【R18】愛するつもりはないと言われましても

レイラ

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04 拒む理由

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「ぁ……っ! グレン様、やっとその気になってくださったの? ふふ……この身体は、あなた様の好きにしてかまいませんのよ?」

 グレンの手を取って、くびれから上に向かって一緒に撫でる。女性の肌というのは、こんなにも柔らかく手に吸い付くものなのか。
 乳房を包む手に思いもよらず力が入り、ぴくりとミラベルの身体が揺れた。

「はぁっ……ん……」

 どこかはにかむような、少しだけ控えめな表情を向けられて、グレンの愚息は完全に起き上がってしまった。
 これ以上はいけないと頭ではわかっているのに、身体が言うことを聞かない。上気に潤んだミラベルの瞳を見てしまってから、グレンの心臓は痛いほどに脈打っている。

「君は……魔女か何かなのか」

 それでなければ、この状況に説明がつかないではないか。
 誰しもが恐れる近衛騎士隊長。鋭いその視線は、同僚ですら震えあがらせる。
 なのにミラベルはそんなグレンに臆することなく視線を絡ませて、まるで魅了にでもかけたかのようにグレンの心を鷲掴みにするのだ。

 それでもミラベルはただ微笑むばかりで、その問いには答えない。彼女はグレンの腹のラインを指先で擽ると、そのまま躊躇なく下へ移動した。

「うっ……!」
「あぁっグレン様、ベルでこんなにも興奮してくださるなんて……♡」

 薄いナイトウェアの上から、勃ち上がったそれを掴まれ、グレンはその刺激を逃すように奥歯を噛みしめた。
 ミラベルはぐっと布を押し上げている先端部分から裏筋をたどり、ゆっくりと陰嚢を揉む。じわじわとした気持ちよさが頭の中を占領して、グレンは今まで一体何に抵抗しようとしていたのか、わからなくなってきた。

「は……ぁ、ミラべル、嬢……」
「ベルと、お呼びになって」

 ぺろりと乳首を舐められて、更にミラベルの手の中でそれを大きくした。
 先走りの液が下着を濡らしているのがわかる。そこは痛いほどパンパンに張り詰めていて、早く解放してほしいとすら思ってしまう。
 そしてそんなグレンの思いを汲み取って、ミラベルは身体を起こすと、下着と一緒に彼のナイトウェアに手を掛けた。

「えいっ♡」
「──っ! い、いけないっ! ミラベル、手を離しなさ……!」
「……まぁ……っ」

 グレンが服を掴むより、ミラベルがそれを引き下ろす方が早かった。
 ぶるんっと″こんにちは″した愚息が、その姿をミラベルの眼前に晒されたのだ。

 ──あっああっ……! 終わった…………!!

 グレンはそんな嘆きと共に、大きな両手で顔を覆った。
 こんな明るい室内で、それを目にしたミラベルがどう思ったのか、恐ろしくて彼女を見ることができない。

「………………」
「………………」

 ミラベルもグレンも、何も言わない。
 どれほどそうしていただろうか。そろそろと顔を覆っていた手をずらし、ミラベルを盗み見る。彼女はグレンの小さくなってしまった股間を、食い入るように見つめていた。

「……驚いただろう。これが……君を避けていた理由だ」
「え……?」
「私のは人とは違う。」

 身体を起こし、ミラベルと向かい合ったが、グレンは彼女の顔をまっすぐに見ることができない。彼女の反応が怖かったからだ。

「え……っと、申し訳ありませんわグレン様。わたくし、殿方のものを見るのは初めてで……」
「はっ、はじめて?!」

 素っ頓狂な声が出てしまった。積極的にグレンの身体をまさぐる手つきは、到底初めてとは思えなかったのだ。

「ええ、ですからグレン様のが人とは違うなんて、わたくしには何の問題もございませんのよ。比べる対象がありませんし、今後、他の人のものを目にする機会もありませんもの」

 そう言って笑うと、ミラベルは小さくなってしまったグレンのものを口に含んだ。
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