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学院初等部 4学年生
新学期とプレ社交会の衣装
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冬期休暇が開けて、学院が再開された。年明けの話題はやっぱりプレ社交会。誰が誰のパートナーになったとか、誰が誰に断られたとか、冬期休暇中に決まったカップリングもあるから、話題は尽きない。
「キャスリーン様、助けてくださいまし」
ガブリエラ様からそんな風に泣き付かれたのは、冬期休暇が終わったすぐの頃。お家からお手紙で「帰ってきて説明しなさい」だの「帰ってきてすぐに見合いを」だの「相手を紹介しなさい」だのと届いていたという。
「お父様もお母様も、何を言っていらっしゃるのか分かりませんの」
「たぶんイグニレス・ゲイツ様の事だと思いますわよ。私も聞かれましたもの。ガブリエラ様からお聞きくださいとは申し上げておきましたが」
「キャスリーン様にお尋ねになりましたの?直接?」
「そうですわね」
「ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございません」
「ガブリエラ様、お顔をおあげになって?私は迷惑だなんて思っておりませんから」
私はイグニレス・ゲイツとガブリエラ様の事は言っていない。あの後、辺境伯様が誰かに接触したかもしれないけど、それは分からない。
「やはりゲイツ様とは駄目なのでしょうか?」
「お付き合いの程度と真剣さによると思いますけれど」
辺境伯家門のクランデュー伯爵令息の事は、ガブリエラ様には言っていない。
「まぁ、ゲイツ様と親しくしているのがバレたのでしょうね」
「私は殿方と親しくしてはいけませんの?どうしてですの?」
「私にも分かりかねますが、お義父様曰く、『愛しい可愛い娘の好きにさせてやりたいと言う想いもあるが、苦労させたくないという、そういう感情もあるんだ。親だから』だそうですわ。ガブリエラ様の幸せを願って思考が少し暴走しているのではないでしょうか」
「お父様もお母様も勝手ですわ」
「ガブリエラ様を思っての事でしょうけど、困りましたわね」
私にも親の気持ちなんて分からない。今はまだ12歳だし、前世でも結婚出産はしてなかった気がする。
ガブリエラ様とイグニレス・ゲイツは冬期休暇中、学院施設内でデートしていたらしい。ガブリエラ様はデートじゃないと言っているけど、人目を気にせず2人で会っていればそれは立派なデートだと思う。今日も会う約束をしていて、イグニレス・ゲイツはフランシス・エンヴィーオを連れてくるからフェルナー嬢と一緒に来て欲しいと言っていたそうだ。
「それで『私も一緒に来て』ですのね」
「ダメですの?」
「ダメとは言っておりませんわ。ガブリエラ様はゲイツ様とお2人でお会いしたいのでは?と思っただけですもの」
「冬期休暇中にたくさんお会いしてお話ししましたもの」
ニコニコの笑顔で、でもはにかみながら話す。恋する乙女って感じだなぁ。
イグニレス・ゲイツとの待ち合わせはいつものグリーンハウス。そこからいつも違うグリーンハウスに移動するんだそうだ。今日は私がガブリエラ様のコーディネートを引き受けた。ガブリエラ様はどちらかというと可愛い系ではない。優しい感じの美人系だ。メイクを施し髪を結い、2人で寮を出た。
今日は休日でしかも天気がいい。冬枯れの物悲しさはあるけれどグリーンハウス内は温かく色とりどりの花が咲いている。このグリーンハウスはスタヴィリス国周辺の花々が咲いているけれど、ガブリエラ様とゲイツ様がいつも移動しているグリーンハウスは、木立性やハンキングで花を配置した素敵な場所だった。
「ここには来た事がございませんでしたわね」
「花など詳しくはないのですが、これは凄いですね」
エスコートしてくれているフランシス・エンヴィーオが呟く。吐水の魔道具からさらさらと流れる水が湛えられた大きな水盤には、切られた花が浮かび、骨組みから吊るされた大きく長いハンキングには、小花が隙間なく咲いている。
その奥にカフェコーナーがあって、2人はよくそこで一休みしていたらしい。
カフェコーナーには紅茶、コーヒー、ハーブティー、ホットショコラもあったりする。お高いけどね。苦味が強いけどミルクを足しているからかマイルドにはなっている。私は前世でビターチョコ派だったから、この位がちょうどいい。ガブリエラ様はハーブティーを、イグニレス・ゲイツとフランシス・エンヴィーオの2人はコーヒーを飲んでいた。
「なんだかホッとしますね」
「えぇ。落ち着きます」
このグリーンハウスは高等部棟の近くにある為か、人がほとんど居ない。穴場的な場所のようで時折高等部のお姉さまが本を持って入ってきたりするけれど、お気に入りの場所に一目散に向かっていって、私達を見とがめる事もない。
「ガブリエラ様、プレ社交会の事ですけれど、やはりあのドレスはお召しになられませんの?」
「だってだって、あのドレスはゲイツ様のお色ではないんですもの」
イグニレス・ゲイツは綺麗なグリーン・アイだ。私の眼の色は少し黄色がかっているけれど、エメラルドのような綺麗な色。髪は艶やかな黒髪。
対してガブリエラ様が辺境伯家から贈られたドレスは、深紅を白いレースで和らげた色合いだった。
そういえばクランデュー伯爵令息はアルビノなのか白髪に赤眼だったな。辺境伯家の意思は感じ取れるけど、たぶんそれに気付けるのは私だけだよね。思わずため息が出てしまう。
「フェルナー嬢、お疲れですか?」
「いいえ。疲れてはおりませんわ。お気遣いありがとうございます」
フランシス・エンヴィーオが私のため息に反応して、気遣ってくれた。
「あのドレスはゲイツ様のお色は入っておりませんけれど、アクセサリーでお色を入れるのはどうですか?」
「そんなアクセサリーは持っておりませんもの」
「私の3点セットならございましてよ?」
イミテーションだけどね。石がニセモノなだけで、地金は金やプラチナだ。
3点セットはネックレスとイヤリングとコーム付きのティアラ。色石はエメラルド。これはローレンス様がキプァ国で注文してくださったガラスのアクセサリーだ。
その他にも同じくガラスのイミテーションの、ゴージャスなネックレスとブレスレットも私に贈ってくださった。
幸いフランシス・エンヴィーオは金髪碧眼。ローレンス様の色合いと似ている。
「お貸しいたしますわ。着用して出席なさいませ」
「キャスリーン様に悪いですわ」
「私は他にもございますもの。お義兄様には話しておかないといけないのが、少しめんd……、気掛かりですけど」
「面倒だって言いかけた?キャスリーン様、僕もお供します」
フランシス・エンヴィーオが申し出てくれた。冬期休暇前にお義兄様にちょっと怯えていた姿からは想像出来ない。
「ふふ。よろしくお願いいたします」
翌日、お義兄様をフランシス・エンヴィーオが呼び出してくれて、無事に私のアクセサリーをガブリエラ様に使ってもらえる事になった。なぜお義兄様に許可を取ったのかというと、あのアクセサリーはローレンス様から贈られた物だから。勝手にガブリエラ様に使わせちゃうとお義兄様に何か言われそうな気がしたんだよね。アンバー様は女性だしガブリエラ様達の事も知っているから何も言わないけど、お義兄様は知らないらしいし。
無事にプレ社交会のドレスも決まって、本番の日を迎えた。ヘアメイクはクリスタ・グロッシュ様と後輩の4人。後輩達は下位貴族の3女以下の子達ばかりで、全員高位貴族の侍女か王家で働く事を目標としている。私達のヘアメイクの場に居るのも、勉強の為らしい。
「キャスリーン様、助けてくださいまし」
ガブリエラ様からそんな風に泣き付かれたのは、冬期休暇が終わったすぐの頃。お家からお手紙で「帰ってきて説明しなさい」だの「帰ってきてすぐに見合いを」だの「相手を紹介しなさい」だのと届いていたという。
「お父様もお母様も、何を言っていらっしゃるのか分かりませんの」
「たぶんイグニレス・ゲイツ様の事だと思いますわよ。私も聞かれましたもの。ガブリエラ様からお聞きくださいとは申し上げておきましたが」
「キャスリーン様にお尋ねになりましたの?直接?」
「そうですわね」
「ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございません」
「ガブリエラ様、お顔をおあげになって?私は迷惑だなんて思っておりませんから」
私はイグニレス・ゲイツとガブリエラ様の事は言っていない。あの後、辺境伯様が誰かに接触したかもしれないけど、それは分からない。
「やはりゲイツ様とは駄目なのでしょうか?」
「お付き合いの程度と真剣さによると思いますけれど」
辺境伯家門のクランデュー伯爵令息の事は、ガブリエラ様には言っていない。
「まぁ、ゲイツ様と親しくしているのがバレたのでしょうね」
「私は殿方と親しくしてはいけませんの?どうしてですの?」
「私にも分かりかねますが、お義父様曰く、『愛しい可愛い娘の好きにさせてやりたいと言う想いもあるが、苦労させたくないという、そういう感情もあるんだ。親だから』だそうですわ。ガブリエラ様の幸せを願って思考が少し暴走しているのではないでしょうか」
「お父様もお母様も勝手ですわ」
「ガブリエラ様を思っての事でしょうけど、困りましたわね」
私にも親の気持ちなんて分からない。今はまだ12歳だし、前世でも結婚出産はしてなかった気がする。
ガブリエラ様とイグニレス・ゲイツは冬期休暇中、学院施設内でデートしていたらしい。ガブリエラ様はデートじゃないと言っているけど、人目を気にせず2人で会っていればそれは立派なデートだと思う。今日も会う約束をしていて、イグニレス・ゲイツはフランシス・エンヴィーオを連れてくるからフェルナー嬢と一緒に来て欲しいと言っていたそうだ。
「それで『私も一緒に来て』ですのね」
「ダメですの?」
「ダメとは言っておりませんわ。ガブリエラ様はゲイツ様とお2人でお会いしたいのでは?と思っただけですもの」
「冬期休暇中にたくさんお会いしてお話ししましたもの」
ニコニコの笑顔で、でもはにかみながら話す。恋する乙女って感じだなぁ。
イグニレス・ゲイツとの待ち合わせはいつものグリーンハウス。そこからいつも違うグリーンハウスに移動するんだそうだ。今日は私がガブリエラ様のコーディネートを引き受けた。ガブリエラ様はどちらかというと可愛い系ではない。優しい感じの美人系だ。メイクを施し髪を結い、2人で寮を出た。
今日は休日でしかも天気がいい。冬枯れの物悲しさはあるけれどグリーンハウス内は温かく色とりどりの花が咲いている。このグリーンハウスはスタヴィリス国周辺の花々が咲いているけれど、ガブリエラ様とゲイツ様がいつも移動しているグリーンハウスは、木立性やハンキングで花を配置した素敵な場所だった。
「ここには来た事がございませんでしたわね」
「花など詳しくはないのですが、これは凄いですね」
エスコートしてくれているフランシス・エンヴィーオが呟く。吐水の魔道具からさらさらと流れる水が湛えられた大きな水盤には、切られた花が浮かび、骨組みから吊るされた大きく長いハンキングには、小花が隙間なく咲いている。
その奥にカフェコーナーがあって、2人はよくそこで一休みしていたらしい。
カフェコーナーには紅茶、コーヒー、ハーブティー、ホットショコラもあったりする。お高いけどね。苦味が強いけどミルクを足しているからかマイルドにはなっている。私は前世でビターチョコ派だったから、この位がちょうどいい。ガブリエラ様はハーブティーを、イグニレス・ゲイツとフランシス・エンヴィーオの2人はコーヒーを飲んでいた。
「なんだかホッとしますね」
「えぇ。落ち着きます」
このグリーンハウスは高等部棟の近くにある為か、人がほとんど居ない。穴場的な場所のようで時折高等部のお姉さまが本を持って入ってきたりするけれど、お気に入りの場所に一目散に向かっていって、私達を見とがめる事もない。
「ガブリエラ様、プレ社交会の事ですけれど、やはりあのドレスはお召しになられませんの?」
「だってだって、あのドレスはゲイツ様のお色ではないんですもの」
イグニレス・ゲイツは綺麗なグリーン・アイだ。私の眼の色は少し黄色がかっているけれど、エメラルドのような綺麗な色。髪は艶やかな黒髪。
対してガブリエラ様が辺境伯家から贈られたドレスは、深紅を白いレースで和らげた色合いだった。
そういえばクランデュー伯爵令息はアルビノなのか白髪に赤眼だったな。辺境伯家の意思は感じ取れるけど、たぶんそれに気付けるのは私だけだよね。思わずため息が出てしまう。
「フェルナー嬢、お疲れですか?」
「いいえ。疲れてはおりませんわ。お気遣いありがとうございます」
フランシス・エンヴィーオが私のため息に反応して、気遣ってくれた。
「あのドレスはゲイツ様のお色は入っておりませんけれど、アクセサリーでお色を入れるのはどうですか?」
「そんなアクセサリーは持っておりませんもの」
「私の3点セットならございましてよ?」
イミテーションだけどね。石がニセモノなだけで、地金は金やプラチナだ。
3点セットはネックレスとイヤリングとコーム付きのティアラ。色石はエメラルド。これはローレンス様がキプァ国で注文してくださったガラスのアクセサリーだ。
その他にも同じくガラスのイミテーションの、ゴージャスなネックレスとブレスレットも私に贈ってくださった。
幸いフランシス・エンヴィーオは金髪碧眼。ローレンス様の色合いと似ている。
「お貸しいたしますわ。着用して出席なさいませ」
「キャスリーン様に悪いですわ」
「私は他にもございますもの。お義兄様には話しておかないといけないのが、少しめんd……、気掛かりですけど」
「面倒だって言いかけた?キャスリーン様、僕もお供します」
フランシス・エンヴィーオが申し出てくれた。冬期休暇前にお義兄様にちょっと怯えていた姿からは想像出来ない。
「ふふ。よろしくお願いいたします」
翌日、お義兄様をフランシス・エンヴィーオが呼び出してくれて、無事に私のアクセサリーをガブリエラ様に使ってもらえる事になった。なぜお義兄様に許可を取ったのかというと、あのアクセサリーはローレンス様から贈られた物だから。勝手にガブリエラ様に使わせちゃうとお義兄様に何か言われそうな気がしたんだよね。アンバー様は女性だしガブリエラ様達の事も知っているから何も言わないけど、お義兄様は知らないらしいし。
無事にプレ社交会のドレスも決まって、本番の日を迎えた。ヘアメイクはクリスタ・グロッシュ様と後輩の4人。後輩達は下位貴族の3女以下の子達ばかりで、全員高位貴族の侍女か王家で働く事を目標としている。私達のヘアメイクの場に居るのも、勉強の為らしい。
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