298 / 328
学院中等部 8学年生
オルブライト様の牧場 ②
しおりを挟む
4人でワイワイ話していたら、オルブライト様が来てくれた。とはいってもセシルさんと話を始めてしまったから、私達は帰ってきたブランカさんの案内で、乳製品の素ともいえる牛を見に放牧場に行った。
「ここの牛達は白黒じゃない方が多いのね」
「牛の種類が違うんです。乳成分も種類によって違いますし」
ブランカさんは乳牛達のお世話はそこまで関わっていないけれど、牛の知識は物凄く深い。利き牛乳なんかも出来るようで、私達も体験出来るようだ。
「殺菌消毒は浄化の魔道具よね?」
「はい。極小型の物で、熱を加えて殺菌するよりも味が良いんですよ」
「でも、低温殺菌だったら、十分美味しいと思うけど?」
「時間がかかりますし、温度の調整も大変ですから」
「低温殺菌?」
ララさんが不思議そうに聞く。私も詳しい訳じゃないのよね。こういうのは専門家に聞く方が正確だと思う。
「牛乳は殺菌しないと飲めないんです。生乳には、ウシにも人にも感染する可能性のある感染症の病原体が混入している可能性が否定出来ませんから」
「そうなの?じゃあ、寝転んで直接ミルクを口にって出来ないの?前回もさせてもらえなかったけど」
「許可出来ません」
「ララさん、浄化した牛乳もとっても美味しかったじゃないですか」
「美味しかったわよ?でも、直接ならもっと美味しいんじゃないかって思ったの」
「人獣共通感染症にかかるのと、一時の美味しさと、どちらを選びますか?って事になってくるのよ。苦しい思いはしたくないでしょう?」
「う……。そう言われると……」
リーサさんと2人で説得すると、名残惜しげではあるけれど、諦めてくれたみたい。
「専門家の言う事には従った方が良いわ」
「そうですわね」
「分かったわよぅ」
「その代わり、新鮮な牛乳の飲み比べをしていただけますよ」
ブランカさんにまで言われて完全に諦めたみたいで、ホッとする。
夕食はアルヴィンさんが、コテージに運んできてくれた。大きなお肉と野菜達。
このお肉達をグリルで焼いて食べる。いわゆるバーベキューだ。焼くのはリーサさん、ソースは届けられた物、ララさんとセシルさんは何かをしているし、私だけ何もしていない。
「私は何もしなくて良いのでしょうか?」
「良いのよ。キャスリーンさんは座ってて」
でも、私にも出来る何かはあると思うの。させてもらえないけど。何かをしようとすると、サッとリーサさんが持ってっちゃうのよね。
何もさせてもらえなかった夕食が終わり、ララさんとセシルさんが2人でイチゴの乗った白い物を持ってきた。
「イートン・メスよ。メレンゲとクリーム、イチゴを混ぜたスイーツ。シンプルながらも、サクッとしたメレンゲと柔らかなイチゴの食感の違いがクセになる味わいなのよぉ」
ララさんがニコニコしながら言う。さては味見をしましたね?
「帰ったらサマープティングをご馳走するわ。スタヴィリス国ってベリー類が美味しいわよね」
「サマープティングって、真っ赤なベリーの果汁が染み込んだプティングなんですって」
「一晩置くから、時間がかかるのよ」
フェルナー侯爵家で食べた事がある。ベリー類がいっぱいで爽やかで美味しかった。酸味があって甘さ控えめだったけど、シェフがその辺りは作り手次第だと言っていた。
4人でイートン・メスを食べる。少しだけサクサク感が失われたメレンゲと、少し酸味の強いイチゴとクリームの甘さがちょうど良いハーモニーとなっている。
「この生クリームはオルブライトさんに分けてもらったの。もちろんあちらにも差し入れ済みよ」
4人でイートン・メスを食べ終わったら、明日の予定を話す。明日は早起きしての搾乳体験と、新鮮ミルクの飲み比べをさせてもらう事になっている。
「起きられるかしら?」
「起こすわよ。覚悟しなさい?」
「怖いんだけど?」
「私は仕入れとかで早起きは慣れているから。もちろんリーサも早起きするわよ。キャスリーンちゃんも結構早いわよね?」
「そうですわね。学院の寮生活で慣れました」
「私は朝は弱いのよぅ」
「神殿でのお勤めなんかはどうしてるのよ?神官って朝早いんでしょ?」
「……リチャが起こしてくれてる」
「え?」
「何?どういう事?」
ポツリと呟いたララさんの顔は真っ赤だ。
「リチャード神官様と一緒にお住まいなのですか?」
「違っ、違うわっ!!最初はシスターの皆さんに迷惑かけてたんだけど、その内リチャが迷惑をかけるなって怒って、で、リチャが起こしてくれるようになって……」
ボソボソと話すララさん。たしかララさんはリチャード神官の事をカッコいいって言っていたけど。
「ふぅん。恋仲って訳?」
「……神官は恋愛禁止なの」
「そうなの?」
「って、リチャが言ってた」
「キャスリーンちゃん?」
「私にもその辺りは、分かりかねるのですが」
神官は恋愛禁止って聞いた事は無いんだけど。でも、ミリアディス様の側近の話が出た時に、ローレンス様が何か言っていたなぁ。ミリアディス様の側近となっても結婚は出来るのかって。その時にお義父様は「神の花嫁たるシスターではないから、結婚は出来る」って言ってた気が……。そういえば女性神官はシスターだけど、男性神官はどう呼ぶのかしら?
「ララさん、女性神官はシスターと呼びますわよね?では男性神官はなんとお呼びしているのですか?」
「男性神官はブラザーよ。男性神官というか、修道士がブラザー、修道女がシスターね。そこから修行して神官になるの。女性が神官になるのって結構厳しいの。私は神官になるつもりはないから、修行はしてないのだけど」
「厳しいって?」
「聞いただけだけど、そのシスターは答えられなかったと言っていたわ。神官試験の最後に質問をされるらしいんだけど、神官になった男性は答えられたらしいの」
「答えられなかった?」
いったいどんな質問だったんだろう?
「ララさんは神官じゃないと。シスターという立場なの?」
「私は教会所属の光魔法使いという立場よ。救民院に就職したというのが正しいわ」
「立場としてはお医者様と同じですわね」
翌日、予想通りに起きられなかったララさんを、セシルさんが起こして、全員で搾乳体験に行く。私とララさんは体験済みだけど、ほとんど覚えていないから、一緒に説明を受けた。
「親指と人差し指で挟んで、後は順番に折り畳んで握り込んでいくのね」
セシルさんが指を動かしてみる。
「お上手ですね。ではやってみましょうか」
アルヴィンさんが、私とリーサさんに付いてくれた。ララさんはブランカさんが付きっきりで教えてくれているし、セシルさんにはオルブライト様が付いている。
「お嬢様は前回もお上手でしたね」
「あの時は牛さんの大きさに驚きました。今回の牛さんも大きいですけれど、私自身が成長しましたから、あまり驚きませんわね」
「キャスリーンさんは細すぎるわ。もっと食べた方がいいけれど、無理もさせられないし。困っちゃうわね」
「ウチの牛乳は侯爵家でも使われているんですよね?」
「もちろんですわ。とても美味しくてシェフが張り切ってますのよ。美味しい原材料を目の前にすると困っちゃうんですって。どうやってさらに美味しくするかって、考えちゃって。贅沢な悩みだって笑っていましたわ」
「分かる気がするわ。オルブライトさんのお家のチーズ、美味しすぎて食べ過ぎちゃうもの。お野菜にもお肉にも負けないってスゴいわよね。そのお野菜もお肉も美味しいし。帰ったら太ってるんじゃないかしら?怖いわぁ」
「乗馬も申し込まれてましたよね?大丈夫ですよ。乗馬って全身運動ですから」
「ここの牛達は白黒じゃない方が多いのね」
「牛の種類が違うんです。乳成分も種類によって違いますし」
ブランカさんは乳牛達のお世話はそこまで関わっていないけれど、牛の知識は物凄く深い。利き牛乳なんかも出来るようで、私達も体験出来るようだ。
「殺菌消毒は浄化の魔道具よね?」
「はい。極小型の物で、熱を加えて殺菌するよりも味が良いんですよ」
「でも、低温殺菌だったら、十分美味しいと思うけど?」
「時間がかかりますし、温度の調整も大変ですから」
「低温殺菌?」
ララさんが不思議そうに聞く。私も詳しい訳じゃないのよね。こういうのは専門家に聞く方が正確だと思う。
「牛乳は殺菌しないと飲めないんです。生乳には、ウシにも人にも感染する可能性のある感染症の病原体が混入している可能性が否定出来ませんから」
「そうなの?じゃあ、寝転んで直接ミルクを口にって出来ないの?前回もさせてもらえなかったけど」
「許可出来ません」
「ララさん、浄化した牛乳もとっても美味しかったじゃないですか」
「美味しかったわよ?でも、直接ならもっと美味しいんじゃないかって思ったの」
「人獣共通感染症にかかるのと、一時の美味しさと、どちらを選びますか?って事になってくるのよ。苦しい思いはしたくないでしょう?」
「う……。そう言われると……」
リーサさんと2人で説得すると、名残惜しげではあるけれど、諦めてくれたみたい。
「専門家の言う事には従った方が良いわ」
「そうですわね」
「分かったわよぅ」
「その代わり、新鮮な牛乳の飲み比べをしていただけますよ」
ブランカさんにまで言われて完全に諦めたみたいで、ホッとする。
夕食はアルヴィンさんが、コテージに運んできてくれた。大きなお肉と野菜達。
このお肉達をグリルで焼いて食べる。いわゆるバーベキューだ。焼くのはリーサさん、ソースは届けられた物、ララさんとセシルさんは何かをしているし、私だけ何もしていない。
「私は何もしなくて良いのでしょうか?」
「良いのよ。キャスリーンさんは座ってて」
でも、私にも出来る何かはあると思うの。させてもらえないけど。何かをしようとすると、サッとリーサさんが持ってっちゃうのよね。
何もさせてもらえなかった夕食が終わり、ララさんとセシルさんが2人でイチゴの乗った白い物を持ってきた。
「イートン・メスよ。メレンゲとクリーム、イチゴを混ぜたスイーツ。シンプルながらも、サクッとしたメレンゲと柔らかなイチゴの食感の違いがクセになる味わいなのよぉ」
ララさんがニコニコしながら言う。さては味見をしましたね?
「帰ったらサマープティングをご馳走するわ。スタヴィリス国ってベリー類が美味しいわよね」
「サマープティングって、真っ赤なベリーの果汁が染み込んだプティングなんですって」
「一晩置くから、時間がかかるのよ」
フェルナー侯爵家で食べた事がある。ベリー類がいっぱいで爽やかで美味しかった。酸味があって甘さ控えめだったけど、シェフがその辺りは作り手次第だと言っていた。
4人でイートン・メスを食べる。少しだけサクサク感が失われたメレンゲと、少し酸味の強いイチゴとクリームの甘さがちょうど良いハーモニーとなっている。
「この生クリームはオルブライトさんに分けてもらったの。もちろんあちらにも差し入れ済みよ」
4人でイートン・メスを食べ終わったら、明日の予定を話す。明日は早起きしての搾乳体験と、新鮮ミルクの飲み比べをさせてもらう事になっている。
「起きられるかしら?」
「起こすわよ。覚悟しなさい?」
「怖いんだけど?」
「私は仕入れとかで早起きは慣れているから。もちろんリーサも早起きするわよ。キャスリーンちゃんも結構早いわよね?」
「そうですわね。学院の寮生活で慣れました」
「私は朝は弱いのよぅ」
「神殿でのお勤めなんかはどうしてるのよ?神官って朝早いんでしょ?」
「……リチャが起こしてくれてる」
「え?」
「何?どういう事?」
ポツリと呟いたララさんの顔は真っ赤だ。
「リチャード神官様と一緒にお住まいなのですか?」
「違っ、違うわっ!!最初はシスターの皆さんに迷惑かけてたんだけど、その内リチャが迷惑をかけるなって怒って、で、リチャが起こしてくれるようになって……」
ボソボソと話すララさん。たしかララさんはリチャード神官の事をカッコいいって言っていたけど。
「ふぅん。恋仲って訳?」
「……神官は恋愛禁止なの」
「そうなの?」
「って、リチャが言ってた」
「キャスリーンちゃん?」
「私にもその辺りは、分かりかねるのですが」
神官は恋愛禁止って聞いた事は無いんだけど。でも、ミリアディス様の側近の話が出た時に、ローレンス様が何か言っていたなぁ。ミリアディス様の側近となっても結婚は出来るのかって。その時にお義父様は「神の花嫁たるシスターではないから、結婚は出来る」って言ってた気が……。そういえば女性神官はシスターだけど、男性神官はどう呼ぶのかしら?
「ララさん、女性神官はシスターと呼びますわよね?では男性神官はなんとお呼びしているのですか?」
「男性神官はブラザーよ。男性神官というか、修道士がブラザー、修道女がシスターね。そこから修行して神官になるの。女性が神官になるのって結構厳しいの。私は神官になるつもりはないから、修行はしてないのだけど」
「厳しいって?」
「聞いただけだけど、そのシスターは答えられなかったと言っていたわ。神官試験の最後に質問をされるらしいんだけど、神官になった男性は答えられたらしいの」
「答えられなかった?」
いったいどんな質問だったんだろう?
「ララさんは神官じゃないと。シスターという立場なの?」
「私は教会所属の光魔法使いという立場よ。救民院に就職したというのが正しいわ」
「立場としてはお医者様と同じですわね」
翌日、予想通りに起きられなかったララさんを、セシルさんが起こして、全員で搾乳体験に行く。私とララさんは体験済みだけど、ほとんど覚えていないから、一緒に説明を受けた。
「親指と人差し指で挟んで、後は順番に折り畳んで握り込んでいくのね」
セシルさんが指を動かしてみる。
「お上手ですね。ではやってみましょうか」
アルヴィンさんが、私とリーサさんに付いてくれた。ララさんはブランカさんが付きっきりで教えてくれているし、セシルさんにはオルブライト様が付いている。
「お嬢様は前回もお上手でしたね」
「あの時は牛さんの大きさに驚きました。今回の牛さんも大きいですけれど、私自身が成長しましたから、あまり驚きませんわね」
「キャスリーンさんは細すぎるわ。もっと食べた方がいいけれど、無理もさせられないし。困っちゃうわね」
「ウチの牛乳は侯爵家でも使われているんですよね?」
「もちろんですわ。とても美味しくてシェフが張り切ってますのよ。美味しい原材料を目の前にすると困っちゃうんですって。どうやってさらに美味しくするかって、考えちゃって。贅沢な悩みだって笑っていましたわ」
「分かる気がするわ。オルブライトさんのお家のチーズ、美味しすぎて食べ過ぎちゃうもの。お野菜にもお肉にも負けないってスゴいわよね。そのお野菜もお肉も美味しいし。帰ったら太ってるんじゃないかしら?怖いわぁ」
「乗馬も申し込まれてましたよね?大丈夫ですよ。乗馬って全身運動ですから」
92
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説

跡継ぎが産めなければ私は用なし!? でしたらあなたの前から消えて差し上げます。どうぞ愛妾とお幸せに。
Kouei
恋愛
私リサーリア・ウォルトマンは、父の命令でグリフォンド伯爵令息であるモートンの妻になった。
政略結婚だったけれど、お互いに思い合い、幸せに暮らしていた。
しかし結婚して1年経っても子宝に恵まれなかった事で、義父母に愛妾を薦められた夫。
「承知致しました」
夫は二つ返事で承諾した。
私を裏切らないと言ったのに、こんな簡単に受け入れるなんて…!
貴方がそのつもりなら、私は喜んで消えて差し上げますわ。
私は切岸に立って、夕日を見ながら夫に別れを告げた―――…
※この作品は、他サイトにも投稿しています。

婚約破棄から~2年後~からのおめでとう
夏千冬
恋愛
第一王子アルバートに婚約破棄をされてから二年経ったある日、自分には前世があったのだと思い出したマルフィルは、己のわがままボディに絶句する。
それも王命により屋敷に軟禁状態。肉塊のニート令嬢だなんて絶対にいかん!
改心を決めたマルフィルは、手始めにダイエットをして今年行われるアルバートの生誕祝賀パーティーに出席することを目標にする。

【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです

魅了の魔法を使っているのは義妹のほうでした・完
瀬名 翠
恋愛
”魅了の魔法”を使っている悪女として国外追放されるアンネリーゼ。実際は義妹・ビアンカのしわざであり、アンネリーゼは潔白であった。断罪後、親しくしていた、隣国・魔法王国出身の後輩に、声をかけられ、連れ去られ。
夢も叶えて恋も叶える、絶世の美女の話。
*五話でさくっと読めます。

【完結】裏切っておいて今になって謝罪ですか? もう手遅れですよ?
かとるり
恋愛
婚約者であるハワード王子が他の女性と抱き合っている現場を目撃してしまった公爵令嬢アレクシア。
まるで悪いことをしたとは思わないハワード王子に対し、もう信じることは絶対にないと思うアレクシアだった。

戻る場所がなくなったようなので別人として生きます
しゃーりん
恋愛
医療院で目が覚めて、新聞を見ると自分が死んだ記事が載っていた。
子爵令嬢だったリアンヌは公爵令息ジョーダンから猛アプローチを受け、結婚していた。
しかし、結婚生活は幸せではなかった。嫌がらせを受ける日々。子供に会えない日々。
そしてとうとう攫われ、襲われ、森に捨てられたらしい。
見つかったという遺体が自分に似ていて死んだと思われたのか、別人とわかっていて死んだことにされたのか。
でももう夫の元に戻る必要はない。そのことにホッとした。
リアンヌは別人として新しい人生を生きることにするというお話です。

こういうの「ざまぁ」って言うんですよね? ~婚約破棄されたら美人になりました~
茅野ガク
恋愛
家のために宝石商の息子と婚約をした伯爵令嬢シスカ。彼女は婚約者の長年の暴言で自分に自信が持てなくなっていた。
更には婚約者の裏切りにより、大勢の前で婚約破棄を告げられてしまう。
シスカが屈辱に耐えていると、宮廷医師ウィルドがその場からシスカを救ってくれた。
初対面のはずの彼はシスカにある提案をして――
人に素顔を見せることが怖くなっていたシスカが、ウィルドと共に自信と笑顔を取り戻していくお話です。

【完結】え、お嬢様が婚約破棄されたって本当ですか?
瑞紀
恋愛
「フェリシア・ボールドウィン。お前は王太子である俺の妃には相応しくない。よって婚約破棄する!」
婚約を公表する手はずの夜会で、突然婚約破棄された公爵令嬢、フェリシア。父公爵に勘当まで受け、絶体絶命の大ピンチ……のはずが、彼女はなぜか平然としている。
部屋まで押しかけてくる王太子(元婚約者)とその恋人。なぜか始まる和気あいあいとした会話。さらに、親子の縁を切ったはずの公爵夫妻まで現れて……。
フェリシアの執事(的存在)、デイヴィットの視点でお送りする、ラブコメディー。
ざまぁなしのハッピーエンド!
※8/6 16:10で完結しました。
※HOTランキング(女性向け)52位,お気に入り登録 220↑,24hポイント4万↑ ありがとうございます。
※お気に入り登録、感想も本当に嬉しいです。ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる