70 / 130
音禰
「なんでもねぇ」
しおりを挟む
明人とカクリは、魔蛭に気づかれないようにそっとついて行く。
今回の魔蛭の服装はダッフルコートではなく、白いシャツに柄物のパーカー。ダメージジーンズにスニーカーと、楽な格好をしていた。
「一体どこに行く気だ?」
「この先にあるのは──病院ではないかい?」
「病気か? ざまぁだな」
「お主………」
周りの人にも怪しまれないように、魔蛭とは距離をとりながら後ろを歩いている。少しでも魔蛭が振り向けば普通にバレそうだが、そこは明人のずる賢い頭がフル活用されていた。魔蛭の視線や体の向きを見て、視界に入らない場所陣取っている。
明人が魔蛭を見つけてから約十分程だった時、一つの病院に辿り着いた。
「ここか……。本当に病気か?」
「心配、している訳では無さそうだな」
魔蛭が病院の中に入った事を確認すると、明人も近づき立ち止まる。口元に笑みを浮かべながら、目の前に建てられている大きな建物を見上げ呟く。それをカクリは、呆れたような表情を向けながら見ていた。
「さて、ここで立ち止まってても意味ねぇな。何があるか知らねぇが中に入ってみるか」
「中に入るのか──って、明人よ待て」
カクリを置いていく勢いで、明人は早々に病院の中へと入ってしまった。
院内は患者、看護師、受付など。人で溢れかえっていた。人気のある病院らしく、待合室がいっぱいになっている。
子供から大人。おじいちゃんおばあちゃんまで待合室で時間を潰していた。
「人気の病院っつてもよ。こんなに人が居るのも考えもんだろ。病院だぞ。絶対誰か仮病使ってんだろ」
「何言っているのかわからんが、とりあえず目的の人物を……」
カクリが周りを見回すと、一人の看護師がいきなり話しかけた。
「坊や、一人なの? お父さんとお母さんは居るかな?」
看護師が心配そうに問いかけた。カクリが迷子になっていると勘違いしてしまったらしい。
カクリも明人も魔蛭を探すため周りを見回していたのと、少し距離が開いていたため他人だと思ったのだろう。
その様子を明人は口に手を当て、声を出さないように笑っていた。
「いや、私は……」
「ん? 大丈夫だよ。お父さんと来たのかな? それともお母さんかな?」
カクリを安心させようと目を合わせ、優しい微笑みで看護師は頭を撫でてあげている。本気で心配している看護師に対して、いつものように言葉を繋げる事が出来ないカクリは、明人に助けを求めるように目線を向けるが、肝心の彼はいまだに笑っていた。
イラついたカクリは、看護師から離れ明人の後ろへと隠れ足を掴む。
「あら、もしかしてお連れさんですか?」
「はい、すいません。少し目を離した隙にいなくなってしまったみたいで」
明人は話しかけられた一瞬でいつもの外面に変わり、紳士的な声と表情で受け答えをした。
「でしたら良かったです。坊や、お兄ちゃんの手を離したらもうダメだよ」
カクリと目線を合わせ、看護師は優しく言った。それに対し、無表情のままカクリは小さく頷く。
「では、これで失礼──」
「あ、一つお伺いしたい事がございまして」
居なくなろうとした看護師を呼び止め、明人は魔蛭について質問した。
「えっと、長い茶髪を後ろで結び、柄物のパーカーをお召になった方──あ、もしかしてマヒルさんですか? よく来て下さるので覚えていますよ。凄くイケメンというのもありますが」
ほんのり染まっている頬に手を当てながら語る看護師に明人は、表情一つ変えずに淡々と質問を繰り返す。
「その人は今どちらに? オトモダチなんですが」
「あら、そうなのですね。でしたら、あちらの廊下を真っ直ぐ行きまして、突き当たりを右側へ曲っていただきますと『神霧音禰』さんと書かれたプレートがあるはず。そちらにいるかと思いますよ」
丁寧に案内をしてもらい、明人は「ありがとうございます」と優しい笑みを浮かべながら横を通りすぎて行った。それを看護師は「イケメン……」と小さく呟き、業務へと戻った。
☆
「おいおい、手を繋がなくてもいいのか? 坊や」
「気持ち悪い事を言うでない。そもそも、もっと早くに助け舟を出しても良かったと思うのだが?」
「嫌だね。面白いもんをなんで中断させなきゃなんねぇーんだよ」
「隠す事すらしないか……」
カクリは手を離し明人の横へと移動した。そして、溜息を吐きそのまま歩き続ける。
「それより、なぜあの男はここに?」
「さぁな。まぁ、イントネーションが違っていたし、自分を偽りながらこの病院に入り浸っているのだけわかればいいんじゃねぇの」
「そうなのか。それで、神霧音禰というのは女性か?」
「名前からしてそうだろうな。それに──」
明人は曲がり角まで来ると、何故か一度立ち止まり考える素振りを見せる。いきなり止まった事により、カクリは不思議そうに彼を見上げた。
「明人?」
「…………いや、なんでもねぇ」
明人はなんともないような表情を浮かべ、再度歩き出した。
今回の魔蛭の服装はダッフルコートではなく、白いシャツに柄物のパーカー。ダメージジーンズにスニーカーと、楽な格好をしていた。
「一体どこに行く気だ?」
「この先にあるのは──病院ではないかい?」
「病気か? ざまぁだな」
「お主………」
周りの人にも怪しまれないように、魔蛭とは距離をとりながら後ろを歩いている。少しでも魔蛭が振り向けば普通にバレそうだが、そこは明人のずる賢い頭がフル活用されていた。魔蛭の視線や体の向きを見て、視界に入らない場所陣取っている。
明人が魔蛭を見つけてから約十分程だった時、一つの病院に辿り着いた。
「ここか……。本当に病気か?」
「心配、している訳では無さそうだな」
魔蛭が病院の中に入った事を確認すると、明人も近づき立ち止まる。口元に笑みを浮かべながら、目の前に建てられている大きな建物を見上げ呟く。それをカクリは、呆れたような表情を向けながら見ていた。
「さて、ここで立ち止まってても意味ねぇな。何があるか知らねぇが中に入ってみるか」
「中に入るのか──って、明人よ待て」
カクリを置いていく勢いで、明人は早々に病院の中へと入ってしまった。
院内は患者、看護師、受付など。人で溢れかえっていた。人気のある病院らしく、待合室がいっぱいになっている。
子供から大人。おじいちゃんおばあちゃんまで待合室で時間を潰していた。
「人気の病院っつてもよ。こんなに人が居るのも考えもんだろ。病院だぞ。絶対誰か仮病使ってんだろ」
「何言っているのかわからんが、とりあえず目的の人物を……」
カクリが周りを見回すと、一人の看護師がいきなり話しかけた。
「坊や、一人なの? お父さんとお母さんは居るかな?」
看護師が心配そうに問いかけた。カクリが迷子になっていると勘違いしてしまったらしい。
カクリも明人も魔蛭を探すため周りを見回していたのと、少し距離が開いていたため他人だと思ったのだろう。
その様子を明人は口に手を当て、声を出さないように笑っていた。
「いや、私は……」
「ん? 大丈夫だよ。お父さんと来たのかな? それともお母さんかな?」
カクリを安心させようと目を合わせ、優しい微笑みで看護師は頭を撫でてあげている。本気で心配している看護師に対して、いつものように言葉を繋げる事が出来ないカクリは、明人に助けを求めるように目線を向けるが、肝心の彼はいまだに笑っていた。
イラついたカクリは、看護師から離れ明人の後ろへと隠れ足を掴む。
「あら、もしかしてお連れさんですか?」
「はい、すいません。少し目を離した隙にいなくなってしまったみたいで」
明人は話しかけられた一瞬でいつもの外面に変わり、紳士的な声と表情で受け答えをした。
「でしたら良かったです。坊や、お兄ちゃんの手を離したらもうダメだよ」
カクリと目線を合わせ、看護師は優しく言った。それに対し、無表情のままカクリは小さく頷く。
「では、これで失礼──」
「あ、一つお伺いしたい事がございまして」
居なくなろうとした看護師を呼び止め、明人は魔蛭について質問した。
「えっと、長い茶髪を後ろで結び、柄物のパーカーをお召になった方──あ、もしかしてマヒルさんですか? よく来て下さるので覚えていますよ。凄くイケメンというのもありますが」
ほんのり染まっている頬に手を当てながら語る看護師に明人は、表情一つ変えずに淡々と質問を繰り返す。
「その人は今どちらに? オトモダチなんですが」
「あら、そうなのですね。でしたら、あちらの廊下を真っ直ぐ行きまして、突き当たりを右側へ曲っていただきますと『神霧音禰』さんと書かれたプレートがあるはず。そちらにいるかと思いますよ」
丁寧に案内をしてもらい、明人は「ありがとうございます」と優しい笑みを浮かべながら横を通りすぎて行った。それを看護師は「イケメン……」と小さく呟き、業務へと戻った。
☆
「おいおい、手を繋がなくてもいいのか? 坊や」
「気持ち悪い事を言うでない。そもそも、もっと早くに助け舟を出しても良かったと思うのだが?」
「嫌だね。面白いもんをなんで中断させなきゃなんねぇーんだよ」
「隠す事すらしないか……」
カクリは手を離し明人の横へと移動した。そして、溜息を吐きそのまま歩き続ける。
「それより、なぜあの男はここに?」
「さぁな。まぁ、イントネーションが違っていたし、自分を偽りながらこの病院に入り浸っているのだけわかればいいんじゃねぇの」
「そうなのか。それで、神霧音禰というのは女性か?」
「名前からしてそうだろうな。それに──」
明人は曲がり角まで来ると、何故か一度立ち止まり考える素振りを見せる。いきなり止まった事により、カクリは不思議そうに彼を見上げた。
「明人?」
「…………いや、なんでもねぇ」
明人はなんともないような表情を浮かべ、再度歩き出した。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
便利屋ブルーヘブン、営業中。~そのお困りごと、大天狗と鬼が解決します~
卯崎瑛珠
キャラ文芸
とあるノスタルジックなアーケード商店街にある、小さな便利屋『ブルーヘブン』。
店主の天さんは、実は天狗だ。
もちろん人間のふりをして生きているが、なぜか問題を抱えた人々が、吸い寄せられるようにやってくる。
「どんな依頼も、断らないのがモットーだからな」と言いつつ、今日も誰かを救うのだ。
神通力に、羽団扇。高下駄に……時々伸びる鼻。
仲間にも、実は大妖怪がいたりして。
コワモテ大天狗、妖怪チート!?で、世直しにいざ参らん!
(あ、いえ、ただの便利屋です。)
-----------------------------
ほっこり・じんわり大賞奨励賞作品です。
アルファポリス文庫より、書籍発売中です!
おにぎり屋さんの裏稼業 〜お祓い請け賜わります〜
瀬崎由美
キャラ文芸
高校2年生の八神美琴は、幼い頃に両親を亡くしてからは祖母の真知子と、親戚のツバキと一緒に暮らしている。
大学通りにある屋敷の片隅で営んでいるオニギリ屋さん『おにひめ』は、気まぐれの営業ながらも学生達に人気のお店だ。でも、真知子の本業は人ならざるものを対処するお祓い屋。霊やあやかしにまつわる相談に訪れて来る人が後を絶たない。
そんなある日、祓いの仕事から戻って来た真知子が家の中で倒れてしまう。加齢による力の限界を感じた祖母から、美琴は祓いの力の継承を受ける。と、美琴はこれまで視えなかったモノが視えるようになり……。
第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
大正石華恋蕾物語
響 蒼華
キャラ文芸
■一:贄の乙女は愛を知る
旧題:大正石華戀奇譚<一> 桜の章
――私は待つ、いつか訪れるその時を。
時は大正。処は日の本、華やぐ帝都。
珂祥伯爵家の長女・菫子(とうこ)は家族や使用人から疎まれ屋敷内で孤立し、女学校においても友もなく独り。
それもこれも、菫子を取り巻くある噂のせい。
『不幸の菫子様』と呼ばれるに至った過去の出来事の数々から、菫子は誰かと共に在る事、そして己の将来に対して諦観を以て生きていた。
心許せる者は、自分付の女中と、噂畏れぬただ一人の求婚者。
求婚者との縁組が正式に定まろうとしたその矢先、歯車は回り始める。
命の危機にさらされた菫子を救ったのは、どこか懐かしく美しい灰色の髪のあやかしで――。
そして、菫子を取り巻く運命は動き始める、真実へと至る悲哀の終焉へと。
■二:あやかしの花嫁は運命の愛に祈る
旧題:大正石華戀奇譚<二> 椿の章
――あたしは、平穏を愛している
大正の時代、華の帝都はある怪事件に揺れていた。
其の名も「血花事件」。
体中の血を抜き取られ、全身に血の様に紅い花を咲かせた遺体が相次いで見つかり大騒ぎとなっていた。
警察の捜査は後手に回り、人々は怯えながら日々を過ごしていた。
そんな帝都の一角にある見城診療所で働く看護婦の歌那(かな)は、優しい女医と先輩看護婦と、忙しくも充実した日々を送っていた。
目新しい事も、特別な事も必要ない。得る事が出来た穏やかで変わらぬ日常をこそ愛する日々。
けれど、歌那は思わぬ形で「血花事件」に関わる事になってしまう。
運命の夜、出会ったのは紅の髪と琥珀の瞳を持つ美しい青年。
それを契機に、歌那の日常は変わり始める。
美しいあやかし達との出会いを経て、帝都を揺るがす大事件へと繋がる運命の糸車は静かに回り始める――。
※時代設定的に、現代では女性蔑視や差別など不適切とされる表現等がありますが、差別や偏見を肯定する意図はありません。
世界的名探偵 青井七瀬と大福係!~幽霊事件、ありえません!~
ミラ
キャラ文芸
派遣OL3年目の心葉は、ブラックな職場で薄給の中、妹に仕送りをして借金生活に追われていた。そんな時、趣味でやっていた大福販売サイトが大炎上。
「幽霊に呪われた大福事件」に発展してしまう。困惑する心葉のもとに「その幽霊事件、私に解かせてください」と常連の青井から連絡が入る。
世界的名探偵だという青井は事件を華麗に解決してみせ、なんと超絶好待遇の「大福係」への就職を心葉に打診?!青井専属の大福係として、心葉の1ヶ月間の試用期間が始まった!
次々に起こる幽霊事件の中、心葉が秘密にする「霊視の力」×青井の「推理力」で
幽霊事件の真相に隠れた、幽霊の想いを紐解いていく──!
「この世に、幽霊事件なんてありえません」
幽霊事件を絶対に許さない超偏屈探偵・青木と、幽霊が視える大福係の
ゆるバディ×ほっこり幽霊ライトミステリー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる