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学院中等部 6学年生
アルベリク・リトルトンの相手
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こうなったらマッケンステイン様に聞くしかない。そう心に決めて早3日。いまだにマッケンステイン様に会えずにいた。医師資格取得の勉強とかね、色々と忙しくてね。はい。言い訳です。
アルベリク・リトルトンのお相手の事を知りたいというのは、私の完全な好奇心だ。こんな個人的な事を聞いて良いのかという葛藤が、今更ながら浮かび上がってきて、どうにも動けない。
「お嬢ちゃんさぁ、気になるんだろ?さっさと聞きに行きゃ良いじゃん」
「キャスリーン様にはキャスリーン様の、お考えがあるのでは?我々が急かす事じゃないわ」
「そんな事を言われても、焦れったいんだよ。お嬢ちゃんらしくもない」
「そう言われましても」
ダニエル様とマリアさんと3人で雑談していた。場所はグリーンハウス。薬草研究会のみんなもいる。サミュエル先生も居て、私達を面白そうに眺めている。
「キャスリーン様、私にはよく分かりませんけれど、マッケンステイン様の所ですわよね?一緒に行きましょうか?」
「ガブリエラ様がお付き合いくださいますの?」
「お喋りサロンの雰囲気が好きで、よく行きますの。情報はございませんけれど、辺境伯領のちょっとしたお話などを、させていただいておりますわ」
それが情報なのでは?上機嫌なガブリエラ様には言いにくいけどね。近頃やっとイグニレス・ゲイツ様との仲を、辺境伯様が認めた(というか、諦めた?)との事で、周りに花が飛び交ってるのが幻視出来るんじゃないかって位、ウッキウキで浮かれているのよね。
「ご一緒にお願いしてもよろしくて?」
「もちろんですわ」
お喋りサロン、『フォニィ』に行く日のアポイントメントを取り付け、ガブリエラ様と一緒に向かった。その際に用件も話している。
「ようこそいらっしゃいましたわ、フェルナー様、クグラン様」
「お邪魔いたします」
ガブリエラ様はミア・ブレイシー様の方に行ってしまった。私はマッケンステイン様に奥のテーブルに案内された。
「何をお飲みになられます?」
「では紅茶を」
「お茶菓子もございますわよ」
至れり尽くせりだ。紅茶もお菓子も美味しくて、マッケンステイン様の心使いが感じられた。
「それで、ご依頼の件ですけれど」
「はい」
「アルベリク・リトルトン様の、ご婚約のお相手でしたわよね?」
「はい。何かお分かりになりまして?」
「キャスリーン様はお相手をお知りになって、どうされますの?」
「ご婚約の経緯をお聞きしたいのです。なんだか私が関わっているような気がして」
「……キャスリーン様、こちら、そのお相手様からのお手紙ですわ」
「え?」
1通の封筒が差し出された。ただし、マッケンステイン様の手が、その封筒に乗っている。まだ渡す気は無いという事だろう。
「学院外の伝手を辿りましたの。そうしましたらあちらから接触がございました」
マッケンステイン様のお話によると、アルベリク・リトルトンの婚約相手がかなりの年上だという事で、学院外の伝手を辿っていく内に、あちらから接触があったのだそうだ。最初はマッケンステイン様をアルベリク・リトルトンの、恋人か何かだと思っていたらしい。そのような不誠実な相手だと思わなかったとお手紙が届いたらしく、誤解を解き私の名は出さずに婚約を気にしている学院生が居ると事情を話して、この手紙を入手してくれたとの事だった。
「ありがとうございます」
「お役に立てて、何よりでございます」
ツィとテーブルの上を滑らされた手紙を受けとる。封筒には封蝋が捺されていた。封蝋の紋章は天秤の前に杯が描かれた物。この紋章はギューラエイヒ家の物だ。スタヴィリス国でも古い家系で、薬学に通じ医学を支え、医学の発展に寄与してきたとされる伯爵家。功績的には侯爵相当なのだけど、代々の当主がそれを固辞していると言われている。
予想外の相手からの手紙に、開封を躊躇してしまう。でも、これはマッケンステイン様が手を尽くして入手してくれた物だ。深呼吸して開封する。
中の手紙には、誰とも分からぬ学院生である私に対する挨拶と、簡単な婚約の経緯が書いてあった。
先代ギューラエイヒ伯爵に先立たれ、それでも必死に子を育ててきたが、嫡男たる子に「そろそろ自分の人生を楽しんで欲しい」と言われた事、そこに古くから親しくしていたとある家からの話があった事。まだ学生だからと断ろうとしたが、妙にその様子が気にかかった事。最後に彼との関係の危惧が書かれていた。
「お返事を差し上げた方がよろしいのでしょうか?」
「えぇ。もしよろしければ、私がお送りいたしますわ」
「寮で考えます」
「そうですわね。ゆっくりお考えください」
手紙をレティキュールに入れて、後はお喋りを楽しんだ。話題はもうすぐ執り行われる卒業式。マッケンステイン様は話上手聞き上手だから、こちらも重要な事は話さないように気を付けている。
「フェルナー様、こちらもお持ちくださいませ」
帰り際に、折り畳まれた紙を渡された。少し質が良くない紙だから、学院で使っている物じゃない。
「これは?」
「寮で渡そうかとも思いましたが、こちらの方が人目が少ないと考えましたので」
人目に触れない方が良い?
「お気遣いありがとうございます」
ガブリエラ様とお喋りサロン『フォニィ』を出て、まっすぐ寮に帰った。夕食まで時間があるから、部屋でギューラエイヒ伯爵代理様からの手紙を読み返す。
代理となっているのは、嫡男が襲爵する為だろう。それまでの繋ぎという意味だと思う。
まずはこちらの素性と目的、知りたかった事を書いていく。後は探った事へのお詫びも書いておいた。
封蝋は捺さないけど、手紙の方にフェルナー侯爵家の紋章を捺印しておいた。これで偽物だと勘ぐられる事はないと思う。合わせてこれはあくまでもキャスリーン・フェルナー個人の疑問で、フェルナー侯爵家は関与していない事も記しておいた。
もう一通、手紙を書く。これは寮の配達回収には託せない。ダニエル様にでも頼むしかないと思う。ただしその場合は、サミュエル先生にバレるかもという危険もある。サミュエル先生がなんらかの妨害をしてくるとは思わないけど、なんとなくバレたくはないんだよね。
宛先はアヴァレーツィオ。封筒の表書きには書かないけど、託す相手にはバレるよね。
まぁ、この手紙を渡すのはまだ先だ。具体的には卒業式前後になると思う。
夕食を終え、マッケンステイン様にチラチラ見られながら、部屋に引きこもる。自分でハーブティーを淹れて少し落ち着いた。侯爵家でフランがブレンドしてくれたハーブティーには、マトリカミア、メリッサ、サンブクス、ジンジャーが入っている。それにハチミツを少し垂らす。お気に入りのハーブティーの出来上がりだ。
ジンジャーのピリッとした辛みと、メリッサのレモンのような爽やかな香り。気分の落ち着きと共に頭がスッキリとしていく。ここからはしばらくサボっていた医師資格取得の勉強だ。2回目の執刀科の見学は、卒業式後。どうしても時間がとれなくて、こんな時期になったらしい。次に見学する患者の症状は分かっていない。外傷だろうというのはサミュエル先生の談。たぶん決まっているけど秘密にしているんだと思う。
医師資格取得の勉強をある程度まで進めて、その日は就寝した。
アルベリク・リトルトンのお相手の事を知りたいというのは、私の完全な好奇心だ。こんな個人的な事を聞いて良いのかという葛藤が、今更ながら浮かび上がってきて、どうにも動けない。
「お嬢ちゃんさぁ、気になるんだろ?さっさと聞きに行きゃ良いじゃん」
「キャスリーン様にはキャスリーン様の、お考えがあるのでは?我々が急かす事じゃないわ」
「そんな事を言われても、焦れったいんだよ。お嬢ちゃんらしくもない」
「そう言われましても」
ダニエル様とマリアさんと3人で雑談していた。場所はグリーンハウス。薬草研究会のみんなもいる。サミュエル先生も居て、私達を面白そうに眺めている。
「キャスリーン様、私にはよく分かりませんけれど、マッケンステイン様の所ですわよね?一緒に行きましょうか?」
「ガブリエラ様がお付き合いくださいますの?」
「お喋りサロンの雰囲気が好きで、よく行きますの。情報はございませんけれど、辺境伯領のちょっとしたお話などを、させていただいておりますわ」
それが情報なのでは?上機嫌なガブリエラ様には言いにくいけどね。近頃やっとイグニレス・ゲイツ様との仲を、辺境伯様が認めた(というか、諦めた?)との事で、周りに花が飛び交ってるのが幻視出来るんじゃないかって位、ウッキウキで浮かれているのよね。
「ご一緒にお願いしてもよろしくて?」
「もちろんですわ」
お喋りサロン、『フォニィ』に行く日のアポイントメントを取り付け、ガブリエラ様と一緒に向かった。その際に用件も話している。
「ようこそいらっしゃいましたわ、フェルナー様、クグラン様」
「お邪魔いたします」
ガブリエラ様はミア・ブレイシー様の方に行ってしまった。私はマッケンステイン様に奥のテーブルに案内された。
「何をお飲みになられます?」
「では紅茶を」
「お茶菓子もございますわよ」
至れり尽くせりだ。紅茶もお菓子も美味しくて、マッケンステイン様の心使いが感じられた。
「それで、ご依頼の件ですけれど」
「はい」
「アルベリク・リトルトン様の、ご婚約のお相手でしたわよね?」
「はい。何かお分かりになりまして?」
「キャスリーン様はお相手をお知りになって、どうされますの?」
「ご婚約の経緯をお聞きしたいのです。なんだか私が関わっているような気がして」
「……キャスリーン様、こちら、そのお相手様からのお手紙ですわ」
「え?」
1通の封筒が差し出された。ただし、マッケンステイン様の手が、その封筒に乗っている。まだ渡す気は無いという事だろう。
「学院外の伝手を辿りましたの。そうしましたらあちらから接触がございました」
マッケンステイン様のお話によると、アルベリク・リトルトンの婚約相手がかなりの年上だという事で、学院外の伝手を辿っていく内に、あちらから接触があったのだそうだ。最初はマッケンステイン様をアルベリク・リトルトンの、恋人か何かだと思っていたらしい。そのような不誠実な相手だと思わなかったとお手紙が届いたらしく、誤解を解き私の名は出さずに婚約を気にしている学院生が居ると事情を話して、この手紙を入手してくれたとの事だった。
「ありがとうございます」
「お役に立てて、何よりでございます」
ツィとテーブルの上を滑らされた手紙を受けとる。封筒には封蝋が捺されていた。封蝋の紋章は天秤の前に杯が描かれた物。この紋章はギューラエイヒ家の物だ。スタヴィリス国でも古い家系で、薬学に通じ医学を支え、医学の発展に寄与してきたとされる伯爵家。功績的には侯爵相当なのだけど、代々の当主がそれを固辞していると言われている。
予想外の相手からの手紙に、開封を躊躇してしまう。でも、これはマッケンステイン様が手を尽くして入手してくれた物だ。深呼吸して開封する。
中の手紙には、誰とも分からぬ学院生である私に対する挨拶と、簡単な婚約の経緯が書いてあった。
先代ギューラエイヒ伯爵に先立たれ、それでも必死に子を育ててきたが、嫡男たる子に「そろそろ自分の人生を楽しんで欲しい」と言われた事、そこに古くから親しくしていたとある家からの話があった事。まだ学生だからと断ろうとしたが、妙にその様子が気にかかった事。最後に彼との関係の危惧が書かれていた。
「お返事を差し上げた方がよろしいのでしょうか?」
「えぇ。もしよろしければ、私がお送りいたしますわ」
「寮で考えます」
「そうですわね。ゆっくりお考えください」
手紙をレティキュールに入れて、後はお喋りを楽しんだ。話題はもうすぐ執り行われる卒業式。マッケンステイン様は話上手聞き上手だから、こちらも重要な事は話さないように気を付けている。
「フェルナー様、こちらもお持ちくださいませ」
帰り際に、折り畳まれた紙を渡された。少し質が良くない紙だから、学院で使っている物じゃない。
「これは?」
「寮で渡そうかとも思いましたが、こちらの方が人目が少ないと考えましたので」
人目に触れない方が良い?
「お気遣いありがとうございます」
ガブリエラ様とお喋りサロン『フォニィ』を出て、まっすぐ寮に帰った。夕食まで時間があるから、部屋でギューラエイヒ伯爵代理様からの手紙を読み返す。
代理となっているのは、嫡男が襲爵する為だろう。それまでの繋ぎという意味だと思う。
まずはこちらの素性と目的、知りたかった事を書いていく。後は探った事へのお詫びも書いておいた。
封蝋は捺さないけど、手紙の方にフェルナー侯爵家の紋章を捺印しておいた。これで偽物だと勘ぐられる事はないと思う。合わせてこれはあくまでもキャスリーン・フェルナー個人の疑問で、フェルナー侯爵家は関与していない事も記しておいた。
もう一通、手紙を書く。これは寮の配達回収には託せない。ダニエル様にでも頼むしかないと思う。ただしその場合は、サミュエル先生にバレるかもという危険もある。サミュエル先生がなんらかの妨害をしてくるとは思わないけど、なんとなくバレたくはないんだよね。
宛先はアヴァレーツィオ。封筒の表書きには書かないけど、託す相手にはバレるよね。
まぁ、この手紙を渡すのはまだ先だ。具体的には卒業式前後になると思う。
夕食を終え、マッケンステイン様にチラチラ見られながら、部屋に引きこもる。自分でハーブティーを淹れて少し落ち着いた。侯爵家でフランがブレンドしてくれたハーブティーには、マトリカミア、メリッサ、サンブクス、ジンジャーが入っている。それにハチミツを少し垂らす。お気に入りのハーブティーの出来上がりだ。
ジンジャーのピリッとした辛みと、メリッサのレモンのような爽やかな香り。気分の落ち着きと共に頭がスッキリとしていく。ここからはしばらくサボっていた医師資格取得の勉強だ。2回目の執刀科の見学は、卒業式後。どうしても時間がとれなくて、こんな時期になったらしい。次に見学する患者の症状は分かっていない。外傷だろうというのはサミュエル先生の談。たぶん決まっているけど秘密にしているんだと思う。
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