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学院中等部 6学年生
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武術魔法披露会が終わると、冬季休暇までは特に行事は無い。だけど冬季休暇明けのプレ社交会のパートナー探しが始まって、学院内は少々騒がしくなる。パートナーを探すというか、申し込みの為に学院内のあちらこちらで、呼び出されたり呼び出したりといった光景が見られる。
私も何人かに声をかけられているけど、すべてお断りしている。
「キャスリーン様、どうなさいますの?先程の方もお断りされてましたけど」
「どうしましょう?」
「どうしましょうって……」
私にはローレンス様という婚約者がいる。プレ社交会には誰から誘われてもいいと許可はもらってるし、ローレンス様も学院行事だと理解している。でも、改めて意識した時、少し煩わしくなってしまった。
「イザベラ様、私にはローレンス様という、婚約者がおりますわね?」
「え?えぇ」
「そのローレンス様は学院には、在籍されておられません」
「卒業されましたからね」
「そうなのですわ。卒業されたのです。なのにパートナーにと私に声をかける、その心情が理解出来ませんの。知っていらっしゃる方ばかりですのに」
「……。つまり、ローレンス様が側にいないのがお寂しいと」
「違いますわ。私はそこまで子供ではございません」
「うふふ。子供ですわよ。私達はまだまだ守られている子供ですわ。だからこそ、婚約者が側に居ないからとお寂しくお思いになられても、それが普通なのですわよ?キャスリーン様」
「……そうなのでしょうか?」
「そうですわ。きっとね」
寂しい、のかなぁ?私のローレンス様に対する気持ちは、いまだに不明のままだ。義兄に対するものか、婚約者として慕ってるのか。
「迷っておられますのね?」
「えぇ」
「カーティス様にお聞きしてみますか?」
「何をですの?」
「男性のお考えや、お気持ちですわ」
私が迷ってるのは自分の気持ちなんだけど。ノーマン様とラブラブのイザベラ様だから、ノーマン様を紹介したいって気持ちもあるのかしら?
私が悩んでいる内に、イザベラ様はさっさとノーマン様とのお話の予定を組んでしまった。
「カーティス様、こちらがキャスリーン・フェルナー様ですわ。キャスリーン様、カーティス・ノーマン様です」
「お会いして話をするのははじめてですね。カーティス・ノーマンです。お会いできて光栄です」
「こちらこそ。キャスリーン・フェルナーですわ。今日は申し訳ございません。ご無理を申したのでは?」
ノーマン様と顔を会わせたのは、学院内のサロン。イザベラ様はニコニコと私達を見ている。
「それで、男性の気持ちでしたか?」
「それなのですが、私自身の気持ちも不明なのです」
「ん?」
「私のローレンス様に対する気持ちが、義兄に対するものか、婚約者に対するものかも分からなくて」
「フェルナー様……。少しややこしいですね。キャスリーン嬢とローレンス様とお呼びしても?」
「はい」
「ローレンス様の気持ちは間違いなく、キャスリーン嬢に対する恋慕だと感じていたのですが」
「はい。私もそれはそう思っております。私を大切に思ってくださっている、そこは疑っておりません」
「キャスリーン嬢のお気持ちですか。難しいですね。婚約に関して思うところは無いのですか?」
「思うところと仰られましても……」
「3歳からでしたっけ?」
「養女になったのがですか?はい。3歳からですね」
「以前はご兄弟は?」
「居りましたが、親しくはしていなかったと思います。わだかまりが解けてから、上のお兄さんとは夏期休暇に領地に行った際に、言葉を交わしてはおりますが、下のお兄さんはお顔も存じ上げません」
「そのお兄さんとくらべてどうですか?ドキドキしたりとか」
「なんと言いましょうか。ローレンス様は、フェルナー家に居るのが当たり前ですので、単純に比べられないと申しますか、その……」
「そうですよね」
ノーマン様はしばらく考えていたけど、顔をあげてダニエル様を見た。
「護衛の君はどう思う?」
「どう思うったって、兄としてしか見てなかった相手を、今日から婚約者だって見るのは、ちょっと無理じゃね?としか……あっと悪い。こんな口調で」
「気にしないよ。キャスリーン嬢も許してるんだよね?」
「許しっていうか」
「ダニエル様は最初からこんな感じですわ。嫌ではありませんから何も言っておりません」
「キャスリーン様、護衛に敬称を付けるのは……」
「駄目でしょうか?」
今でも敬称を付けなくて良いとは言われているけど、直らないんだよね。
「駄目という訳じゃないけどね。護衛は使用人だ。そう思っていた方がいい」
「使用人ですか」
フランは呼び捨てに出来るし、フェルナー家の侍女達もメイド達も、料理人にだって呼び捨てなんだけど、ダニエル様に関しては、ブランジット公爵家からの派遣っていう感じがして、どうしても呼び捨てに出来ないのよね。
「まぁ、その件は追々だね。今はローレンス様に対するキャスリーン嬢の気持ちだ。キャスリーン嬢は自分では分からないんですよね?」
「はい」
「イザベラ、君はどう思う?」
「どうって、キャスリーン様のローレンス様に対する気持ちですか?」
ノーマン様に見とれていたらしいイザベラ様が、ハッとしたように答える。ノーマン様もそんなイザベラ様を愛しそうに見ている。良いなぁ、こういう関係。
「よく分からないのですのよね。キャスリーン様は婚約をお祝いした時は、恥ずかしがって喜んでおりましたけど、義兄妹だった頃から態度があまりお変わりなくて」
「そうか。僕はキャスリーン嬢の初等部の頃は詳しく知らないけど、当時から大変そうだなとしか思ってなかったんだよね。ローレンス様と居る時も変わらなかったね、そういえば」
3人で、いや、ダニエル様も合わせて4人で、うーんと考え込む。
「そういえば、キャスリーン嬢。プレ社交会のパートナーは決めたのかい?」
「まだですわ。お申し込みはたくさん頂いているのですけど」
「その中にファーニヴァル、ガルブレイス、ガラハー、ゴールトンの4人は居た?」
「ファーニヴァル様とガラハー様は、お申し込みいただきました」
「やっぱり。ファーニヴァルは良いけどね。ガラハーは『光の聖女様のパートナー』という肩書きが欲しいだけだから、やめておいた方が良い」
「そうなのですか?」
「もう決まったかのように自慢してたけどね」
「迷ってますの。どなたのお申し込みをお受けしようか。ですが、ノーマン様のご意見を参考にして、ガラハー様はハッキリとお断りしようと思います」
「エンヴィーオ先輩からの申し込みは?」
「頂きました。後はリトルトン様とか」
「リトルトン、かぁ。彼もキャスリーン嬢につきまとうというか、キャスリーン嬢に夢中な時期があったね。今は少し落ち着いたけど」
「不快にさせて済まなかったと、お詫びは頂きましたわ」
「不快だったのかな?」
「不快までとは。煩わしいと思う事は、正直にいえばございましたけど。今は医師を目指す仲間ですわ」
「ふぅん」
ちょっと面白くなさそうだなぁ。まぁ、他人のゴシップって面白いよね。特に自分が満たされている時は。
結局なにも解決はしなかったけど、普段と違う人の意見を聞けて、勉強に……なったのかな?
「ご満足いただけまして?」
寮に帰ると、ニコニコの笑顔でイザベラ様が聞いた。
「はい。大変参考になりました。ありがとうございましたとお伝えいただけますか?」
「もちろんですわ」
伝言という用事があれば、堂々とノーマン様に会いに行けるものね。婚約者だから遠慮は要らないんだけど。
私も何人かに声をかけられているけど、すべてお断りしている。
「キャスリーン様、どうなさいますの?先程の方もお断りされてましたけど」
「どうしましょう?」
「どうしましょうって……」
私にはローレンス様という婚約者がいる。プレ社交会には誰から誘われてもいいと許可はもらってるし、ローレンス様も学院行事だと理解している。でも、改めて意識した時、少し煩わしくなってしまった。
「イザベラ様、私にはローレンス様という、婚約者がおりますわね?」
「え?えぇ」
「そのローレンス様は学院には、在籍されておられません」
「卒業されましたからね」
「そうなのですわ。卒業されたのです。なのにパートナーにと私に声をかける、その心情が理解出来ませんの。知っていらっしゃる方ばかりですのに」
「……。つまり、ローレンス様が側にいないのがお寂しいと」
「違いますわ。私はそこまで子供ではございません」
「うふふ。子供ですわよ。私達はまだまだ守られている子供ですわ。だからこそ、婚約者が側に居ないからとお寂しくお思いになられても、それが普通なのですわよ?キャスリーン様」
「……そうなのでしょうか?」
「そうですわ。きっとね」
寂しい、のかなぁ?私のローレンス様に対する気持ちは、いまだに不明のままだ。義兄に対するものか、婚約者として慕ってるのか。
「迷っておられますのね?」
「えぇ」
「カーティス様にお聞きしてみますか?」
「何をですの?」
「男性のお考えや、お気持ちですわ」
私が迷ってるのは自分の気持ちなんだけど。ノーマン様とラブラブのイザベラ様だから、ノーマン様を紹介したいって気持ちもあるのかしら?
私が悩んでいる内に、イザベラ様はさっさとノーマン様とのお話の予定を組んでしまった。
「カーティス様、こちらがキャスリーン・フェルナー様ですわ。キャスリーン様、カーティス・ノーマン様です」
「お会いして話をするのははじめてですね。カーティス・ノーマンです。お会いできて光栄です」
「こちらこそ。キャスリーン・フェルナーですわ。今日は申し訳ございません。ご無理を申したのでは?」
ノーマン様と顔を会わせたのは、学院内のサロン。イザベラ様はニコニコと私達を見ている。
「それで、男性の気持ちでしたか?」
「それなのですが、私自身の気持ちも不明なのです」
「ん?」
「私のローレンス様に対する気持ちが、義兄に対するものか、婚約者に対するものかも分からなくて」
「フェルナー様……。少しややこしいですね。キャスリーン嬢とローレンス様とお呼びしても?」
「はい」
「ローレンス様の気持ちは間違いなく、キャスリーン嬢に対する恋慕だと感じていたのですが」
「はい。私もそれはそう思っております。私を大切に思ってくださっている、そこは疑っておりません」
「キャスリーン嬢のお気持ちですか。難しいですね。婚約に関して思うところは無いのですか?」
「思うところと仰られましても……」
「3歳からでしたっけ?」
「養女になったのがですか?はい。3歳からですね」
「以前はご兄弟は?」
「居りましたが、親しくはしていなかったと思います。わだかまりが解けてから、上のお兄さんとは夏期休暇に領地に行った際に、言葉を交わしてはおりますが、下のお兄さんはお顔も存じ上げません」
「そのお兄さんとくらべてどうですか?ドキドキしたりとか」
「なんと言いましょうか。ローレンス様は、フェルナー家に居るのが当たり前ですので、単純に比べられないと申しますか、その……」
「そうですよね」
ノーマン様はしばらく考えていたけど、顔をあげてダニエル様を見た。
「護衛の君はどう思う?」
「どう思うったって、兄としてしか見てなかった相手を、今日から婚約者だって見るのは、ちょっと無理じゃね?としか……あっと悪い。こんな口調で」
「気にしないよ。キャスリーン嬢も許してるんだよね?」
「許しっていうか」
「ダニエル様は最初からこんな感じですわ。嫌ではありませんから何も言っておりません」
「キャスリーン様、護衛に敬称を付けるのは……」
「駄目でしょうか?」
今でも敬称を付けなくて良いとは言われているけど、直らないんだよね。
「駄目という訳じゃないけどね。護衛は使用人だ。そう思っていた方がいい」
「使用人ですか」
フランは呼び捨てに出来るし、フェルナー家の侍女達もメイド達も、料理人にだって呼び捨てなんだけど、ダニエル様に関しては、ブランジット公爵家からの派遣っていう感じがして、どうしても呼び捨てに出来ないのよね。
「まぁ、その件は追々だね。今はローレンス様に対するキャスリーン嬢の気持ちだ。キャスリーン嬢は自分では分からないんですよね?」
「はい」
「イザベラ、君はどう思う?」
「どうって、キャスリーン様のローレンス様に対する気持ちですか?」
ノーマン様に見とれていたらしいイザベラ様が、ハッとしたように答える。ノーマン様もそんなイザベラ様を愛しそうに見ている。良いなぁ、こういう関係。
「よく分からないのですのよね。キャスリーン様は婚約をお祝いした時は、恥ずかしがって喜んでおりましたけど、義兄妹だった頃から態度があまりお変わりなくて」
「そうか。僕はキャスリーン嬢の初等部の頃は詳しく知らないけど、当時から大変そうだなとしか思ってなかったんだよね。ローレンス様と居る時も変わらなかったね、そういえば」
3人で、いや、ダニエル様も合わせて4人で、うーんと考え込む。
「そういえば、キャスリーン嬢。プレ社交会のパートナーは決めたのかい?」
「まだですわ。お申し込みはたくさん頂いているのですけど」
「その中にファーニヴァル、ガルブレイス、ガラハー、ゴールトンの4人は居た?」
「ファーニヴァル様とガラハー様は、お申し込みいただきました」
「やっぱり。ファーニヴァルは良いけどね。ガラハーは『光の聖女様のパートナー』という肩書きが欲しいだけだから、やめておいた方が良い」
「そうなのですか?」
「もう決まったかのように自慢してたけどね」
「迷ってますの。どなたのお申し込みをお受けしようか。ですが、ノーマン様のご意見を参考にして、ガラハー様はハッキリとお断りしようと思います」
「エンヴィーオ先輩からの申し込みは?」
「頂きました。後はリトルトン様とか」
「リトルトン、かぁ。彼もキャスリーン嬢につきまとうというか、キャスリーン嬢に夢中な時期があったね。今は少し落ち着いたけど」
「不快にさせて済まなかったと、お詫びは頂きましたわ」
「不快だったのかな?」
「不快までとは。煩わしいと思う事は、正直にいえばございましたけど。今は医師を目指す仲間ですわ」
「ふぅん」
ちょっと面白くなさそうだなぁ。まぁ、他人のゴシップって面白いよね。特に自分が満たされている時は。
結局なにも解決はしなかったけど、普段と違う人の意見を聞けて、勉強に……なったのかな?
「ご満足いただけまして?」
寮に帰ると、ニコニコの笑顔でイザベラ様が聞いた。
「はい。大変参考になりました。ありがとうございましたとお伝えいただけますか?」
「もちろんですわ」
伝言という用事があれば、堂々とノーマン様に会いに行けるものね。婚約者だから遠慮は要らないんだけど。
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