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残された少女達3
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ベイルは魔族達が逃げたのを確認すると、剣を鞘に納めて眷族の少女達の方を見て微笑んだ。
ルイとリアラはベイルを見て抱き付く。スピルも安心したのか、全身の力が抜けて地面に座り込んだ。
レヴィも嬉しそうに微笑んでいる。
背中に魔法を受けたツバキの方に駆け寄って行くと、地面に倒れていたツバキを抱き起こす。
「ツバキ。大丈夫か!」
「……バカ。遅いのよあんたは……」
ツバキは涙目になりながらベイルの胸に顔を埋めた。
ベイルはツバキの頭を優しく撫でながら微笑んだ。
* * *
魔王城では七天神のグレゴリウスが人間にやられたと言う知らせを受け、混乱と動揺が広がっていた。
「魔王様……グレゴリウスが人間にやられました」
そう報告する男の頭には2本のツノが生えており見るからに魔族であると分かる。青髪に赤い瞳をして引き締まった肉体からはオーラの様なものが揺らめいている。
「分かっている。お前達七天神は我が体から作り出されたからな。しかし、人生を掛けてもレベル2に上がれない人間にグレゴリウスがやられたとは思えんな……得体の知れない何が動いているのかもしれない。もっと強い魔族が大量に必要だな……エンディゴよ。姫の元に行くぞ」
「……御意」
金色の鎧に身を包み玉座に足を組んで偉そうにしている少年はエンディゴにそう告げると玉座から立ち上がり歩き出した。
エンディゴも静かに頷き、魔王の後に続いて歩き出した。
魔王城の地下深くには魔族を誕生させる様々な部屋と牢獄があり。負のエネルギーによって誕生する魔族は魔力と憎悪によって生み出されるわけだが、それは下級魔族だけだ。
上級、中級魔族は強い魔族の肉体や生殖行動によってのみ生まれる。層になっている最新部に前の魔王の娘である姫が監禁されていた……
硬く閉ざされた鉄の扉を開くと、中には裸で天井の鎖に吊るされた薄汚れた少女がいた。
「フッ……相変わらずここは臭くて汚いな……なあ、お姫様」
魔王が口元に笑みを浮かべて項垂れている少女を見た。
「はぁ……はぁ……私はまけない。きっとお父様が助けにきてくれる!」
紫色の長い髪の間から紫色の瞳が魔王を睨む。
「ふふっ……来てくれるといいですね。それで今日来たのは、姫様にはお願いがありまして……実は少し人間どもの掃除に手こずっていてね。姫様の魔族強化の力が今まで以上に必要なんですよ。だから、今までは1日に100体相手してもらっていましたが、これからは1000体を相手にしてもらいます……」
「1000って……いや! 無理! そんなには無理! 壊れちゃう!!」
顔を青ざめさせガシャガシャと鎖を揺らす少女。
「はっ? 大丈夫でしょ? 姫様には豊富な魔力と超回復よりも上位の完全回復の力があるんだから……まあ、そのせいで散々犯されても死ぬ事も出来ないんだけどね。せいぜい悲鳴を上げて下さいよ。こっちはその底なしの魔力を吸い取らせてもらいますよ姫様」
魔王がそう告げると、後ろからやって来た次々に魔族が部屋の中へと消えて行く。
「ハッハッハッ!! 魔族の未来の為に、文字通り全身全霊で尽くして下さいよ! せいぜい良い声で鳴くんだな!!」
「やだ……助けて、お父様……お父様ぁぁ……いやああああああああ!!」
部屋の中からは少女の悲鳴と鎖の揺れる音が響いていた……
ルイとリアラはベイルを見て抱き付く。スピルも安心したのか、全身の力が抜けて地面に座り込んだ。
レヴィも嬉しそうに微笑んでいる。
背中に魔法を受けたツバキの方に駆け寄って行くと、地面に倒れていたツバキを抱き起こす。
「ツバキ。大丈夫か!」
「……バカ。遅いのよあんたは……」
ツバキは涙目になりながらベイルの胸に顔を埋めた。
ベイルはツバキの頭を優しく撫でながら微笑んだ。
* * *
魔王城では七天神のグレゴリウスが人間にやられたと言う知らせを受け、混乱と動揺が広がっていた。
「魔王様……グレゴリウスが人間にやられました」
そう報告する男の頭には2本のツノが生えており見るからに魔族であると分かる。青髪に赤い瞳をして引き締まった肉体からはオーラの様なものが揺らめいている。
「分かっている。お前達七天神は我が体から作り出されたからな。しかし、人生を掛けてもレベル2に上がれない人間にグレゴリウスがやられたとは思えんな……得体の知れない何が動いているのかもしれない。もっと強い魔族が大量に必要だな……エンディゴよ。姫の元に行くぞ」
「……御意」
金色の鎧に身を包み玉座に足を組んで偉そうにしている少年はエンディゴにそう告げると玉座から立ち上がり歩き出した。
エンディゴも静かに頷き、魔王の後に続いて歩き出した。
魔王城の地下深くには魔族を誕生させる様々な部屋と牢獄があり。負のエネルギーによって誕生する魔族は魔力と憎悪によって生み出されるわけだが、それは下級魔族だけだ。
上級、中級魔族は強い魔族の肉体や生殖行動によってのみ生まれる。層になっている最新部に前の魔王の娘である姫が監禁されていた……
硬く閉ざされた鉄の扉を開くと、中には裸で天井の鎖に吊るされた薄汚れた少女がいた。
「フッ……相変わらずここは臭くて汚いな……なあ、お姫様」
魔王が口元に笑みを浮かべて項垂れている少女を見た。
「はぁ……はぁ……私はまけない。きっとお父様が助けにきてくれる!」
紫色の長い髪の間から紫色の瞳が魔王を睨む。
「ふふっ……来てくれるといいですね。それで今日来たのは、姫様にはお願いがありまして……実は少し人間どもの掃除に手こずっていてね。姫様の魔族強化の力が今まで以上に必要なんですよ。だから、今までは1日に100体相手してもらっていましたが、これからは1000体を相手にしてもらいます……」
「1000って……いや! 無理! そんなには無理! 壊れちゃう!!」
顔を青ざめさせガシャガシャと鎖を揺らす少女。
「はっ? 大丈夫でしょ? 姫様には豊富な魔力と超回復よりも上位の完全回復の力があるんだから……まあ、そのせいで散々犯されても死ぬ事も出来ないんだけどね。せいぜい悲鳴を上げて下さいよ。こっちはその底なしの魔力を吸い取らせてもらいますよ姫様」
魔王がそう告げると、後ろからやって来た次々に魔族が部屋の中へと消えて行く。
「ハッハッハッ!! 魔族の未来の為に、文字通り全身全霊で尽くして下さいよ! せいぜい良い声で鳴くんだな!!」
「やだ……助けて、お父様……お父様ぁぁ……いやああああああああ!!」
部屋の中からは少女の悲鳴と鎖の揺れる音が響いていた……
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