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スイルベーンへ2
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それはスピルも同じで、俯いて涙を流しながら悔しそうに唇を噛んで怒りに震えていた。
「魔王は討ち取った者には好きな女を与え、その場で服を剥ぎは辱めるという蛮行。最早、あれはこの世のものではない! そして言ったのです。我は大六天魔王なり! この世を酒池肉林の楽園へと変える為、人間は全て。魔族も男と醜い者は皆殺しにしろ! そう配下の魔族に命令していました」
ニールのその言葉を聞いて俺は確信した。
絶対に魔王は転生者だな。第六天魔王は信長をリスペクトか? だが、それを大六天魔王と言い変えてる事を考えると、相当な自信家らしい。ふっ、おもしろい……その伸びきった鼻っ柱をへし折ってやる!!
俺はそう心に誓って、口元に不敵な笑みを浮かべる。
たが、相手も転生者となればチート級の能力持ちだろう。レベル1000の俺は大丈夫だが、リアラやスピルの身に危険が及ぶのだけは避けたい。
しっかりと情報を仕入れて、更に眷族を増やして確実な布陣で転生者の大六天魔王との戦闘に臨みたい。
「……ありがとう。辛い事を思い出させてしまったなニール。だが、安心しろ! お前とスピルの受けた屈辱を何倍にもして大六天魔王とやらに返してやろう!」
「ベイル殿……この老いぼれ、一命を賭してお仕えする所存でございます! どうか手足として好きに使って下さい……」
ニールは立ち上がると床に立て膝をついて深々と頭を下げた。
それに習うように隣にいたリアラとスピルも俺の方を向いて頭を下げると、その頭に腕を回して胸に抱き寄せた。
「安心しろ! リアラもスピルも。そしてニールも俺が絶対に死なせない! だから、安心して俺に付いてきてくれ!」
「「……ベイル様」」
俺の胸に頭を付けたリアラとスピルは瞳を輝かせ頬を赤く染めて、安心したように頬を胸に押し付けて瞼を閉じた。
ニールは感動しているのか、俺の言葉を聞くと感極まった様子で目尻に涙を溜めていた。
それから再びテーブルを囲むと、今後の当面の行動方針を決める。
「まずは仲間を増やしたい。眷族でもいいし、協力者でもいい。まずは王都のギルドで強者を集めよう! 魔獣や魔族を倒して成果を上げれば、きっと魔王討伐に王族も乗ってくるだろう」
「人間……」
「ベイル殿の言葉とはいえ、人間と共闘ができるとはおもえませんな」
スピルとニールは、どこか複雑そうな表情をしていた。
まあ、無理もない。スピルとニールに関したら、今の魔王ではなくとも元魔王軍の配下だったわけで人間は敵対する相手だったのだ。
それを魔王を倒す為とはいえ、いきなり協力してくれと言われても戸惑うのも無理はない。
ここはステータスに王族と書いてあったリアラを味方に付けて2人を説得するしかない。
「魔王は討ち取った者には好きな女を与え、その場で服を剥ぎは辱めるという蛮行。最早、あれはこの世のものではない! そして言ったのです。我は大六天魔王なり! この世を酒池肉林の楽園へと変える為、人間は全て。魔族も男と醜い者は皆殺しにしろ! そう配下の魔族に命令していました」
ニールのその言葉を聞いて俺は確信した。
絶対に魔王は転生者だな。第六天魔王は信長をリスペクトか? だが、それを大六天魔王と言い変えてる事を考えると、相当な自信家らしい。ふっ、おもしろい……その伸びきった鼻っ柱をへし折ってやる!!
俺はそう心に誓って、口元に不敵な笑みを浮かべる。
たが、相手も転生者となればチート級の能力持ちだろう。レベル1000の俺は大丈夫だが、リアラやスピルの身に危険が及ぶのだけは避けたい。
しっかりと情報を仕入れて、更に眷族を増やして確実な布陣で転生者の大六天魔王との戦闘に臨みたい。
「……ありがとう。辛い事を思い出させてしまったなニール。だが、安心しろ! お前とスピルの受けた屈辱を何倍にもして大六天魔王とやらに返してやろう!」
「ベイル殿……この老いぼれ、一命を賭してお仕えする所存でございます! どうか手足として好きに使って下さい……」
ニールは立ち上がると床に立て膝をついて深々と頭を下げた。
それに習うように隣にいたリアラとスピルも俺の方を向いて頭を下げると、その頭に腕を回して胸に抱き寄せた。
「安心しろ! リアラもスピルも。そしてニールも俺が絶対に死なせない! だから、安心して俺に付いてきてくれ!」
「「……ベイル様」」
俺の胸に頭を付けたリアラとスピルは瞳を輝かせ頬を赤く染めて、安心したように頬を胸に押し付けて瞼を閉じた。
ニールは感動しているのか、俺の言葉を聞くと感極まった様子で目尻に涙を溜めていた。
それから再びテーブルを囲むと、今後の当面の行動方針を決める。
「まずは仲間を増やしたい。眷族でもいいし、協力者でもいい。まずは王都のギルドで強者を集めよう! 魔獣や魔族を倒して成果を上げれば、きっと魔王討伐に王族も乗ってくるだろう」
「人間……」
「ベイル殿の言葉とはいえ、人間と共闘ができるとはおもえませんな」
スピルとニールは、どこか複雑そうな表情をしていた。
まあ、無理もない。スピルとニールに関したら、今の魔王ではなくとも元魔王軍の配下だったわけで人間は敵対する相手だったのだ。
それを魔王を倒す為とはいえ、いきなり協力してくれと言われても戸惑うのも無理はない。
ここはステータスに王族と書いてあったリアラを味方に付けて2人を説得するしかない。
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