二度目の異世界に来たのは最強の騎士〜吸血鬼の俺はこの世界で眷族（ハーレム）を増やす〜

祝勝会３

「私のハーフですよ？　人間、魔族の半端者を快く思うはずありません。人並みの愛情もなく道具の様に扱われ、孤独に生きてきました。ルイちゃんや他の子も皆、同じ様な境遇ですよ……」

　リアラの言葉は重い。まあ、それが迫害されている者達の真実だろう。

「そうか……そうだよな。なら、俺が皆は幸せにしてみせる！　だから安心してくれ。俺は家族だ」

　俺がそう言うと彼女は少し嬉しそうな表情をした様に見えた。

「はい。私達も命懸けでベイル様に尽くします」
「そんな事はいい。ただ、俺の側に居てくれ。お前達もな！」

　そう集まってきた眷族の少女達に言うと皆も嬉しそうに笑った。

　少女達に囲まれてお風呂に浸かっていると幸せを感じる。

　少女の柔肌と髪や体から香る花の様な甘い匂い。

　俺はこの幸せな時間を噛み締めていた。

　風呂から上がると少女達が髪を乾かしている。

　それをリビングで待っているとフランが目の前に現れた。

「主様。兵士が国王からの親書を持ってきたと言っております。受け取ろうと思ったのですが主様に直接渡すとの事です」
「分かった。なら、行くか」

　俺はソファーからゆっくり立ち上がりフランと一緒にリビングを出た。

　玄関に着くと兵士の1人が待っていた。

「貴方様がベイル殿ですね。こちらが国王よりの親書です。返答は明日に聞きに来ます」

　兵士はそう言って屋敷を出て。俺は兵士を見送って自分の部屋へと戻って行った。

　部屋に戻ると封筒を開けて親書を読む。

『此度の貴殿の功績を見て頼がある。
　同盟国のティアリアに巨大な爬虫類型のモンスターが現れ、こちらも魔族の侵攻で戦力を裂けぬ。
そこで勇者を送ったのたが、どうやら上手くいっておらんらしい。ベイル殿にも行って頂きたい。良い返事をか期待する。』

　国王からの親書の内容はこんな感じだ。

　まあ、文章の中でもあった『勇者』という所が気になる。

「あいつらか……俺達の手柄を横取りしてニールが消えたのをいい事に、ドラゴンを倒したと言いふらしていたからな。あれは何かやらかすだろう……」

　俺は王様へ恩を売っておくのも悪くはないだろうと考えた。

　翌日。兵士に了承した事を伝えると、すぐに屋敷から国王へと向かって馬を走らせて行った。