27 / 79
幼少期編 攻略対象達を攻略せよ
シナリオの強制力
しおりを挟む
クロードがアナスタシオスと学園の廊下を歩いていたとき、後ろから声をかけられた。
「ナーシャ姫、クロードの坊」
振り返ると、長髪の少年ラヴィスマンがひらひらと手を振っていた。
「あら、ラヴィ様。ご機嫌よう」
「ご機嫌よう。聞いたぞい。何やら、商国の双子の仲を取り持ったとか……。あの二人の不仲は気になっておったから、本当に良かったのう」
「それはクロードが頑張ったおかげですのよ」
「いやいや!」
クロードが慌てて口を挟む。
「お姉様がゼニファー王子にガツンと言ってくれたからだよ! お姉様のおかげ!」
「ミステールの心を動かしたのは貴方でしょう? 何でもかんでもわたくしのせいにしないの」
言い合っている二人を見て、ラヴィスマンは「仲が良いのう」と微笑んだ。
「剣術大会でのシュラルドルフの暴走を止め、商国の双子のわだかまりをも解かした。その姿はまるで【博愛の聖女】のようじゃの」
「なっ……!」
【博愛の聖女】はゲームの主人公の二つ名だ。
この世界では重役よりも重要な女の子。
その子を殺害しようとした罪で、悪役令嬢アナスタシアは国外追放されてしまう。
──まさか、聖国の王子自ら話し出してくれるとはな。詳しく聞いておかなければ!
「……【博愛の聖女】って、愛により世界を救う女性のことですよね」
「よく知っておるのう、クロードの坊。すっかり忘れ去られておると思っておったぞ。ここ数十年、新しい聖女は現れておらんからの」
「あの。【博愛の聖女】って何なんですか? 愛により世界を救うって、一体どういうことなんですか?」
クロードがそう聞くと、ラヴィスマンは目を伏せた。
「……【博愛の聖女】は世界の軸じゃ」
「軸……?」
「軸がなければ世界は回らぬ。この世界に聖女の愛で回っておるのじゃ」
クロードは顎に指を当てて考える。
──プレイヤーがいなければ、ゲームは始まらないってことか? でも……。
「……聖女がいなくても、こうして世界が回ってるじゃないですか?」
「……おるぞ」
「え?」
ラヴィスマンはフッと笑った。
「聖国の王妃……それが、今の世界を回している【博愛の聖女】じゃ」
「聖国の王妃が……!?」
「見たことはないじゃろうて。聖国の王族はなかなか姿を現さぬ」
アナスタシオスは「そういえば」と思い出したように言った。
「ラヴィ先輩も最初は身分を秘匿しておりましたわね」
「そなた達には秘密に出来なかったがのう」
ラヴィスマンは笑った。
「次に目にかかれるのは、新しい【博愛の聖女】誕生のときじゃろうな」
「それっていつです?」
「さあのう。今の軸が外れてからじゃろうか」
「軸が外れる……それって」
ラヴィスマンは微笑むだけで、それ以上は言わなかった。
──もしかして、前の【博愛の聖女】である聖国の王妃が亡くなって……新しい聖女が現れるのか?
「軸が外れる」というラヴィスマンの発言と、意味深な笑みは、暗にそうだと言っているようだった。
──だとしたら、聖国の王妃の命を救えば、兄さんが【博愛の聖女】をいじめることはなくなるのでは!?
死因は他殺か、事故か、病気か。
把握する必要がある。
「あの! 聖国の王妃様は今どうされているんですか? お元気ですか?」
クロードがそう聞くと、先程まで笑っていたラヴィスマンの目が一気に冷え切る。
「……何故、そんなことを聞くのじゃ?」
「え? えと、【博愛の聖女】のことをもっとよく知りたくて……」
「ただの好奇心か。……まあ、良いじゃろう」
──なんか、変なこと聞いたか……?
ラヴィスマンは悲しそうに目を伏せる。
「……彼女は老衰しておってな。外には出て来れぬのじゃ。しかし、【博愛の聖女】は確かに存在しておるよ」
「老……衰……」
それは、抗えない死である。
いくら治癒能力を持つ聖国の者でも、老衰は治せない。
つまり、新しい【博愛の聖女】の誕生は免れない。
──でも、気にすることじゃない。順調に、運命は変わってるんだから……。
「──アナスタシア嬢、クロード殿!」
ゼニファーがバタバタと三人の元に駆け寄ってきた。
「ゼニファー王子、どうしたんです? そんなに急いで……」
「大変です! アデヤ様が……──!」
ゼニファーの話を聞いて、クロードは顔から血の気が引くのを感じた。
□
クロードとアナスタシオスは保健室へと飛び込んだ。
保健室の白いベッドにアデヤが座っていた。
「殿下……! 怪我をなさったと!?」
アナスタシオスはアデヤに駆け寄る。
「いやあ。ははは。醜いところを見せてすまないね」
クロードはアデヤの腕に巻かれた包帯を見て、更に顔色を青くした。
──そんな、まさか、あの傷の位置は……!
それは、剣術大会でシュラルドルフに負わされるはずの傷の位置だった。
「……すまない」
ベッドの横にいたシュラルドルフが、アデヤに向かって頭を下げた。
「気にすることじゃないさ、シュラルド。あれは避けようのない事故だったし。君を庇ったのは僕の意思さ」
アデヤはからからと笑う。
「……あの、一体、何があったんですか」
クロードが震える声でそう聞く。
「剣が飛んできたんだ」
「剣が……?」
「そう、シュラルド目掛けて飛んできてね。どうやら、廊下で剣術の訓練をしていた生徒がいたらしくてね。剣が手からすっぽ抜けたんだって」
アデヤはへらへらと、能天気に笑う。
「僕はシュラルドを庇ってこの通り、負傷してしまったのさ」
「その傷、かなり深そうですけれど。日常生活に支障はありますの?」
アナスタシオスが尋ねる。
「生活する分には問題ない。ただ……」
「『ただ』?」
「……剣はもう振れないだろうと」
「そん、な……」
クロードは呆然と、アデヤの傷を見つめることしかできなかった。
「……本当に、すまない」
シュラルドルフはただただ謝る。
これで、シナリオ通りになった。
アデヤはシュラルドルフのせいで、剣を握れなくなる。
シュラルドルフはそのことに後ろめたさを感じて、疎遠になる。
そして、断罪イベントの際、アデヤを救うことに尽力する……。
──これが、シナリオの強制力……。
クロードは暫くその場から動けなかった。
その様子を、アナスタシオスはじっと見つめていた。
「ナーシャ姫、クロードの坊」
振り返ると、長髪の少年ラヴィスマンがひらひらと手を振っていた。
「あら、ラヴィ様。ご機嫌よう」
「ご機嫌よう。聞いたぞい。何やら、商国の双子の仲を取り持ったとか……。あの二人の不仲は気になっておったから、本当に良かったのう」
「それはクロードが頑張ったおかげですのよ」
「いやいや!」
クロードが慌てて口を挟む。
「お姉様がゼニファー王子にガツンと言ってくれたからだよ! お姉様のおかげ!」
「ミステールの心を動かしたのは貴方でしょう? 何でもかんでもわたくしのせいにしないの」
言い合っている二人を見て、ラヴィスマンは「仲が良いのう」と微笑んだ。
「剣術大会でのシュラルドルフの暴走を止め、商国の双子のわだかまりをも解かした。その姿はまるで【博愛の聖女】のようじゃの」
「なっ……!」
【博愛の聖女】はゲームの主人公の二つ名だ。
この世界では重役よりも重要な女の子。
その子を殺害しようとした罪で、悪役令嬢アナスタシアは国外追放されてしまう。
──まさか、聖国の王子自ら話し出してくれるとはな。詳しく聞いておかなければ!
「……【博愛の聖女】って、愛により世界を救う女性のことですよね」
「よく知っておるのう、クロードの坊。すっかり忘れ去られておると思っておったぞ。ここ数十年、新しい聖女は現れておらんからの」
「あの。【博愛の聖女】って何なんですか? 愛により世界を救うって、一体どういうことなんですか?」
クロードがそう聞くと、ラヴィスマンは目を伏せた。
「……【博愛の聖女】は世界の軸じゃ」
「軸……?」
「軸がなければ世界は回らぬ。この世界に聖女の愛で回っておるのじゃ」
クロードは顎に指を当てて考える。
──プレイヤーがいなければ、ゲームは始まらないってことか? でも……。
「……聖女がいなくても、こうして世界が回ってるじゃないですか?」
「……おるぞ」
「え?」
ラヴィスマンはフッと笑った。
「聖国の王妃……それが、今の世界を回している【博愛の聖女】じゃ」
「聖国の王妃が……!?」
「見たことはないじゃろうて。聖国の王族はなかなか姿を現さぬ」
アナスタシオスは「そういえば」と思い出したように言った。
「ラヴィ先輩も最初は身分を秘匿しておりましたわね」
「そなた達には秘密に出来なかったがのう」
ラヴィスマンは笑った。
「次に目にかかれるのは、新しい【博愛の聖女】誕生のときじゃろうな」
「それっていつです?」
「さあのう。今の軸が外れてからじゃろうか」
「軸が外れる……それって」
ラヴィスマンは微笑むだけで、それ以上は言わなかった。
──もしかして、前の【博愛の聖女】である聖国の王妃が亡くなって……新しい聖女が現れるのか?
「軸が外れる」というラヴィスマンの発言と、意味深な笑みは、暗にそうだと言っているようだった。
──だとしたら、聖国の王妃の命を救えば、兄さんが【博愛の聖女】をいじめることはなくなるのでは!?
死因は他殺か、事故か、病気か。
把握する必要がある。
「あの! 聖国の王妃様は今どうされているんですか? お元気ですか?」
クロードがそう聞くと、先程まで笑っていたラヴィスマンの目が一気に冷え切る。
「……何故、そんなことを聞くのじゃ?」
「え? えと、【博愛の聖女】のことをもっとよく知りたくて……」
「ただの好奇心か。……まあ、良いじゃろう」
──なんか、変なこと聞いたか……?
ラヴィスマンは悲しそうに目を伏せる。
「……彼女は老衰しておってな。外には出て来れぬのじゃ。しかし、【博愛の聖女】は確かに存在しておるよ」
「老……衰……」
それは、抗えない死である。
いくら治癒能力を持つ聖国の者でも、老衰は治せない。
つまり、新しい【博愛の聖女】の誕生は免れない。
──でも、気にすることじゃない。順調に、運命は変わってるんだから……。
「──アナスタシア嬢、クロード殿!」
ゼニファーがバタバタと三人の元に駆け寄ってきた。
「ゼニファー王子、どうしたんです? そんなに急いで……」
「大変です! アデヤ様が……──!」
ゼニファーの話を聞いて、クロードは顔から血の気が引くのを感じた。
□
クロードとアナスタシオスは保健室へと飛び込んだ。
保健室の白いベッドにアデヤが座っていた。
「殿下……! 怪我をなさったと!?」
アナスタシオスはアデヤに駆け寄る。
「いやあ。ははは。醜いところを見せてすまないね」
クロードはアデヤの腕に巻かれた包帯を見て、更に顔色を青くした。
──そんな、まさか、あの傷の位置は……!
それは、剣術大会でシュラルドルフに負わされるはずの傷の位置だった。
「……すまない」
ベッドの横にいたシュラルドルフが、アデヤに向かって頭を下げた。
「気にすることじゃないさ、シュラルド。あれは避けようのない事故だったし。君を庇ったのは僕の意思さ」
アデヤはからからと笑う。
「……あの、一体、何があったんですか」
クロードが震える声でそう聞く。
「剣が飛んできたんだ」
「剣が……?」
「そう、シュラルド目掛けて飛んできてね。どうやら、廊下で剣術の訓練をしていた生徒がいたらしくてね。剣が手からすっぽ抜けたんだって」
アデヤはへらへらと、能天気に笑う。
「僕はシュラルドを庇ってこの通り、負傷してしまったのさ」
「その傷、かなり深そうですけれど。日常生活に支障はありますの?」
アナスタシオスが尋ねる。
「生活する分には問題ない。ただ……」
「『ただ』?」
「……剣はもう振れないだろうと」
「そん、な……」
クロードは呆然と、アデヤの傷を見つめることしかできなかった。
「……本当に、すまない」
シュラルドルフはただただ謝る。
これで、シナリオ通りになった。
アデヤはシュラルドルフのせいで、剣を握れなくなる。
シュラルドルフはそのことに後ろめたさを感じて、疎遠になる。
そして、断罪イベントの際、アデヤを救うことに尽力する……。
──これが、シナリオの強制力……。
クロードは暫くその場から動けなかった。
その様子を、アナスタシオスはじっと見つめていた。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
あなたを忘れる魔法があれば
美緒
恋愛
乙女ゲームの攻略対象の婚約者として転生した私、ディアナ・クリストハルト。
ただ、ゲームの舞台は他国の為、ゲームには婚約者がいるという事でしか登場しない名前のないモブ。
私は、ゲームの強制力により、好きになった方を奪われるしかないのでしょうか――?
これは、「あなたを忘れる魔法があれば」をテーマに書いてみたものです――が、何か違うような??
R15、残酷描写ありは保険。乙女ゲーム要素も空気に近いです。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載してます
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
悪役令嬢アンジェリカの最後の悪あがき
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【追放決定の悪役令嬢に転生したので、最後に悪あがきをしてみよう】
乙女ゲームのシナリオライターとして活躍していた私。ハードワークで意識を失い、次に目覚めた場所は自分のシナリオの乙女ゲームの世界の中。しかも悪役令嬢アンジェリカ・デーゼナーとして断罪されている真っ最中だった。そして下された罰は爵位を取られ、へき地への追放。けれど、ここは私の書き上げたシナリオのゲーム世界。なので作者として、最後の悪あがきをしてみることにした――。
※他サイトでも投稿中
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
えっ、これってバッドエンドですか!?
黄昏くれの
恋愛
ここはプラッツェン王立学園。
卒業パーティというめでたい日に突然王子による婚約破棄が宣言される。
あれ、なんだかこれ見覚えがあるような。もしかしてオレ、乙女ゲームの攻略対象の一人になってる!?
しかし悪役令嬢も後ろで庇われている少女もなんだが様子がおかしくて・・・?
よくある転生、婚約破棄モノ、単発です。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる