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大天狗
氷鬼先輩と修行
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「翔の言う通り、そこまで気にしなくて大丈夫かもね」
くすくすと笑いながら詩織を見る湊は、紅蓮の瞳とは裏腹に冷たい。
司の氷のような瞳とは比べ物にならない冷たさに、詩織は悲鳴を上げ司の腕にしがみ付く。
「あの、怖がらせないでください」
「ごめん、ごめん。怖がらせたつもりはないんだけどねぇ~」
気持ちがこもっていない謝罪に司は頬をふくらませつつ、本題に戻す。
「それで、何か思いついたのでしょう? なんですか?」
「状態異常の話だよ。鬼の血を利用して、大天狗を酔わせる前提として、もう一つ。氷と炎なら、もう一つ状態異常に出来るかなって思って」
最初、司は湊の言いたいことがわからず首をかしげるが、翔は「なるほどな」とすぐに納得した。
「どういうことなの?」
「司は単独依頼が多いから知らないだろうが、属性によっては二つの力を組み合わせることが出来るんだ」
「二つの属性を?」
湊を見ると、うなずいた。
隣に座っている凛も、司と同じく知らなかったらしく、湊の腕をつかみ「もっと詳しく!」と、駄々をこねていた。
「氷と炎の場合、普通に合わせてしまうとお互いをかき消してしまうから、熟練者しか行わないのだけれどね。上手く組み合わせることが出来れば、どんなに強いあやかしでも溶かすことが出来るはずだよ」
そんな方法があるなんて知らなかった凛と司は、目から鱗が落ちる衝撃を受けた。
「合わせ技を使えば大天狗を溶かせるかもしれないってことだよな?」
「そうだね。ただ…………」
「わかっているさ。俺には無理だ。そんな高技術、俺にはできない」
「俺にもきびしいねぇ……」
そんな二人の視線は、自然と司と凛に集まる。
二人はなぜ視線を送られているのかわからず首をかしげた。
「この作戦は、俺達よりも実力がある二人にやってもらわなければならない」
「そうだぜ。と、いうわけで、任せたぞ、司、凛ちゃん」
そんなことを言われた二人は、一度顔を見合わせた。
「「――――え?」」
二人の声が重なる。
事態を呑み込めない凛と司は、それぞれの兄を見た。
「え、えっと。まさかだけど、その高度な技を僕達にしろってこと?」
「ご名答! さすが我が弟! 出来るだろう?」
「無理。今聞いたばかりの話を実践しろって、さすがにひどくない?」
司の言葉に凛もうなずく。
それでも、湊と司は諦めない。
「でも、君達二人は、退治屋の中でトップを飾れるほどの実力を持つでしょ? 君達だからこそ、出来るんじゃないかい?」
「無理やりすぎるよ、湊!! さっき司が言った通り、今初めて聞いた話しを本番で実践しろなんて! それに、相手は大天狗。死んじゃうよ!!」
司も凛も首を縦に振らない。
けれど、凛の言葉に翔はニヤッと笑った。
「ぶっつけ本番じゃなければいいんだろう?」
「え?」
凛は目を丸くして、ニヤニヤしている翔を見る。
司は、背筋に冷たい何かが走ったのか、体をブルッとふるわせた。
気づかれないように逃げようとしたが、今まで黙っていた喜美が司の腕を掴み止めた。
「なら、俺達を相手に、練習だ」
・
・
・
・
・
・
翔に言われ、無理やり外にかり出された凛と司は、自身の式神を取り出し、出現させた。
司の方は、ユキワラシであるユキ。凛は、火の玉の形をしている鬼火を出す。
「あれ、お前ら、もっと強い式神を出すこと出来るだろう。なんで、そっちなんだ」
「いっつもかっつも強い式神を出せるなんて思わないで」
「そうよ。こっちにも色々条件があるの」
司と凛は、罰が悪そうに顔を背け、気まずそうに唇を尖らせる。
「条件? それは一体、なんだい?」
「司の場合はおそらく、狐面だろうな。凛は?」
翔があっさり司の条件を話してしまい、司は頬をふくらませた。
凛は、湊を見るが、彼はわからず首をかしげた。だが、すぐにわかり、手を打った。
「なるほど。凛の場合は、集中力だね」
「え、集中力?」
湊の言葉に、凛の肩がふるえる。
反応を見る感じ、嘘ではないことはわかる。
「集中力? それが重要なのか?」
「そうなんだよね。凛は、強い力を使う時、集中力が常人をはるかに超えるんだ。でも、それは戦闘で気持ちが高ぶった時のみ。模擬戦では駄目なんだよね」
「それは、練習ができなということか?」
「いや。それとこれとは話が別じゃないかな。鬼火でも試してみようよ」
「そうだな」
そうだなじゃないよと、司がツッコむが二人は無視。
腕を組み、「早く始めて」と、二人から圧をかけられている。
四人から少しはなれた場所に待機していた詩織は、不安そうに眉を下げ、見守っていた。
(大丈夫かな……。氷鬼先輩も凛ちゃんもいやそう……)
詩織の心配をよそに、練習が始まった。
このまま見ていようかとも思っていたが、後ろから喜美に肩を叩かれ、振り返る。
「ここからは退治屋の修行、見ていてもつまらないわ。時間を有効活用しましょう」
そう言われてしまい、詩織は手を引かれる。
一度、顔だけ司に向けると、一瞬だけ目が合った。
胸が高鳴り、頬が自然と赤く染まる。
瞬間、司に翔がけりを入れた。
すぐに気づき受け止め、後ろに下がる。
詩織が「あっ」と小さな声を上げたため、喜美が足を止めた。
「翔は、普段ふざけているように見えるけれど、退治屋としてのプライドは、司より強いのよ。だから、修行とかは絶対に手を抜かないの」
「大丈夫、何ですか?」
「大丈夫よ。無茶はさせない。加減はわかっている子だから。それに、今回は湊君もいる。安心していいわよ」
そのまま手を引かれ、屋敷の中に戻る。
ろうかを進むと、一つの襖の手前で足を止めた。
静かに襖が開かれる。
中には、沢山の本棚があり、詩織は思わず歓喜の声をもらした。
「凄い……。図書室みたい…………」
「ここは、氷鬼家の歴史が刻まれている部屋よ。ここに、鬼の血について書かれている本が数冊あったの。それを読んで、少しでも自分について理解してみない?」
喜美がほほ笑み、一冊の本を本棚から抜き取る。
渡されたため、詩織は中を開いた。
「…………あの、すいません、おばさん」
「なにかしら」
「読めません…………」
中は、ミミズが張ったような文字。昔の人の文字で、勉強しなければ現代人は読めそうにない文字がつらつらと書かれていた。
「…………ごめんなさい。司や翔を基準に考えていたけれど、普通は読めないわよね」
「こちらこそ、すいません……。あの、この本、氷鬼先輩は読めるんですか?」
「今は読めるようになったわね。昔は四苦八苦していたけれど」
「そうなんですね…………」
(これが読めるなんて、やっぱり氷鬼先輩って、すごい。どのくらい勉強したんだろう)
まじまじと本の中身を見ていると、喜美が詩織から本を取り、中をぺらぺらとめくった。
「これには、巫女の話が書いているわ」
「巫女? 巫女って、確か鬼を封印するため、自分の体を使ったっていう……」
「そうよ。すごいわよね。今では考えられないわ。自分の体を犠牲にしてまで、鬼を封印するなんて。しかも、女性がよ? 私なら怖くて、決断できないわ」
喜美の言う通りだと、詩織も思った。
自分が巫女と同じ立場だった場合、同じように自分の体を犠牲にして鬼を封印していただろうか。
いや、確実にしていない。
怖くて怖くて、しかたがなかっただろう。
そんなことを思いながら胸に手を置き、目を閉じる。
(今、氷鬼先輩は、退治屋として頑張っている。私も、協力をお願いされた。今まで無条件で助けてくれていた氷鬼先輩を、少しでも助けたい)
目を開け、喜美を見る。
「あの、おばさん」
「どうしたの?」
「私、もっと氷鬼先輩の役に立ちたいです!! でも、今すぐにこの本を理解してとかだと、その、私ではむずかしいので、他に何かないでしょうか」
問いかけている詩織の頬は、ほんのり赤い。
喜美は、うれしそうに「あらぁ」と、自分の頬を抑え、声を上げた。
「それなら、簡単な方法があるわよ!!」
何故かまた手を引かれ、司達の元に戻る。
何をすればいいのか聞くと、喜美から予想外な返答が返ってきて、詩織の顔はりんごよりも真っ赤になってしまった。
くすくすと笑いながら詩織を見る湊は、紅蓮の瞳とは裏腹に冷たい。
司の氷のような瞳とは比べ物にならない冷たさに、詩織は悲鳴を上げ司の腕にしがみ付く。
「あの、怖がらせないでください」
「ごめん、ごめん。怖がらせたつもりはないんだけどねぇ~」
気持ちがこもっていない謝罪に司は頬をふくらませつつ、本題に戻す。
「それで、何か思いついたのでしょう? なんですか?」
「状態異常の話だよ。鬼の血を利用して、大天狗を酔わせる前提として、もう一つ。氷と炎なら、もう一つ状態異常に出来るかなって思って」
最初、司は湊の言いたいことがわからず首をかしげるが、翔は「なるほどな」とすぐに納得した。
「どういうことなの?」
「司は単独依頼が多いから知らないだろうが、属性によっては二つの力を組み合わせることが出来るんだ」
「二つの属性を?」
湊を見ると、うなずいた。
隣に座っている凛も、司と同じく知らなかったらしく、湊の腕をつかみ「もっと詳しく!」と、駄々をこねていた。
「氷と炎の場合、普通に合わせてしまうとお互いをかき消してしまうから、熟練者しか行わないのだけれどね。上手く組み合わせることが出来れば、どんなに強いあやかしでも溶かすことが出来るはずだよ」
そんな方法があるなんて知らなかった凛と司は、目から鱗が落ちる衝撃を受けた。
「合わせ技を使えば大天狗を溶かせるかもしれないってことだよな?」
「そうだね。ただ…………」
「わかっているさ。俺には無理だ。そんな高技術、俺にはできない」
「俺にもきびしいねぇ……」
そんな二人の視線は、自然と司と凛に集まる。
二人はなぜ視線を送られているのかわからず首をかしげた。
「この作戦は、俺達よりも実力がある二人にやってもらわなければならない」
「そうだぜ。と、いうわけで、任せたぞ、司、凛ちゃん」
そんなことを言われた二人は、一度顔を見合わせた。
「「――――え?」」
二人の声が重なる。
事態を呑み込めない凛と司は、それぞれの兄を見た。
「え、えっと。まさかだけど、その高度な技を僕達にしろってこと?」
「ご名答! さすが我が弟! 出来るだろう?」
「無理。今聞いたばかりの話を実践しろって、さすがにひどくない?」
司の言葉に凛もうなずく。
それでも、湊と司は諦めない。
「でも、君達二人は、退治屋の中でトップを飾れるほどの実力を持つでしょ? 君達だからこそ、出来るんじゃないかい?」
「無理やりすぎるよ、湊!! さっき司が言った通り、今初めて聞いた話しを本番で実践しろなんて! それに、相手は大天狗。死んじゃうよ!!」
司も凛も首を縦に振らない。
けれど、凛の言葉に翔はニヤッと笑った。
「ぶっつけ本番じゃなければいいんだろう?」
「え?」
凛は目を丸くして、ニヤニヤしている翔を見る。
司は、背筋に冷たい何かが走ったのか、体をブルッとふるわせた。
気づかれないように逃げようとしたが、今まで黙っていた喜美が司の腕を掴み止めた。
「なら、俺達を相手に、練習だ」
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翔に言われ、無理やり外にかり出された凛と司は、自身の式神を取り出し、出現させた。
司の方は、ユキワラシであるユキ。凛は、火の玉の形をしている鬼火を出す。
「あれ、お前ら、もっと強い式神を出すこと出来るだろう。なんで、そっちなんだ」
「いっつもかっつも強い式神を出せるなんて思わないで」
「そうよ。こっちにも色々条件があるの」
司と凛は、罰が悪そうに顔を背け、気まずそうに唇を尖らせる。
「条件? それは一体、なんだい?」
「司の場合はおそらく、狐面だろうな。凛は?」
翔があっさり司の条件を話してしまい、司は頬をふくらませた。
凛は、湊を見るが、彼はわからず首をかしげた。だが、すぐにわかり、手を打った。
「なるほど。凛の場合は、集中力だね」
「え、集中力?」
湊の言葉に、凛の肩がふるえる。
反応を見る感じ、嘘ではないことはわかる。
「集中力? それが重要なのか?」
「そうなんだよね。凛は、強い力を使う時、集中力が常人をはるかに超えるんだ。でも、それは戦闘で気持ちが高ぶった時のみ。模擬戦では駄目なんだよね」
「それは、練習ができなということか?」
「いや。それとこれとは話が別じゃないかな。鬼火でも試してみようよ」
「そうだな」
そうだなじゃないよと、司がツッコむが二人は無視。
腕を組み、「早く始めて」と、二人から圧をかけられている。
四人から少しはなれた場所に待機していた詩織は、不安そうに眉を下げ、見守っていた。
(大丈夫かな……。氷鬼先輩も凛ちゃんもいやそう……)
詩織の心配をよそに、練習が始まった。
このまま見ていようかとも思っていたが、後ろから喜美に肩を叩かれ、振り返る。
「ここからは退治屋の修行、見ていてもつまらないわ。時間を有効活用しましょう」
そう言われてしまい、詩織は手を引かれる。
一度、顔だけ司に向けると、一瞬だけ目が合った。
胸が高鳴り、頬が自然と赤く染まる。
瞬間、司に翔がけりを入れた。
すぐに気づき受け止め、後ろに下がる。
詩織が「あっ」と小さな声を上げたため、喜美が足を止めた。
「翔は、普段ふざけているように見えるけれど、退治屋としてのプライドは、司より強いのよ。だから、修行とかは絶対に手を抜かないの」
「大丈夫、何ですか?」
「大丈夫よ。無茶はさせない。加減はわかっている子だから。それに、今回は湊君もいる。安心していいわよ」
そのまま手を引かれ、屋敷の中に戻る。
ろうかを進むと、一つの襖の手前で足を止めた。
静かに襖が開かれる。
中には、沢山の本棚があり、詩織は思わず歓喜の声をもらした。
「凄い……。図書室みたい…………」
「ここは、氷鬼家の歴史が刻まれている部屋よ。ここに、鬼の血について書かれている本が数冊あったの。それを読んで、少しでも自分について理解してみない?」
喜美がほほ笑み、一冊の本を本棚から抜き取る。
渡されたため、詩織は中を開いた。
「…………あの、すいません、おばさん」
「なにかしら」
「読めません…………」
中は、ミミズが張ったような文字。昔の人の文字で、勉強しなければ現代人は読めそうにない文字がつらつらと書かれていた。
「…………ごめんなさい。司や翔を基準に考えていたけれど、普通は読めないわよね」
「こちらこそ、すいません……。あの、この本、氷鬼先輩は読めるんですか?」
「今は読めるようになったわね。昔は四苦八苦していたけれど」
「そうなんですね…………」
(これが読めるなんて、やっぱり氷鬼先輩って、すごい。どのくらい勉強したんだろう)
まじまじと本の中身を見ていると、喜美が詩織から本を取り、中をぺらぺらとめくった。
「これには、巫女の話が書いているわ」
「巫女? 巫女って、確か鬼を封印するため、自分の体を使ったっていう……」
「そうよ。すごいわよね。今では考えられないわ。自分の体を犠牲にしてまで、鬼を封印するなんて。しかも、女性がよ? 私なら怖くて、決断できないわ」
喜美の言う通りだと、詩織も思った。
自分が巫女と同じ立場だった場合、同じように自分の体を犠牲にして鬼を封印していただろうか。
いや、確実にしていない。
怖くて怖くて、しかたがなかっただろう。
そんなことを思いながら胸に手を置き、目を閉じる。
(今、氷鬼先輩は、退治屋として頑張っている。私も、協力をお願いされた。今まで無条件で助けてくれていた氷鬼先輩を、少しでも助けたい)
目を開け、喜美を見る。
「あの、おばさん」
「どうしたの?」
「私、もっと氷鬼先輩の役に立ちたいです!! でも、今すぐにこの本を理解してとかだと、その、私ではむずかしいので、他に何かないでしょうか」
問いかけている詩織の頬は、ほんのり赤い。
喜美は、うれしそうに「あらぁ」と、自分の頬を抑え、声を上げた。
「それなら、簡単な方法があるわよ!!」
何故かまた手を引かれ、司達の元に戻る。
何をすればいいのか聞くと、喜美から予想外な返答が返ってきて、詩織の顔はりんごよりも真っ赤になってしまった。
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