101 / 296
学院初等部 4学年生
チェルシー様のこれから
しおりを挟む
翌日も救民院で奉仕をする為にローレンス様と一緒に教会に行く。昨日のノボリッチ伯爵の事を話すと、ローレンス様とエドワード様の元にすでに報告が行っていたそうだ。
「あの幼女趣味のノボリッチ伯爵が、キャシーと真剣に語らっていたと聞いているよ」
間違いではないけれど。
「初対面で子供扱いせずに真剣に話を聞いてくださった方は久しぶりです。ノボリッチ伯爵様は私が転生者だと、ご存じ無いのですわよね?」
「そのはずだよ。その気になれば調べられるだろうけど、目的を記入しなきゃならないから、不審に思われるだろうし」
「私がフェルナー侯爵家の娘だとは知られているでしょうし、それ以上は不審者ですものね」
教会に着くと、金ぴか馬車が来ていた。
「朝早くから、まったく。キャシー目当てだろうね」
「困ります」
教会の裏手からララ様が走ってきた。
「おはようございます、ローレンス様。キャシーちゃん、ロリコン伯爵が待っているわよ」
「ろりこん?」
「幼女趣味って意味ですよ、ローレンス様」
ララ様が答えたけど、ローレンス様の警戒度が上がっただけだった。
「ノボリッチ伯爵様が待っていらっしゃる?」
「正確にはチェルシー様とブレンダ様、キャシーちゃんと私ね。男の人の意見も聞きたいとは言っていたけど」
「何の目的でしょう?」
「用件を聞く前に出てきちゃったのよね」
「チェルシー様とブレンダ様を放ってきちゃったんですか?」
「神官達が居るわよぉ。私だってその位は考えます」
ララ様に案内されたのは、何故か教会の多目的スペース。その会議室だった。
「失礼します。フェルナー侯爵令嬢とフェルナー侯爵令息がいらっしゃいました」
「光の聖女様が!?」
ウキウキしたノボリッチ伯爵の声が聞こえたとたん、ローレンス様の周囲の気温が下がった。涼しくなっていいんだけどね。夏だし。
「ローレンス様、抑えてくださいませ。冷気が漏れております」
「悪い。でもね」
「分かりますわよ。私も躊躇しますし。正直に言うと入りたくありません」
でも、そういうわけにいかないよね。覚悟を決めて室内に入ると、ニコニコのノボリッチ伯爵に隣に誘われた。ご遠慮申し上げましたけど。ローレンス様の視線の圧力に、ノボリッチ伯爵もひきつった笑みで隣は諦めてくれた。
机に広げられていたのは子供服のデザイン画。
「ノボリッチ伯爵様、おはようございます」
「おはようございます、光の聖女様、フェルナー侯爵令息様」
むすっとして挨拶もしないローレンス様に少し笑って、この状況について聞く。
「ノボリッチ伯爵様、これはいったい?」
「我がノボリッチ領は製糸業が盛んでしてな。ただ、それをいまいち活かしきれていない。そこで庶民でも手が届く服でもと思いましてね。大人用も男児用も思い浮かぶのですが、女児用がなかなか。一昨年でしたか。教会で光の聖女様を見たとたんにイメージが湧いたのですよ」
「お待ちください。伯爵様が直々にデザインを?」
「暇なのが私だけだったのですよ」
暇なのがって……。相変わらず私に対してはニコニコの笑顔を崩さないノボリッチ伯爵と、私の隣で『フロストエィル』と化しているローレンス様の対比が酷い事になっています。間に挟まれる私の身にもなってほしい。
「あのぉ、伯爵様、こういった服って、毎年流行って変わりませんか?」
「毎年は変わらないと思うけど?」
ララ様とノボリッチ伯爵が子供服について議論している間に、ローレンス様とそっと部屋を抜け出した。ローレンス様はエドワード様の補佐という仕事があるし、私も奉仕に来ている。こんな事でこんな所で、時間は取られたくないというのが本音だ。
「光の聖女様、ローレンス様、本日は遅うございましたね」
「ノボリッチ伯爵に捕まった」
途中で会ったリチャード神官に無愛想に言い捨てて、ローレンス様がエドワード様の執務室に入っていった。
「どうなさったんですか?」
「私に対するノボリッチ伯爵様の態度に、不機嫌になっちゃって」
「あぁ。3年程前から光の聖女様に会いたいと仰っておられましたね」
「一昨年に教会でって、本当だったんですね」
「その時のイメージ画をお預かりしまして、ローレンス様にお渡ししたのですが」
「届いてませんね。ローレンス様が秘匿したか廃棄したかでしょう」
「秘匿か廃棄ですか」
リチャード神官がちょっと笑って言う。
今日は重症者区画にひとり患者が居るだけで、そちらはお医者様が担当してくれているらしい。
中軽症者の区画にはリリス様がいて、お医者様と共に患者と軽口を叩きあいながら治療していた。
「キャスリーン様、おはようございます」
「おはようございます、リリス様。いかがですか?」
「皆様に良くしていただいて、机に向かうだけでは得られない学びを受けております」
「硬い、硬いよ、リリスちゃん。もっとくだけていいんだよ」
常連のおじ様達が言う。リリス様は真面目だし、いきなりそこまでくだけられないと思うけど。
「リリス様は真面目な方ですから。まだ日も浅いですしそこまでくだけられないと思いますわよ?」
「光の聖女様も硬いんだよなぁ」
おっと、こっちにまで飛び火した。
「そうは仰られましても」
「私達は小さな頃からこの口調ですもの」
「まだ2人共小さいって」
「そうそう。ワシらから見りゃ、まだまだ子供よ」
おじ様、おば様達は何も含まずに、純粋に私達を思って言ってくれているのは分かるんだけど、口調は染み付いちゃってるんだよね。
「仰っている事は分かりますけれど、ご容赦くださいませ」
「ごめんよ。困らせちまったかい?」
「後で叱っておくからね。聖女様とリリス様は気にしないどくれ」
別のおば様が言ってくれた。
お昼休憩になったけど、ララ様が戻ってこない。救民院に来ている時はここで休憩すると聞いていたチェルシー様とブレンダ様も戻ってこない。様子を見に行った神官が、リチャード神官にそっと耳打ちをした。
「ノックス嬢とブレンダ嬢を迎えに行ってきます」
「チェルシー様は?」
「チェルシーさんはノボリッチ伯爵様と、非常に気が合ったようでして、その……」
つまりはそういう事ね。雰囲気は分からないけれど、2人の空間を作っていると。
リチャード神官はララ様とブレンダ様を連れて帰ってきた。最初にあの部屋にいた女性神官もいる。こっちは叱られたらしく、暗い顔で俯いている。
「キャシーちゃん、途中で居なくなっちゃったからノボリッチ伯爵が残念がっていたわよ。その分チェルシーさんと子供服のデザインに熱が入ったみたいだけど」
「あ、フェルナー様、母が服が出来たら着てみてほしいと言っていました」
「試着を私が?」
「それに伴って、採寸をさせてほしいと」
「光の聖女様に相応しい服を作るって、2人して張り切っていたわね」
「採寸は良いのですけれど」
良いんだけどね。ノボリッチ伯爵にもサイズを知られちゃう?それはちょっと嫌だなぁ。ドレスほど詳細な採寸ではないだろうけど。
「チェルシー様は縫製の道に進まれますの?」
お得意だと聞いているし、縫製で活計を立てていた事も知っている。ノボリッチ伯爵の元で得意な事を活かせるならそれに越した事はない。
「母さんはその気は無いみたい、です。私はノボリッチ伯爵領に行くのも良いと思うんですけど」
難しい問題よね。私達が口を出す事でもないし。
「あの幼女趣味のノボリッチ伯爵が、キャシーと真剣に語らっていたと聞いているよ」
間違いではないけれど。
「初対面で子供扱いせずに真剣に話を聞いてくださった方は久しぶりです。ノボリッチ伯爵様は私が転生者だと、ご存じ無いのですわよね?」
「そのはずだよ。その気になれば調べられるだろうけど、目的を記入しなきゃならないから、不審に思われるだろうし」
「私がフェルナー侯爵家の娘だとは知られているでしょうし、それ以上は不審者ですものね」
教会に着くと、金ぴか馬車が来ていた。
「朝早くから、まったく。キャシー目当てだろうね」
「困ります」
教会の裏手からララ様が走ってきた。
「おはようございます、ローレンス様。キャシーちゃん、ロリコン伯爵が待っているわよ」
「ろりこん?」
「幼女趣味って意味ですよ、ローレンス様」
ララ様が答えたけど、ローレンス様の警戒度が上がっただけだった。
「ノボリッチ伯爵様が待っていらっしゃる?」
「正確にはチェルシー様とブレンダ様、キャシーちゃんと私ね。男の人の意見も聞きたいとは言っていたけど」
「何の目的でしょう?」
「用件を聞く前に出てきちゃったのよね」
「チェルシー様とブレンダ様を放ってきちゃったんですか?」
「神官達が居るわよぉ。私だってその位は考えます」
ララ様に案内されたのは、何故か教会の多目的スペース。その会議室だった。
「失礼します。フェルナー侯爵令嬢とフェルナー侯爵令息がいらっしゃいました」
「光の聖女様が!?」
ウキウキしたノボリッチ伯爵の声が聞こえたとたん、ローレンス様の周囲の気温が下がった。涼しくなっていいんだけどね。夏だし。
「ローレンス様、抑えてくださいませ。冷気が漏れております」
「悪い。でもね」
「分かりますわよ。私も躊躇しますし。正直に言うと入りたくありません」
でも、そういうわけにいかないよね。覚悟を決めて室内に入ると、ニコニコのノボリッチ伯爵に隣に誘われた。ご遠慮申し上げましたけど。ローレンス様の視線の圧力に、ノボリッチ伯爵もひきつった笑みで隣は諦めてくれた。
机に広げられていたのは子供服のデザイン画。
「ノボリッチ伯爵様、おはようございます」
「おはようございます、光の聖女様、フェルナー侯爵令息様」
むすっとして挨拶もしないローレンス様に少し笑って、この状況について聞く。
「ノボリッチ伯爵様、これはいったい?」
「我がノボリッチ領は製糸業が盛んでしてな。ただ、それをいまいち活かしきれていない。そこで庶民でも手が届く服でもと思いましてね。大人用も男児用も思い浮かぶのですが、女児用がなかなか。一昨年でしたか。教会で光の聖女様を見たとたんにイメージが湧いたのですよ」
「お待ちください。伯爵様が直々にデザインを?」
「暇なのが私だけだったのですよ」
暇なのがって……。相変わらず私に対してはニコニコの笑顔を崩さないノボリッチ伯爵と、私の隣で『フロストエィル』と化しているローレンス様の対比が酷い事になっています。間に挟まれる私の身にもなってほしい。
「あのぉ、伯爵様、こういった服って、毎年流行って変わりませんか?」
「毎年は変わらないと思うけど?」
ララ様とノボリッチ伯爵が子供服について議論している間に、ローレンス様とそっと部屋を抜け出した。ローレンス様はエドワード様の補佐という仕事があるし、私も奉仕に来ている。こんな事でこんな所で、時間は取られたくないというのが本音だ。
「光の聖女様、ローレンス様、本日は遅うございましたね」
「ノボリッチ伯爵に捕まった」
途中で会ったリチャード神官に無愛想に言い捨てて、ローレンス様がエドワード様の執務室に入っていった。
「どうなさったんですか?」
「私に対するノボリッチ伯爵様の態度に、不機嫌になっちゃって」
「あぁ。3年程前から光の聖女様に会いたいと仰っておられましたね」
「一昨年に教会でって、本当だったんですね」
「その時のイメージ画をお預かりしまして、ローレンス様にお渡ししたのですが」
「届いてませんね。ローレンス様が秘匿したか廃棄したかでしょう」
「秘匿か廃棄ですか」
リチャード神官がちょっと笑って言う。
今日は重症者区画にひとり患者が居るだけで、そちらはお医者様が担当してくれているらしい。
中軽症者の区画にはリリス様がいて、お医者様と共に患者と軽口を叩きあいながら治療していた。
「キャスリーン様、おはようございます」
「おはようございます、リリス様。いかがですか?」
「皆様に良くしていただいて、机に向かうだけでは得られない学びを受けております」
「硬い、硬いよ、リリスちゃん。もっとくだけていいんだよ」
常連のおじ様達が言う。リリス様は真面目だし、いきなりそこまでくだけられないと思うけど。
「リリス様は真面目な方ですから。まだ日も浅いですしそこまでくだけられないと思いますわよ?」
「光の聖女様も硬いんだよなぁ」
おっと、こっちにまで飛び火した。
「そうは仰られましても」
「私達は小さな頃からこの口調ですもの」
「まだ2人共小さいって」
「そうそう。ワシらから見りゃ、まだまだ子供よ」
おじ様、おば様達は何も含まずに、純粋に私達を思って言ってくれているのは分かるんだけど、口調は染み付いちゃってるんだよね。
「仰っている事は分かりますけれど、ご容赦くださいませ」
「ごめんよ。困らせちまったかい?」
「後で叱っておくからね。聖女様とリリス様は気にしないどくれ」
別のおば様が言ってくれた。
お昼休憩になったけど、ララ様が戻ってこない。救民院に来ている時はここで休憩すると聞いていたチェルシー様とブレンダ様も戻ってこない。様子を見に行った神官が、リチャード神官にそっと耳打ちをした。
「ノックス嬢とブレンダ嬢を迎えに行ってきます」
「チェルシー様は?」
「チェルシーさんはノボリッチ伯爵様と、非常に気が合ったようでして、その……」
つまりはそういう事ね。雰囲気は分からないけれど、2人の空間を作っていると。
リチャード神官はララ様とブレンダ様を連れて帰ってきた。最初にあの部屋にいた女性神官もいる。こっちは叱られたらしく、暗い顔で俯いている。
「キャシーちゃん、途中で居なくなっちゃったからノボリッチ伯爵が残念がっていたわよ。その分チェルシーさんと子供服のデザインに熱が入ったみたいだけど」
「あ、フェルナー様、母が服が出来たら着てみてほしいと言っていました」
「試着を私が?」
「それに伴って、採寸をさせてほしいと」
「光の聖女様に相応しい服を作るって、2人して張り切っていたわね」
「採寸は良いのですけれど」
良いんだけどね。ノボリッチ伯爵にもサイズを知られちゃう?それはちょっと嫌だなぁ。ドレスほど詳細な採寸ではないだろうけど。
「チェルシー様は縫製の道に進まれますの?」
お得意だと聞いているし、縫製で活計を立てていた事も知っている。ノボリッチ伯爵の元で得意な事を活かせるならそれに越した事はない。
「母さんはその気は無いみたい、です。私はノボリッチ伯爵領に行くのも良いと思うんですけど」
難しい問題よね。私達が口を出す事でもないし。
187
お気に入りに追加
470
あなたにおすすめの小説
来世はあなたと結ばれませんように【再掲載】
倉世モナカ
恋愛
病弱だった私のために毎日昼夜問わず看病してくれた夫が過労により先に他界。私のせいで死んでしまった夫。来世は私なんかよりもっと素敵な女性と結ばれてほしい。それから私も後を追うようにこの世を去った。
時は来世に代わり、私は城に仕えるメイド、夫はそこに住んでいる王子へと転生していた。前世の記憶を持っている私は、夫だった王子と距離をとっていたが、あれよあれという間に彼が私に近づいてくる。それでも私はあなたとは結ばれませんから!
再投稿です。ご迷惑おかけします。
この作品は、カクヨム、小説家になろうにも掲載中。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
婚約破棄が私を笑顔にした
夜月翠雨
恋愛
「カトリーヌ・シャロン! 本日をもって婚約を破棄する!」
学園の教室で婚約者であるフランシスの滑稽な姿にカトリーヌは笑いをこらえるので必死だった。
そこに聖女であるアメリアがやってくる。
フランシスの瞳は彼女に釘付けだった。
彼女と出会ったことでカトリーヌの運命は大きく変わってしまう。
短編を小分けにして投稿しています。よろしくお願いします。
【完結】仕事を放棄した結果、私は幸せになれました。
キーノ
恋愛
わたくしは乙女ゲームの悪役令嬢みたいですわ。悪役令嬢に転生したと言った方がラノベあるある的に良いでしょうか。
ですが、ゲーム内でヒロイン達が語られる用な悪事を働いたことなどありません。王子に嫉妬? そのような無駄な事に時間をかまけている時間はわたくしにはありませんでしたのに。
だってわたくし、週4回は王太子妃教育に王妃教育、週3回で王妃様とのお茶会。お茶会や教育が終わったら王太子妃の公務、王子殿下がサボっているお陰で回ってくる公務に、王子の管轄する領の嘆願書の整頓やら収益やら税の計算やらで、わたくし、ちっとも自由時間がありませんでしたのよ。
こんなに忙しい私が、最後は冤罪にて処刑ですって? 学園にすら通えて無いのに、すべてのルートで私は処刑されてしまうと解った今、わたくしは全ての仕事を放棄して、冤罪で処刑されるその時まで、押しと穏やかに過ごしますわ。
※さくっと読める悪役令嬢モノです。
2月14~15日に全話、投稿完了。
感想、誤字、脱字など受け付けます。
沢山のエールにお気に入り登録、ありがとうございます。現在執筆中の新作の励みになります。初期作品のほうも見てもらえて感無量です!
恋愛23位にまで上げて頂き、感謝いたします。
許してもらえるだなんて本気で思っているのですか?
風見ゆうみ
恋愛
ネイロス伯爵家の次女であるわたしは、幼い頃から変わった子だと言われ続け、家族だけじゃなく、周りの貴族から馬鹿にされ続けてきた。
そんなわたしを公爵である伯父はとても可愛がってくれていた。
ある日、伯父がお医者様から余命を宣告される。
それを聞いたわたしの家族は、子供のいない伯父の財産が父に入ると考えて豪遊し始める。
わたしの婚約者も伯父の遺産を当てにして、姉に乗り換え、姉は姉で伯父が選んでくれた自分の婚約者をわたしに押し付けてきた。
伯父が亡くなったあと、遺言書が公開され、そこには「遺留分以外の財産全てをリウ・ネイロスに、家督はリウ・ネイロスの婚約者に譲る」と書かれていた。
そのことを知った家族たちはわたしのご機嫌伺いを始める。
え……、許してもらえるだなんて本気で思ってるんですか?
※独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
お馬鹿な聖女に「だから?」と言ってみた
リオール
恋愛
だから?
それは最強の言葉
~~~~~~~~~
※全6話。短いです
※ダークです!ダークな終わりしてます!
筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。
スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。
※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;
【 完結 】「婚約破棄」されましたので、恥ずかしいから帰っても良いですか?
しずもり
恋愛
ミレーヌはガルド国のシルフィード公爵令嬢で、この国の第一王子アルフリートの婚約者だ。いや、もう元婚約者なのかも知れない。
王立学園の卒業パーティーが始まる寸前で『婚約破棄』を宣言されてしまったからだ。アルフリートの隣にはピンクの髪の美少女を寄り添わせて、宣言されたその言葉にミレーヌが悲しむ事は無かった。それよりも彼女の心を占めていた感情はー。
恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい!!
ミレーヌは恥ずかしかった。今すぐにでも気を失いたかった。
この国で、学園で、知っていなければならない、知っている筈のアレを、第一王子たちはいつ気付くのか。
孤軍奮闘のミレーヌと愉快な王子とお馬鹿さんたちのちょっと変わった断罪劇です。
なんちゃって異世界のお話です。
時代考証など皆無の緩い設定で、殆どを現代風の口調、言葉で書いています。
HOT2位 &人気ランキング 3位になりました。(2/24)
数ある作品の中で興味を持って下さりありがとうございました。
*国の名前をオレーヌからガルドに変更しました。
え?わたくしは通りすがりの元病弱令嬢ですので修羅場に巻き込まないでくたさい。
ネコフク
恋愛
わたくしリィナ=ユグノアは小さな頃から病弱でしたが今は健康になり学園に通えるほどになりました。しかし殆ど屋敷で過ごしていたわたくしには学園は迷路のような場所。入学して半年、未だに迷子になってしまいます。今日も侍従のハルにニヤニヤされながら遠回り(迷子)して出た場所では何やら不穏な集団が・・・
強制的に修羅場に巻き込まれたリィナがちょっとだけざまぁするお話です。そして修羅場とは関係ないトコで婚約者に溺愛されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる