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学院中等部 8学年生
仮婚約者、露呈?
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結局、セシルさんとリーサさんとララさんはフェルナー邸にお泊まりになった。お土産類はフェルナー家で届けたし、お客様のおもてなしも完璧だと思う。
その夜サミュエル先生と一緒に帰ってきたお義父様に、ミカエル・バートリッジから預かった手紙について相談する。
「これはキャスリーン宛だろう?読まないのか?」
「差出人がちょっと」
「あぁ、ロベリアの花か」
「ロベリアの花?あの家がいったい……。そういえばキャシーちゃんに執着してたね」
「ですから私ひとりで開封する勇気が無くて」
「まぁ、分かるが」
お義父様が苦笑いをして、ペーパーナイフを私に渡した。
「礼儀として自分で開けなさい」
「はい」
中には双頭の3本足の紋章についての、調査書が入っていた。どこからか情報を入手したんだと思う。
「ふむ。プセロイン天主国の紋章の一部か」
「それは調査済みですよね?」
「この数字は何だろうね?」
手紙の最後に171165と書かれてあった。
「……はぁん……」
「先生?」
「学院生時代に流行った暗号だよ。彼は知っていたんだろうね」
「暗号?何の事ですか?」
「この数字をアルファベットに変換するんだ。正確にいうとアルファベットを数字に変換するんだよ」
171165だから、『AGAPE』か。アガペは無償の愛を意味する。私宛だったし、無償の愛は、私に向けてだろう。
「彼も重いねぇ」
「正直に言うと、娘に宛てたこのような手紙は見たくないですな」
「あ、やっぱり?不快というかなんとも言えない感情が沸き上がってくるね」
「そうですな。キャスリーン、返事を書くなら届けさせるが?」
「お礼は書いた方が良いですわよね?」
「そうだな」
気が重いなぁ。
お義父様の部屋を出ると、サミュエル先生まで付いてきた。
「先生?どうされたのですか?」
「こっちの話も終わったからね。たまには良いかなと思って」
「今日はセシルさん達も来ているんですよね」
「『テンセイシャ』達が来てるのかい?」
「はい。オルブライト様の牧場に行った帰りですので」
「あぁ。オルブライト氏」
「ご存じでしたか?」
「一応はね。『テンセイシャ』関係は頭に入れてるよ」
サミュエル先生と話していたら少し先のホワイエから、ララさん、リーサさん、セシルさんが出てきた。
「キャシーちゃん」
「ララさん、どうなさったのですか?」
「奥様に誘われてね。お茶をしてたの」
「キャスリーンちゃんのお話も、たぁくさん伺ったわ」
「キャスリーンさんって小さい頃から、学ぶのが好きだったのね。あら?ブランジット様?」
「奇遇だね」
「ブランジット先生、どうされたんですか?こんな遅い時間に」
「婚約者なら不自然な時間でもないだろう?」
「婚約者!?」
「先生!!」
「いつまでも隠しておける事じゃないよ」
「でもっ」
「まぁ、仮だけどね。それにローレンス君が戻ってきたら、婚約は解消するつもりだしね」
ララさん達が出てきたホワイエに再び入る。お義母様は私に目配せをして出ていった。
「え?ブランジット様っておいくつ?」
「キャシーちゃんとけっこう差があるんじゃ?」
「お若いけど、30歳台後半?」
「私は43歳だよ」
「え?若くない?」
「40歳台でしたか。もう少しお若いと思っていました」
「仮婚約者?えっと、結婚はしないって事?」
「ローレンス君が帰ってきていない状態で、光の聖女候補のキャシーちゃんに婚約者が居ないのは、ちょっと国的に良くなくてね」
「国の為って事ですか?」
「そうだね。国の為というか、王家の思惑も入ってる。今回急いだのは、他国からのちょっかいだね。心配しなくても、キャシーちゃんが望まない事はしないと誓うよ」
「当然です。キャスリーンちゃんは私達の妹ですから。何かあったら私達全員で抗議しますからね」
「妹かぁ。愛されてるね、キャシーちゃん」
「はい」
「でも、年齢差が引っ掛かるのよね。転生者だからかしら?」
「いや、普通に離れすぎてるよ。年廻りと諸々の観点から、キャシーちゃんに相応しい人物を選定したって言われたけどね。私じゃなくてももっと歳の近い高位爵位の子息は居るんだよ。でもねぇ、そういう子息達は、たぶんローレンス君が帰ってきても、婚約者の座を譲ろうとしないだろうって判断されたんだ」
「だから、先生に?」
「そういう事。私は結婚願望も無いしね」
「独身主義者って事?」
「居るわね。独身の方が気楽だからって、結婚しない男性。ブランジット様なら、生活にも困らなそうだし。恋人とかはいらっしゃらないんですか?」
「居ないね」
「これって、「最近は」とか、「ここ数年」って文言が入りそうよね?」
「モテそうだしね」
ララさんとセシルさんがこそこそと話している。聞こえてますけどね。
「認めてもらえたのかな?」
「4人で何かをする時に邪魔をしない事、キャスリーンちゃんの自由を妨げない事をお約束してください」
「それはもちろんだよ」
「それと、キャスリーンさんの意志の邪魔をしない事」
「それって今までと同じですわよ?」
「聖国に行ってからも、って事よ。聖国に行ってキャスリーンさんが光の聖女様に任命されて、その後もという事」
「マルムクヴィスト嬢は、厳しいね」
「当然ですよ。悲しませない事も入れたいけれど、生きていれば喜怒哀楽は当然生まれますから。それでも『怒』と『哀』はなるべく遠くの方にいてもらいたいですね」
「リーサさん……」
「私に関する事で言うならね」
「約束していただけます?」
「天に誓って」
「先生……」
「難しい事じゃないよ。別にキャシーちゃんを今まで以上に甘やかせ、って事じゃないし。キャシーちゃんを甘やかせるのは、ローレンス君と彼女達だけだ」
「こういう事を言っちゃうのよね」
「絶対にどこかにガチ恋してる人がいると思う」
「あり得るわ。イケオジだし……。オジって言っちゃうと違和感がスゴいわね」
「でも、お兄さんって感じじゃないのよね」
再びこそこそと話をする3人。
「イケオジってなんだい?」
「イケてるおじ様という意味です。カッコいいとか、やり方がスマートだとか、そういったおじ様を表す言葉です」
「ガチ恋だっけ?それは?」
「ガチ、つまり本気で恋してるって意味ですね。カッコいいとかみんなで騒ぐんじゃなくて、その人を真剣に想っているという感じの」
「キャシーちゃんに対するローレンス君みたいな感じか」
「そう、ですわね?」
「疑問系?」
「アイドルやキャラクターに対するものだったはずなので。少し違うかな?と」
「歌姫に恋するようなものかな?」
「ですね」
サミュエル先生と話をしていたら、大きなため息の3重奏が聞こえた。
「お似合いなのよね。年齢さえ考えなければ」
「キャシーちゃんはブランジット先生を信用してるし」
「ブランジット様はキャスリーンさんを大切に思ってるしね。それが恋愛感情じゃなくても」
「男女の友情?」
「ちょっと違わない?麗しき師弟関係?」
「やだ、ドラマとか始まりそう。漫画やアニメでも良いわ」
「ララちゃん、描けないの?」
「絵心なんて、前世に置いてきたわ。持ち越してても僅かなものよ」
「デフォルメは出来ないのよね」
「探してみようかしら?」
「良いわね」
なんだか妙な方向に話がズレていっている気がする。
「キャシーちゃん、明日は休むように。ララ嬢もね」
「大丈夫ですわよ?」
「駄目だよ。疲れているでしょ?」
サミュエル先生がここまで言うって事は、何かあるのかしら?私が救民院に居てはいけない何かが。
「分かりました」
「良い子だね」
「子供扱いはやめてくださいませね?」
「そうだね。キャシーちゃんは淑女だもんね」
そこはかとなく「お子ちゃまですね」と言われている気になるのは、被害妄想でしょうか?
その夜サミュエル先生と一緒に帰ってきたお義父様に、ミカエル・バートリッジから預かった手紙について相談する。
「これはキャスリーン宛だろう?読まないのか?」
「差出人がちょっと」
「あぁ、ロベリアの花か」
「ロベリアの花?あの家がいったい……。そういえばキャシーちゃんに執着してたね」
「ですから私ひとりで開封する勇気が無くて」
「まぁ、分かるが」
お義父様が苦笑いをして、ペーパーナイフを私に渡した。
「礼儀として自分で開けなさい」
「はい」
中には双頭の3本足の紋章についての、調査書が入っていた。どこからか情報を入手したんだと思う。
「ふむ。プセロイン天主国の紋章の一部か」
「それは調査済みですよね?」
「この数字は何だろうね?」
手紙の最後に171165と書かれてあった。
「……はぁん……」
「先生?」
「学院生時代に流行った暗号だよ。彼は知っていたんだろうね」
「暗号?何の事ですか?」
「この数字をアルファベットに変換するんだ。正確にいうとアルファベットを数字に変換するんだよ」
171165だから、『AGAPE』か。アガペは無償の愛を意味する。私宛だったし、無償の愛は、私に向けてだろう。
「彼も重いねぇ」
「正直に言うと、娘に宛てたこのような手紙は見たくないですな」
「あ、やっぱり?不快というかなんとも言えない感情が沸き上がってくるね」
「そうですな。キャスリーン、返事を書くなら届けさせるが?」
「お礼は書いた方が良いですわよね?」
「そうだな」
気が重いなぁ。
お義父様の部屋を出ると、サミュエル先生まで付いてきた。
「先生?どうされたのですか?」
「こっちの話も終わったからね。たまには良いかなと思って」
「今日はセシルさん達も来ているんですよね」
「『テンセイシャ』達が来てるのかい?」
「はい。オルブライト様の牧場に行った帰りですので」
「あぁ。オルブライト氏」
「ご存じでしたか?」
「一応はね。『テンセイシャ』関係は頭に入れてるよ」
サミュエル先生と話していたら少し先のホワイエから、ララさん、リーサさん、セシルさんが出てきた。
「キャシーちゃん」
「ララさん、どうなさったのですか?」
「奥様に誘われてね。お茶をしてたの」
「キャスリーンちゃんのお話も、たぁくさん伺ったわ」
「キャスリーンさんって小さい頃から、学ぶのが好きだったのね。あら?ブランジット様?」
「奇遇だね」
「ブランジット先生、どうされたんですか?こんな遅い時間に」
「婚約者なら不自然な時間でもないだろう?」
「婚約者!?」
「先生!!」
「いつまでも隠しておける事じゃないよ」
「でもっ」
「まぁ、仮だけどね。それにローレンス君が戻ってきたら、婚約は解消するつもりだしね」
ララさん達が出てきたホワイエに再び入る。お義母様は私に目配せをして出ていった。
「え?ブランジット様っておいくつ?」
「キャシーちゃんとけっこう差があるんじゃ?」
「お若いけど、30歳台後半?」
「私は43歳だよ」
「え?若くない?」
「40歳台でしたか。もう少しお若いと思っていました」
「仮婚約者?えっと、結婚はしないって事?」
「ローレンス君が帰ってきていない状態で、光の聖女候補のキャシーちゃんに婚約者が居ないのは、ちょっと国的に良くなくてね」
「国の為って事ですか?」
「そうだね。国の為というか、王家の思惑も入ってる。今回急いだのは、他国からのちょっかいだね。心配しなくても、キャシーちゃんが望まない事はしないと誓うよ」
「当然です。キャスリーンちゃんは私達の妹ですから。何かあったら私達全員で抗議しますからね」
「妹かぁ。愛されてるね、キャシーちゃん」
「はい」
「でも、年齢差が引っ掛かるのよね。転生者だからかしら?」
「いや、普通に離れすぎてるよ。年廻りと諸々の観点から、キャシーちゃんに相応しい人物を選定したって言われたけどね。私じゃなくてももっと歳の近い高位爵位の子息は居るんだよ。でもねぇ、そういう子息達は、たぶんローレンス君が帰ってきても、婚約者の座を譲ろうとしないだろうって判断されたんだ」
「だから、先生に?」
「そういう事。私は結婚願望も無いしね」
「独身主義者って事?」
「居るわね。独身の方が気楽だからって、結婚しない男性。ブランジット様なら、生活にも困らなそうだし。恋人とかはいらっしゃらないんですか?」
「居ないね」
「これって、「最近は」とか、「ここ数年」って文言が入りそうよね?」
「モテそうだしね」
ララさんとセシルさんがこそこそと話している。聞こえてますけどね。
「認めてもらえたのかな?」
「4人で何かをする時に邪魔をしない事、キャスリーンちゃんの自由を妨げない事をお約束してください」
「それはもちろんだよ」
「それと、キャスリーンさんの意志の邪魔をしない事」
「それって今までと同じですわよ?」
「聖国に行ってからも、って事よ。聖国に行ってキャスリーンさんが光の聖女様に任命されて、その後もという事」
「マルムクヴィスト嬢は、厳しいね」
「当然ですよ。悲しませない事も入れたいけれど、生きていれば喜怒哀楽は当然生まれますから。それでも『怒』と『哀』はなるべく遠くの方にいてもらいたいですね」
「リーサさん……」
「私に関する事で言うならね」
「約束していただけます?」
「天に誓って」
「先生……」
「難しい事じゃないよ。別にキャシーちゃんを今まで以上に甘やかせ、って事じゃないし。キャシーちゃんを甘やかせるのは、ローレンス君と彼女達だけだ」
「こういう事を言っちゃうのよね」
「絶対にどこかにガチ恋してる人がいると思う」
「あり得るわ。イケオジだし……。オジって言っちゃうと違和感がスゴいわね」
「でも、お兄さんって感じじゃないのよね」
再びこそこそと話をする3人。
「イケオジってなんだい?」
「イケてるおじ様という意味です。カッコいいとか、やり方がスマートだとか、そういったおじ様を表す言葉です」
「ガチ恋だっけ?それは?」
「ガチ、つまり本気で恋してるって意味ですね。カッコいいとかみんなで騒ぐんじゃなくて、その人を真剣に想っているという感じの」
「キャシーちゃんに対するローレンス君みたいな感じか」
「そう、ですわね?」
「疑問系?」
「アイドルやキャラクターに対するものだったはずなので。少し違うかな?と」
「歌姫に恋するようなものかな?」
「ですね」
サミュエル先生と話をしていたら、大きなため息の3重奏が聞こえた。
「お似合いなのよね。年齢さえ考えなければ」
「キャシーちゃんはブランジット先生を信用してるし」
「ブランジット様はキャスリーンさんを大切に思ってるしね。それが恋愛感情じゃなくても」
「男女の友情?」
「ちょっと違わない?麗しき師弟関係?」
「やだ、ドラマとか始まりそう。漫画やアニメでも良いわ」
「ララちゃん、描けないの?」
「絵心なんて、前世に置いてきたわ。持ち越してても僅かなものよ」
「デフォルメは出来ないのよね」
「探してみようかしら?」
「良いわね」
なんだか妙な方向に話がズレていっている気がする。
「キャシーちゃん、明日は休むように。ララ嬢もね」
「大丈夫ですわよ?」
「駄目だよ。疲れているでしょ?」
サミュエル先生がここまで言うって事は、何かあるのかしら?私が救民院に居てはいけない何かが。
「分かりました」
「良い子だね」
「子供扱いはやめてくださいませね?」
「そうだね。キャシーちゃんは淑女だもんね」
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