209 / 328
学院中等部 6学年生
恋愛相談
しおりを挟む
武術魔法披露会が終わると、冬季休暇までは特に行事は無い。だけど冬季休暇明けのプレ社交会のパートナー探しが始まって、学院内は少々騒がしくなる。パートナーを探すというか、申し込みの為に学院内のあちらこちらで、呼び出されたり呼び出したりといった光景が見られる。
私も何人かに声をかけられているけど、すべてお断りしている。
「キャスリーン様、どうなさいますの?先程の方もお断りされてましたけど」
「どうしましょう?」
「どうしましょうって……」
私にはローレンス様という婚約者がいる。プレ社交会には誰から誘われてもいいと許可はもらってるし、ローレンス様も学院行事だと理解している。でも、改めて意識した時、少し煩わしくなってしまった。
「イザベラ様、私にはローレンス様という、婚約者がおりますわね?」
「え?えぇ」
「そのローレンス様は学院には、在籍されておられません」
「卒業されましたからね」
「そうなのですわ。卒業されたのです。なのにパートナーにと私に声をかける、その心情が理解出来ませんの。知っていらっしゃる方ばかりですのに」
「……。つまり、ローレンス様が側にいないのがお寂しいと」
「違いますわ。私はそこまで子供ではございません」
「うふふ。子供ですわよ。私達はまだまだ守られている子供ですわ。だからこそ、婚約者が側に居ないからとお寂しくお思いになられても、それが普通なのですわよ?キャスリーン様」
「……そうなのでしょうか?」
「そうですわ。きっとね」
寂しい、のかなぁ?私のローレンス様に対する気持ちは、いまだに不明のままだ。義兄に対するものか、婚約者として慕ってるのか。
「迷っておられますのね?」
「えぇ」
「カーティス様にお聞きしてみますか?」
「何をですの?」
「男性のお考えや、お気持ちですわ」
私が迷ってるのは自分の気持ちなんだけど。ノーマン様とラブラブのイザベラ様だから、ノーマン様を紹介したいって気持ちもあるのかしら?
私が悩んでいる内に、イザベラ様はさっさとノーマン様とのお話の予定を組んでしまった。
「カーティス様、こちらがキャスリーン・フェルナー様ですわ。キャスリーン様、カーティス・ノーマン様です」
「お会いして話をするのははじめてですね。カーティス・ノーマンです。お会いできて光栄です」
「こちらこそ。キャスリーン・フェルナーですわ。今日は申し訳ございません。ご無理を申したのでは?」
ノーマン様と顔を会わせたのは、学院内のサロン。イザベラ様はニコニコと私達を見ている。
「それで、男性の気持ちでしたか?」
「それなのですが、私自身の気持ちも不明なのです」
「ん?」
「私のローレンス様に対する気持ちが、義兄に対するものか、婚約者に対するものかも分からなくて」
「フェルナー様……。少しややこしいですね。キャスリーン嬢とローレンス様とお呼びしても?」
「はい」
「ローレンス様の気持ちは間違いなく、キャスリーン嬢に対する恋慕だと感じていたのですが」
「はい。私もそれはそう思っております。私を大切に思ってくださっている、そこは疑っておりません」
「キャスリーン嬢のお気持ちですか。難しいですね。婚約に関して思うところは無いのですか?」
「思うところと仰られましても……」
「3歳からでしたっけ?」
「養女になったのがですか?はい。3歳からですね」
「以前はご兄弟は?」
「居りましたが、親しくはしていなかったと思います。わだかまりが解けてから、上のお兄さんとは夏期休暇に領地に行った際に、言葉を交わしてはおりますが、下のお兄さんはお顔も存じ上げません」
「そのお兄さんとくらべてどうですか?ドキドキしたりとか」
「なんと言いましょうか。ローレンス様は、フェルナー家に居るのが当たり前ですので、単純に比べられないと申しますか、その……」
「そうですよね」
ノーマン様はしばらく考えていたけど、顔をあげてダニエル様を見た。
「護衛の君はどう思う?」
「どう思うったって、兄としてしか見てなかった相手を、今日から婚約者だって見るのは、ちょっと無理じゃね?としか……あっと悪い。こんな口調で」
「気にしないよ。キャスリーン嬢も許してるんだよね?」
「許しっていうか」
「ダニエル様は最初からこんな感じですわ。嫌ではありませんから何も言っておりません」
「キャスリーン様、護衛に敬称を付けるのは……」
「駄目でしょうか?」
今でも敬称を付けなくて良いとは言われているけど、直らないんだよね。
「駄目という訳じゃないけどね。護衛は使用人だ。そう思っていた方がいい」
「使用人ですか」
フランは呼び捨てに出来るし、フェルナー家の侍女達もメイド達も、料理人にだって呼び捨てなんだけど、ダニエル様に関しては、ブランジット公爵家からの派遣っていう感じがして、どうしても呼び捨てに出来ないのよね。
「まぁ、その件は追々だね。今はローレンス様に対するキャスリーン嬢の気持ちだ。キャスリーン嬢は自分では分からないんですよね?」
「はい」
「イザベラ、君はどう思う?」
「どうって、キャスリーン様のローレンス様に対する気持ちですか?」
ノーマン様に見とれていたらしいイザベラ様が、ハッとしたように答える。ノーマン様もそんなイザベラ様を愛しそうに見ている。良いなぁ、こういう関係。
「よく分からないのですのよね。キャスリーン様は婚約をお祝いした時は、恥ずかしがって喜んでおりましたけど、義兄妹だった頃から態度があまりお変わりなくて」
「そうか。僕はキャスリーン嬢の初等部の頃は詳しく知らないけど、当時から大変そうだなとしか思ってなかったんだよね。ローレンス様と居る時も変わらなかったね、そういえば」
3人で、いや、ダニエル様も合わせて4人で、うーんと考え込む。
「そういえば、キャスリーン嬢。プレ社交会のパートナーは決めたのかい?」
「まだですわ。お申し込みはたくさん頂いているのですけど」
「その中にファーニヴァル、ガルブレイス、ガラハー、ゴールトンの4人は居た?」
「ファーニヴァル様とガラハー様は、お申し込みいただきました」
「やっぱり。ファーニヴァルは良いけどね。ガラハーは『光の聖女様のパートナー』という肩書きが欲しいだけだから、やめておいた方が良い」
「そうなのですか?」
「もう決まったかのように自慢してたけどね」
「迷ってますの。どなたのお申し込みをお受けしようか。ですが、ノーマン様のご意見を参考にして、ガラハー様はハッキリとお断りしようと思います」
「エンヴィーオ先輩からの申し込みは?」
「頂きました。後はリトルトン様とか」
「リトルトン、かぁ。彼もキャスリーン嬢につきまとうというか、キャスリーン嬢に夢中な時期があったね。今は少し落ち着いたけど」
「不快にさせて済まなかったと、お詫びは頂きましたわ」
「不快だったのかな?」
「不快までとは。煩わしいと思う事は、正直にいえばございましたけど。今は医師を目指す仲間ですわ」
「ふぅん」
ちょっと面白くなさそうだなぁ。まぁ、他人のゴシップって面白いよね。特に自分が満たされている時は。
結局なにも解決はしなかったけど、普段と違う人の意見を聞けて、勉強に……なったのかな?
「ご満足いただけまして?」
寮に帰ると、ニコニコの笑顔でイザベラ様が聞いた。
「はい。大変参考になりました。ありがとうございましたとお伝えいただけますか?」
「もちろんですわ」
伝言という用事があれば、堂々とノーマン様に会いに行けるものね。婚約者だから遠慮は要らないんだけど。
私も何人かに声をかけられているけど、すべてお断りしている。
「キャスリーン様、どうなさいますの?先程の方もお断りされてましたけど」
「どうしましょう?」
「どうしましょうって……」
私にはローレンス様という婚約者がいる。プレ社交会には誰から誘われてもいいと許可はもらってるし、ローレンス様も学院行事だと理解している。でも、改めて意識した時、少し煩わしくなってしまった。
「イザベラ様、私にはローレンス様という、婚約者がおりますわね?」
「え?えぇ」
「そのローレンス様は学院には、在籍されておられません」
「卒業されましたからね」
「そうなのですわ。卒業されたのです。なのにパートナーにと私に声をかける、その心情が理解出来ませんの。知っていらっしゃる方ばかりですのに」
「……。つまり、ローレンス様が側にいないのがお寂しいと」
「違いますわ。私はそこまで子供ではございません」
「うふふ。子供ですわよ。私達はまだまだ守られている子供ですわ。だからこそ、婚約者が側に居ないからとお寂しくお思いになられても、それが普通なのですわよ?キャスリーン様」
「……そうなのでしょうか?」
「そうですわ。きっとね」
寂しい、のかなぁ?私のローレンス様に対する気持ちは、いまだに不明のままだ。義兄に対するものか、婚約者として慕ってるのか。
「迷っておられますのね?」
「えぇ」
「カーティス様にお聞きしてみますか?」
「何をですの?」
「男性のお考えや、お気持ちですわ」
私が迷ってるのは自分の気持ちなんだけど。ノーマン様とラブラブのイザベラ様だから、ノーマン様を紹介したいって気持ちもあるのかしら?
私が悩んでいる内に、イザベラ様はさっさとノーマン様とのお話の予定を組んでしまった。
「カーティス様、こちらがキャスリーン・フェルナー様ですわ。キャスリーン様、カーティス・ノーマン様です」
「お会いして話をするのははじめてですね。カーティス・ノーマンです。お会いできて光栄です」
「こちらこそ。キャスリーン・フェルナーですわ。今日は申し訳ございません。ご無理を申したのでは?」
ノーマン様と顔を会わせたのは、学院内のサロン。イザベラ様はニコニコと私達を見ている。
「それで、男性の気持ちでしたか?」
「それなのですが、私自身の気持ちも不明なのです」
「ん?」
「私のローレンス様に対する気持ちが、義兄に対するものか、婚約者に対するものかも分からなくて」
「フェルナー様……。少しややこしいですね。キャスリーン嬢とローレンス様とお呼びしても?」
「はい」
「ローレンス様の気持ちは間違いなく、キャスリーン嬢に対する恋慕だと感じていたのですが」
「はい。私もそれはそう思っております。私を大切に思ってくださっている、そこは疑っておりません」
「キャスリーン嬢のお気持ちですか。難しいですね。婚約に関して思うところは無いのですか?」
「思うところと仰られましても……」
「3歳からでしたっけ?」
「養女になったのがですか?はい。3歳からですね」
「以前はご兄弟は?」
「居りましたが、親しくはしていなかったと思います。わだかまりが解けてから、上のお兄さんとは夏期休暇に領地に行った際に、言葉を交わしてはおりますが、下のお兄さんはお顔も存じ上げません」
「そのお兄さんとくらべてどうですか?ドキドキしたりとか」
「なんと言いましょうか。ローレンス様は、フェルナー家に居るのが当たり前ですので、単純に比べられないと申しますか、その……」
「そうですよね」
ノーマン様はしばらく考えていたけど、顔をあげてダニエル様を見た。
「護衛の君はどう思う?」
「どう思うったって、兄としてしか見てなかった相手を、今日から婚約者だって見るのは、ちょっと無理じゃね?としか……あっと悪い。こんな口調で」
「気にしないよ。キャスリーン嬢も許してるんだよね?」
「許しっていうか」
「ダニエル様は最初からこんな感じですわ。嫌ではありませんから何も言っておりません」
「キャスリーン様、護衛に敬称を付けるのは……」
「駄目でしょうか?」
今でも敬称を付けなくて良いとは言われているけど、直らないんだよね。
「駄目という訳じゃないけどね。護衛は使用人だ。そう思っていた方がいい」
「使用人ですか」
フランは呼び捨てに出来るし、フェルナー家の侍女達もメイド達も、料理人にだって呼び捨てなんだけど、ダニエル様に関しては、ブランジット公爵家からの派遣っていう感じがして、どうしても呼び捨てに出来ないのよね。
「まぁ、その件は追々だね。今はローレンス様に対するキャスリーン嬢の気持ちだ。キャスリーン嬢は自分では分からないんですよね?」
「はい」
「イザベラ、君はどう思う?」
「どうって、キャスリーン様のローレンス様に対する気持ちですか?」
ノーマン様に見とれていたらしいイザベラ様が、ハッとしたように答える。ノーマン様もそんなイザベラ様を愛しそうに見ている。良いなぁ、こういう関係。
「よく分からないのですのよね。キャスリーン様は婚約をお祝いした時は、恥ずかしがって喜んでおりましたけど、義兄妹だった頃から態度があまりお変わりなくて」
「そうか。僕はキャスリーン嬢の初等部の頃は詳しく知らないけど、当時から大変そうだなとしか思ってなかったんだよね。ローレンス様と居る時も変わらなかったね、そういえば」
3人で、いや、ダニエル様も合わせて4人で、うーんと考え込む。
「そういえば、キャスリーン嬢。プレ社交会のパートナーは決めたのかい?」
「まだですわ。お申し込みはたくさん頂いているのですけど」
「その中にファーニヴァル、ガルブレイス、ガラハー、ゴールトンの4人は居た?」
「ファーニヴァル様とガラハー様は、お申し込みいただきました」
「やっぱり。ファーニヴァルは良いけどね。ガラハーは『光の聖女様のパートナー』という肩書きが欲しいだけだから、やめておいた方が良い」
「そうなのですか?」
「もう決まったかのように自慢してたけどね」
「迷ってますの。どなたのお申し込みをお受けしようか。ですが、ノーマン様のご意見を参考にして、ガラハー様はハッキリとお断りしようと思います」
「エンヴィーオ先輩からの申し込みは?」
「頂きました。後はリトルトン様とか」
「リトルトン、かぁ。彼もキャスリーン嬢につきまとうというか、キャスリーン嬢に夢中な時期があったね。今は少し落ち着いたけど」
「不快にさせて済まなかったと、お詫びは頂きましたわ」
「不快だったのかな?」
「不快までとは。煩わしいと思う事は、正直にいえばございましたけど。今は医師を目指す仲間ですわ」
「ふぅん」
ちょっと面白くなさそうだなぁ。まぁ、他人のゴシップって面白いよね。特に自分が満たされている時は。
結局なにも解決はしなかったけど、普段と違う人の意見を聞けて、勉強に……なったのかな?
「ご満足いただけまして?」
寮に帰ると、ニコニコの笑顔でイザベラ様が聞いた。
「はい。大変参考になりました。ありがとうございましたとお伝えいただけますか?」
「もちろんですわ」
伝言という用事があれば、堂々とノーマン様に会いに行けるものね。婚約者だから遠慮は要らないんだけど。
103
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説

【完結】旦那様、離縁後は侍女として雇って下さい!
ひかり芽衣
恋愛
男爵令嬢のマリーは、バツイチで気難しいと有名のタングール伯爵と結婚させられた。
数年後、マリーは結婚生活に不満を募らせていた。
子供達と離れたくないために我慢して結婚生活を続けていたマリーは、更に、男児が誕生せずに義母に嫌味を言われる日々。
そんなある日、ある出来事がきっかけでマリーは離縁することとなる。
離婚を迫られるマリーは、子供達と離れたくないと侍女として雇って貰うことを伯爵に頼むのだった……
侍女として働く中で見えてくる伯爵の本来の姿。そしてマリーの心は変化していく……
そんな矢先、伯爵の新たな婚約者が屋敷へやって来た。
そして、伯爵はマリーへ意外な提案をして……!?
※毎日投稿&完結を目指します
※毎朝6時投稿
※2023.6.22完結

地味令嬢を馬鹿にした婚約者が、私の正体を知って土下座してきました
アイアイ
恋愛
王都の社交界で、ひとつの事件が起こった。
貴族令嬢たちが集う華やかな夜会の最中、私――セシリア・エヴァンストンは、婚約者であるエドワード・グラハム侯爵に、皆の前で婚約破棄を告げられたのだ。
「セシリア、お前との婚約は破棄する。お前のような地味でつまらない女と結婚するのはごめんだ」
会場がざわめく。貴族たちは興味深そうにこちらを見ていた。私が普段から控えめな性格だったせいか、同情する者は少ない。むしろ、面白がっている者ばかりだった。

跡継ぎが産めなければ私は用なし!? でしたらあなたの前から消えて差し上げます。どうぞ愛妾とお幸せに。
Kouei
恋愛
私リサーリア・ウォルトマンは、父の命令でグリフォンド伯爵令息であるモートンの妻になった。
政略結婚だったけれど、お互いに思い合い、幸せに暮らしていた。
しかし結婚して1年経っても子宝に恵まれなかった事で、義父母に愛妾を薦められた夫。
「承知致しました」
夫は二つ返事で承諾した。
私を裏切らないと言ったのに、こんな簡単に受け入れるなんて…!
貴方がそのつもりなら、私は喜んで消えて差し上げますわ。
私は切岸に立って、夕日を見ながら夫に別れを告げた―――…
※この作品は、他サイトにも投稿しています。

【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです

婚約破棄から~2年後~からのおめでとう
夏千冬
恋愛
第一王子アルバートに婚約破棄をされてから二年経ったある日、自分には前世があったのだと思い出したマルフィルは、己のわがままボディに絶句する。
それも王命により屋敷に軟禁状態。肉塊のニート令嬢だなんて絶対にいかん!
改心を決めたマルフィルは、手始めにダイエットをして今年行われるアルバートの生誕祝賀パーティーに出席することを目標にする。

魅了の魔法を使っているのは義妹のほうでした・完
瀬名 翠
恋愛
”魅了の魔法”を使っている悪女として国外追放されるアンネリーゼ。実際は義妹・ビアンカのしわざであり、アンネリーゼは潔白であった。断罪後、親しくしていた、隣国・魔法王国出身の後輩に、声をかけられ、連れ去られ。
夢も叶えて恋も叶える、絶世の美女の話。
*五話でさくっと読めます。

【完結】裏切っておいて今になって謝罪ですか? もう手遅れですよ?
かとるり
恋愛
婚約者であるハワード王子が他の女性と抱き合っている現場を目撃してしまった公爵令嬢アレクシア。
まるで悪いことをしたとは思わないハワード王子に対し、もう信じることは絶対にないと思うアレクシアだった。

戻る場所がなくなったようなので別人として生きます
しゃーりん
恋愛
医療院で目が覚めて、新聞を見ると自分が死んだ記事が載っていた。
子爵令嬢だったリアンヌは公爵令息ジョーダンから猛アプローチを受け、結婚していた。
しかし、結婚生活は幸せではなかった。嫌がらせを受ける日々。子供に会えない日々。
そしてとうとう攫われ、襲われ、森に捨てられたらしい。
見つかったという遺体が自分に似ていて死んだと思われたのか、別人とわかっていて死んだことにされたのか。
でももう夫の元に戻る必要はない。そのことにホッとした。
リアンヌは別人として新しい人生を生きることにするというお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる