200 / 328
学院中等部 6学年生
新学期
しおりを挟む
夏期休暇の残りの日は、救民院に行って過ごした。幸い重症は患者はおらず、ララ様や元貴族の神官見習い達と作業したり、ミリアディス様のお手伝いで日々を過ごした。
学院再開に向け、寮に帰って友人と顔を合わせ、夏期休暇中の事を話した。私が『光の聖女』としてゴーヴィリス国に行った事は貴族間で公然の秘密だったらしく、詳しい事情を知らない人達に質問攻めにはされたけど、特に問題なく新学期を迎えた。
医師資格取得の為の特別講座の、第2回執刀科見学の募集が始まった。今回は前回参加しなかった生徒も、特別な理由がない限り参加しなければならない。向き不向きもあるから見学して「やっぱり無理、絶対に嫌」って医師志望者もいる。それを見極める目的もあるらしい。前回リタイアしちゃった女性生徒とかね。彼女達は病科一本で行くコースにすでに移っている。どちらでもオッケーな人とは講座内容にそこまで違いはないんだけど、実技は習わないらしい。切り方とか縫い方って事ね。
「キャスリーン様、どうしても参加しなければなりませんのよね?」
半泣きになってしまったリリス様に相談された。
「そうですわね。向き不向きを自覚する為でもありますから。どうしても駄目なら見学中にリタイアも出来ますわよ?」
「キャスリーン様はどうして平気ですの?」
「私兵達の訓練を見たりしておりましたから。最初は生傷が絶えませんから、それで慣れたのもあるかもしれません」
「怖いですわ」
執刀科見学の最大のネックは、見た目と臭いだと思う。見た目は言わずもがなだけど、前回、血の臭いに顔をしかめる人も何人も居たもの。慣れれば良いと言う人も居るけど、そうそう慣れるものでもないと思う。
まぁ、見た目の酷さと臭いに怖じ気づく人は結構いるし、こればかりは解決策が思い付かないのよね。
「そういえば、病科の見学はございませんのね」
「そうですわね。聞いてみましょうか」
私にとって1番話しやすいのはサミュエル先生だけど、リリス様はシェアラー先生が1番話しやすいらしく、2人でシェアラー先生の元に向かった。
「先生、病科の見学はございませんの?」
「あぁ、病科はね。希望者があれば見学出来るようになっている。見学したいのかい?」
「はい」
病科は内科とほとんど同じで、個人的には人の話を聞く能力と、確かな知識が必要だと思っている。正しい症状が聞き取れなければ、正しい診断がくだせない。それから薬師との連携も大切だ。元病科医の薬師も多いらしいし、正しい知識って本当に大切だと思う。
「分かったよ。他に希望者が居ないか確認してからになるから、少し時間はかかるけど、決まったら連絡するね」
「よろしくお願いいたします」
リリス様と席へ戻って話をしていると、何人かが話を聞きに来た。病科見学の話が聞こえていたらしく、是非とも見学したいと私達に言いに来た為、シェアラー先生に申し込むように言った。
シェアラー先生から私を含めた8人に集合が掛かったのは、それからわずか8日後だった。8人は全員中等部。6学年生3人と7学年生2人と8学年生1人と9学年生2人。
「シェアラー先生、まいりました」
「ごめんね、集まってもらって。ここに居る8人は病科見学を希望していたね?」
「はい」
「見学の日が決まったよ」
「いつですか?」
「5日後の休息日。その病科医院は休息日にも開院していてね。休むのは次の日なんだ。ただ、小さい医院だから見学は2回に分けてほしいと、申し入れがあった」
「2班に分かれるとなると……」
「話し合って決めてくれるかい?」
生徒だけで話し合った結果、7学年生が別々の日で良いと分かれてくれた。最初は8学年生と9学年生と7学年生の1人が見学に行き、次回に残りの私達という事も決めた。
シェアラー先生に報告に行く。
「決まったかい?」
「はい。まずは上の学年の我々が行きます。その次に下の学年の4人となります。こちらが見学者名簿です」
「ありがとう。それじゃ見学する医院について説明するね。見学する病科院はウィルム医院」
「ウィルム医院って、フェルム伯爵様の?」
8学年生の先輩が言う。
「知っているのかい?」
「はい。小さい頃にお世話になりました」
「彼も今じゃ平民だからね。話をしたら未来の医師の手助けがしたいと、協力を申し出てくれた」
「先生らしいです」
「持ち物は執刀科の時と同じ。紙はこちらで用意するから携帯ペンだけ忘れないように。後は動きやすい格好を心掛ける事」
「「「はい」」」
私達6学年生は次回の見学の為、急いで準備する事はない。いつも通り過ごして先輩達の病科見学を見送った。
「キャスリーン様は、病科を見学なされた事があるんですのよね?」
「えぇ。夏期休暇中に、領地の方で」
「羨ましいですわ。何をお感じになりました?」
「連携の大切さを。見学したのはグゥエラ病院という、病科と執刀科がある病院なのですけれど、病科と執刀科では細かな点が違うと思いましたわ」
「細かな点ですか?」
「病科は最初から薬師様が一緒に話を聞いている場合もございましたの。院長様が仰るには、新しく雇用した者だけだそうですけれど、薬師様のアドバイスも受けておられましたわ。たいていは最初に病科が診察して、執刀科に回すのだそうですわ。そうする事で患者にとって1番良い道を探るのだと。もちろん最初から執刀科にという患者もおりますけれど」
「いろいろございますのね」
「今のお話はグゥエラ病院のお話ですからね。他の病院はどうなっているか分かりませんけれど」
「でも参考になりましたわ」
今回の見学のウィルム医院は病科のみと聞いた。だからグゥエラ病院とはかなり違うと思う。
先輩達が帰ってきたのはその日の夕食直前だった。夕食の直前だったからすぐには何も聞けなくて、ソワソワしながら夕食後の自由時間を待った。
「先輩、お話を聞かせてくださいませ」
私とリリス様が話しかけると、先輩が笑いながら今日の内容を話してくれた。
ウィルム医院には薬師様も待っておられたそうだ。薬師様が説明を請け負ってくれ、ルイス・フェルム医師も診察の合間に説明してくれ、多くの学びが得られたと話してくれた。
「それでね、簡単な問題を出していただいて、それを解かせていただけたの」
「少し前の医師資格取得試験の問題だそうよ」
「解かせていただけたのですか?」
「えぇ。医師ならば手に入れられるのですって。ルイス医師はご自分の復習手段として、手に入れていると仰っておられたわ」
「熱心な方なのですね」
「えぇ。私はあの方のような医師になりたいと、強く思いましたもの」
先輩は目をキラキラさせていた。元々執刀科は向いていないと感じていたそうだ。執刀科見学は耐えられたし、いざとなれば執刀科のような応急措置もするけれど、積極的にしたいと思わないそうだ。
私もその辺りは同じだと思う。私は光魔法使いだから、外傷の治療も多い。でも執刀科専門となると無理だと思う。動揺はしないけど、やっぱりね。痛そうだし見ているのが辛くなっちゃう。お仕事だと割りきれば平気なんだけど。
先輩方の病科見学は、特に変わった事もなく終わったそうだ。急患として運び込まれる患者も居るみたいだけど、先輩方の見学日にはなかったらしい。
1週間後、私達の見学日になった。髪を邪魔にならないように纏め、過度にヒラヒラしないワンピースで、馬車に乗る。
馬車の中でメモ用の紙とアンケートかな?が配られた。
「その質問用紙は見学後のレポート提出と一緒に出してくれるかな?」
学院再開に向け、寮に帰って友人と顔を合わせ、夏期休暇中の事を話した。私が『光の聖女』としてゴーヴィリス国に行った事は貴族間で公然の秘密だったらしく、詳しい事情を知らない人達に質問攻めにはされたけど、特に問題なく新学期を迎えた。
医師資格取得の為の特別講座の、第2回執刀科見学の募集が始まった。今回は前回参加しなかった生徒も、特別な理由がない限り参加しなければならない。向き不向きもあるから見学して「やっぱり無理、絶対に嫌」って医師志望者もいる。それを見極める目的もあるらしい。前回リタイアしちゃった女性生徒とかね。彼女達は病科一本で行くコースにすでに移っている。どちらでもオッケーな人とは講座内容にそこまで違いはないんだけど、実技は習わないらしい。切り方とか縫い方って事ね。
「キャスリーン様、どうしても参加しなければなりませんのよね?」
半泣きになってしまったリリス様に相談された。
「そうですわね。向き不向きを自覚する為でもありますから。どうしても駄目なら見学中にリタイアも出来ますわよ?」
「キャスリーン様はどうして平気ですの?」
「私兵達の訓練を見たりしておりましたから。最初は生傷が絶えませんから、それで慣れたのもあるかもしれません」
「怖いですわ」
執刀科見学の最大のネックは、見た目と臭いだと思う。見た目は言わずもがなだけど、前回、血の臭いに顔をしかめる人も何人も居たもの。慣れれば良いと言う人も居るけど、そうそう慣れるものでもないと思う。
まぁ、見た目の酷さと臭いに怖じ気づく人は結構いるし、こればかりは解決策が思い付かないのよね。
「そういえば、病科の見学はございませんのね」
「そうですわね。聞いてみましょうか」
私にとって1番話しやすいのはサミュエル先生だけど、リリス様はシェアラー先生が1番話しやすいらしく、2人でシェアラー先生の元に向かった。
「先生、病科の見学はございませんの?」
「あぁ、病科はね。希望者があれば見学出来るようになっている。見学したいのかい?」
「はい」
病科は内科とほとんど同じで、個人的には人の話を聞く能力と、確かな知識が必要だと思っている。正しい症状が聞き取れなければ、正しい診断がくだせない。それから薬師との連携も大切だ。元病科医の薬師も多いらしいし、正しい知識って本当に大切だと思う。
「分かったよ。他に希望者が居ないか確認してからになるから、少し時間はかかるけど、決まったら連絡するね」
「よろしくお願いいたします」
リリス様と席へ戻って話をしていると、何人かが話を聞きに来た。病科見学の話が聞こえていたらしく、是非とも見学したいと私達に言いに来た為、シェアラー先生に申し込むように言った。
シェアラー先生から私を含めた8人に集合が掛かったのは、それからわずか8日後だった。8人は全員中等部。6学年生3人と7学年生2人と8学年生1人と9学年生2人。
「シェアラー先生、まいりました」
「ごめんね、集まってもらって。ここに居る8人は病科見学を希望していたね?」
「はい」
「見学の日が決まったよ」
「いつですか?」
「5日後の休息日。その病科医院は休息日にも開院していてね。休むのは次の日なんだ。ただ、小さい医院だから見学は2回に分けてほしいと、申し入れがあった」
「2班に分かれるとなると……」
「話し合って決めてくれるかい?」
生徒だけで話し合った結果、7学年生が別々の日で良いと分かれてくれた。最初は8学年生と9学年生と7学年生の1人が見学に行き、次回に残りの私達という事も決めた。
シェアラー先生に報告に行く。
「決まったかい?」
「はい。まずは上の学年の我々が行きます。その次に下の学年の4人となります。こちらが見学者名簿です」
「ありがとう。それじゃ見学する医院について説明するね。見学する病科院はウィルム医院」
「ウィルム医院って、フェルム伯爵様の?」
8学年生の先輩が言う。
「知っているのかい?」
「はい。小さい頃にお世話になりました」
「彼も今じゃ平民だからね。話をしたら未来の医師の手助けがしたいと、協力を申し出てくれた」
「先生らしいです」
「持ち物は執刀科の時と同じ。紙はこちらで用意するから携帯ペンだけ忘れないように。後は動きやすい格好を心掛ける事」
「「「はい」」」
私達6学年生は次回の見学の為、急いで準備する事はない。いつも通り過ごして先輩達の病科見学を見送った。
「キャスリーン様は、病科を見学なされた事があるんですのよね?」
「えぇ。夏期休暇中に、領地の方で」
「羨ましいですわ。何をお感じになりました?」
「連携の大切さを。見学したのはグゥエラ病院という、病科と執刀科がある病院なのですけれど、病科と執刀科では細かな点が違うと思いましたわ」
「細かな点ですか?」
「病科は最初から薬師様が一緒に話を聞いている場合もございましたの。院長様が仰るには、新しく雇用した者だけだそうですけれど、薬師様のアドバイスも受けておられましたわ。たいていは最初に病科が診察して、執刀科に回すのだそうですわ。そうする事で患者にとって1番良い道を探るのだと。もちろん最初から執刀科にという患者もおりますけれど」
「いろいろございますのね」
「今のお話はグゥエラ病院のお話ですからね。他の病院はどうなっているか分かりませんけれど」
「でも参考になりましたわ」
今回の見学のウィルム医院は病科のみと聞いた。だからグゥエラ病院とはかなり違うと思う。
先輩達が帰ってきたのはその日の夕食直前だった。夕食の直前だったからすぐには何も聞けなくて、ソワソワしながら夕食後の自由時間を待った。
「先輩、お話を聞かせてくださいませ」
私とリリス様が話しかけると、先輩が笑いながら今日の内容を話してくれた。
ウィルム医院には薬師様も待っておられたそうだ。薬師様が説明を請け負ってくれ、ルイス・フェルム医師も診察の合間に説明してくれ、多くの学びが得られたと話してくれた。
「それでね、簡単な問題を出していただいて、それを解かせていただけたの」
「少し前の医師資格取得試験の問題だそうよ」
「解かせていただけたのですか?」
「えぇ。医師ならば手に入れられるのですって。ルイス医師はご自分の復習手段として、手に入れていると仰っておられたわ」
「熱心な方なのですね」
「えぇ。私はあの方のような医師になりたいと、強く思いましたもの」
先輩は目をキラキラさせていた。元々執刀科は向いていないと感じていたそうだ。執刀科見学は耐えられたし、いざとなれば執刀科のような応急措置もするけれど、積極的にしたいと思わないそうだ。
私もその辺りは同じだと思う。私は光魔法使いだから、外傷の治療も多い。でも執刀科専門となると無理だと思う。動揺はしないけど、やっぱりね。痛そうだし見ているのが辛くなっちゃう。お仕事だと割りきれば平気なんだけど。
先輩方の病科見学は、特に変わった事もなく終わったそうだ。急患として運び込まれる患者も居るみたいだけど、先輩方の見学日にはなかったらしい。
1週間後、私達の見学日になった。髪を邪魔にならないように纏め、過度にヒラヒラしないワンピースで、馬車に乗る。
馬車の中でメモ用の紙とアンケートかな?が配られた。
「その質問用紙は見学後のレポート提出と一緒に出してくれるかな?」
132
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
地味令嬢を馬鹿にした婚約者が、私の正体を知って土下座してきました
アイアイ
恋愛
王都の社交界で、ひとつの事件が起こった。
貴族令嬢たちが集う華やかな夜会の最中、私――セシリア・エヴァンストンは、婚約者であるエドワード・グラハム侯爵に、皆の前で婚約破棄を告げられたのだ。
「セシリア、お前との婚約は破棄する。お前のような地味でつまらない女と結婚するのはごめんだ」
会場がざわめく。貴族たちは興味深そうにこちらを見ていた。私が普段から控えめな性格だったせいか、同情する者は少ない。むしろ、面白がっている者ばかりだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
跡継ぎが産めなければ私は用なし!? でしたらあなたの前から消えて差し上げます。どうぞ愛妾とお幸せに。
Kouei
恋愛
私リサーリア・ウォルトマンは、父の命令でグリフォンド伯爵令息であるモートンの妻になった。
政略結婚だったけれど、お互いに思い合い、幸せに暮らしていた。
しかし結婚して1年経っても子宝に恵まれなかった事で、義父母に愛妾を薦められた夫。
「承知致しました」
夫は二つ返事で承諾した。
私を裏切らないと言ったのに、こんな簡単に受け入れるなんて…!
貴方がそのつもりなら、私は喜んで消えて差し上げますわ。
私は切岸に立って、夕日を見ながら夫に別れを告げた―――…
※この作品は、他サイトにも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
婚約破棄から~2年後~からのおめでとう
夏千冬
恋愛
第一王子アルバートに婚約破棄をされてから二年経ったある日、自分には前世があったのだと思い出したマルフィルは、己のわがままボディに絶句する。
それも王命により屋敷に軟禁状態。肉塊のニート令嬢だなんて絶対にいかん!
改心を決めたマルフィルは、手始めにダイエットをして今年行われるアルバートの生誕祝賀パーティーに出席することを目標にする。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
魅了の魔法を使っているのは義妹のほうでした・完
瀬名 翠
恋愛
”魅了の魔法”を使っている悪女として国外追放されるアンネリーゼ。実際は義妹・ビアンカのしわざであり、アンネリーゼは潔白であった。断罪後、親しくしていた、隣国・魔法王国出身の後輩に、声をかけられ、連れ去られ。
夢も叶えて恋も叶える、絶世の美女の話。
*五話でさくっと読めます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】裏切っておいて今になって謝罪ですか? もう手遅れですよ?
かとるり
恋愛
婚約者であるハワード王子が他の女性と抱き合っている現場を目撃してしまった公爵令嬢アレクシア。
まるで悪いことをしたとは思わないハワード王子に対し、もう信じることは絶対にないと思うアレクシアだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
戻る場所がなくなったようなので別人として生きます
しゃーりん
恋愛
医療院で目が覚めて、新聞を見ると自分が死んだ記事が載っていた。
子爵令嬢だったリアンヌは公爵令息ジョーダンから猛アプローチを受け、結婚していた。
しかし、結婚生活は幸せではなかった。嫌がらせを受ける日々。子供に会えない日々。
そしてとうとう攫われ、襲われ、森に捨てられたらしい。
見つかったという遺体が自分に似ていて死んだと思われたのか、別人とわかっていて死んだことにされたのか。
でももう夫の元に戻る必要はない。そのことにホッとした。
リアンヌは別人として新しい人生を生きることにするというお話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
こういうの「ざまぁ」って言うんですよね? ~婚約破棄されたら美人になりました~
茅野ガク
恋愛
家のために宝石商の息子と婚約をした伯爵令嬢シスカ。彼女は婚約者の長年の暴言で自分に自信が持てなくなっていた。
更には婚約者の裏切りにより、大勢の前で婚約破棄を告げられてしまう。
シスカが屈辱に耐えていると、宮廷医師ウィルドがその場からシスカを救ってくれた。
初対面のはずの彼はシスカにある提案をして――
人に素顔を見せることが怖くなっていたシスカが、ウィルドと共に自信と笑顔を取り戻していくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる