵は砂になって崩れ落ちる。
俺が剣を一振りする毎に敵の数が減って行った。それを見たフランは俺に微笑んで言った。
「さすがは主様。魔法が使えなくても全く関係ないですね」
瞬時に敵を切り裂く俺を見たフランは感心した様子で頷いた。
フランは敵に剣を突き刺すと刀身から炎が噴き出して敵はうめき声を上げながら崩れ落ちる。
ツバキが撃破したやり方を真似て刀身に炎を纏った攻撃にしたのだろう。
魔力のコントロールは難しいがフラン達はそれが出来る。何故なら、フランの部下の獣人族の少女達も彼女と同じく武器に魔力を流して魔法を敵の体内に流し込んでいる。
敵の体内の魔力量を超えればその体は分子を維持できなくなり干からびた砂の様になって崩れ落ちる。
だが、一体の敵を倒すのに時間が掛かるのは仕方ない。それだけではなく一体に相当な魔力を使う必要がある為、少女達の消耗も激しくなる。
眷族の少女達は息が合った連携で敵を殲滅して行くが敵の数は一向に減らない。
「ベイル殿! これではジリ貧です。一度退いて作戦を練るのが得策では?」
「ニール。馬鹿を言うな! 退いたとして魔力を回復する時間はない! それに俺達が他の兵士達の心の拠り所だ。俺達が居なくなれば一瞬で瓦解する!」
俺の言葉でニールは押し黙った。周囲の兵士達が奮闘しているのも俺達が居るからだ。
確かに俺達が居なくなれば、士気が低下して崩壊するのは目に見えている。だが、このままでは全滅するだけだ。
俺は剣を振るいながら考えた。このまま消耗戦になれば確実に負けるだろう。
ニールもガントレットで敵の胸に突き入れると魔法を発動。
ガントレットが光り輝き敵の体を貫くと敵はうめき声を上げて砂になって崩れる。
俺達がいくら頑張っても押し寄せて来る敵にジリジリと後退していく。
「はぁ……はぁ……」
「はぁ、はぁ、はぁ……えぇ、大丈夫よ。ルイちゃんは私の側から離れちゃ駄目よ」
ルイを抱きかかえながら息を切らしているリアラ。
それをルイは心配そうな顔をしながら見上げていた。
だが、それは並の剣士や冒険者での話だ……
俺は敵の前に立ちはだかると剣を振り抜いた。
その直後、目の前の敵の体がバラバラになり砂になって崩れ落ちる。
一度斬っただけに見えるが、実際は何度も復活して切り刻んでいる。
敵の回復速度は確かに早い。しかし、早すぎるのだ。斬られた側から瞬時に回復してしまう為、俺の様に高速で何度も斬りつければ回復に必要な魔力が無くなり土に帰る。
剣を振る度に敵は砂になって崩れ落ちる。
俺が剣を一振りする毎に敵の数が減って行った。それを見たフランは俺に微笑んで言った。
「さすがは主様。魔法が使えなくても全く関係ないですね」
瞬時に敵を切り裂く俺を見たフランは感心した様子で頷いた。
フランは敵に剣を突き刺すと刀身から炎が噴き出して敵はうめき声を上げながら崩れ落ちる。
ツバキが撃破したやり方を真似て刀身に炎を纏った攻撃にしたのだろう。
魔力のコントロールは難しいがフラン達はそれが出来る。何故なら、フランの部下の獣人族の少女達も彼女と同じく武器に魔力を流して魔法を敵の体内に流し込んでいる。
敵の体内の魔力量を超えればその体は分子を維持できなくなり干からびた砂の様になって崩れ落ちる。
だが、一体の敵を倒すのに時間が掛かるのは仕方ない。それだけではなく一体に相当な魔力を使う必要がある為、少女達の消耗も激しくなる。
眷族の少女達は息が合った連携で敵を殲滅して行くが敵の数は一向に減らない。
「ベイル殿! これではジリ貧です。一度退いて作戦を練るのが得策では?」
「ニール。馬鹿を言うな! 退いたとして魔力を回復する時間はない! それに俺達が他の兵士達の心の拠り所だ。俺達が居なくなれば一瞬で瓦解する!」
俺の言葉でニールは押し黙った。周囲の兵士達が奮闘しているのも俺達が居るからだ。
確かに俺達が居なくなれば、士気が低下して崩壊するのは目に見えている。だが、このままでは全滅するだけだ。
俺は剣を振るいながら考えた。このまま消耗戦になれば確実に負けるだろう。
ニールもガントレットで敵の胸に突き入れると魔法を発動。
ガントレットが光り輝き敵の体を貫くと敵はうめき声を上げて砂になって崩れる。
俺達がいくら頑張っても押し寄せて来る敵にジリジリと後退していく。
「はぁ……はぁ……」
「はぁ、はぁ、はぁ……えぇ、大丈夫よ。ルイちゃんは私の側から離れちゃ駄目よ」
ルイを抱きかかえながら息を切らしているリアラ。
それをルイは心配そうな顔をしながら見上げていた。
0
お気に入りに追加
245
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる