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学院初等部 4学年生
冬季休暇前
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用意をしてすぐに、フラフラになった2人が肩を借りて歩いてきた。
「まずは横になってちょうだい。診察をするわ」
ミーア先生がお相手のチェルシー・カオマニー様を、私がアンバー様を診る。
「アンバー様、お腹を叩かれたりしました?」
「えぇ。さっきの前の試合で拳がお腹に当たりましたわ」
「そんな状態で試合をされたのですか?」
「平気だと思ったから」
「お義兄様にご自分で仰られていたではありませんか。怪我をしたなら無理をせず素直になれと。そのお言葉、そのまま返させていただきますわ」
「ハイ……」
怪我を治して、ポーションを飲んでもらう。
「少しお休みください」
お相手の方はミーア先生に叱られていた。こちらは打撲と切傷と睡眠不足が重なっていたそうだ。それを聞いてアンバー様がさらに落ち込んでいた。万全じゃない相手に負けたって。
「ちょっと良いかな?まずこっちの嬢ちゃん、あんたは体力任せすぎる。剣が軽いんじゃないか?もう少し重い剣に変えた方がいい。それからこっちの嬢ちゃんは剣が素直すぎる。もう少し駆け引きを覚えた方がいい」
ダニエル様が2人にアドバイスをした。2人共真剣に聞いている。
「ダニエル様ってよく見てらっしゃいますね」
「私も見てはいますよ。あんな風にお節介は焼きませんが」
「シェーン様はお優しいのにお厳しいですものね」
「心外ですね。もっとも優しさはキャスリーン様専用ですが」
「なんですの?それ」
「キャスリーン様は甘やかしたくなるのですよ。いつもご自分に厳しいでしょう?」
「厳しいですか?」
「えぇ。ご自分に厳しく常に他人の事を気にかけておられる。取るに足りない存在であってもお気になされずに癒そうとされる。護衛である我々にとってこれほど守りにくい存在はありません。ですがそれでも、たとえ命に変えても守りたいと思ってしまう」
「命に変えてもって……」
「命はひとつだけだからと仰るのでしょう?分かっております。それでも私かキャスリーン様の命、どちらかを失えばどちらかが助かるとなった時には、迷わず貴女の命を守りたいと思ってしまうのですよ」
「そんな……」
あまりにもきっぱりと言い切られてしまって、言葉が出なくなってしまった。
「もちろんこれは最悪の、危機的状況に陥った時の話です」
「シェーン様、私は……」
「そのような状況に陥らないように、私もダニエルも動いております。守られておけば良いなどと言うつもりはありません」
シェーン様と話している間に、ミーア先生によるお説教とダニエル様のアドバイスは終わったようだ。
「フェルナー様、お話は終わった?」
「はい。お待たせしてしまいましたか?」
「大丈夫よ。何か深刻そうに話していたけど?」
「そうですね。私にとっては重い話でした。ですけど聞いておかなければいけない話です」
「そう。あまり考えすぎちゃダメよ?フェルナー様は考えすぎちゃうきらいがあるから」
「そうでしょうか?」
「自分の事って案外分からないわよね。さ、表彰式を見に行きましょう。救護室はこれで終わりよ」
ミーア先生に促されて救護室を出た。
表彰式といっても表彰台に登って音楽が流れて、というものではない。表彰台は平台だし武術の教職員が名前を呼んで称えるだけ。メダルとか無いし、少し味気ないと思ってしまう。トロフィーとか盾も無いしね。
お義兄様は3位。中等部9学年生での3位は快挙だそうだ。
「お義兄様、アンバー様、おめでとうございます」
「ありがとう。でも優勝したかった」
「ご無理は禁物ですわよ?かつてのような無茶な追い込みはやめてくださいませね?」
「分かってる。キャシーにもアンバーにも叱られたしな」
お義兄様のアンバー様を見る目が暖かい。アンバー様もお義兄様を見つめていて、少しばかり自分が邪魔者になっているのを感じた。
「お義兄様、アンバー様。私は薬草研究会の方を見てまいりますわ。失礼いたします」
挨拶をして、この場から離脱する。ダニエル様とシェーン様も一緒に薬草研究会のポーション置き場に向かう。
「なんというか、フェルナー家も安泰だな」
「うふふ。お義兄様とアンバー様もお幸せそうでしたわ」
ホッコリした気分のまま薬草研究会のポーション置き場に行くと、バージェフ先輩が1学年生と2学年生を集めて何かをしていた。
「先輩、何をなさっているんですか?」
「仕分けだよ。おかえり、フェルナー嬢。お疲れ様」
「仕分けですか?」
「在庫確認というかね。希望する時間外交流のグループに分けるんだ」
「先輩がいない間、スゴかったんですよ。美容効果のあるポーションを作ったでしょう?あれを求める声がスゴくて」
美容効果のあるポーションは、たまたま出来たいわゆる失敗作なんだけどね。皮膚病薬を作ろうと思ったら、たまたま出来ちゃったのよね。「おかしいな?ちゃんとレシピ通りに作ったのに」って、中等部の先輩が言っていたけど、成分を調べたら美容効果のあるポーションだったから驚いた。
先輩曰く代用品のレモーネ果汁の代わりにアランチュアの果汁を使ったんだそうだ。アランチュアの果汁はレモーネの果汁よりビタミンCが多いようで、アランチュアは女神の食べ物だと言われているのよね。そのアランチュアの果汁からビタミンCを抽出してポーションを作ったものだから、美容効果のあるポーションが出来ちゃったらしい。正規の美容効果のあるポーションのレシピにもアランチュアを使う方法は載っている。ただし正規の美容効果のあるポーションはお高い。バルバトロスという希少で高価な薬果を使っているからね。多少効果が落ちるとはいえ、先輩の作ったポーションは好評だったようだ。
私とダニエル様とシェーン様も手伝って、仕分けを終える。
「もしかして明日からは補充祭りですか?」
「いや、薬草が手に入らないからね」
そんなバージェフ先輩と下級生達の会話が聞こえた。
ポーションの分配も終わって、後は冬季休暇を迎えるだけだったんだけど、今年もプレ社交会のパートナーの申込みの季節がやって来た。今年は誰に頼もうかな?と思っていたら、アルベリク・リトルトンにディストレ・アヴァレーツィオの手紙と共に、パートナーの申込みをされた。
「この手紙を一読していただき、その上で断ってください」
「断る事が前提なのですか?」
「はい」
今日の護衛はダニエル様なんだけど、射殺しそうな目でアルベリク・リトルトンを睨んでいる。他にも視線を感じる。
「ダニエル様、落ち着いてください」
「だってさぁ、お嬢ちゃん。コイツだろ?付き纏ってたの。恥も外聞もなくしつこくされたって聞いたけど?」
「一時期はそうでしたが、今はそんな事はございません。そのような目で見ないでくださいませ」
「信用出来ない」
「はい。ですが、今は違うのです。お願いですから退いてくださいませ」
ものすごく不満げな顔でダニエル様が退いてくれた。いくつかの視線はまだ感じる。
ディストレ・アヴァレーツィオからの手紙には、いくつかの名前と『光の聖女様が心安くおられますよう。その男は使い潰しても構わない』との一文。使い潰しても構わないってなんなの?彼は私に何をさせたいの?
「ふぅん。ここでお嬢ちゃんに渡したって事は、こっちがこれを活用して良いって事だよな?」
「お願いします。私は関われませんから」
私に関する事だろうけど、私には分からない会話をダニエル様とアルベリク・リトルトンが交わしていた。
「まずは横になってちょうだい。診察をするわ」
ミーア先生がお相手のチェルシー・カオマニー様を、私がアンバー様を診る。
「アンバー様、お腹を叩かれたりしました?」
「えぇ。さっきの前の試合で拳がお腹に当たりましたわ」
「そんな状態で試合をされたのですか?」
「平気だと思ったから」
「お義兄様にご自分で仰られていたではありませんか。怪我をしたなら無理をせず素直になれと。そのお言葉、そのまま返させていただきますわ」
「ハイ……」
怪我を治して、ポーションを飲んでもらう。
「少しお休みください」
お相手の方はミーア先生に叱られていた。こちらは打撲と切傷と睡眠不足が重なっていたそうだ。それを聞いてアンバー様がさらに落ち込んでいた。万全じゃない相手に負けたって。
「ちょっと良いかな?まずこっちの嬢ちゃん、あんたは体力任せすぎる。剣が軽いんじゃないか?もう少し重い剣に変えた方がいい。それからこっちの嬢ちゃんは剣が素直すぎる。もう少し駆け引きを覚えた方がいい」
ダニエル様が2人にアドバイスをした。2人共真剣に聞いている。
「ダニエル様ってよく見てらっしゃいますね」
「私も見てはいますよ。あんな風にお節介は焼きませんが」
「シェーン様はお優しいのにお厳しいですものね」
「心外ですね。もっとも優しさはキャスリーン様専用ですが」
「なんですの?それ」
「キャスリーン様は甘やかしたくなるのですよ。いつもご自分に厳しいでしょう?」
「厳しいですか?」
「えぇ。ご自分に厳しく常に他人の事を気にかけておられる。取るに足りない存在であってもお気になされずに癒そうとされる。護衛である我々にとってこれほど守りにくい存在はありません。ですがそれでも、たとえ命に変えても守りたいと思ってしまう」
「命に変えてもって……」
「命はひとつだけだからと仰るのでしょう?分かっております。それでも私かキャスリーン様の命、どちらかを失えばどちらかが助かるとなった時には、迷わず貴女の命を守りたいと思ってしまうのですよ」
「そんな……」
あまりにもきっぱりと言い切られてしまって、言葉が出なくなってしまった。
「もちろんこれは最悪の、危機的状況に陥った時の話です」
「シェーン様、私は……」
「そのような状況に陥らないように、私もダニエルも動いております。守られておけば良いなどと言うつもりはありません」
シェーン様と話している間に、ミーア先生によるお説教とダニエル様のアドバイスは終わったようだ。
「フェルナー様、お話は終わった?」
「はい。お待たせしてしまいましたか?」
「大丈夫よ。何か深刻そうに話していたけど?」
「そうですね。私にとっては重い話でした。ですけど聞いておかなければいけない話です」
「そう。あまり考えすぎちゃダメよ?フェルナー様は考えすぎちゃうきらいがあるから」
「そうでしょうか?」
「自分の事って案外分からないわよね。さ、表彰式を見に行きましょう。救護室はこれで終わりよ」
ミーア先生に促されて救護室を出た。
表彰式といっても表彰台に登って音楽が流れて、というものではない。表彰台は平台だし武術の教職員が名前を呼んで称えるだけ。メダルとか無いし、少し味気ないと思ってしまう。トロフィーとか盾も無いしね。
お義兄様は3位。中等部9学年生での3位は快挙だそうだ。
「お義兄様、アンバー様、おめでとうございます」
「ありがとう。でも優勝したかった」
「ご無理は禁物ですわよ?かつてのような無茶な追い込みはやめてくださいませね?」
「分かってる。キャシーにもアンバーにも叱られたしな」
お義兄様のアンバー様を見る目が暖かい。アンバー様もお義兄様を見つめていて、少しばかり自分が邪魔者になっているのを感じた。
「お義兄様、アンバー様。私は薬草研究会の方を見てまいりますわ。失礼いたします」
挨拶をして、この場から離脱する。ダニエル様とシェーン様も一緒に薬草研究会のポーション置き場に向かう。
「なんというか、フェルナー家も安泰だな」
「うふふ。お義兄様とアンバー様もお幸せそうでしたわ」
ホッコリした気分のまま薬草研究会のポーション置き場に行くと、バージェフ先輩が1学年生と2学年生を集めて何かをしていた。
「先輩、何をなさっているんですか?」
「仕分けだよ。おかえり、フェルナー嬢。お疲れ様」
「仕分けですか?」
「在庫確認というかね。希望する時間外交流のグループに分けるんだ」
「先輩がいない間、スゴかったんですよ。美容効果のあるポーションを作ったでしょう?あれを求める声がスゴくて」
美容効果のあるポーションは、たまたま出来たいわゆる失敗作なんだけどね。皮膚病薬を作ろうと思ったら、たまたま出来ちゃったのよね。「おかしいな?ちゃんとレシピ通りに作ったのに」って、中等部の先輩が言っていたけど、成分を調べたら美容効果のあるポーションだったから驚いた。
先輩曰く代用品のレモーネ果汁の代わりにアランチュアの果汁を使ったんだそうだ。アランチュアの果汁はレモーネの果汁よりビタミンCが多いようで、アランチュアは女神の食べ物だと言われているのよね。そのアランチュアの果汁からビタミンCを抽出してポーションを作ったものだから、美容効果のあるポーションが出来ちゃったらしい。正規の美容効果のあるポーションのレシピにもアランチュアを使う方法は載っている。ただし正規の美容効果のあるポーションはお高い。バルバトロスという希少で高価な薬果を使っているからね。多少効果が落ちるとはいえ、先輩の作ったポーションは好評だったようだ。
私とダニエル様とシェーン様も手伝って、仕分けを終える。
「もしかして明日からは補充祭りですか?」
「いや、薬草が手に入らないからね」
そんなバージェフ先輩と下級生達の会話が聞こえた。
ポーションの分配も終わって、後は冬季休暇を迎えるだけだったんだけど、今年もプレ社交会のパートナーの申込みの季節がやって来た。今年は誰に頼もうかな?と思っていたら、アルベリク・リトルトンにディストレ・アヴァレーツィオの手紙と共に、パートナーの申込みをされた。
「この手紙を一読していただき、その上で断ってください」
「断る事が前提なのですか?」
「はい」
今日の護衛はダニエル様なんだけど、射殺しそうな目でアルベリク・リトルトンを睨んでいる。他にも視線を感じる。
「ダニエル様、落ち着いてください」
「だってさぁ、お嬢ちゃん。コイツだろ?付き纏ってたの。恥も外聞もなくしつこくされたって聞いたけど?」
「一時期はそうでしたが、今はそんな事はございません。そのような目で見ないでくださいませ」
「信用出来ない」
「はい。ですが、今は違うのです。お願いですから退いてくださいませ」
ものすごく不満げな顔でダニエル様が退いてくれた。いくつかの視線はまだ感じる。
ディストレ・アヴァレーツィオからの手紙には、いくつかの名前と『光の聖女様が心安くおられますよう。その男は使い潰しても構わない』との一文。使い潰しても構わないってなんなの?彼は私に何をさせたいの?
「ふぅん。ここでお嬢ちゃんに渡したって事は、こっちがこれを活用して良いって事だよな?」
「お願いします。私は関われませんから」
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