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捨てられて拾われて
侯爵家の一員
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結局、侯爵家の養女となる事を了承し、侯爵家での生活が本格的にスタートした。私が生まれた家、セジャン家は大々的に私を捜索しているらしい。
「今さらですか?」
「本当よねぇ。はい、次はこっちよ、キャシーちゃん」
養女になるに当たって、私の名前はキャプシーヌからキャスリーンになった。セジャン家の事を調べた侯爵様が、名を変えた方が良いと言われた為だ。何があったかは分からないし、どんな調査結果だったかは教えてもらってない。
フェルナー侯爵様は宰相閣下だったらしく、私との養子縁組を早々に整えてしまった。用意してあったらしいし、私の了承が得られれば受理されるように根回し済みだったらしい。私の出自は、領地の災害で親を亡くした子供となったようだ。出会った場所がフェルナー侯爵領の教会だったし、あの時侯爵様は災害の視察帰りだったらしいから、あながち間違ってはいない。
「お義母様、まだ着るんですか?」
「そうよぉ。キャシーちゃんたら、なんでも似合うんだもの。あ、フラン、そちらのお洋服も取ってちょうだい」
「奥様、いい加減になさいませんと、キャスリーンお嬢様がお疲れになってしまわれますよ」
「もう1着だけ。良いでしょ?」
キラキラの笑顔で言われてしまったら頷くしかない。実際に疲れてはいたけれど、私を快く受け入れてくれた方だしと頑張ってしまった。
「キャシーちゃんは柔らかい色が似合うわね。髪の毛もフワフワだし、お砂糖菓子みたいね」
ちなみに着替えさせられているドレスは、侯爵家お抱えのデザイナーの手によるもので、養女になると決めた次の日には用意されていた。
「お疲れさまでした」
怒濤のお着替えタイムが終わって、まったりとお茶の時間になる。お茶の時間が終われば私はお昼寝タイムだ。精神年齢は大人だけど、肉体年齢はまだ3歳。私は平均より小さいらしく、1日5食、食べさせられている。朝、おやつ、昼、おやつ、夜の食事だ。食事量も少なかったらしく、侯爵家の料理長が張り切って作ってくれている。
お義兄様のローレンス様とランベルト様は11歳と8歳で、冬期休暇が終わったら貴族学院に戻る為、今頃家庭教師に師事しているはずだ。
「キャシーちゃん、言葉使いや行動を3歳児らしくしなくちゃね」
「言葉使いはともかく、行動も3歳児らしくないですか?」
お茶を飲みながらお義母様が言った。
「好奇心に負けて、って事がないでしょ?落ち着きすぎている気がするのよ」
「貴族の子供同士の交流とか、あるんでしょうか?」
「キャシーちゃんにはまだ早いけどね。だいたい5歳頃から始まるわ」
「5歳ですか」
「貴族としてのお勉強も5歳位からね」
「早く勉強したいです」
「うふふ。今、旦那様が選定中よ。でも、もう少し私の子供でいてちょうだい」
「お義母様……」
「それにね、王都も良い所だけど、侯爵領も良いのよ。キャシーちゃんを連れていける頃にはお掃除も済んでいるでしょうし」
「お掃除」
って、不要な人の排除とかでも使われるわよね?もしかして……。
「さぁ、キャシーちゃんはお昼寝の時間ね」
「はい」
私付きの侍女、フランに連れられて部屋に戻る。フランは私がここに来た時にずっと看病してくれていたあの女の人だ。
「フラン、私、ここに来てから何もしてない気がする」
「当然ですわ。お嬢様はまだ3歳ですのよ?」
夜着に着替えて、ベッドに潜り込む。
「私がここに来た時の事教えて?」
「そうですわねぇ」
フランが考えながら話してくれたところによると、侯爵様は帰宅予定より遅れて着いたらしい。予定より3日遅れたそうだ。帰ってきた時、毛布にくるまれた私を抱きかかえていて、連絡を受けたフラン達が用意した部屋に私を寝かせて、すぐに登城したらしい。
「お嬢様は眠り続けていて、奥様は何度も様子を見に来ていたんですよ。お医者様は旦那様が手配していかれましたけど、お嬢様をお連れになった経緯が分からなくて、やきもきしてしまいました」
「私、よく分かってないんだけど、侯爵領って遠いの?」
「馬車ですと半日程でしょうか。もう少し大きくなられましたら、教えていただけますよ」
貴族教育って事だよね。
お昼寝から目覚めると、すぐにおやつが用意された。今日はカナッペ。野菜やハム、チーズなんかが乗っていて、マヨネーズが使ってある。以前に転生者でも居たんだろうか?マヨネーズって転生者物の定番よね?
カナッペとミルクでおやつを済ませて、子供部屋で遊ぶ。今はまだ寒いから外には出ない。もう少し暖かくなったら中庭で遊びましょうとフランが言ってくれた。
貴族の家で私位の女の子が部屋の中で遊ぶというと、たいていはお人形遊びらしい。だけど、私はフランに幼児向けの本を読んでもらうのを楽しみにしている。本は貴重品だから、幼児向けとはいえ長く使えるようにしっかりした作りになっている。
内容は王家讃歌。初代王は小さい頃から神の子と呼ばれていたとか、現在の王家は神の血を引いてるとか。前世の意識が無かったら信じちゃうんだろうか?
見せてもらいながらの読み聞かせだから、文字の勉強にもなる。文字習得って、「話す」「読む」「書く」を同時進行で行うのが良いらしいんだけど、「話す」「読む」はともかく、「書く」はまだ許可が出ていない。「話す」のはなんとかなっているけど、「読む」はまだまだで、覚えている最中だ。
「フラン、ちょっと聞きたいんだけど」
「はい、お嬢様」
「さっきのカナッペって、マヨネーズが使ってあったよね?」
「はい。お嬢様と同じ『テンセイシャ』が広めたそうです。現在判明しているだけで17人、『テンセイシャ』がいるそうです。過去には画期的な技術提供をした者も居れば、犯罪まがいの事をした『テンセイシャ』も居ますね」
「犯罪まがい?」
「国家転覆を目論んだり、王家を侮辱したりですわ」
「それって転生者でなくても駄目よね。ん?判明しているだけで17人?判明していない転生者も居るって事?」
「居ますでしょうね」
「私も転生者なんだよね?」
「そうなりますわね。お嬢様が18人目ですね」
「私が18人目なんだ。気味悪くない?」
「未知の知識を持っているだけでございましょう?お嬢様はお嬢様ですよ」
だけって、それを気味悪がる人が多いんだけどな。でもそっか。今までに17人確認されているんだ。
「キャシー、遊ぼう」
元気一杯入ってきたのは、ランベルト様。その後ろで申し訳なさそうなローレンス様が立っていた。
「ランベルト様、部屋に入る際はノックをせねばなりません。分かっておられますわね?」
「分かってるよ。キャシー、何して遊ぶ?」
遊ぶといっても室内だから、たいした事は出来ない。せいぜいが積み木遊び位だ。ただ、私も並の3歳児じゃないので、ローレンスお義兄様がお得意なカードゲームも付き合える。カードが持てないからランベルトお義兄様に手伝ってもらうんだけど。
「知育玩具は無いのね」
「チイクガング?」
「例えば表に単語、裏に絵が書いてあって、単語習得と文字習得が同時に出来るとか」
「膨大な数が要るんじゃない?」
「基本的な物だけで良いの。スプーンとかフォークとか、野菜の名前とか」
「なるほどね」
この子供部屋には、転生物の定番、リバーシもある。リバーシは私がボロ勝ちしてから、誰も手を出さない。代わりにと始まったのがポーカー。こっちは私が毎回コテンパンにやられている。ポーカーなんてした事がなかったから、最初はルールを覚える事から始めた。
ランベルトお義兄様が得意なのは、剣術。ポーカーは苦手だけど、私に毎回付き合ってくれる。私がこの屋敷で最初に目覚めた時に、「妹にする」と言ったのがランベルトお義兄様だ。
「今さらですか?」
「本当よねぇ。はい、次はこっちよ、キャシーちゃん」
養女になるに当たって、私の名前はキャプシーヌからキャスリーンになった。セジャン家の事を調べた侯爵様が、名を変えた方が良いと言われた為だ。何があったかは分からないし、どんな調査結果だったかは教えてもらってない。
フェルナー侯爵様は宰相閣下だったらしく、私との養子縁組を早々に整えてしまった。用意してあったらしいし、私の了承が得られれば受理されるように根回し済みだったらしい。私の出自は、領地の災害で親を亡くした子供となったようだ。出会った場所がフェルナー侯爵領の教会だったし、あの時侯爵様は災害の視察帰りだったらしいから、あながち間違ってはいない。
「お義母様、まだ着るんですか?」
「そうよぉ。キャシーちゃんたら、なんでも似合うんだもの。あ、フラン、そちらのお洋服も取ってちょうだい」
「奥様、いい加減になさいませんと、キャスリーンお嬢様がお疲れになってしまわれますよ」
「もう1着だけ。良いでしょ?」
キラキラの笑顔で言われてしまったら頷くしかない。実際に疲れてはいたけれど、私を快く受け入れてくれた方だしと頑張ってしまった。
「キャシーちゃんは柔らかい色が似合うわね。髪の毛もフワフワだし、お砂糖菓子みたいね」
ちなみに着替えさせられているドレスは、侯爵家お抱えのデザイナーの手によるもので、養女になると決めた次の日には用意されていた。
「お疲れさまでした」
怒濤のお着替えタイムが終わって、まったりとお茶の時間になる。お茶の時間が終われば私はお昼寝タイムだ。精神年齢は大人だけど、肉体年齢はまだ3歳。私は平均より小さいらしく、1日5食、食べさせられている。朝、おやつ、昼、おやつ、夜の食事だ。食事量も少なかったらしく、侯爵家の料理長が張り切って作ってくれている。
お義兄様のローレンス様とランベルト様は11歳と8歳で、冬期休暇が終わったら貴族学院に戻る為、今頃家庭教師に師事しているはずだ。
「キャシーちゃん、言葉使いや行動を3歳児らしくしなくちゃね」
「言葉使いはともかく、行動も3歳児らしくないですか?」
お茶を飲みながらお義母様が言った。
「好奇心に負けて、って事がないでしょ?落ち着きすぎている気がするのよ」
「貴族の子供同士の交流とか、あるんでしょうか?」
「キャシーちゃんにはまだ早いけどね。だいたい5歳頃から始まるわ」
「5歳ですか」
「貴族としてのお勉強も5歳位からね」
「早く勉強したいです」
「うふふ。今、旦那様が選定中よ。でも、もう少し私の子供でいてちょうだい」
「お義母様……」
「それにね、王都も良い所だけど、侯爵領も良いのよ。キャシーちゃんを連れていける頃にはお掃除も済んでいるでしょうし」
「お掃除」
って、不要な人の排除とかでも使われるわよね?もしかして……。
「さぁ、キャシーちゃんはお昼寝の時間ね」
「はい」
私付きの侍女、フランに連れられて部屋に戻る。フランは私がここに来た時にずっと看病してくれていたあの女の人だ。
「フラン、私、ここに来てから何もしてない気がする」
「当然ですわ。お嬢様はまだ3歳ですのよ?」
夜着に着替えて、ベッドに潜り込む。
「私がここに来た時の事教えて?」
「そうですわねぇ」
フランが考えながら話してくれたところによると、侯爵様は帰宅予定より遅れて着いたらしい。予定より3日遅れたそうだ。帰ってきた時、毛布にくるまれた私を抱きかかえていて、連絡を受けたフラン達が用意した部屋に私を寝かせて、すぐに登城したらしい。
「お嬢様は眠り続けていて、奥様は何度も様子を見に来ていたんですよ。お医者様は旦那様が手配していかれましたけど、お嬢様をお連れになった経緯が分からなくて、やきもきしてしまいました」
「私、よく分かってないんだけど、侯爵領って遠いの?」
「馬車ですと半日程でしょうか。もう少し大きくなられましたら、教えていただけますよ」
貴族教育って事だよね。
お昼寝から目覚めると、すぐにおやつが用意された。今日はカナッペ。野菜やハム、チーズなんかが乗っていて、マヨネーズが使ってある。以前に転生者でも居たんだろうか?マヨネーズって転生者物の定番よね?
カナッペとミルクでおやつを済ませて、子供部屋で遊ぶ。今はまだ寒いから外には出ない。もう少し暖かくなったら中庭で遊びましょうとフランが言ってくれた。
貴族の家で私位の女の子が部屋の中で遊ぶというと、たいていはお人形遊びらしい。だけど、私はフランに幼児向けの本を読んでもらうのを楽しみにしている。本は貴重品だから、幼児向けとはいえ長く使えるようにしっかりした作りになっている。
内容は王家讃歌。初代王は小さい頃から神の子と呼ばれていたとか、現在の王家は神の血を引いてるとか。前世の意識が無かったら信じちゃうんだろうか?
見せてもらいながらの読み聞かせだから、文字の勉強にもなる。文字習得って、「話す」「読む」「書く」を同時進行で行うのが良いらしいんだけど、「話す」「読む」はともかく、「書く」はまだ許可が出ていない。「話す」のはなんとかなっているけど、「読む」はまだまだで、覚えている最中だ。
「フラン、ちょっと聞きたいんだけど」
「はい、お嬢様」
「さっきのカナッペって、マヨネーズが使ってあったよね?」
「はい。お嬢様と同じ『テンセイシャ』が広めたそうです。現在判明しているだけで17人、『テンセイシャ』がいるそうです。過去には画期的な技術提供をした者も居れば、犯罪まがいの事をした『テンセイシャ』も居ますね」
「犯罪まがい?」
「国家転覆を目論んだり、王家を侮辱したりですわ」
「それって転生者でなくても駄目よね。ん?判明しているだけで17人?判明していない転生者も居るって事?」
「居ますでしょうね」
「私も転生者なんだよね?」
「そうなりますわね。お嬢様が18人目ですね」
「私が18人目なんだ。気味悪くない?」
「未知の知識を持っているだけでございましょう?お嬢様はお嬢様ですよ」
だけって、それを気味悪がる人が多いんだけどな。でもそっか。今までに17人確認されているんだ。
「キャシー、遊ぼう」
元気一杯入ってきたのは、ランベルト様。その後ろで申し訳なさそうなローレンス様が立っていた。
「ランベルト様、部屋に入る際はノックをせねばなりません。分かっておられますわね?」
「分かってるよ。キャシー、何して遊ぶ?」
遊ぶといっても室内だから、たいした事は出来ない。せいぜいが積み木遊び位だ。ただ、私も並の3歳児じゃないので、ローレンスお義兄様がお得意なカードゲームも付き合える。カードが持てないからランベルトお義兄様に手伝ってもらうんだけど。
「知育玩具は無いのね」
「チイクガング?」
「例えば表に単語、裏に絵が書いてあって、単語習得と文字習得が同時に出来るとか」
「膨大な数が要るんじゃない?」
「基本的な物だけで良いの。スプーンとかフォークとか、野菜の名前とか」
「なるほどね」
この子供部屋には、転生物の定番、リバーシもある。リバーシは私がボロ勝ちしてから、誰も手を出さない。代わりにと始まったのがポーカー。こっちは私が毎回コテンパンにやられている。ポーカーなんてした事がなかったから、最初はルールを覚える事から始めた。
ランベルトお義兄様が得意なのは、剣術。ポーカーは苦手だけど、私に毎回付き合ってくれる。私がこの屋敷で最初に目覚めた時に、「妹にする」と言ったのがランベルトお義兄様だ。
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