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学院中等部 6学年生
フロレシア姫様 ②
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「食事の改善」
「後は規則正しい生活ですね。少しは日の光も浴びないと、骨が弱くなってしまいます」
よくここまで骨折などせずにいたと思う。絶対に骨粗鬆症に近い状態になっていると思うもの。
女性は骨粗鬆症になりやすい。女性は生まれつき骨格が小さく筋力も弱く、また妊娠や授乳期などカルシウムを大量に必要とする時期がある。さらに閉経期を迎えると、卵巣から出る女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が急激に減少する。エストロゲンは骨の吸収を抑制する作用があるので、これが欠乏すると骨粗鬆症の状態になる。
もちろん全ての人がこういう状態になるわけじゃない。
「そういえば、月の物は止まっていないのですね」
「えぇ。グッチャグチャだけどね。どうかしたの?」
グッチャグチャっていうのは、周期かな?
「食生活が乱れたり、栄養状態が悪いと月の物が止まる可能性がございます。生きるのに必要な機能に栄養が消費されますので」
「色々あるのね」
女性には女性特有の病気や症状がある。男性にも男性特有の病気や症状がある。
月経前症候群、月経痛、月経後症候群はその最たる物だと思う。特に酷い月経痛は、男性でいうと急所を蹴り上げられたような痛みだという人も居る位だ。
とりあえずは私の今出来る事はない。
少し話をして、与えられた客室に戻る。昼食が運ばれてきた。スタヴィリス国とは違って全体的に味が濃い。それもスパイスたっぷりって訳じゃなく、どっちかというと塩分過多だ。野菜類やキノコ類も多く使われているから良いのかしら?でも、食べきれなくて残してしまった。
「お口に合いませんでしたでしょうか」
食器を下げに来たメイドに聞かれてしまった。
「申し訳ございません。少しお味が濃いと申しますか。ごめんなさい」
「いいえ。薄味にするように申し伝えておきます」
「ありがとうございます」
昼食後しばらくして、サミュエル先生が部屋に訪ねてきた。
「それでどうだった?」
「男性には言いにくいですわね」
「それは女性特有のって事かな?」
「根本にあるのはそうです。後は摂食障害に近い偏食と好き嫌いと、生活リズムの乱れが重なっております」
「それ、御殿医に説明出来る?」
「出来ますけれど」
問題はそれを信じてくれるかよね。
「心配要らないよ。私が付いてる。それに『光の聖女様候補』っていうのは、強い影響力があるよ。キャシーちゃんが思う以上にね」
改めて思う。任命されたらもっと影響力があるんだろうな。あぁぁぁぁ。任命されたくない。
「ずいぶんと渋い顔だね」
「聖国に行きたくないなって」
「キャシーちゃんは最初から嫌がっていたね」
「目立ちたくないです」
「無理だと思うよ?」
「分かってます。他の人にも言われましたし」
「へぇ、誰に?」
「ダニエル様とか……シェーン様……です」
「まだ寂しい?」
「思い出すと、ですね。思い出すと寂しい感じは、まだあります」
「ずいぶん頼りにしていたもんね。シェーンもキャシーちゃんをずっと守ってたし」
少しだけシェーン様を思い出してセンチメンタルになる。優しい眼差しと少し低い声。ずっと一緒に居てくれた存在が居なくなってしまって、寂しくなってしまっただけ。
サミュエル先生から、御殿医とアポイントメントが取れたと連絡があったのは、その日の夜になってからだった。ほぼ同時に明日も来てほしいと、フロレシア姫様から言伝があった。
御殿医との話は明日の午前中。フロレシア姫様には午後から行くと伝えてもらった。
翌日。御殿医は朝食後すぐにやって来た。
「原因が分かったのですか?」
顔を会わせるや否や、そんな風に聞かれた。
「落ち着いて。たぶん男性には分からない原因だよ」
同席してくれたサミュエル先生が、御殿医に話しかける。
「しかしっ」
「お話いたします。まずはお茶をお飲みになってくださいませ」
フランに淹れてもらった、精神安定のハーブティーをお出しする。
「ほぅ、ハーブティーですか」
「少し冷やしてありますので飲みやすいと思います」
「それで、どうだったのです?」
「少し男性にはお話しにくいのですけれど」
前置きをしてから、月経前症候群、月経痛、月経後症候群について説明する。お医者様だけあって説明に理解が早くて助かった。ただし、理解はしてくれても、「そんな程度で?」といった表情が拭えない。
「失礼ですが、その症状は女性なら慣れてしまわれるのでは?」
「逆にお聞きします。お医者様は急所を定期的に蹴りあげられて、何時もの事だと慣れてしまわれますか?」
「定期的に?」
「毎日毎日頭を殴られて、お腹を殴られて、急所を蹴り上げられて、それでも平気でしょうか?」
「キャシーちゃん、淑女がそういう言葉を使うのは……」
「女性の月経痛はその位大変なんです。もちろん軽く、ほとんど痛みなど感じない方もいらっしゃいます。でも、フロレシア姫様はそうじゃない。もっとも重症な部類に入ります。好き好んでイライラしたい訳じゃないんです。好き好んで何もする気になれないほど、落ち込みたい訳じゃないんです」
「対処法は?」
「痛み止めが効けば良いのですが。精神的症状については方法はあります。ただし確実ではありません」
「その方法は?」
「ブレシングアクアです。それも特別な」
「キャシーちゃん、私は反対だよ?」
勘付いたらしいサミュエル先生に、止められてしまった。
「これ以外に方法がありません。豆類を多く摂るという方法もありますが」
豆乳には、女性ホルモンのエストロゲンとよく似た働きを持つ、イソフラボンが豊富に含まれる。大豆はこの世界にもあって、ソヤボーンと呼ばれている。ただし、大豆イソフラボンの1日の摂取の上限量は70~75mg。上限量を目安にすると、豆乳の適切な量は1日にコップ(200ml)1~2杯となる。飲みすぎるとかえって女性ホルモンのバランスを崩してしまい、体調不良を引き起こす可能性があり、おすすめしない。
アーモンドミルクだったらフェルナー領のアーモンドを売り込めたんだけど。アーモンドミルクには、エストロゲンに代わりとなる成分が入っていないのよね。女性ホルモンの調整に必要なビタミンeは豊富なんだけど。
「ソヤボーンの絞り汁ですか」
「トフーの元ですわね」
「姫様におすすめしてみても?」
「良いと思います」
「それからブレシングアクアですか。実は試した事があるのですよ」
「いかがでしたか?」
「一時的に良くなりました」
一時的かぁ。
「しかし姫様が飽きてしまわれまして」
「続かなかったと」
ブレシングアクアは、通常味がしないからね。
「ソヤボーンを毎日メニューに加えるのは?」
「良いと思います。ただし取りすぎ注意です」
「取りすぎてもいけないのですね」
「ソヤボーンの絞り汁ならコップ2杯までですね。毎日1杯なら続けやすいと思うのですが」
「分かりました。やってみましょう」
御殿医は引き受けてくれた。
「先生、1度だけ試してはいけませんか?」
御殿医が帰ってから、サミュエル先生にもう1度私のブレシングアクアについて、お願いしてみた。
「分かってる?キャシーちゃんのブレシングアクアは本当に特別なんだよ?甘いブレシングアクアなんて今まで記録にも載ってないし、姫様が気に入ってもっとってなったらどうするの?」
「でも……」
「ソヤボーンで様子を見てもらったら?」
「……はい」
納得は出来ていない。でも頷くしかなかった。
「後は規則正しい生活ですね。少しは日の光も浴びないと、骨が弱くなってしまいます」
よくここまで骨折などせずにいたと思う。絶対に骨粗鬆症に近い状態になっていると思うもの。
女性は骨粗鬆症になりやすい。女性は生まれつき骨格が小さく筋力も弱く、また妊娠や授乳期などカルシウムを大量に必要とする時期がある。さらに閉経期を迎えると、卵巣から出る女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が急激に減少する。エストロゲンは骨の吸収を抑制する作用があるので、これが欠乏すると骨粗鬆症の状態になる。
もちろん全ての人がこういう状態になるわけじゃない。
「そういえば、月の物は止まっていないのですね」
「えぇ。グッチャグチャだけどね。どうかしたの?」
グッチャグチャっていうのは、周期かな?
「食生活が乱れたり、栄養状態が悪いと月の物が止まる可能性がございます。生きるのに必要な機能に栄養が消費されますので」
「色々あるのね」
女性には女性特有の病気や症状がある。男性にも男性特有の病気や症状がある。
月経前症候群、月経痛、月経後症候群はその最たる物だと思う。特に酷い月経痛は、男性でいうと急所を蹴り上げられたような痛みだという人も居る位だ。
とりあえずは私の今出来る事はない。
少し話をして、与えられた客室に戻る。昼食が運ばれてきた。スタヴィリス国とは違って全体的に味が濃い。それもスパイスたっぷりって訳じゃなく、どっちかというと塩分過多だ。野菜類やキノコ類も多く使われているから良いのかしら?でも、食べきれなくて残してしまった。
「お口に合いませんでしたでしょうか」
食器を下げに来たメイドに聞かれてしまった。
「申し訳ございません。少しお味が濃いと申しますか。ごめんなさい」
「いいえ。薄味にするように申し伝えておきます」
「ありがとうございます」
昼食後しばらくして、サミュエル先生が部屋に訪ねてきた。
「それでどうだった?」
「男性には言いにくいですわね」
「それは女性特有のって事かな?」
「根本にあるのはそうです。後は摂食障害に近い偏食と好き嫌いと、生活リズムの乱れが重なっております」
「それ、御殿医に説明出来る?」
「出来ますけれど」
問題はそれを信じてくれるかよね。
「心配要らないよ。私が付いてる。それに『光の聖女様候補』っていうのは、強い影響力があるよ。キャシーちゃんが思う以上にね」
改めて思う。任命されたらもっと影響力があるんだろうな。あぁぁぁぁ。任命されたくない。
「ずいぶんと渋い顔だね」
「聖国に行きたくないなって」
「キャシーちゃんは最初から嫌がっていたね」
「目立ちたくないです」
「無理だと思うよ?」
「分かってます。他の人にも言われましたし」
「へぇ、誰に?」
「ダニエル様とか……シェーン様……です」
「まだ寂しい?」
「思い出すと、ですね。思い出すと寂しい感じは、まだあります」
「ずいぶん頼りにしていたもんね。シェーンもキャシーちゃんをずっと守ってたし」
少しだけシェーン様を思い出してセンチメンタルになる。優しい眼差しと少し低い声。ずっと一緒に居てくれた存在が居なくなってしまって、寂しくなってしまっただけ。
サミュエル先生から、御殿医とアポイントメントが取れたと連絡があったのは、その日の夜になってからだった。ほぼ同時に明日も来てほしいと、フロレシア姫様から言伝があった。
御殿医との話は明日の午前中。フロレシア姫様には午後から行くと伝えてもらった。
翌日。御殿医は朝食後すぐにやって来た。
「原因が分かったのですか?」
顔を会わせるや否や、そんな風に聞かれた。
「落ち着いて。たぶん男性には分からない原因だよ」
同席してくれたサミュエル先生が、御殿医に話しかける。
「しかしっ」
「お話いたします。まずはお茶をお飲みになってくださいませ」
フランに淹れてもらった、精神安定のハーブティーをお出しする。
「ほぅ、ハーブティーですか」
「少し冷やしてありますので飲みやすいと思います」
「それで、どうだったのです?」
「少し男性にはお話しにくいのですけれど」
前置きをしてから、月経前症候群、月経痛、月経後症候群について説明する。お医者様だけあって説明に理解が早くて助かった。ただし、理解はしてくれても、「そんな程度で?」といった表情が拭えない。
「失礼ですが、その症状は女性なら慣れてしまわれるのでは?」
「逆にお聞きします。お医者様は急所を定期的に蹴りあげられて、何時もの事だと慣れてしまわれますか?」
「定期的に?」
「毎日毎日頭を殴られて、お腹を殴られて、急所を蹴り上げられて、それでも平気でしょうか?」
「キャシーちゃん、淑女がそういう言葉を使うのは……」
「女性の月経痛はその位大変なんです。もちろん軽く、ほとんど痛みなど感じない方もいらっしゃいます。でも、フロレシア姫様はそうじゃない。もっとも重症な部類に入ります。好き好んでイライラしたい訳じゃないんです。好き好んで何もする気になれないほど、落ち込みたい訳じゃないんです」
「対処法は?」
「痛み止めが効けば良いのですが。精神的症状については方法はあります。ただし確実ではありません」
「その方法は?」
「ブレシングアクアです。それも特別な」
「キャシーちゃん、私は反対だよ?」
勘付いたらしいサミュエル先生に、止められてしまった。
「これ以外に方法がありません。豆類を多く摂るという方法もありますが」
豆乳には、女性ホルモンのエストロゲンとよく似た働きを持つ、イソフラボンが豊富に含まれる。大豆はこの世界にもあって、ソヤボーンと呼ばれている。ただし、大豆イソフラボンの1日の摂取の上限量は70~75mg。上限量を目安にすると、豆乳の適切な量は1日にコップ(200ml)1~2杯となる。飲みすぎるとかえって女性ホルモンのバランスを崩してしまい、体調不良を引き起こす可能性があり、おすすめしない。
アーモンドミルクだったらフェルナー領のアーモンドを売り込めたんだけど。アーモンドミルクには、エストロゲンに代わりとなる成分が入っていないのよね。女性ホルモンの調整に必要なビタミンeは豊富なんだけど。
「ソヤボーンの絞り汁ですか」
「トフーの元ですわね」
「姫様におすすめしてみても?」
「良いと思います」
「それからブレシングアクアですか。実は試した事があるのですよ」
「いかがでしたか?」
「一時的に良くなりました」
一時的かぁ。
「しかし姫様が飽きてしまわれまして」
「続かなかったと」
ブレシングアクアは、通常味がしないからね。
「ソヤボーンを毎日メニューに加えるのは?」
「良いと思います。ただし取りすぎ注意です」
「取りすぎてもいけないのですね」
「ソヤボーンの絞り汁ならコップ2杯までですね。毎日1杯なら続けやすいと思うのですが」
「分かりました。やってみましょう」
御殿医は引き受けてくれた。
「先生、1度だけ試してはいけませんか?」
御殿医が帰ってから、サミュエル先生にもう1度私のブレシングアクアについて、お願いしてみた。
「分かってる?キャシーちゃんのブレシングアクアは本当に特別なんだよ?甘いブレシングアクアなんて今まで記録にも載ってないし、姫様が気に入ってもっとってなったらどうするの?」
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