56 / 79
復讐編 あなたは絶世のファム・ファタール!
交渉とこれから
しおりを挟む
アナスタシオスが〝アナスタシアの双子の弟〟として、アデヤ達の前に現れる前。
アナスタシオスはアデヤの父である美国王と言葉を交わしていた。
「アナスタシオス・フィラウティア、我が息子アデヤの初恋を守る……その役目を、よく果たしてくれた」
美国王は頭を垂れるアナスタシオスに感謝の意を示した。
美国王の愛息子、アデヤの初恋を守るべく、女性として過ごしてきたアナスタシオス。
婚約破棄されたとなれば、その役目は終わりを迎える。
「お力になれて光栄に思います」
美国王は、学園に広がっていた〝アナスタシア〟の黒い噂を知っている。
アナスタシオスが無実であることも。
【博愛の聖女】レンコに嫌がらせをしたという時間、アナスタシオスはお手洗いに行っていた、と正直に話してある。
弟との密会は、単なる男兄弟の戯れだとも。
美国王はアナスタシオスを男だと知っている。
【博愛の聖女】に選ばれなかったからと言って、レンコに嫉妬することなどない。
だからこそ、美国王はアナスタシオスの言い分を信じた。
アデヤに〝アナスタシア〟が男だと知られないために、真実を言えず、噂を否定出来なかった、と。
アデヤの心が自分から離れていると感じたアナスタシオスは、美国王に提案したのだ。
「良い機会です。アデヤ様から婚約破棄を言い渡して貰いましょう。いつまでも、男の私と婚約している訳にはいきません。世継ぎのことを考え、そうした方が賢明かと」
美国王はその提案を快く飲んだのである。
「褒美をやろう。希望を申せ」
「陛下の労いの言葉が何よりの褒美です」
「世辞は良い」
「では、お言葉に甘えて……。私は六年間学園で学び、勉学を極めたいと思いました。このまま、卒業までキュリオ学園んで学ばせて頂きたく思います」
アナスタシオスの言葉に美国王は眉を顰めた。
もう〝アナスタシア〟はアデヤにも美国王にも必要はない。
あと一年。
アデヤに〝アナスタシア〟が男だとバレる危険を犯してまで、〝アナスタシア〟をアデヤのいる学園に通わせる理由はない。
「そこで、私から一つご提案があります」
「なんだ」
「〝アナスタシア〟は死亡したとしましょう」
「は……」
「さすれば、アデヤ様は次なる恋にも行きやすいでしょう。〝アナスタシア〟がいては、アデヤ様を迷わせてしまいます……」
「しかし、かつて愛した者が死んだとなれば、アデヤは傷つくであろう」
「聴衆の前で婚約破棄を言い渡したのですから、愛など微塵も残っていないのでしょう」
アナスタシオスは悲しそうに目を伏せながら言った。
「アデヤ様には過去の恋愛を忘れ、真実の愛に真っ直ぐ向かっていって欲しいのです」
「だが、そなたはどうするのだ。学園に通っていたいのだろう」
「私は〝アナスタシオス〟に戻ります。〝アナスタシア〟の双子の弟として、学園に通うのです。勿論、殿下には、私が〝アナスタシア〟であったことを隠し通します」
そこまで言われても、美国王は首を縦には降らなかった。
不安が拭えないのだろう。
「しかしだな……」
「お願い致します。どうか、どうか、あと一年だけ……あの学園に通わせて下さい」
彼は美しさがものを言う国、美国。
その王、美国王。
あの外見至上主義のアデヤの父。
美しい顔で懇願されては、首を縦に振るしかなかった。
□
「名俳優だよなあ。惚れ惚れするぜ」
アナスタシオスは美国王との交渉を思い出して、得げに笑う。
「自分で言うか?」
クロードは呆れた。
「期限は一年……。やるべきことは一つだ」
アナスタシオスはニヤリと笑う。
「俺の時間を奪った者達への復讐」
一目惚れをし、アナスタシオスに女性のふりをさせる原因を作ったアデヤ。
アナスタシオスを陥れたレンコ。
そして、レンコの言葉を信じ、レンコに協力した男共。
「俺を敵に回したこと、一生後悔させてやるぜ」
あまりにも極悪な笑みに、クロードは背筋がゾクゾクとする。
恐怖と興奮。
──流石、悪役令嬢だ……。
「復讐なんて何も生まないぞ」
「そりゃそうだ。復讐は生まれた怒りを殺すためにすんだから。何も生まれねえさ」
アナスタシオスはへっ、と笑う。
「しっかし、レンコのあの言葉……」
『やっと会えましたね──』
「確かに、変だよな。まるで、兄さんを最初から狙っていたような……」
「……狙ってたんだろ。最初からァ」
アナスタシオスは自分の顔をクロードの顔に近づけた。
「クロードよォ、俺になんか隠してることねえか?」
「隠してるって……何がだよ」
「俺が攻略対象って奴なんじゃねえかってことだよ」
「ええ!? 兄さんが!?」
──確かに、アナスタシアのビジュは攻略対象並……いや、それ以上の美麗さだけど!?
アナスタシアを攻略したい、と転生前のクロードだって思ったことはある。
しかし、【キュリオシティラブ】は女性向けゲームだ。
女性キャラであるアナスタシアを攻略出来るシナリオはない。
実際、アナスタシア攻略ルートはなく、二年目後半で死亡し、姿を消す。
「その反応……隠してた訳じゃあねえみてえだな」
「当たり前だろ! 知ってたら真っ先に言う!」
「じゃあ、クロードの知らねえ、【空白の三年目】に現れるのかもな」
「ゲームの終盤の終盤だぞ……!? そんな重要情報、最後の一年に出すか!?」
「シルフィトだって、二年目から登場するんだろ?」
「それは……そうだけど」
クロードはぐうの音も出ない。
「公式サイトにはアナスタシオスなんて──」
──いや、待てよ?
そこまで言って、ふと思いついた。
公式サイトには載らない攻略対象は、男性向けのギャルゲーにいたことがあるな、と。
「もしかして、隠しキャラ……か?」
恋愛シミュレーションゲームには隠しキャラがいることが多々ある。
登場条件を満たさなければ現れない、特殊なキャラクター。
──おれはゲームをそこまでやり込んでいない……。兄さんが【三年目】に登場する隠しキャラだったなら。
ならば、アナスタシアが男なのも、パッケージにデカデカとアナスタシアが描かれていたのも頷ける。
全て、ゲームの設定だったのだ。
アナスタシアが断罪され処刑されたあと、隠しキャラの〝アナスタシオス〟が登場する。
そういうシナリオだったなら?
「今までのおれ達の苦労は一体……?」
「神に踊らされた哀れな俺達……」
アナスタシオスはわざとらしくすんすんと鼻を鳴らした。
「じゃあ、レンコの本当の目的って……!」
転生前、レンコがゲームをやり込み、隠しキャラであるアナスタシオスを出現させ、惚れ込んでいたのなら……。
「レンコの目的は兄さんの攻略……!?」
アナスタシア断罪がアナスタシオス登場のフラグだったのなら、レンコの必死さも頷ける。
アナスタシアを消さなければ、アナスタシオスが学園に来ることはないのだから。
「全部……レンコの思い通り……?」
クロードはその場にへたり込んでしまった。
「ま、このままハッピーエンドってのは戴けねえよなあ?」
──悪い顔してるな……。
クロードは世界の構造を知って、絶望していると言うのに。
「地獄の底まで付き合ってくれるんだろ?」
アナスタシオスはクロードに手を差し伸べる。
クロードは諦めたように笑った。
「二言はないよ」
クロードはアナスタシオスの手を取った。
アナスタシオスはアデヤの父である美国王と言葉を交わしていた。
「アナスタシオス・フィラウティア、我が息子アデヤの初恋を守る……その役目を、よく果たしてくれた」
美国王は頭を垂れるアナスタシオスに感謝の意を示した。
美国王の愛息子、アデヤの初恋を守るべく、女性として過ごしてきたアナスタシオス。
婚約破棄されたとなれば、その役目は終わりを迎える。
「お力になれて光栄に思います」
美国王は、学園に広がっていた〝アナスタシア〟の黒い噂を知っている。
アナスタシオスが無実であることも。
【博愛の聖女】レンコに嫌がらせをしたという時間、アナスタシオスはお手洗いに行っていた、と正直に話してある。
弟との密会は、単なる男兄弟の戯れだとも。
美国王はアナスタシオスを男だと知っている。
【博愛の聖女】に選ばれなかったからと言って、レンコに嫉妬することなどない。
だからこそ、美国王はアナスタシオスの言い分を信じた。
アデヤに〝アナスタシア〟が男だと知られないために、真実を言えず、噂を否定出来なかった、と。
アデヤの心が自分から離れていると感じたアナスタシオスは、美国王に提案したのだ。
「良い機会です。アデヤ様から婚約破棄を言い渡して貰いましょう。いつまでも、男の私と婚約している訳にはいきません。世継ぎのことを考え、そうした方が賢明かと」
美国王はその提案を快く飲んだのである。
「褒美をやろう。希望を申せ」
「陛下の労いの言葉が何よりの褒美です」
「世辞は良い」
「では、お言葉に甘えて……。私は六年間学園で学び、勉学を極めたいと思いました。このまま、卒業までキュリオ学園んで学ばせて頂きたく思います」
アナスタシオスの言葉に美国王は眉を顰めた。
もう〝アナスタシア〟はアデヤにも美国王にも必要はない。
あと一年。
アデヤに〝アナスタシア〟が男だとバレる危険を犯してまで、〝アナスタシア〟をアデヤのいる学園に通わせる理由はない。
「そこで、私から一つご提案があります」
「なんだ」
「〝アナスタシア〟は死亡したとしましょう」
「は……」
「さすれば、アデヤ様は次なる恋にも行きやすいでしょう。〝アナスタシア〟がいては、アデヤ様を迷わせてしまいます……」
「しかし、かつて愛した者が死んだとなれば、アデヤは傷つくであろう」
「聴衆の前で婚約破棄を言い渡したのですから、愛など微塵も残っていないのでしょう」
アナスタシオスは悲しそうに目を伏せながら言った。
「アデヤ様には過去の恋愛を忘れ、真実の愛に真っ直ぐ向かっていって欲しいのです」
「だが、そなたはどうするのだ。学園に通っていたいのだろう」
「私は〝アナスタシオス〟に戻ります。〝アナスタシア〟の双子の弟として、学園に通うのです。勿論、殿下には、私が〝アナスタシア〟であったことを隠し通します」
そこまで言われても、美国王は首を縦には降らなかった。
不安が拭えないのだろう。
「しかしだな……」
「お願い致します。どうか、どうか、あと一年だけ……あの学園に通わせて下さい」
彼は美しさがものを言う国、美国。
その王、美国王。
あの外見至上主義のアデヤの父。
美しい顔で懇願されては、首を縦に振るしかなかった。
□
「名俳優だよなあ。惚れ惚れするぜ」
アナスタシオスは美国王との交渉を思い出して、得げに笑う。
「自分で言うか?」
クロードは呆れた。
「期限は一年……。やるべきことは一つだ」
アナスタシオスはニヤリと笑う。
「俺の時間を奪った者達への復讐」
一目惚れをし、アナスタシオスに女性のふりをさせる原因を作ったアデヤ。
アナスタシオスを陥れたレンコ。
そして、レンコの言葉を信じ、レンコに協力した男共。
「俺を敵に回したこと、一生後悔させてやるぜ」
あまりにも極悪な笑みに、クロードは背筋がゾクゾクとする。
恐怖と興奮。
──流石、悪役令嬢だ……。
「復讐なんて何も生まないぞ」
「そりゃそうだ。復讐は生まれた怒りを殺すためにすんだから。何も生まれねえさ」
アナスタシオスはへっ、と笑う。
「しっかし、レンコのあの言葉……」
『やっと会えましたね──』
「確かに、変だよな。まるで、兄さんを最初から狙っていたような……」
「……狙ってたんだろ。最初からァ」
アナスタシオスは自分の顔をクロードの顔に近づけた。
「クロードよォ、俺になんか隠してることねえか?」
「隠してるって……何がだよ」
「俺が攻略対象って奴なんじゃねえかってことだよ」
「ええ!? 兄さんが!?」
──確かに、アナスタシアのビジュは攻略対象並……いや、それ以上の美麗さだけど!?
アナスタシアを攻略したい、と転生前のクロードだって思ったことはある。
しかし、【キュリオシティラブ】は女性向けゲームだ。
女性キャラであるアナスタシアを攻略出来るシナリオはない。
実際、アナスタシア攻略ルートはなく、二年目後半で死亡し、姿を消す。
「その反応……隠してた訳じゃあねえみてえだな」
「当たり前だろ! 知ってたら真っ先に言う!」
「じゃあ、クロードの知らねえ、【空白の三年目】に現れるのかもな」
「ゲームの終盤の終盤だぞ……!? そんな重要情報、最後の一年に出すか!?」
「シルフィトだって、二年目から登場するんだろ?」
「それは……そうだけど」
クロードはぐうの音も出ない。
「公式サイトにはアナスタシオスなんて──」
──いや、待てよ?
そこまで言って、ふと思いついた。
公式サイトには載らない攻略対象は、男性向けのギャルゲーにいたことがあるな、と。
「もしかして、隠しキャラ……か?」
恋愛シミュレーションゲームには隠しキャラがいることが多々ある。
登場条件を満たさなければ現れない、特殊なキャラクター。
──おれはゲームをそこまでやり込んでいない……。兄さんが【三年目】に登場する隠しキャラだったなら。
ならば、アナスタシアが男なのも、パッケージにデカデカとアナスタシアが描かれていたのも頷ける。
全て、ゲームの設定だったのだ。
アナスタシアが断罪され処刑されたあと、隠しキャラの〝アナスタシオス〟が登場する。
そういうシナリオだったなら?
「今までのおれ達の苦労は一体……?」
「神に踊らされた哀れな俺達……」
アナスタシオスはわざとらしくすんすんと鼻を鳴らした。
「じゃあ、レンコの本当の目的って……!」
転生前、レンコがゲームをやり込み、隠しキャラであるアナスタシオスを出現させ、惚れ込んでいたのなら……。
「レンコの目的は兄さんの攻略……!?」
アナスタシア断罪がアナスタシオス登場のフラグだったのなら、レンコの必死さも頷ける。
アナスタシアを消さなければ、アナスタシオスが学園に来ることはないのだから。
「全部……レンコの思い通り……?」
クロードはその場にへたり込んでしまった。
「ま、このままハッピーエンドってのは戴けねえよなあ?」
──悪い顔してるな……。
クロードは世界の構造を知って、絶望していると言うのに。
「地獄の底まで付き合ってくれるんだろ?」
アナスタシオスはクロードに手を差し伸べる。
クロードは諦めたように笑った。
「二言はないよ」
クロードはアナスタシオスの手を取った。
5
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
えっ、これってバッドエンドですか!?
黄昏くれの
恋愛
ここはプラッツェン王立学園。
卒業パーティというめでたい日に突然王子による婚約破棄が宣言される。
あれ、なんだかこれ見覚えがあるような。もしかしてオレ、乙女ゲームの攻略対象の一人になってる!?
しかし悪役令嬢も後ろで庇われている少女もなんだが様子がおかしくて・・・?
よくある転生、婚約破棄モノ、単発です。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
婚約破棄の、その後は
冬野月子
恋愛
ここが前世で遊んだ乙女ゲームの世界だと思い出したのは、婚約破棄された時だった。
身体も心も傷ついたルーチェは国を出て行くが…
全九話。
「小説家になろう」にも掲載しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
【完結】どうやら、乙女ゲームのヒロインに転生したようなので。逆ざまぁが多いい、昨今。慎ましく生きて行こうと思います。
❄️冬は つとめて
恋愛
乙女ゲームのヒロインに転生した私。昨今、悪役令嬢人気で、逆ざまぁが多いいので。慎ましく、生きて行こうと思います。
作者から(あれ、何でこうなった? )
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる