93 / 93
番外編
初めての夜【3】※R18
しおりを挟む
ソフィの全身にくちづけが降らされる。
アランの唇の触れるところは、どこも甘くてとろけてしまいそう。
足を開かされて恥ずかしいのに。でも、アランになら……。
「先に言っておく。ちゃんと呼吸をするんだぞ」
「え? うん」
「それから、声を我慢しない。唇を噛みしめない」
不思議な注意事項だと思った。確かに散々、アランに弄られて甘苦しい感覚に囚われているけれど。
体の奥が熱を持って火照っているようで。ソフィは、ただ頷いた。
その時、アランがソフィの膝の裏を手で持ち、そして……。
「うっ……っあ、ああっ」
みしみしとアランが中に入ってきて。まるで体が裂かれそう。
唇を噛みしめても、アランの注意事項を思い出すことが出来なくて。
そうしたら、アランの指がそっとソフィの唇に触れた。
「慣れるまでは苦しいな。しばらく我慢してくれ」
返事をすることも出来やしない。
(わたしの中にアランがいる)
苦しくて痛くて。なのに、アランの指が花芯を撫でるから。
「ひ……っ、あ、そこ、だめぇ」
「本当に駄目なのか?」
違う、駄目じゃないの。でも、怖くて。
「いや、ぁ……あ、なにか、きちゃう」
腰が痺れるような甘美な感覚と、裂かれるような痛み。
ソフィはアランの背中にしがみついて、彼が与える苦痛と愉悦に身を任せた。
ゆっくりと穿たれるたびに、徐々に痛みは薄れていく。代わりに強くなっていく快感。
アランの大きな手が、ソフィの細い腰の左右を掴んだ。
「ごめんな」
「え?」
荒い息を繰り返すアランの謝罪。
次の瞬間。ソフィは呼吸するのも忘れてしまった。
激しく揺さぶられて、奥が……一番奥が穿たれる。
「や、ぁ……あ。だめ、むり、壊れ……ちゃう」
アランを引き剥がそうとしても、まったく力では敵わない。苦しいのに、圧迫感がすごいのに。なのに、背筋を快感が貫いて。
「っ……や、ぁ……んんっ」
「ソフィ……俺のソフィ」
そんな切なそうに名前を呼ばないで。そんなに激しく穿たないで。
わたし、もう……。
「だめ、何か……。あ、ああっ……あ……ん」
頭の中が白く弾けて、目の前がちかちかする。強烈な快感が溢れてしまいそうで。
それなのに、アランは動きを止めてくれない。
達したばかりのソフィは、そこから降りることも許されずに。さらに高みに押し上げられていく。
びくりと痙攣する身体。ソフィは背をのけぞらせ、シーツを掴んで何度も絶頂を迎えた。
◇◇◇
ソフィが、俺を受け入れ。そして俺の腕の中で達している。
唇をろくに閉じることも出来ないようで、薔薇色の唇からは絶え間なく喘ぐ声が洩れている。
その合間に、自分の名前を呼ばれて。
愛しいソフィ。君がいとおしくてたまらない。
「あ……ぁ、ぁ……んん」
快感から降りてくることのできないソフィは、俺の背にしがみつこうとするけれど、手に力が入らないようだ。
なのに、俺が頬にキスすると、ソフィはとても嬉しそうに微笑んでくれる。
俺の額から汗がしたたる。その汗がソフィの肩に落ちるだけで、ソフィはまた達するのだ。
夜は更け、とうに日付は変わっている。
ぐったりと眠りに落ちたソフィが風邪を引いてはいけないと、ブランケットを掛けてやる。
素肌に毛布がこすれるだけでも感じるほどに敏感になったのか、ソフィは眠りの中でも甘い吐息を洩らした。
窓辺には、檸檬色の月の明かりが落ちている。
涼しい月光に照らされて、きらりと星のように輝くものがあった。
結婚式のために誂えた、ソフィのベールだ。繊細なレースに散りばめた小さな水晶が、月の光を宿して煌めいている。
「結婚式には呼びなさいよ」と手紙を寄越したグンネルは、馳せ参じてくれることだろう。
これまでは偽りの伯父と姪として、これからは伴侶として。
関係は変われども、ソフィと共に紡ぐ未来は変わらない。
アランは、瞼を閉じたソフィの銀の髪を手ですくう。
そっと銀の髪にくちづけをして「十八歳のお誕生日おめでとう。俺の花嫁」と囁いた。
アランの唇の触れるところは、どこも甘くてとろけてしまいそう。
足を開かされて恥ずかしいのに。でも、アランになら……。
「先に言っておく。ちゃんと呼吸をするんだぞ」
「え? うん」
「それから、声を我慢しない。唇を噛みしめない」
不思議な注意事項だと思った。確かに散々、アランに弄られて甘苦しい感覚に囚われているけれど。
体の奥が熱を持って火照っているようで。ソフィは、ただ頷いた。
その時、アランがソフィの膝の裏を手で持ち、そして……。
「うっ……っあ、ああっ」
みしみしとアランが中に入ってきて。まるで体が裂かれそう。
唇を噛みしめても、アランの注意事項を思い出すことが出来なくて。
そうしたら、アランの指がそっとソフィの唇に触れた。
「慣れるまでは苦しいな。しばらく我慢してくれ」
返事をすることも出来やしない。
(わたしの中にアランがいる)
苦しくて痛くて。なのに、アランの指が花芯を撫でるから。
「ひ……っ、あ、そこ、だめぇ」
「本当に駄目なのか?」
違う、駄目じゃないの。でも、怖くて。
「いや、ぁ……あ、なにか、きちゃう」
腰が痺れるような甘美な感覚と、裂かれるような痛み。
ソフィはアランの背中にしがみついて、彼が与える苦痛と愉悦に身を任せた。
ゆっくりと穿たれるたびに、徐々に痛みは薄れていく。代わりに強くなっていく快感。
アランの大きな手が、ソフィの細い腰の左右を掴んだ。
「ごめんな」
「え?」
荒い息を繰り返すアランの謝罪。
次の瞬間。ソフィは呼吸するのも忘れてしまった。
激しく揺さぶられて、奥が……一番奥が穿たれる。
「や、ぁ……あ。だめ、むり、壊れ……ちゃう」
アランを引き剥がそうとしても、まったく力では敵わない。苦しいのに、圧迫感がすごいのに。なのに、背筋を快感が貫いて。
「っ……や、ぁ……んんっ」
「ソフィ……俺のソフィ」
そんな切なそうに名前を呼ばないで。そんなに激しく穿たないで。
わたし、もう……。
「だめ、何か……。あ、ああっ……あ……ん」
頭の中が白く弾けて、目の前がちかちかする。強烈な快感が溢れてしまいそうで。
それなのに、アランは動きを止めてくれない。
達したばかりのソフィは、そこから降りることも許されずに。さらに高みに押し上げられていく。
びくりと痙攣する身体。ソフィは背をのけぞらせ、シーツを掴んで何度も絶頂を迎えた。
◇◇◇
ソフィが、俺を受け入れ。そして俺の腕の中で達している。
唇をろくに閉じることも出来ないようで、薔薇色の唇からは絶え間なく喘ぐ声が洩れている。
その合間に、自分の名前を呼ばれて。
愛しいソフィ。君がいとおしくてたまらない。
「あ……ぁ、ぁ……んん」
快感から降りてくることのできないソフィは、俺の背にしがみつこうとするけれど、手に力が入らないようだ。
なのに、俺が頬にキスすると、ソフィはとても嬉しそうに微笑んでくれる。
俺の額から汗がしたたる。その汗がソフィの肩に落ちるだけで、ソフィはまた達するのだ。
夜は更け、とうに日付は変わっている。
ぐったりと眠りに落ちたソフィが風邪を引いてはいけないと、ブランケットを掛けてやる。
素肌に毛布がこすれるだけでも感じるほどに敏感になったのか、ソフィは眠りの中でも甘い吐息を洩らした。
窓辺には、檸檬色の月の明かりが落ちている。
涼しい月光に照らされて、きらりと星のように輝くものがあった。
結婚式のために誂えた、ソフィのベールだ。繊細なレースに散りばめた小さな水晶が、月の光を宿して煌めいている。
「結婚式には呼びなさいよ」と手紙を寄越したグンネルは、馳せ参じてくれることだろう。
これまでは偽りの伯父と姪として、これからは伴侶として。
関係は変われども、ソフィと共に紡ぐ未来は変わらない。
アランは、瞼を閉じたソフィの銀の髪を手ですくう。
そっと銀の髪にくちづけをして「十八歳のお誕生日おめでとう。俺の花嫁」と囁いた。
10
お気に入りに追加
782
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(17件)
あなたにおすすめの小説
【R18】青き竜の溺愛花嫁 ー竜族に生贄として捧げられたと思っていたのに、旦那様が甘すぎるー
夕月
恋愛
聖女の力を持たずに生まれてきたシェイラは、竜族の生贄となるべく育てられた。
成人を迎えたその日、生贄として捧げられたシェイラの前にあらわれたのは、大きく美しい青い竜。
そのまま喰われると思っていたのに、彼は人の姿となり、シェイラを花嫁だと言った――。
虐げられていたヒロイン(本人に自覚無し)が、竜族の国で本当の幸せを掴むまで。
ヒーローは竜の姿になることもありますが、Rシーンは人型のみです。
大人描写のある回には★をつけます。
【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件
百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。
そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。
いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。)
それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる!
いいんだけど触りすぎ。
お母様も呆れからの憎しみも・・・
溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。
デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。
アリサはの気持ちは・・・。
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
[R18] 18禁ゲームの世界に御招待! 王子とヤらなきゃゲームが進まない。そんなのお断りします。
ピエール
恋愛
R18 がっつりエロです。ご注意下さい
えーー!!
転生したら、いきなり推しと リアルセッ○スの真っ最中!!!
ここって、もしかしたら???
18禁PCゲーム ラブキャッスル[愛と欲望の宮廷]の世界
私って悪役令嬢のカトリーヌに転生しちゃってるの???
カトリーヌって•••、あの、淫乱の•••
マズイ、非常にマズイ、貞操の危機だ!!!
私、確か、彼氏とドライブ中に事故に遭い••••
異世界転生って事は、絶対彼氏も転生しているはず!
だって[ラノベ]ではそれがお約束!
彼を探して、一緒に こんな世界から逃げ出してやる!
カトリーヌの身体に、男達のイヤラシイ魔の手が伸びる。
果たして、主人公は、数々のエロイベントを乗り切る事が出来るのか?
ゲームはエンディングを迎える事が出来るのか?
そして、彼氏の行方は•••
攻略対象別 オムニバスエロです。
完結しておりますので最後までお楽しみいただけます。
(攻略対象に変態もいます。ご注意下さい)
スパダリ猟犬騎士は貧乏令嬢にデレ甘です!【R18/完全版】
鶴田きち
恋愛
★初恋のスパダリ年上騎士様に貧乏令嬢が溺愛される、ロマンチック・歳の差ラブストーリー♡
★貧乏令嬢のシャーロットは、幼い頃からオリヴァーという騎士に恋をしている。猟犬騎士と呼ばれる彼は公爵で、イケメンで、さらに次期騎士団長として名高い。
ある日シャーロットは、ひょんなことから彼に逆プロポーズしてしまう。オリヴァーはそれを受け入れ、二人は電撃婚約することになる。婚約者となった彼は、シャーロットに甘々で――?!
★R18シーンは第二章の後半からです。その描写がある回はアスタリスク(*)がつきます
★ムーンライトノベルズ様では第二章まで公開中。(旧タイトル『初恋の猟犬騎士様にずっと片想いしていた貧乏令嬢が、逆プロポーズして電撃婚約し、溺愛される話。』)
★エブリスタ様では【エブリスタ版】を公開しています。
★「面白そう」と思われた女神様は、毎日更新していきますので、ぜひ毎日読んで下さい!
その際は、画面下の【お気に入り☆】ボタンをポチッとしておくと便利です。
いつも読んで下さる貴女が大好きです♡応援ありがとうございます!
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
素敵な初夜ありがとうございます:*(〃∇〃人)*:
やっと!…感無量です(///ω///)♪
幸せだ✨
黒モジャさま、感想ありがとうございます。長らく放置してしまっていたのに、最終話までお付き合いくださり、とても嬉しいです。本当にありがとうございます。
いつか未来の結婚云々のイチャラブが読めたら嬉しいです‼️
タチアオイさま、感想ありがとうございます。はい、その辺りも書く予定です。不定期ですが、お待ちくださいね。
。・゚・(ノ∀`)・゚・。
まめたぬき様!
好きです💕
慣れない子育てアランさん、いいっ( *´艸)
番外編ありがとうございます:*(〃∇〃人)*:
無理なさらないで下さいね✨
まめたぬき様の他の作品覗きに行きます
( ̄ー ̄ゞ-☆
黒モジャさま、感想&告白ありがとうございます。長編で書いたキャラは、もう書く必要がなくなると妙に寂しくなって、脳内でぼんやりと彼らのことを考えたりするので。お気遣いありがとうございます。不定期なので、大丈夫ですよ。他の作品もですか! 光栄です。