12 / 42
カラス天狗
氷鬼先輩と日本三大妖怪
しおりを挟む
司と詩織は、出会ったその日からずっと一緒に登下校していた。
最初は、周りからの視線が気になり苦い顔を浮かべていた詩織だったが、今となってはなれて気にならなくなった。
司の性格にもなれ、友達感覚で話している。
今も、二人で話しながら下校していた。
「最近、僕といない時、あやかしには追いかけられているの?」
「いえ、先輩からもらったお守りのおかげで、最近はあやかしに追いかけられていないです」
「そう、それなら良かった」
詩織は、スマホにつけているお守りを手にし、安心したような笑みで伝えた。
「でも、まさか。スマホのキーホルダーとしてお守りを持ち運ぶなんて思ってなかったけど」
「だって、このお守り、見た目がものすごくきれいなんですもん。藍色地に水色の氷の結晶が散りばめられているこのデザイン、本当にきれいで、好きなんです」
ふふっと笑い、スマホを大事にポケットに入れる。
そんな彼女を、司はなんとも言えないような表情を浮かべながら見ていた。
頬をポリポリとかき、何かをごまかすように空を見上げた。
「それにしても、本当にこのお守りってすごいですね。今まで、一日に一回は必ず追いかけられていたのに、今はまったくと言っていいほどなくなりました。これ、中には何が入っているんですか?」
空を見上げる司に詩織が声をかけるも、目線は空からはなさない。
司は、簡単に答えようと目線をそらさず口を開いた。
「あぁ、言っていなかったか。その中には―――」
説明をしようとした司だったが、なぜか急に足を止めた。
一歩先を歩いていた詩織もつられるように足を止め、後ろを振り向いた。
「どうしたんですか? 空に何がっ―――」
「っ、逃げろ!」
空を見上げていた司が急に叫び、詩織の背中を押し、前方に飛ばした。
いきなり押されてしまい、何が起きたか理解できない詩織の目に入ったのは、上から降り注ぐ黒い羽根と、痛みで顔を歪める司の顔。
――――――――ザザザッ!!!
「先輩!!!!」
背中を押されたいきおいのまま、詩織は地面に転んでしまった。
起き上がりながら司を見て、叫ぶ。
「せんぱっ―――」
「立って、走って!!!」
「え、きゃ!」
司が詩織の手を掴み立たせ、走り出した。
「先輩!? 怪我したんじゃないんですか?! 何があったんですか!?」
「ただ掠っただけだから問題ない。ちょっと、危険なあやかしに見つかったから、今は後ろを気にしないで、走ることに集中して」
あためて司を見ると、手や頬を軽く切った程度で済んでいた。
(危険なあやかしって……。まさか、私が呼び寄せてしまったの……?)
不安そうに後ろを振り向こうとする詩織に、司は手を強く握り、自分に集中するように横目で見た。
「以前、紅井神社から電話があったんだけど、やっぱり……。僕の氷は効かなかったみたい」
「え、氷?」
「君にわたしたお守りには、僕が作り出した氷が入っているの。僕の氷は魔を寄り付けさせないから、お守りには適しているんだよね。でも、さすがにあそこまで強いあやかしには効かないみたい。やっぱり、もっと強力なお守りを作らないといけないか」
詩織が司の説明を聞くと、後ろが気になりおそるおそる振り向く。
そこには、成人男性位の大きさのある人影が、こちらに向かっていた。
だが、こちらに向かってきている人影は、普通ではない。
黒い翼が背中から生えており、口元にはくちばしのようなマスク。目元には黒い布、手には僧侶がにぎっているような杖、しゃくじょうがにぎられていた。
見た目だけは”変”と思うものの、怖いとは感じない。
今、追いかけてきているあやかしより、今まで追いかけてきていた、人の形をしていないあやかしの方が詩織にとっては怖いと感じていた。
「あの、あの人は一体……」
「見た目で判断したらだめだよ。あれは、日本三大妖怪と呼ばれているあやかし。人を捕まえると自分の主、大天狗に持って行って食料にしてしまう、カラス天狗。自由に空を飛び、上から人を狙いさらってしまうんだ」
まさか、こんなところで喜美と話していた日本三大妖怪に会うとは思っておらず、司は舌打ちをした。
「え、それじゃ。今回私、捕まったら……」
「うん。確実に大天狗の食料にされてしまうよ」
「そ、そんな。そんなの、いやです!!」
説明を受けた詩織は顔を真っ青にし、助けを求めるように司に言う。すると、詩織の手を掴んでいる司の手に力が込められた。
「大丈夫だよ。必ず、僕が君を守るから。だから、安心して」
少しだけ振り向いた司の顔は笑っている。
詩織は、そんな彼の表情に目をかがやかせ、力強くうなずいた。
「でも、さすがに僕一人ではむずかしいと思うから、紅井神社に行って涼香に助けを求めよう。そこに置いてあるものを取りに行くついでに」
「置いてある物って……?」
「それは後で説明するよ。今は逃げる事に集中して。あっちは飛んでいるから、次第に追いつかれる」
後ろをもう一度振り向くと、さっきよりカラス天狗の姿が大きくなっていた。
それはつまり、少しずつ近づいているということ。
「ひっ!?」
「このまま走り続けて!! 神社に向かって!!」
――――――――バッ
司は詩織の腕を引き、前へと送った。
自分はその場で立ち止まり、一枚のお札を取り出した。
「先輩!!」
「足を止めるな!! 出ろ、ユキ!」
一枚のお札をカラス天狗に向けて投げた。
白い空気に包まれ、白い着物を着ている小さな女の子、ユキがお札から現れた。
『ご主人しゃまにちかづくなぁぁああ!』
両手を頭の上まで上げ、『ていや』と落とすそぶりを見せた。
(まさか、先輩、私を逃がすためにおとりになろうとしているの!?)
「氷鬼先輩! まさかここにのこるつもりですか!?」
「っ、何でまだいるの!? ユキが足止めをしている時に早く行って!」
「でも!! 氷鬼先輩を置いてなんていけません!!」
ユキが上から降らせたのは、特大の氷。カラス天狗の上に降らせ、閉じ込めた。
だが、ガタガタと音をならし、今にもこわれてしまいそう。
「僕は大丈夫だから、早く神社に向かって!」
「本当に大丈夫と言い切れますか!? 絶対に神社に来てくれると、言い切れますか!?」
「言い切れっ―――」
”言い切れる”
そう言おうとした司の言葉が、途中で止まる。
司の目線の先にあるのは、詩織の不安そうに揺れるまなざし。
かすかに揺れている瞳。間違えた言葉を言ってしまえば、詩織の心は崩れてしまう。そのように感じてしまう程にあわく、不安定な瞳だった。
もし、ここで司が”言い切れる”と言って詩織を安全な神社に向かわせ、司がカラス天狗に負けてしまったら。
もう二度と、司と詩織は出会えない。そうなってしまったら。
詩織が生きるこが叶ったとして、それは幸せなのか。
司は開きかけた口を閉ざした。
下唇を噛み、カラス天狗の方に顔を向けた。
「せんぱっ――」
「ここに居たいのなら、君は絶対に僕からはなれないで」
詩織の言葉にかぶせ、司が伝える。
「安心して、君を死なせたりはしない。僕に任せて」
――――――――シャラン
(え、先輩? これって……)
詩織の頭の中に、過去の映像が鈴の音と共によみがえる。
その光景は、森の中であやかしにおそわれていた時のもの。
自分よりも背が小さい藍色の髪をしている、狐面の少年。
その少年と今、詩織を守ろうとしている司の背中が、彼女の頭の中で重なった。
最初は、周りからの視線が気になり苦い顔を浮かべていた詩織だったが、今となってはなれて気にならなくなった。
司の性格にもなれ、友達感覚で話している。
今も、二人で話しながら下校していた。
「最近、僕といない時、あやかしには追いかけられているの?」
「いえ、先輩からもらったお守りのおかげで、最近はあやかしに追いかけられていないです」
「そう、それなら良かった」
詩織は、スマホにつけているお守りを手にし、安心したような笑みで伝えた。
「でも、まさか。スマホのキーホルダーとしてお守りを持ち運ぶなんて思ってなかったけど」
「だって、このお守り、見た目がものすごくきれいなんですもん。藍色地に水色の氷の結晶が散りばめられているこのデザイン、本当にきれいで、好きなんです」
ふふっと笑い、スマホを大事にポケットに入れる。
そんな彼女を、司はなんとも言えないような表情を浮かべながら見ていた。
頬をポリポリとかき、何かをごまかすように空を見上げた。
「それにしても、本当にこのお守りってすごいですね。今まで、一日に一回は必ず追いかけられていたのに、今はまったくと言っていいほどなくなりました。これ、中には何が入っているんですか?」
空を見上げる司に詩織が声をかけるも、目線は空からはなさない。
司は、簡単に答えようと目線をそらさず口を開いた。
「あぁ、言っていなかったか。その中には―――」
説明をしようとした司だったが、なぜか急に足を止めた。
一歩先を歩いていた詩織もつられるように足を止め、後ろを振り向いた。
「どうしたんですか? 空に何がっ―――」
「っ、逃げろ!」
空を見上げていた司が急に叫び、詩織の背中を押し、前方に飛ばした。
いきなり押されてしまい、何が起きたか理解できない詩織の目に入ったのは、上から降り注ぐ黒い羽根と、痛みで顔を歪める司の顔。
――――――――ザザザッ!!!
「先輩!!!!」
背中を押されたいきおいのまま、詩織は地面に転んでしまった。
起き上がりながら司を見て、叫ぶ。
「せんぱっ―――」
「立って、走って!!!」
「え、きゃ!」
司が詩織の手を掴み立たせ、走り出した。
「先輩!? 怪我したんじゃないんですか?! 何があったんですか!?」
「ただ掠っただけだから問題ない。ちょっと、危険なあやかしに見つかったから、今は後ろを気にしないで、走ることに集中して」
あためて司を見ると、手や頬を軽く切った程度で済んでいた。
(危険なあやかしって……。まさか、私が呼び寄せてしまったの……?)
不安そうに後ろを振り向こうとする詩織に、司は手を強く握り、自分に集中するように横目で見た。
「以前、紅井神社から電話があったんだけど、やっぱり……。僕の氷は効かなかったみたい」
「え、氷?」
「君にわたしたお守りには、僕が作り出した氷が入っているの。僕の氷は魔を寄り付けさせないから、お守りには適しているんだよね。でも、さすがにあそこまで強いあやかしには効かないみたい。やっぱり、もっと強力なお守りを作らないといけないか」
詩織が司の説明を聞くと、後ろが気になりおそるおそる振り向く。
そこには、成人男性位の大きさのある人影が、こちらに向かっていた。
だが、こちらに向かってきている人影は、普通ではない。
黒い翼が背中から生えており、口元にはくちばしのようなマスク。目元には黒い布、手には僧侶がにぎっているような杖、しゃくじょうがにぎられていた。
見た目だけは”変”と思うものの、怖いとは感じない。
今、追いかけてきているあやかしより、今まで追いかけてきていた、人の形をしていないあやかしの方が詩織にとっては怖いと感じていた。
「あの、あの人は一体……」
「見た目で判断したらだめだよ。あれは、日本三大妖怪と呼ばれているあやかし。人を捕まえると自分の主、大天狗に持って行って食料にしてしまう、カラス天狗。自由に空を飛び、上から人を狙いさらってしまうんだ」
まさか、こんなところで喜美と話していた日本三大妖怪に会うとは思っておらず、司は舌打ちをした。
「え、それじゃ。今回私、捕まったら……」
「うん。確実に大天狗の食料にされてしまうよ」
「そ、そんな。そんなの、いやです!!」
説明を受けた詩織は顔を真っ青にし、助けを求めるように司に言う。すると、詩織の手を掴んでいる司の手に力が込められた。
「大丈夫だよ。必ず、僕が君を守るから。だから、安心して」
少しだけ振り向いた司の顔は笑っている。
詩織は、そんな彼の表情に目をかがやかせ、力強くうなずいた。
「でも、さすがに僕一人ではむずかしいと思うから、紅井神社に行って涼香に助けを求めよう。そこに置いてあるものを取りに行くついでに」
「置いてある物って……?」
「それは後で説明するよ。今は逃げる事に集中して。あっちは飛んでいるから、次第に追いつかれる」
後ろをもう一度振り向くと、さっきよりカラス天狗の姿が大きくなっていた。
それはつまり、少しずつ近づいているということ。
「ひっ!?」
「このまま走り続けて!! 神社に向かって!!」
――――――――バッ
司は詩織の腕を引き、前へと送った。
自分はその場で立ち止まり、一枚のお札を取り出した。
「先輩!!」
「足を止めるな!! 出ろ、ユキ!」
一枚のお札をカラス天狗に向けて投げた。
白い空気に包まれ、白い着物を着ている小さな女の子、ユキがお札から現れた。
『ご主人しゃまにちかづくなぁぁああ!』
両手を頭の上まで上げ、『ていや』と落とすそぶりを見せた。
(まさか、先輩、私を逃がすためにおとりになろうとしているの!?)
「氷鬼先輩! まさかここにのこるつもりですか!?」
「っ、何でまだいるの!? ユキが足止めをしている時に早く行って!」
「でも!! 氷鬼先輩を置いてなんていけません!!」
ユキが上から降らせたのは、特大の氷。カラス天狗の上に降らせ、閉じ込めた。
だが、ガタガタと音をならし、今にもこわれてしまいそう。
「僕は大丈夫だから、早く神社に向かって!」
「本当に大丈夫と言い切れますか!? 絶対に神社に来てくれると、言い切れますか!?」
「言い切れっ―――」
”言い切れる”
そう言おうとした司の言葉が、途中で止まる。
司の目線の先にあるのは、詩織の不安そうに揺れるまなざし。
かすかに揺れている瞳。間違えた言葉を言ってしまえば、詩織の心は崩れてしまう。そのように感じてしまう程にあわく、不安定な瞳だった。
もし、ここで司が”言い切れる”と言って詩織を安全な神社に向かわせ、司がカラス天狗に負けてしまったら。
もう二度と、司と詩織は出会えない。そうなってしまったら。
詩織が生きるこが叶ったとして、それは幸せなのか。
司は開きかけた口を閉ざした。
下唇を噛み、カラス天狗の方に顔を向けた。
「せんぱっ――」
「ここに居たいのなら、君は絶対に僕からはなれないで」
詩織の言葉にかぶせ、司が伝える。
「安心して、君を死なせたりはしない。僕に任せて」
――――――――シャラン
(え、先輩? これって……)
詩織の頭の中に、過去の映像が鈴の音と共によみがえる。
その光景は、森の中であやかしにおそわれていた時のもの。
自分よりも背が小さい藍色の髪をしている、狐面の少年。
その少年と今、詩織を守ろうとしている司の背中が、彼女の頭の中で重なった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
みかんちゃんの魔法日和〜平和な世界で暮らす、魔法使いの日常
香橙ぽぷり
児童書・童話
この世界と似ているけれど、神様の存在も知られていて、
神の使いである魔法使いも、普通の人を助けながら一緒に暮らす、平和な世界。
普通の人と同じ学校に通っている
10歳の魔法使い、みかんちゃんの日常物語です。
時系列で並べているため、番外編を先にしています。
☆ふしぎな夜のおひなさま
(ひな祭り)
朝に見ると、毎日のように、ひな人形が動いた跡があると、
同じ学校の1年生から相談されます。
一体何が起きているのか、みかんちゃんは泊まり込みで調査します。
14歳の時から、個人的に書いている作品。
特に起点もなく、主人公さえいれば成り立つ話なこともあり、最長です。
学校用の作品は当時の年齢や、伝わりやすさを意識して書いていましたが、
これは私がわかれば…、思いっきり好きなように!と考えて書いていたため、
他の作品よりも設定に凝りまくっていたり、クラスメートなどのキャラクター数が多かったりと、わかりにくいところがあります。
私の代表作なので載せておきます。
ファンタジー要素の他に、友情とか、親子愛とか、物を大切に思う気持ちとか、
いろんな愛情を盛り込みたいと考えているので、タグにも入れました。
恋愛要素も少しはありますが、恋に限定してはいないので、タグで誤解を与えたらすみません。
空の話をしよう
源燕め
児童書・童話
「空の話をしよう」
そう言って、美しい白い羽を持つ羽人(はねひと)は、自分を助けた男の子に、空の話をした。
人は、空を飛ぶために、飛空艇を作り上げた。
生まれながらに羽を持つ羽人と人間の物語がはじまる。
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。
児童絵本館のオオカミ
火隆丸
児童書・童話
閉鎖した児童絵本館に放置されたオオカミの着ぐるみが語る、数々の思い出。ボロボロの着ぐるみの中には、たくさんの人の想いが詰まっています。着ぐるみと人との間に生まれた、切なくも美しい物語です。
夢の中で人狼ゲーム~負けたら存在消滅するし勝ってもなんかヤバそうなんですが~
世津路 章
児童書・童話
《蒲帆フウキ》は通信簿にも“オオカミ少年”と書かれるほどウソつきな小学生男子。
友達の《東間ホマレ》・《印路ミア》と一緒に、時々担任のこわーい本間先生に怒られつつも、おもしろおかしく暮らしていた。
ある日、駅前で配られていた不思議なカードをもらったフウキたち。それは、夢の中で行われる《バグストマック・ゲーム》への招待状だった。ルールは人狼ゲームだが、勝者はなんでも願いが叶うと聞き、フウキ・ホマレ・ミアは他の参加者と対決することに。
だが、彼らはまだ知らなかった。
ゲームの敗者は、現実から存在が跡形もなく消滅すること――そして勝者ですら、ゲームに潜む呪いから逃れられないことを。
敗退し、この世から消滅した友達を取り戻すため、フウキはゲームマスターに立ち向かう。
果たしてウソつきオオカミ少年は、勝っても負けても詰んでいる人狼ゲームに勝利することができるのだろうか?
8月中、ほぼ毎日更新予定です。
(※他小説サイトに別タイトルで投稿してます)
宝石店の魔法使い~吸血鬼と赤い石~
橘花やよい
児童書・童話
宝石店の娘・ルリは、赤い瞳の少年が持っていた赤い宝石を、間違えてお客様に売ってしまった。
しかも、その少年は吸血鬼。石がないと人を襲う「吸血衝動」を抑えられないらしく、「石を返せ」と迫られる。お仕事史上、最大の大ピンチ!
だけどレオは、なにかを隠しているようで……?
そのうえ、宝石が盗まれたり、襲われたりと、騒動に巻き込まれていく。
魔法ファンタジー×ときめき×お仕事小説!
「第1回きずな児童書大賞」特別賞をいただきました。
山姥(やまんば)
野松 彦秋
児童書・童話
小学校5年生の仲良し3人組の、テッカ(佐上哲也)、カッチ(野田克彦)、ナオケン(犬塚直哉)。
実は3人とも、同じクラスの女委員長の松本いずみに片思いをしている。
小学校の宿泊研修を楽しみにしていた4人。ある日、宿泊研修の目的地が3枚の御札の昔話が生まれた山である事が分かる。
しかも、10年前自分達の学校の先輩がその山で失踪していた事実がわかる。
行方不明者3名のうち、一人だけ帰って来た先輩がいるという事を知り、興味本位でその人に会いに行く事を思いつく3人。
3人の意中の女の子、委員長松本いずみもその計画に興味を持ち、4人はその先輩に会いに行く事にする。
それが、恐怖の夏休みの始まりであった。
山姥が実在し、4人に危険が迫る。
4人は、信頼する大人達に助けを求めるが、その結果大事な人を失う事に、状況はどんどん悪くなる。
山姥の執拗な追跡に、彼らは生き残る事が出来るのか!
悪魔さまの言うとおり~わたし、執事になります⁉︎~
橘花やよい
児童書・童話
女子中学生・リリイが、入学することになったのは、お嬢さま学校。でもそこは「悪魔」の学校で、「執事として入学してちょうだい」……って、どういうことなの⁉待ち構えるのは、きれいでいじわるな悪魔たち!
友情と魔法と、胸キュンもありの学園ファンタジー。
第2回きずな児童書大賞参加作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる