8 / 18
本編
08 呼べよ
しおりを挟む
「私の彼氏が……! 超絶イケメンすぎる……!」
「はぁ? バカ言ってないで早く外せって」
「ぁんっ、ちょっと待って」
「変な声出すな!」
「だって……っ、先輩が下から突く、からぁっ」
んっ、と小さく喘いで黒戸を引き抜くと、水瀬はのろのろと彼の身体の上を這い、ベルトを巻き付けた腕へと手を伸ばした。
その間大きな胸を顔に押し付けられて、黒戸はつい、柔らかな乳房を舌で押し返すようにしてから吸い付いてしまった。
「やんっ、せんぱ、ちょっと待って」
「早く外せよ」
「だってっ、そんなことされたら……あぁんっ」
黒戸に反応する水瀬が可愛らしく思えて、つい悪戯心に火が付いた。黒戸は顔を動かして、ツンと主張するピンク色のしこりを口に含み、マーキングが如く唾液を塗り付けながら愛撫をする。
「んっ! やだっ……! そんな……せんぱいっ、気持ちよくなっちゃうぅっ」
早くしろと言いながらも弱まらない舌使いに、水瀬は甘い吐息を漏らしながら身体をくねらせる。拘束を解くのには時間がかったが、やっとのことで黒戸の両手が自由になったその瞬間、水瀬の視界は反転した。
「きゃんっ」
黒戸の逞しい腕に抱かれ、くるりとひっくり返されると、そのまま入れ替わるようにしてベッドへと沈められていたのだ。
「やっ、だなぁ……せんぱい、怒ってます……?」
先ほどまでの威勢はなりを潜めている。彼の顔色を窺うような水瀬の表情に、黒戸は緩みそうになる口元をキュッと下げた。
「当然だろ。拘束までしやがって。さんざん弄ばれたおかげで俺だってもう限界なんだ。……責任取れよ」
「やだ、オラオラする先輩が超絶カッコイイ……」
「……えらい余裕だな」
「あっ……!!」
開いた水瀬の脚を抱え引き寄せて、一気に穿つ。
最奥まで押し込められて、水瀬の視界にはチカチカと光が瞬いた。きゅうっと黒戸を締めつけて、縋るように首裏に手を回したのは、もう離れたくないからだ。
「は、ぁぁっ……、せんぱいっ、せんぱぃ……っ!」
黒戸は力強く腰を打ちつけて、細い首筋にキスを落とす。互いに上気し汗ばんだ素肌は、それだけで粟立つほど色っぽい。
「瑛って、呼べよ。捺」
「んぅっ! そ、んなっ……ずるい……っ」
ぱちゅん、と音をたてながら抜き挿しされる剛直に、水瀬の瞳が涙で濡れていく。
繋がり部分は淫らに濡れて、互いを溶かしてしまいそうなまでに、熱い。
「早く、捺。呼んで」
「ま、ぁっ……、だめ、ぁ、きらっ……い、く……っ!」
グリっと奥を抉り耳朶を齧ると、水瀬は体を丸め、黒戸を抱き締めた。
あまりの悦びに腟内は痙攣し、黒戸をも快楽のその先へと引きずり込む。その心地良さに、黒戸は低く唸った。
「っは、締めすぎ……俺も、もうイきそ。ほら、ここ好きなんだろ? 捺」
黒戸はそう言って、繋がりの上の、硬く尖る蕾を軽く摘んだ。
「ひぁぁっ、まって、今っ! いまっ、いったばっか、だからぁっ、ああああっ」
「っ、だからキツ……」
黒戸は己の限界を感じ取り、蕾から手を離して挿入の激しさを増していく。水瀬の細い腰を荒々しく掴み、引き寄せるようにして自らを打ちつけた。
「んはっ、あき、らぁっ……! なかにっ、だして」
「……は?」
「んっ、……薬っ、飲んでる、から……ぁんっ」
「 ……っ」
黒戸は苛つきをぶつけるように水瀬を搔き抱くと、唇に噛みつき、そのまま彼女の最奥へと、白濁とした欲望を注ぎ込んだ。
「は、ぁ……」
「…………」
「んっ……? せんぱい、どうか、した?」
「なぁ、捺」
今しがた吐精したばかりにも関わらず、黒戸は水瀬から出ていこうとしない。それどころか、むしろゆるゆると腰を揺らし始めた。
「どうしよう、も、二回も出したのに全然おさまらね……」
半分泣きそうになりながら項垂れる黒戸のその言葉に、水瀬は反射的に身体を起こした。
「先輩……♡そんなによかったんですね? 嬉しい……私なら大丈夫です、何回でもお付き合いしますっ♡」
「ちが……っ、なんか今日、おかしい。いつもこんなわけじゃ」
「私だからこんなに凄くなっちゃったってことですか? 最高ですね。唐突なデレをありがとうございます……!」
水瀬は座り込む黒戸に身体を密着させると、深く口づけながら、ゆっくりとした律動を開始する。
「おい」
「はぁっ、先輩、好き……! 今度は私が、イかせてあげます」
ぐりぐりと黒戸を奥へ捩じ込んで、前後へ揺する。そんな水瀬に笑みを零し、腰を抱くと、黒戸は耳もとへ唇を寄せた。
「名前、戻ってるぞ。捺」
「んんん……っ!」
「それに、捺の悦いとこだろ、それ」
「ちが」
「下から突いてやろうか」
「まっ……! やぁん」
目の前で揺れるたわわな乳房を口に含みながら突き上げると、水瀬は一層艶めかしい声で啼く。
存分に互いを貪り、まだ足りないのだと深くまで愛し合って、半ば倒れ込むようにして眠りについたのは、窓の外が白み始めた頃だった。
「はぁ? バカ言ってないで早く外せって」
「ぁんっ、ちょっと待って」
「変な声出すな!」
「だって……っ、先輩が下から突く、からぁっ」
んっ、と小さく喘いで黒戸を引き抜くと、水瀬はのろのろと彼の身体の上を這い、ベルトを巻き付けた腕へと手を伸ばした。
その間大きな胸を顔に押し付けられて、黒戸はつい、柔らかな乳房を舌で押し返すようにしてから吸い付いてしまった。
「やんっ、せんぱ、ちょっと待って」
「早く外せよ」
「だってっ、そんなことされたら……あぁんっ」
黒戸に反応する水瀬が可愛らしく思えて、つい悪戯心に火が付いた。黒戸は顔を動かして、ツンと主張するピンク色のしこりを口に含み、マーキングが如く唾液を塗り付けながら愛撫をする。
「んっ! やだっ……! そんな……せんぱいっ、気持ちよくなっちゃうぅっ」
早くしろと言いながらも弱まらない舌使いに、水瀬は甘い吐息を漏らしながら身体をくねらせる。拘束を解くのには時間がかったが、やっとのことで黒戸の両手が自由になったその瞬間、水瀬の視界は反転した。
「きゃんっ」
黒戸の逞しい腕に抱かれ、くるりとひっくり返されると、そのまま入れ替わるようにしてベッドへと沈められていたのだ。
「やっ、だなぁ……せんぱい、怒ってます……?」
先ほどまでの威勢はなりを潜めている。彼の顔色を窺うような水瀬の表情に、黒戸は緩みそうになる口元をキュッと下げた。
「当然だろ。拘束までしやがって。さんざん弄ばれたおかげで俺だってもう限界なんだ。……責任取れよ」
「やだ、オラオラする先輩が超絶カッコイイ……」
「……えらい余裕だな」
「あっ……!!」
開いた水瀬の脚を抱え引き寄せて、一気に穿つ。
最奥まで押し込められて、水瀬の視界にはチカチカと光が瞬いた。きゅうっと黒戸を締めつけて、縋るように首裏に手を回したのは、もう離れたくないからだ。
「は、ぁぁっ……、せんぱいっ、せんぱぃ……っ!」
黒戸は力強く腰を打ちつけて、細い首筋にキスを落とす。互いに上気し汗ばんだ素肌は、それだけで粟立つほど色っぽい。
「瑛って、呼べよ。捺」
「んぅっ! そ、んなっ……ずるい……っ」
ぱちゅん、と音をたてながら抜き挿しされる剛直に、水瀬の瞳が涙で濡れていく。
繋がり部分は淫らに濡れて、互いを溶かしてしまいそうなまでに、熱い。
「早く、捺。呼んで」
「ま、ぁっ……、だめ、ぁ、きらっ……い、く……っ!」
グリっと奥を抉り耳朶を齧ると、水瀬は体を丸め、黒戸を抱き締めた。
あまりの悦びに腟内は痙攣し、黒戸をも快楽のその先へと引きずり込む。その心地良さに、黒戸は低く唸った。
「っは、締めすぎ……俺も、もうイきそ。ほら、ここ好きなんだろ? 捺」
黒戸はそう言って、繋がりの上の、硬く尖る蕾を軽く摘んだ。
「ひぁぁっ、まって、今っ! いまっ、いったばっか、だからぁっ、ああああっ」
「っ、だからキツ……」
黒戸は己の限界を感じ取り、蕾から手を離して挿入の激しさを増していく。水瀬の細い腰を荒々しく掴み、引き寄せるようにして自らを打ちつけた。
「んはっ、あき、らぁっ……! なかにっ、だして」
「……は?」
「んっ、……薬っ、飲んでる、から……ぁんっ」
「 ……っ」
黒戸は苛つきをぶつけるように水瀬を搔き抱くと、唇に噛みつき、そのまま彼女の最奥へと、白濁とした欲望を注ぎ込んだ。
「は、ぁ……」
「…………」
「んっ……? せんぱい、どうか、した?」
「なぁ、捺」
今しがた吐精したばかりにも関わらず、黒戸は水瀬から出ていこうとしない。それどころか、むしろゆるゆると腰を揺らし始めた。
「どうしよう、も、二回も出したのに全然おさまらね……」
半分泣きそうになりながら項垂れる黒戸のその言葉に、水瀬は反射的に身体を起こした。
「先輩……♡そんなによかったんですね? 嬉しい……私なら大丈夫です、何回でもお付き合いしますっ♡」
「ちが……っ、なんか今日、おかしい。いつもこんなわけじゃ」
「私だからこんなに凄くなっちゃったってことですか? 最高ですね。唐突なデレをありがとうございます……!」
水瀬は座り込む黒戸に身体を密着させると、深く口づけながら、ゆっくりとした律動を開始する。
「おい」
「はぁっ、先輩、好き……! 今度は私が、イかせてあげます」
ぐりぐりと黒戸を奥へ捩じ込んで、前後へ揺する。そんな水瀬に笑みを零し、腰を抱くと、黒戸は耳もとへ唇を寄せた。
「名前、戻ってるぞ。捺」
「んんん……っ!」
「それに、捺の悦いとこだろ、それ」
「ちが」
「下から突いてやろうか」
「まっ……! やぁん」
目の前で揺れるたわわな乳房を口に含みながら突き上げると、水瀬は一層艶めかしい声で啼く。
存分に互いを貪り、まだ足りないのだと深くまで愛し合って、半ば倒れ込むようにして眠りについたのは、窓の外が白み始めた頃だった。
11
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる