99 / 130
作戦会議
「「だって、今生きてるもん/からな」」
しおりを挟む
明人が考え込んでから十分程度が経過した。それでも、良い案が浮かばなかったのか。それとも、リスクについて考えているのか。
彼は一向に口を開かない。それに対し、真陽留と音禰は顔を見合せ心配そうな目を向ける。
「相想、大丈夫かしら。私達も何かヒントくらい──」
「だが、多分今僕達が何を言ってもこいつの耳には届かないと思うぞ。考え込むと周りの音や声は聞こえなくなる。こいつはそういう脳だからな」
「……そうね」
真陽留は明人の障害について理解があった。音禰も同じく知っているため、頷くしかない。ファルシーも何も言わずにずっと空中で待機していた。
それから、また時間が経過しようとした時。明人がやっと口を開いた。
「真陽留、お前はもうただの人間になったんだよな」
「え、あ、あぁ。契約破棄されてるし、ただの人間になっていると思うけど……」
なぜそのような事を聞くのか真陽留にはわからず、質問された事の答えをパッと口にした。そうしなければ、また倍の言葉で返ってくる事が安易に想像出来る。
「なら、騙し討ち──できそうだな」
明人が何か企むような笑みを浮かべ、言葉を零す。
普段ならその表情に嫌な予感しかしないが、今回ばかりは期待してしまう。二人は期待の籠った瞳で彼を見て、ジリジリと近付いて行った。
明人はそんな二人からの期待の眼差しに耐えきれず「こっち来んな。普通に聞こえんだろ」と、そっぽを向いてしまう。その行動に、二人は顔を見合せ思いっきり笑った。
☆
「いいか、一回しか言わねぇからしっかり聞けよ」
「はい!!」
「なんで僕だけ二回……」
明人は、笑っている二人にげんこつを落とした。だが、音禰には優しく、真陽留には強めのを二回。
「ウザかったから」
「左様ですか……」
真陽留はもう諦めたように肩を落とし、音禰は「どんまい」と言いながら頭を撫でてあげた。
そんな二人を気にせず、明人は説明しようと口を開く。
「今回の相手は悪魔だ。それも、力を取り戻した完全なる悪魔。今までみたいにはいかないだろうな。それに加え、こちらにはカクリという人外もいなくなった。つまり、俺は本当にただのか弱い人間様だ。守ってもらわんと何も出来ない可哀想な人間だ」
最後の言葉に、真陽留と音禰は否定するように首を左右に大きく振る。ファルシーも口元を引きつらせた。
「んで、カクリがいなくなった穴をファルシーに補ってもらう。音禰と契約したって事で間違いないか?」
空中待機をして話を聞いていたファルシーに、明人は見上げながら質問する。
「いいえ。仮契約と言ったところよ。本契約となると話は変わってくるわ」
「どう変わるんだ?」
「子狐ちゃんみたいに子供なら構わないの。力は弱いし、人間に負担はあまりかからないからね。でも、私やベルゼの場合は話が変わってくるの。必ず、何かしらの代償を払ってもらう事になるわ」
ファルシーは腕を組みながら説明を続け、明人は口を挟まずに真剣に聞いていた。
「例えば片目や片腕。聴覚や触覚、声帯とかね。でも、そこら辺ならまだ可愛い方じゃないかしら」
「可愛いとは……」
音禰がボソッと呟く。その隣で、真陽留が顔を俯かせていた。明人はそんな彼の様子を横目で確認したあと、目を細める。
「それで私、ずっと疑問に思っていた事があるのよ。貴方は悪魔と契約をし、禁忌を犯したわよね? 悪魔に何を捧げたの?」
ファルシーは真陽留に目線を送りながら深刻に問いかける。その声は軽い物ではなく、先程から話していた声より低く、重い物だった。そのため、真陽留は思わず肩を震わせる。
「禁忌って……。いや、真陽留はそんな事してない──よね? 私は寝てただけだけど、そんな事、してるわけ無いわよね?」
不安げに真陽留の肩を掴み彼女は問いかけるが、期待の言葉は返ってこない。ずっと無言を貫いている彼に、明人が口を開いた。
「おい、禁忌とはなんだ。人を生き返らせるとかか?」
その問いは真陽留ではなく、ファルシーに向けられたものだった。
「確かに蘇生は禁忌中の禁忌。絶対にやってはいけない事よ。でも、それだけじゃないの。人の記憶を他人に入れ込む──それも本来は禁忌とされている力なのよ。だから、今回は奇跡が起きたとしても過言ではないわ。もし、記憶を移すのに失敗していたら、体が持たなかったら──成功確率は極わずか。まぁ、それを成功させてしまっているのだから、すごいわね」
ファルシーは険しい顔を浮かべながら真陽留を見る。そんな彼女の言葉に、ただ彼は俯くばかりだった。
「もし失敗していたらどうなってたんだ?」
「術者はもちろん、記憶を抜き取られた人、記憶を入れこまれた人。最低でも三人は脳死するわね」
ここでファルシーは説明を終わらせる。すると真陽留がいきなり驚きの表情を浮かべ、早口で焦ったように彼女へと問いかけた。
「ちょっと待てよ、最低三人? 失敗した時の代償は、俺の命だけじゃねぇの?」
「あら、もしかしてあの悪魔からはそう聞かされていたのかしら。そんな訳ないじゃない。人間の命は私達にとっては軽いものよ。そんな物一つで力の代償を払えるわけ無いじゃない」
ファルシーは当たり前というように、真陽留に言い切った。その事が信じられず、体をわなわなと震わせ顔を青くし、二人を見た。その目には懺悔のようなものが含まれており、音禰は戸惑いを見せ、明人は表情を変えずに見返している。
「なるほどな。まぁ、悪魔にとっては俺達の命はその程度。堕天使が言うように人間の命は軽い。すぐに死んじまう。仮に死んだとしても、次に乗り換えればあいつの場合問題ないという訳だな」
明人は今の話を冷静に分析していた。もしかしたら明人自身が死んでいたかもしれないのに、その事に対しては何も触れず、淡々と考えを巡らせている。
音禰は少し顔を青くしたが、明人の様子を見て首を振り気持ちを切り替えた。
「そ、そんなの絶対に許せないよね!! 絶対に退治しようよ!!」
片手を上に突き上げ気合いを入れ直す。そんな二人に真陽留は目を丸くし、疑問をぶつけた。
「いや、なんでお前らはそんな普通で居られんだよ。僕は、お前らを殺していたかもしれないんだぞ。なのに、なんで何も言わねぇだよ」
怒りからなのか、それとも悲しみからか。真陽留の口調は荒く、二人に今のどうしようも無い感情をぶつけた。
そんな彼に明人は呆れ、音禰は笑みを浮かべる。そして、同時に口を開いた。
「「だって、今生きてるもん/からな」」
彼は一向に口を開かない。それに対し、真陽留と音禰は顔を見合せ心配そうな目を向ける。
「相想、大丈夫かしら。私達も何かヒントくらい──」
「だが、多分今僕達が何を言ってもこいつの耳には届かないと思うぞ。考え込むと周りの音や声は聞こえなくなる。こいつはそういう脳だからな」
「……そうね」
真陽留は明人の障害について理解があった。音禰も同じく知っているため、頷くしかない。ファルシーも何も言わずにずっと空中で待機していた。
それから、また時間が経過しようとした時。明人がやっと口を開いた。
「真陽留、お前はもうただの人間になったんだよな」
「え、あ、あぁ。契約破棄されてるし、ただの人間になっていると思うけど……」
なぜそのような事を聞くのか真陽留にはわからず、質問された事の答えをパッと口にした。そうしなければ、また倍の言葉で返ってくる事が安易に想像出来る。
「なら、騙し討ち──できそうだな」
明人が何か企むような笑みを浮かべ、言葉を零す。
普段ならその表情に嫌な予感しかしないが、今回ばかりは期待してしまう。二人は期待の籠った瞳で彼を見て、ジリジリと近付いて行った。
明人はそんな二人からの期待の眼差しに耐えきれず「こっち来んな。普通に聞こえんだろ」と、そっぽを向いてしまう。その行動に、二人は顔を見合せ思いっきり笑った。
☆
「いいか、一回しか言わねぇからしっかり聞けよ」
「はい!!」
「なんで僕だけ二回……」
明人は、笑っている二人にげんこつを落とした。だが、音禰には優しく、真陽留には強めのを二回。
「ウザかったから」
「左様ですか……」
真陽留はもう諦めたように肩を落とし、音禰は「どんまい」と言いながら頭を撫でてあげた。
そんな二人を気にせず、明人は説明しようと口を開く。
「今回の相手は悪魔だ。それも、力を取り戻した完全なる悪魔。今までみたいにはいかないだろうな。それに加え、こちらにはカクリという人外もいなくなった。つまり、俺は本当にただのか弱い人間様だ。守ってもらわんと何も出来ない可哀想な人間だ」
最後の言葉に、真陽留と音禰は否定するように首を左右に大きく振る。ファルシーも口元を引きつらせた。
「んで、カクリがいなくなった穴をファルシーに補ってもらう。音禰と契約したって事で間違いないか?」
空中待機をして話を聞いていたファルシーに、明人は見上げながら質問する。
「いいえ。仮契約と言ったところよ。本契約となると話は変わってくるわ」
「どう変わるんだ?」
「子狐ちゃんみたいに子供なら構わないの。力は弱いし、人間に負担はあまりかからないからね。でも、私やベルゼの場合は話が変わってくるの。必ず、何かしらの代償を払ってもらう事になるわ」
ファルシーは腕を組みながら説明を続け、明人は口を挟まずに真剣に聞いていた。
「例えば片目や片腕。聴覚や触覚、声帯とかね。でも、そこら辺ならまだ可愛い方じゃないかしら」
「可愛いとは……」
音禰がボソッと呟く。その隣で、真陽留が顔を俯かせていた。明人はそんな彼の様子を横目で確認したあと、目を細める。
「それで私、ずっと疑問に思っていた事があるのよ。貴方は悪魔と契約をし、禁忌を犯したわよね? 悪魔に何を捧げたの?」
ファルシーは真陽留に目線を送りながら深刻に問いかける。その声は軽い物ではなく、先程から話していた声より低く、重い物だった。そのため、真陽留は思わず肩を震わせる。
「禁忌って……。いや、真陽留はそんな事してない──よね? 私は寝てただけだけど、そんな事、してるわけ無いわよね?」
不安げに真陽留の肩を掴み彼女は問いかけるが、期待の言葉は返ってこない。ずっと無言を貫いている彼に、明人が口を開いた。
「おい、禁忌とはなんだ。人を生き返らせるとかか?」
その問いは真陽留ではなく、ファルシーに向けられたものだった。
「確かに蘇生は禁忌中の禁忌。絶対にやってはいけない事よ。でも、それだけじゃないの。人の記憶を他人に入れ込む──それも本来は禁忌とされている力なのよ。だから、今回は奇跡が起きたとしても過言ではないわ。もし、記憶を移すのに失敗していたら、体が持たなかったら──成功確率は極わずか。まぁ、それを成功させてしまっているのだから、すごいわね」
ファルシーは険しい顔を浮かべながら真陽留を見る。そんな彼女の言葉に、ただ彼は俯くばかりだった。
「もし失敗していたらどうなってたんだ?」
「術者はもちろん、記憶を抜き取られた人、記憶を入れこまれた人。最低でも三人は脳死するわね」
ここでファルシーは説明を終わらせる。すると真陽留がいきなり驚きの表情を浮かべ、早口で焦ったように彼女へと問いかけた。
「ちょっと待てよ、最低三人? 失敗した時の代償は、俺の命だけじゃねぇの?」
「あら、もしかしてあの悪魔からはそう聞かされていたのかしら。そんな訳ないじゃない。人間の命は私達にとっては軽いものよ。そんな物一つで力の代償を払えるわけ無いじゃない」
ファルシーは当たり前というように、真陽留に言い切った。その事が信じられず、体をわなわなと震わせ顔を青くし、二人を見た。その目には懺悔のようなものが含まれており、音禰は戸惑いを見せ、明人は表情を変えずに見返している。
「なるほどな。まぁ、悪魔にとっては俺達の命はその程度。堕天使が言うように人間の命は軽い。すぐに死んじまう。仮に死んだとしても、次に乗り換えればあいつの場合問題ないという訳だな」
明人は今の話を冷静に分析していた。もしかしたら明人自身が死んでいたかもしれないのに、その事に対しては何も触れず、淡々と考えを巡らせている。
音禰は少し顔を青くしたが、明人の様子を見て首を振り気持ちを切り替えた。
「そ、そんなの絶対に許せないよね!! 絶対に退治しようよ!!」
片手を上に突き上げ気合いを入れ直す。そんな二人に真陽留は目を丸くし、疑問をぶつけた。
「いや、なんでお前らはそんな普通で居られんだよ。僕は、お前らを殺していたかもしれないんだぞ。なのに、なんで何も言わねぇだよ」
怒りからなのか、それとも悲しみからか。真陽留の口調は荒く、二人に今のどうしようも無い感情をぶつけた。
そんな彼に明人は呆れ、音禰は笑みを浮かべる。そして、同時に口を開いた。
「「だって、今生きてるもん/からな」」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
おにぎり屋さんの裏稼業 〜お祓い請け賜わります〜
瀬崎由美
キャラ文芸
高校2年生の八神美琴は、幼い頃に両親を亡くしてからは祖母の真知子と、親戚のツバキと一緒に暮らしている。
大学通りにある屋敷の片隅で営んでいるオニギリ屋さん『おにひめ』は、気まぐれの営業ながらも学生達に人気のお店だ。でも、真知子の本業は人ならざるものを対処するお祓い屋。霊やあやかしにまつわる相談に訪れて来る人が後を絶たない。
そんなある日、祓いの仕事から戻って来た真知子が家の中で倒れてしまう。加齢による力の限界を感じた祖母から、美琴は祓いの力の継承を受ける。と、美琴はこれまで視えなかったモノが視えるようになり……。
第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
大正石華恋蕾物語
響 蒼華
キャラ文芸
■一:贄の乙女は愛を知る
旧題:大正石華戀奇譚<一> 桜の章
――私は待つ、いつか訪れるその時を。
時は大正。処は日の本、華やぐ帝都。
珂祥伯爵家の長女・菫子(とうこ)は家族や使用人から疎まれ屋敷内で孤立し、女学校においても友もなく独り。
それもこれも、菫子を取り巻くある噂のせい。
『不幸の菫子様』と呼ばれるに至った過去の出来事の数々から、菫子は誰かと共に在る事、そして己の将来に対して諦観を以て生きていた。
心許せる者は、自分付の女中と、噂畏れぬただ一人の求婚者。
求婚者との縁組が正式に定まろうとしたその矢先、歯車は回り始める。
命の危機にさらされた菫子を救ったのは、どこか懐かしく美しい灰色の髪のあやかしで――。
そして、菫子を取り巻く運命は動き始める、真実へと至る悲哀の終焉へと。
■二:あやかしの花嫁は運命の愛に祈る
旧題:大正石華戀奇譚<二> 椿の章
――あたしは、平穏を愛している
大正の時代、華の帝都はある怪事件に揺れていた。
其の名も「血花事件」。
体中の血を抜き取られ、全身に血の様に紅い花を咲かせた遺体が相次いで見つかり大騒ぎとなっていた。
警察の捜査は後手に回り、人々は怯えながら日々を過ごしていた。
そんな帝都の一角にある見城診療所で働く看護婦の歌那(かな)は、優しい女医と先輩看護婦と、忙しくも充実した日々を送っていた。
目新しい事も、特別な事も必要ない。得る事が出来た穏やかで変わらぬ日常をこそ愛する日々。
けれど、歌那は思わぬ形で「血花事件」に関わる事になってしまう。
運命の夜、出会ったのは紅の髪と琥珀の瞳を持つ美しい青年。
それを契機に、歌那の日常は変わり始める。
美しいあやかし達との出会いを経て、帝都を揺るがす大事件へと繋がる運命の糸車は静かに回り始める――。
※時代設定的に、現代では女性蔑視や差別など不適切とされる表現等がありますが、差別や偏見を肯定する意図はありません。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
世界的名探偵 青井七瀬と大福係!~幽霊事件、ありえません!~
ミラ
キャラ文芸
派遣OL3年目の心葉は、ブラックな職場で薄給の中、妹に仕送りをして借金生活に追われていた。そんな時、趣味でやっていた大福販売サイトが大炎上。
「幽霊に呪われた大福事件」に発展してしまう。困惑する心葉のもとに「その幽霊事件、私に解かせてください」と常連の青井から連絡が入る。
世界的名探偵だという青井は事件を華麗に解決してみせ、なんと超絶好待遇の「大福係」への就職を心葉に打診?!青井専属の大福係として、心葉の1ヶ月間の試用期間が始まった!
次々に起こる幽霊事件の中、心葉が秘密にする「霊視の力」×青井の「推理力」で
幽霊事件の真相に隠れた、幽霊の想いを紐解いていく──!
「この世に、幽霊事件なんてありえません」
幽霊事件を絶対に許さない超偏屈探偵・青木と、幽霊が視える大福係の
ゆるバディ×ほっこり幽霊ライトミステリー!
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる