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学院中等部 7学年生
ラッセル様との考察
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ラッセル様がフェルナー侯爵邸にやって来た。今回訪問が遅れたのは、ゴーヴィリス国での情報収集の所為だと盛大に言い訳してくれた。気にしてないんだけどね、私は。
「それでさ、フェルナー嬢はロマンサ北方国の近くまで行ってきたんでしょ?何か分かった?」
「ご相談しようとは思っておりましたが、性急ですわねぇ」
「こういうのってワクワクしない?」
「ご想像にお任せいたしますわ。それよりもサミュエル先生とファレンノーザ公爵様が、お会いしたいと仰っておられました」
「ブランジット公爵子息とファレンノーザ公爵か。ちょっと怖いね」
「全くそうは見えませんけれど?」
「そう?で、何の用?聞いてるんでしょ?」
「おそらくは魔方陣の解析かと。ラッセル様は伝心機を知っておられますか?」
「知ってるよ。そういうのがあったというのは。もしかして伝心機関係なのかい?」
「その話をしておりましたのでおそらくは。伝心機の魔法陣がどういう物だったとか、そういう話ですわね」
「え?魔法陣が判明してるのかい?」
「それは分かりませんわ。聞いておりませんし」
「それは是非とも見てみたいね。まずはそっちかな?どちらかというと、伝心機の方が早く終わりそうだし」
「そういえばラッセル様、レオナルド様は今、どこに居られますの?」
「秘密の場所」
「……レヴィ領ですか」
「相変わらずだねぇ。正解かどうかも言えないけど」
「そういう情報秘匿は大切ですものね」
「……そういう事にしておくよ」
サミュエル先生への伝言をフランに頼んで、返事が来るまでの間に例のモヤの事を話しておく事にした。
「黒っぽい紫のモヤか。それと黒い渦、ね」
「渦の方は、私が直接見た訳ではないのですけれど」
「それでも気になるね。それから変色した動物か」
「浄化で元に戻る方もいらっしゃるのですけれど」
「ララちゃんが言っていた次元が複数あるというのは、多元宇宙構造論だね」
「多元宇宙構造論?」
「いわゆるマルチバースだよ。フェルナー嬢自身が言っていたでしょ?同じような文化の、でも違う世界。魔法の有無とかね」
「そういう理論がございましたの?」
「複数の宇宙の存在を仮定した理論物理学として存在していたよ。なかなか面白くてね」
「そちら方面も嗜んでおられましたの?」
「興味があるとついついね。実際に体験してるしね。今の状況がそうでしょ?それにしても黒い渦かぁ。見てみたいね」
話をしている間に、サミュエル先生が駆けつけてくれた。
「ラッセル殿」
「久しぶりだねぇ。ずいぶん急いでるけど、まあ落ち着いて」
のんびりとラッセル様が言った。フランがお茶を出してくれる。
「申し訳ない」
「フェルナー嬢から聞いたけど、伝心機の事だって?」
「魔法陣が読み解けないのです。キャシーちゃんからラッセル殿ならもしかするとと聞きまして」
「魔道具関係はジョーダンの方が得意なんだけどね」
ラッセル様がサミュエル先生から魔法陣を受け取る。
「なるほどね。これはこの世界の魔道具士じゃ無理だろうね」
「地球の言語が使われているからですか?」
「その通りだよ、フェルナー嬢。この魔法陣の作成者は、語学堪能だったようだね。たぶん日本人だ」
「そこまで分かるのですか?」
「漢字とカタカナが使われているよ。後はラテン語。残りは英語かな?ちょっと翻訳してみようか。フェルナー嬢、力を貸してもらえるかな?」
「私がお役に立ちますの?」
私は日本語と、かろうじて英語が読める程度なんだけど。しかも記憶が薄れているから、日本語も自信が無い。
ラッセル様は、そのまま翻訳作業に没頭してしまった。
「キャシーちゃん、あれから何か思い付いた?」
「ロマンサ北方国の事ですか?いいえ。あ、でも、ララ様やラッセル様とお話しさせていただいて、ヒントかな?と思う事象の言葉を知りました」
「ヒントかな?と思う事象の言葉?」
「多元宇宙構造論です」
「タゲンウチュウ……。何それ?」
「ラッセル様の方がお詳しいのですけれど、世界はひとつだけじゃ無いって考えでしょうか。私には前世の記憶がございますけれど、この世界とは似て非なる世界なのです。魔法もございませんでしたし。前の世界と今私が生きている世界は、重なりあうことはなくて、でもちゃんと存在していると言うか……」
「……。よく分からないけど、キャシーちゃんのゼンセの世界と違うんだ?」
「はい。先程も申し上げましたが、前世の世界には魔法はございません。創世神話もございましたが、ずいぶん違っております。神話も1つではございませんでしたし」
「ひとつじゃないのかい?」
「私が覚えているだけでも、日本神話、ギリシャ神話、ローマ神話、北欧神話、中国神話、ヒンドゥー神話、アラビア神話、メソポタミア神話。信仰する宗教によって種類がございましたし、私が言った以上にたくさんございました」
「信仰する宗教によってって、そんなに色々あったんだ?」
「ございましたね。私が生まれ育った国は日本ですけれど、日本は宗教に寛大というか無関心というか無節操というか、いろんな宗教行事を取り入れておりましたし、宗教関連施設も色々でした。教会も1つの宗教の教会だけではなかったりとか」
「どういう事だい?」
「同じ教会と呼ばれる施設でも、宗教によって様式が違っていますの。私も詳しくはございませんが」
「この世界の教会はキリスト教型式だね。ちょっとフェルナー嬢、良いかな?」
没頭して翻訳していたラッセル様が、会話に入ってきた。
「この文章、読んでくれる?」
「奇想天外、空前絶後、斬新奇抜、前代未聞……。何ですか?これ」
「魔法陣に書いてあった文字だよ。意味は分かる?」
「奇想天外は普通では思いもよらない奇抜な事、空前絶後は非常に珍しい事、斬新奇抜は発想が独自で他に類を見ないという意味ですわね。前代未聞も似たような意味です」
「つまり、伝心機には関係ないのかな?」
「たぶん?」
「じゃあ、これは?」
「架通電言ですか?こんな四字熟語有りましたっけ?」
「じゃあ、これかな?」
「この言葉がどうかされましたか?」
「伝心機に必要と思われる言葉だよ。フェイクが多くてね」
ラッセル様は魔法陣に戻っていった。
「それで、どういう事だい?」
「ここから話す事は、完全な私だけの想像、もしくは妄想だと思ってくださいませ。つまり、他の世界が繋がってしまったのではないかと。フェアールカク領で聞いた、ロマンサ北方国の湖に見えた城のような建物、グクラン領で見たとされる未知の動物のような生命体。他にもあるかもしれませんが、この2つからこう考えるのがしっくり来るんです」
「まぁ、突飛ではあるけどね。他の世界の未知なる生命体か。可能性のひとつとして覚えておくよ。後はモヤかな?」
「それも他の世界のモノにしておきません?」
「億劫になってきた?」
「そうですわね」
はふっと息を吐く。空想上の物事を考えるのって苦手なのよね。
「ただ……」
「ん?」
「これはあくまでも私の想像、妄想ですわ。全てを納めるにはこうこじつけるしかないという。個人的にはどなたかが何らかの方法で、事象を起こしたと考えたいですわね」
「誰が?」
「存じ上げません。考えてもくださいませ?たった2つの物事から、全てを見通すなんて、神様のようですわよ。私にそのような力はございません。それに物的証拠がございません。ロマンサ北方国の湖に見えた城もグクラン領で見たとされる動物のような何かも、見たという証言だけです。見たのは真実でも、それが虚像かもしれないという可能性は、残っておりますのよ」
「そうか。そうだね。原理は不明だけど、たしかに見た物が実像とは限らないんだ」
「それでさ、フェルナー嬢はロマンサ北方国の近くまで行ってきたんでしょ?何か分かった?」
「ご相談しようとは思っておりましたが、性急ですわねぇ」
「こういうのってワクワクしない?」
「ご想像にお任せいたしますわ。それよりもサミュエル先生とファレンノーザ公爵様が、お会いしたいと仰っておられました」
「ブランジット公爵子息とファレンノーザ公爵か。ちょっと怖いね」
「全くそうは見えませんけれど?」
「そう?で、何の用?聞いてるんでしょ?」
「おそらくは魔方陣の解析かと。ラッセル様は伝心機を知っておられますか?」
「知ってるよ。そういうのがあったというのは。もしかして伝心機関係なのかい?」
「その話をしておりましたのでおそらくは。伝心機の魔法陣がどういう物だったとか、そういう話ですわね」
「え?魔法陣が判明してるのかい?」
「それは分かりませんわ。聞いておりませんし」
「それは是非とも見てみたいね。まずはそっちかな?どちらかというと、伝心機の方が早く終わりそうだし」
「そういえばラッセル様、レオナルド様は今、どこに居られますの?」
「秘密の場所」
「……レヴィ領ですか」
「相変わらずだねぇ。正解かどうかも言えないけど」
「そういう情報秘匿は大切ですものね」
「……そういう事にしておくよ」
サミュエル先生への伝言をフランに頼んで、返事が来るまでの間に例のモヤの事を話しておく事にした。
「黒っぽい紫のモヤか。それと黒い渦、ね」
「渦の方は、私が直接見た訳ではないのですけれど」
「それでも気になるね。それから変色した動物か」
「浄化で元に戻る方もいらっしゃるのですけれど」
「ララちゃんが言っていた次元が複数あるというのは、多元宇宙構造論だね」
「多元宇宙構造論?」
「いわゆるマルチバースだよ。フェルナー嬢自身が言っていたでしょ?同じような文化の、でも違う世界。魔法の有無とかね」
「そういう理論がございましたの?」
「複数の宇宙の存在を仮定した理論物理学として存在していたよ。なかなか面白くてね」
「そちら方面も嗜んでおられましたの?」
「興味があるとついついね。実際に体験してるしね。今の状況がそうでしょ?それにしても黒い渦かぁ。見てみたいね」
話をしている間に、サミュエル先生が駆けつけてくれた。
「ラッセル殿」
「久しぶりだねぇ。ずいぶん急いでるけど、まあ落ち着いて」
のんびりとラッセル様が言った。フランがお茶を出してくれる。
「申し訳ない」
「フェルナー嬢から聞いたけど、伝心機の事だって?」
「魔法陣が読み解けないのです。キャシーちゃんからラッセル殿ならもしかするとと聞きまして」
「魔道具関係はジョーダンの方が得意なんだけどね」
ラッセル様がサミュエル先生から魔法陣を受け取る。
「なるほどね。これはこの世界の魔道具士じゃ無理だろうね」
「地球の言語が使われているからですか?」
「その通りだよ、フェルナー嬢。この魔法陣の作成者は、語学堪能だったようだね。たぶん日本人だ」
「そこまで分かるのですか?」
「漢字とカタカナが使われているよ。後はラテン語。残りは英語かな?ちょっと翻訳してみようか。フェルナー嬢、力を貸してもらえるかな?」
「私がお役に立ちますの?」
私は日本語と、かろうじて英語が読める程度なんだけど。しかも記憶が薄れているから、日本語も自信が無い。
ラッセル様は、そのまま翻訳作業に没頭してしまった。
「キャシーちゃん、あれから何か思い付いた?」
「ロマンサ北方国の事ですか?いいえ。あ、でも、ララ様やラッセル様とお話しさせていただいて、ヒントかな?と思う事象の言葉を知りました」
「ヒントかな?と思う事象の言葉?」
「多元宇宙構造論です」
「タゲンウチュウ……。何それ?」
「ラッセル様の方がお詳しいのですけれど、世界はひとつだけじゃ無いって考えでしょうか。私には前世の記憶がございますけれど、この世界とは似て非なる世界なのです。魔法もございませんでしたし。前の世界と今私が生きている世界は、重なりあうことはなくて、でもちゃんと存在していると言うか……」
「……。よく分からないけど、キャシーちゃんのゼンセの世界と違うんだ?」
「はい。先程も申し上げましたが、前世の世界には魔法はございません。創世神話もございましたが、ずいぶん違っております。神話も1つではございませんでしたし」
「ひとつじゃないのかい?」
「私が覚えているだけでも、日本神話、ギリシャ神話、ローマ神話、北欧神話、中国神話、ヒンドゥー神話、アラビア神話、メソポタミア神話。信仰する宗教によって種類がございましたし、私が言った以上にたくさんございました」
「信仰する宗教によってって、そんなに色々あったんだ?」
「ございましたね。私が生まれ育った国は日本ですけれど、日本は宗教に寛大というか無関心というか無節操というか、いろんな宗教行事を取り入れておりましたし、宗教関連施設も色々でした。教会も1つの宗教の教会だけではなかったりとか」
「どういう事だい?」
「同じ教会と呼ばれる施設でも、宗教によって様式が違っていますの。私も詳しくはございませんが」
「この世界の教会はキリスト教型式だね。ちょっとフェルナー嬢、良いかな?」
没頭して翻訳していたラッセル様が、会話に入ってきた。
「この文章、読んでくれる?」
「奇想天外、空前絶後、斬新奇抜、前代未聞……。何ですか?これ」
「魔法陣に書いてあった文字だよ。意味は分かる?」
「奇想天外は普通では思いもよらない奇抜な事、空前絶後は非常に珍しい事、斬新奇抜は発想が独自で他に類を見ないという意味ですわね。前代未聞も似たような意味です」
「つまり、伝心機には関係ないのかな?」
「たぶん?」
「じゃあ、これは?」
「架通電言ですか?こんな四字熟語有りましたっけ?」
「じゃあ、これかな?」
「この言葉がどうかされましたか?」
「伝心機に必要と思われる言葉だよ。フェイクが多くてね」
ラッセル様は魔法陣に戻っていった。
「それで、どういう事だい?」
「ここから話す事は、完全な私だけの想像、もしくは妄想だと思ってくださいませ。つまり、他の世界が繋がってしまったのではないかと。フェアールカク領で聞いた、ロマンサ北方国の湖に見えた城のような建物、グクラン領で見たとされる未知の動物のような生命体。他にもあるかもしれませんが、この2つからこう考えるのがしっくり来るんです」
「まぁ、突飛ではあるけどね。他の世界の未知なる生命体か。可能性のひとつとして覚えておくよ。後はモヤかな?」
「それも他の世界のモノにしておきません?」
「億劫になってきた?」
「そうですわね」
はふっと息を吐く。空想上の物事を考えるのって苦手なのよね。
「ただ……」
「ん?」
「これはあくまでも私の想像、妄想ですわ。全てを納めるにはこうこじつけるしかないという。個人的にはどなたかが何らかの方法で、事象を起こしたと考えたいですわね」
「誰が?」
「存じ上げません。考えてもくださいませ?たった2つの物事から、全てを見通すなんて、神様のようですわよ。私にそのような力はございません。それに物的証拠がございません。ロマンサ北方国の湖に見えた城もグクラン領で見たとされる動物のような何かも、見たという証言だけです。見たのは真実でも、それが虚像かもしれないという可能性は、残っておりますのよ」
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