60 / 80
犬宮探偵事務所と本領
『やっと、俺様の出番か』
しおりを挟む
『…………』
「おっ、凍らせるのはやめておいた方がいいぞ」
黒田の言葉をすぐ理解出来なかった氷柱女房だったが、隣を見てすぐに氷を溶かす。
『――――学習したみたいね』
「当たり前だろう? 俺みたいな頭のいい怪異は、同じことを繰り返さねぇんだよ」
黒田から放たれている糸は氷柱女房を拘束しているだけでなく、隣に立っている巴の首にまで繋がっていた。
巴は首に違和感を感じ触れると、糸が巻かれていることに気づく。
「なっ! このっ──」
解こうと力任せに引っ張ると、逆に手のひらが切れてしまい痛みが走る。
「いっ!」
手のひらが深く切れてしまい、ズキズキと痛む。
見ると血がとめどなく流れ、地面に落ち赤く染めていた。
「くくくっ、その驚きの顔、面白れぇなぁ~」
喉を鳴らし面白おかしく黒田は笑う。
「一応、一つ言っといてやるよ。その糸は石なども簡単に切り裂くことが出来るほど切れ味抜群なんだ。今は俺が調整してっから、余計なことをしなけりゃ問題はねぇ。お前が余計な事をすれば、人間や怪異の首なんて簡単に――ふふっ」
「こんの!! やっぱり、あんたは最低だ。この、快楽殺人鬼が!!」
巴の怒声を受けとめ、黒田は口に手を当て笑う。
「快楽殺人鬼ねぇ。数百年ぶりに聞いた罵倒だなぁ~。いやぁ、懐かしい。最近は聞かなくなったなぁ~」
「何を言っているのよ。貴方は十年前、私の両親を殺したくせに!!」
額に青筋を立て、喚き散らす。
後ろで見ていた心優も黒田の反応に驚愕。「やっぱり、殺していたの?」と心臓がどくどくと音を鳴らす。
この場で一人笑っていた黒田は、最後の言葉に笑みを消し眉を顰めた。
「――――あぁ? 十年前?」
「そうよ。貴方は十年前、私の両親を殺した。何もしていないはずなのに、何も悪い事なんてしていないのに!! なのに、貴方は私の両親をただ楽しいからという理由だけで殺した!」
息を荒くし、肩を上下に動かし怒りのままに黒田を睨む。
睨まれている彼は「んー?」と、首を傾げ顎に手を当てた。
「十年前……。俺、陰陽師に追われてたから人を殺す余裕はなかったはずなんだが……」
「……………………え」
黒田から放たれた言葉にこの場にいる全員口をあんぐり。
誰も言葉を発せない中、黒田は腕を組み記憶をかき集めた。
「んー、やっぱり……。頑張って思い出してみたが……」
眉間に深い皺を寄せ思い出すが、人を殺した記憶はない。
下げていた顔を上げ、巴を見た。
「十年前は俺、狗神を保護して生活していたから人間を殺していない。そもそも、現代になってからは無意味に人を殺してないぞ。誰と間違えてんだ?」
声質や口調は一定で、嘘を吐いているようには感じない。
「え、で、でも! 御子柴様が、私の両親は首無しという怪異に殺されたって……」
「それ、確かな情報なのか?」
「え、確かなって……」
予想外の黒田の反応に巴はたじたじ。
言葉を繋げたくとも思考が回らず、目線を泳がせる。
「そうだ。首無しという怪異がやったという確証はあるのか?」
「そ、それは、部屋が密室で……。首と胴体が切り離されて……」
「そんなもん、怪異が絡んでなくても簡単に小細工可能だろう」
「そ、それでも!!」
巴が言い返そうとしたが、黒田がかぶせるように言葉を繋げた。
「それに、首無しという怪異はこの世に生まれ出て少ししてからもう一つの自我を持ち、今はその自我により封じ込まれている。つまり、今の俺が首無しという怪異を抑え込めているし、十年前は狗神を保護して餓鬼の面倒を見ていた時期だから人を殺すのは不可能だ。余裕がない」
腰に手を当て言い切った黒田に、巴は数回瞬きをしポカンと口を開ける。
「でも、でも……」と、同じ言葉を戯言のように何度も繰り返した。
「それにな、首無しが仮にお前の両親を殺していたとしても、今のお前の説明にはおかしな点がある」
「な、何……?」
「首無しに知力はあまりないんだ。言われたことを理解するのには時間がかかるし、自分の欲に溺れ、約束を破り暴走も幾度となくしてきた。マジで餓鬼なんだよ、我慢の効かないただの餓鬼」
淡々と、黒田は首無しについて分かりやすく巴に教えた。
「だから、やりたいことがあればあいつは力技でどうにかする。それが通じる程に首無しは強い。だから、密室にする必要はない。誰が来たところで首無しは勝てるし、証拠を残し人間に追われても、特に動じない」
「ここまで言えば納得してくれるか?」と、犯人だと一方的に決めつけられ頬を膨らませふてくされている黒田は言葉を切った。
何か言い返したいが、黒田本人がそう言い切っている為、巴はこれ以上何も言い返せない。
視線を地面に落とし、意気消沈。
信じていた御子柴からの言葉は嘘だったのかと絶望した。
「まさか、御子柴様が間違えるなんて、そんな事、あるわけがない……」
「でも、間違えているじゃねぇか。俺は――というか、首無しはやってねぇし。密室にする理由もない。────だが、人間なら密室にする動機はあるよな?」
「……………………え、動機?」
「そう。例えば、俺のような怪異に罪を擦り付けるため――――とかな」
――――え? 黒田さんに、罪を擦り付ける……?
それって、怪異について詳しく、利用しようと考えられる程、度胸のある人が犯行を起こしたってこと? でも、何のために?
心優と巴が驚愕の表情を浮かべ何も言えなくなっていると、背後にいた氷柱女房の様子が変わり始めた。
「――――え、氷柱女房?」
冷気が漂い始め、辺りを凍らせ始めた。
巴が疑問の声を上げるのと同時に、黒田が糸を引っ張り体を刻もうとした。
だが、それより先に凍らされてしまう。
繋がっていた巴の糸も凍り、彼女の首にも届き氷が張る。
体が冷え、両腕で自身の体を摩った。
「な、なに? やめて、氷柱女房」
主であるはずの巴の言葉を聞かず、氷柱女房は辺りを凍らせ始めた。
このままでは、一番近くにいる巴が一番最初に凍り付けにされてしまう。
そう思い、黒田は傷をつけないように巴に糸を巻き付け、自身へと引き寄せた。
「きゃっ――――」
――――ポスッ
黒田が優しく受け止めた事により、巴は地面に倒れ込むことなく、怪我もしなかった。
「あーあ、やっちまったなぁ。これじゃ、内側からゆっくりと倒していくことができねぇ」
冷気を出し続ける氷柱女房を見て、黒田は肩を落としため息を吐いた。
「はぁぁぁぁあああ、仕方がない。プランBに移行するかぁ……トホホ」
ウィッグを取り、黒田はげんなりと後ろにいる心優を呼ぶ。
「心優ちゃん、プランBの準備」
「え、は、はい!!」
すぐに心優は飛び出し、巴を預かった。
「え、心優ちゃん?」
「大丈夫だよ、巴ちゃん」
何が起きたのかわからない巴は、されるがままに心優の腕の中にすっぽりと入る。
そんな二人を守るように、黒田は前に一歩出た。
『主の命令により、この場にいる全ての者を凍らせます』
「主の命令……。あぁ、なるほどな。おめぇはこいつの式神じゃないんだな。何となく察してはいたけど。──おい、後ろの人間」
黒田が巴を呼ぶと、肩を大きく震わせ彼の大きな背中を見た。
「見ておけよ。これが本物の首無し様だ」
黒田が言うと、凍り始めていた足元に瘴気が漂い始めた。
同時に首に巻かれていた包帯を取り、ぶちぶちと自身で縫い合わせていた糸をちぎり始める。
「はぁ」と口から瘴気を吐き出す。
雰囲気ががらりと変わった黒田を見て、二人は冷や汗が滲み出る。
「は、始まるよ。本物の、首無しという怪異の戦いが」
黒田が瘴気に包まれ、次に姿を現した時には巫女装束ではなく、いつもの柄物のTシャツにズボンの姿となっていた。
首は胴体から切り離され、空中へと上がった。
『――――ケケケッ。やっと、俺様の出番か。待ちくたびれたぜ、朔』
白い八重歯を見せ、赤い瞳を光らせながら、首無しが黒田の身体に現れた。
『相手は雪女――――いや、氷柱女房か。これはやりがいがあるぜ。なぁ、俺様を退屈させるなよぉ?』
『たわけもの。私が、首無しと言った下品な怪異に負ける訳がありません。主の命令は絶対です』
二人が睨み合い、牽制し合う。
心優は巻き込まれないように後ろに下がり、巻き込まれないように、黒田の邪魔をしないように気を付けながら戦闘を見届けた。
「おっ、凍らせるのはやめておいた方がいいぞ」
黒田の言葉をすぐ理解出来なかった氷柱女房だったが、隣を見てすぐに氷を溶かす。
『――――学習したみたいね』
「当たり前だろう? 俺みたいな頭のいい怪異は、同じことを繰り返さねぇんだよ」
黒田から放たれている糸は氷柱女房を拘束しているだけでなく、隣に立っている巴の首にまで繋がっていた。
巴は首に違和感を感じ触れると、糸が巻かれていることに気づく。
「なっ! このっ──」
解こうと力任せに引っ張ると、逆に手のひらが切れてしまい痛みが走る。
「いっ!」
手のひらが深く切れてしまい、ズキズキと痛む。
見ると血がとめどなく流れ、地面に落ち赤く染めていた。
「くくくっ、その驚きの顔、面白れぇなぁ~」
喉を鳴らし面白おかしく黒田は笑う。
「一応、一つ言っといてやるよ。その糸は石なども簡単に切り裂くことが出来るほど切れ味抜群なんだ。今は俺が調整してっから、余計なことをしなけりゃ問題はねぇ。お前が余計な事をすれば、人間や怪異の首なんて簡単に――ふふっ」
「こんの!! やっぱり、あんたは最低だ。この、快楽殺人鬼が!!」
巴の怒声を受けとめ、黒田は口に手を当て笑う。
「快楽殺人鬼ねぇ。数百年ぶりに聞いた罵倒だなぁ~。いやぁ、懐かしい。最近は聞かなくなったなぁ~」
「何を言っているのよ。貴方は十年前、私の両親を殺したくせに!!」
額に青筋を立て、喚き散らす。
後ろで見ていた心優も黒田の反応に驚愕。「やっぱり、殺していたの?」と心臓がどくどくと音を鳴らす。
この場で一人笑っていた黒田は、最後の言葉に笑みを消し眉を顰めた。
「――――あぁ? 十年前?」
「そうよ。貴方は十年前、私の両親を殺した。何もしていないはずなのに、何も悪い事なんてしていないのに!! なのに、貴方は私の両親をただ楽しいからという理由だけで殺した!」
息を荒くし、肩を上下に動かし怒りのままに黒田を睨む。
睨まれている彼は「んー?」と、首を傾げ顎に手を当てた。
「十年前……。俺、陰陽師に追われてたから人を殺す余裕はなかったはずなんだが……」
「……………………え」
黒田から放たれた言葉にこの場にいる全員口をあんぐり。
誰も言葉を発せない中、黒田は腕を組み記憶をかき集めた。
「んー、やっぱり……。頑張って思い出してみたが……」
眉間に深い皺を寄せ思い出すが、人を殺した記憶はない。
下げていた顔を上げ、巴を見た。
「十年前は俺、狗神を保護して生活していたから人間を殺していない。そもそも、現代になってからは無意味に人を殺してないぞ。誰と間違えてんだ?」
声質や口調は一定で、嘘を吐いているようには感じない。
「え、で、でも! 御子柴様が、私の両親は首無しという怪異に殺されたって……」
「それ、確かな情報なのか?」
「え、確かなって……」
予想外の黒田の反応に巴はたじたじ。
言葉を繋げたくとも思考が回らず、目線を泳がせる。
「そうだ。首無しという怪異がやったという確証はあるのか?」
「そ、それは、部屋が密室で……。首と胴体が切り離されて……」
「そんなもん、怪異が絡んでなくても簡単に小細工可能だろう」
「そ、それでも!!」
巴が言い返そうとしたが、黒田がかぶせるように言葉を繋げた。
「それに、首無しという怪異はこの世に生まれ出て少ししてからもう一つの自我を持ち、今はその自我により封じ込まれている。つまり、今の俺が首無しという怪異を抑え込めているし、十年前は狗神を保護して餓鬼の面倒を見ていた時期だから人を殺すのは不可能だ。余裕がない」
腰に手を当て言い切った黒田に、巴は数回瞬きをしポカンと口を開ける。
「でも、でも……」と、同じ言葉を戯言のように何度も繰り返した。
「それにな、首無しが仮にお前の両親を殺していたとしても、今のお前の説明にはおかしな点がある」
「な、何……?」
「首無しに知力はあまりないんだ。言われたことを理解するのには時間がかかるし、自分の欲に溺れ、約束を破り暴走も幾度となくしてきた。マジで餓鬼なんだよ、我慢の効かないただの餓鬼」
淡々と、黒田は首無しについて分かりやすく巴に教えた。
「だから、やりたいことがあればあいつは力技でどうにかする。それが通じる程に首無しは強い。だから、密室にする必要はない。誰が来たところで首無しは勝てるし、証拠を残し人間に追われても、特に動じない」
「ここまで言えば納得してくれるか?」と、犯人だと一方的に決めつけられ頬を膨らませふてくされている黒田は言葉を切った。
何か言い返したいが、黒田本人がそう言い切っている為、巴はこれ以上何も言い返せない。
視線を地面に落とし、意気消沈。
信じていた御子柴からの言葉は嘘だったのかと絶望した。
「まさか、御子柴様が間違えるなんて、そんな事、あるわけがない……」
「でも、間違えているじゃねぇか。俺は――というか、首無しはやってねぇし。密室にする理由もない。────だが、人間なら密室にする動機はあるよな?」
「……………………え、動機?」
「そう。例えば、俺のような怪異に罪を擦り付けるため――――とかな」
――――え? 黒田さんに、罪を擦り付ける……?
それって、怪異について詳しく、利用しようと考えられる程、度胸のある人が犯行を起こしたってこと? でも、何のために?
心優と巴が驚愕の表情を浮かべ何も言えなくなっていると、背後にいた氷柱女房の様子が変わり始めた。
「――――え、氷柱女房?」
冷気が漂い始め、辺りを凍らせ始めた。
巴が疑問の声を上げるのと同時に、黒田が糸を引っ張り体を刻もうとした。
だが、それより先に凍らされてしまう。
繋がっていた巴の糸も凍り、彼女の首にも届き氷が張る。
体が冷え、両腕で自身の体を摩った。
「な、なに? やめて、氷柱女房」
主であるはずの巴の言葉を聞かず、氷柱女房は辺りを凍らせ始めた。
このままでは、一番近くにいる巴が一番最初に凍り付けにされてしまう。
そう思い、黒田は傷をつけないように巴に糸を巻き付け、自身へと引き寄せた。
「きゃっ――――」
――――ポスッ
黒田が優しく受け止めた事により、巴は地面に倒れ込むことなく、怪我もしなかった。
「あーあ、やっちまったなぁ。これじゃ、内側からゆっくりと倒していくことができねぇ」
冷気を出し続ける氷柱女房を見て、黒田は肩を落としため息を吐いた。
「はぁぁぁぁあああ、仕方がない。プランBに移行するかぁ……トホホ」
ウィッグを取り、黒田はげんなりと後ろにいる心優を呼ぶ。
「心優ちゃん、プランBの準備」
「え、は、はい!!」
すぐに心優は飛び出し、巴を預かった。
「え、心優ちゃん?」
「大丈夫だよ、巴ちゃん」
何が起きたのかわからない巴は、されるがままに心優の腕の中にすっぽりと入る。
そんな二人を守るように、黒田は前に一歩出た。
『主の命令により、この場にいる全ての者を凍らせます』
「主の命令……。あぁ、なるほどな。おめぇはこいつの式神じゃないんだな。何となく察してはいたけど。──おい、後ろの人間」
黒田が巴を呼ぶと、肩を大きく震わせ彼の大きな背中を見た。
「見ておけよ。これが本物の首無し様だ」
黒田が言うと、凍り始めていた足元に瘴気が漂い始めた。
同時に首に巻かれていた包帯を取り、ぶちぶちと自身で縫い合わせていた糸をちぎり始める。
「はぁ」と口から瘴気を吐き出す。
雰囲気ががらりと変わった黒田を見て、二人は冷や汗が滲み出る。
「は、始まるよ。本物の、首無しという怪異の戦いが」
黒田が瘴気に包まれ、次に姿を現した時には巫女装束ではなく、いつもの柄物のTシャツにズボンの姿となっていた。
首は胴体から切り離され、空中へと上がった。
『――――ケケケッ。やっと、俺様の出番か。待ちくたびれたぜ、朔』
白い八重歯を見せ、赤い瞳を光らせながら、首無しが黒田の身体に現れた。
『相手は雪女――――いや、氷柱女房か。これはやりがいがあるぜ。なぁ、俺様を退屈させるなよぉ?』
『たわけもの。私が、首無しと言った下品な怪異に負ける訳がありません。主の命令は絶対です』
二人が睨み合い、牽制し合う。
心優は巻き込まれないように後ろに下がり、巻き込まれないように、黒田の邪魔をしないように気を付けながら戦闘を見届けた。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
腐れヤクザの育成論〜私が育てました〜
古亜
キャラ文芸
たまたま出会ったヤクザをモデルにBL漫画を描いたら、本人に読まれた。
「これ描いたの、お前か?」
呼び出された先でそう問いただされ、怒られるか、あるいは消される……そう思ったのに、事態は斜め上に転がっていった。
腐(オタ)文化に疎いヤクザの組長が、立派に腐っていく話。
内容は完全に思い付き。なんでも許せる方向け。
なお作者は雑食です。誤字脱字、その他誤りがあればこっそり教えていただけると嬉しいです。
全20話くらいの予定です。毎日(1-2日おき)を目標に投稿しますが、ストックが切れたらすみません……
相変わらずヤクザさんものですが、シリアスなシリアルが最後にあるくらいなのでクスッとほっこり?いただければなと思います。
「ほっこり」枠でほっこり・じんわり大賞にエントリーしており、結果はたくさんの作品の中20位でした!応援ありがとうございました!
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
愛してしまって、ごめんなさい
oro
恋愛
「貴様とは白い結婚を貫く。必要が無い限り、私の前に姿を現すな。」
初夜に言われたその言葉を、私は忠実に守っていました。
けれど私は赦されない人間です。
最期に貴方の視界に写ってしまうなんて。
※全9話。
毎朝7時に更新致します。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
我が家の家庭内順位は姫、犬、おっさんの順の様だがおかしい俺は家主だぞそんなの絶対に認めないからそんな目で俺を見るな
ミドリ
キャラ文芸
【奨励賞受賞作品です】
少し昔の下北沢を舞台に繰り広げられるおっさんが妖の闘争に巻き込まれる現代ファンタジー。
次々と増える居候におっさんの財布はいつまで耐えられるのか。
姫様に喋る犬、白蛇にイケメンまで来てしまって部屋はもうぎゅうぎゅう。
笑いあり涙ありのほのぼの時折ドキドキ溺愛ストーリー。ただのおっさん、三種の神器を手にバトルだって体に鞭打って頑張ります。
なろう・ノベプラ・カクヨムにて掲載中
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる