無敵少女の意のままに

CHABO

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Eroica

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【previously on 無敵少女の意のままに】
旅に同行したいと言い出したエラ。
テストとして強敵討伐を命じられる...こっちの意見はガン無視のようだw

「確認だ。軟体族はあの半透明の体の中心にあるコア心臓を潰せばいいんだよな!!」
「えぇ。低レベルで小さい軟体族なら切ったり潰したり魔法で消し飛ばせばいいから楽勝なんだけど...あいつはそうはいかなさそうね」
見るからに分厚いジェル状の体皮だ。

「しかも何を取り込んできたかで弱点や攻撃も変わるからな。とりあえず全攻撃試していくぞ...」
強靭を付与されているわたしが率先して攻撃を仕掛ける。
「まずは刺突から、ペネトレイトッ!!」
貫通能力の高いわたしの得意技を放つ。
すると、分厚い体皮に一瞬めりこんだが、弾き返された。
「刺突はダメだ!!一旦引く...」
わたしが引き返そうとした瞬間、奴の体から腕が伸びてきた。
「うわっ!!」
とっさにかがんで回避したが真後ろにいたエメリーが腕に掴まれる。
「わわわ、姉ちゃん、動けない!!」
「何だと!!マニピュレート操作術系の攻撃か!?」
わたしは左手の剣でエメリーを掴んでいる腕を切り裂く。
「おおっ、動けるようになった」
どうやら斬撃は有効みたいだな。
「エメリー、お前のトレースワンドでぶっ叩いてみてくれ!!」
オムニヴォラスライムはエメリーにもう一度腕を伸ばしてくる。
「てりゃ~~!!」
エメリーの殴打で腕は粉々に飛び散る、どうやら殴打も有効みたいだ。
「よし、行くぞエメリー、2人で攻撃だ!!」
「よっしゃ!!」
わたしとエメリーは何本もの腕を破壊しつつ奴に近づいていく。

しかし、敵はどんどん腕の数を増やしていく。
「くそっ、しまった!!」
「あわわ~~!!」
わたしとエメリーは遂に掴まる。
「くっ、マァナ!!攻撃してくれ!!」
「オッケー、シャム・ゴッド!!」
マァナの新技、対個体向けの電撃弾。
その弾は奴にクリーンヒットした、が...
電撃がわたしとエメリーに伝う、強靭でわたし達は無傷だが電撃も通用しないようだ。
「ごめ~ん2人とも、大丈夫??」
強靭なかったら黒焦げだったかもな...。
「この~~!!」
マァナは持っていた短刀でわたしとエメリーを腕から引きはがす。
「ふぅ、助かった...」
「強いな~、このぶよぶよ」
「ふぁいと~~!!」
そこの浮きながらあぐらかいてお菓子食べてる妖精さん、手伝ってもらえませんかねw

「お前も参加しろよ!!」
「えぇ~~嫌よ~、あいつ強いんだもん~」
「お前の能力を見せろ。でなきゃ旅の仲間に加えんぞ。リーダーであるわたしを納得させてみろ」
ソフィーちゃんうまい!!
「ちぇっ、分かったわよ。見てらっしゃい!!エラの最強の攻撃を特別に使ってあげるわ!!」
魔力を練り込んだエラの手が輝きを放つ。
「死になさい醜いクソスライム!!『アクアスラッシュ!!』」
手刀を振り下ろすと物凄い音と共に水の真空破が敵に飛んでいく。

「おおぉ!!」
ヒットしたその真空破は2cmほどの切り目を敵につけたw
「よしっ!!」
「よしっ!!じゃねぇ~~~ww」
「これほど見た目と威力が合致しない能力、初めて見たわ、ちょっと感動してる、わたし...」
その感受性イカれてますよマァナさんww
「くっそ~~、どうすれば...」
敵は怒ったのか何十本もの腕をわたし達に放ち、全員があっという間に捕まる。
「くそっ、ヤバいぞ!!」
「これ、固いゴムみたい、全く動けないわ~~!!」
「姉ちゃんどうすんだ~~うちも動けないぞ~」
「ちょっと何でエラまで捕まんなきゃいけないのよぉ~~!!」
アンちゃんはまだ寝てる、全員捕縛された...。
これじゃ全滅だ、かくなる上はメリアに頼んで...。
「おらぁぁ~~~!!!」
どこからか声がして、大きな岩が敵にヒットする。
腕が破壊され、わたし達の捕縛が解ける。
「助かった、誰だ!?」
横から現れたのは妖精族のゴリマッチョの皆さんだったw

「てめぇ~、エラに何しやがるっ!!」
「エラに手を出したらタダじゃ済まんぞ!!」
「口は悪いが俺達のかわいい妹みたいなもんだ、二度と触れるんじゃねぇ!!」
腰は引けてるがゴリマッチョの皆さんは勇敢に敵に向かっていく。
しかし、やはりあっという間に捕まってしまった。
「くそぉぉ~~!!エラ~逃げろ~~!!」
捕まってなお、エラの心配をしている、大した漢気だ。
「何よあんただぢぃ!!ギモイんだよぉ~、うえぇぇ~~ん!!」
エラは感動して大泣きしている。
「はっ!!言葉と感情が噛み合ってないぞエラ、いい仲間じゃないか!!行くぞエメリー、真後ろにピッタリ付いてこい!!」
「オッケー姉ちゃん!!」
わたしとエメリーは縦にピッタリくっついて腕を斬り払いながら突進していく。
当然、本体に辿り着く前にわたしは奴の腕に捕まる、が、その影からエメリーが本体に到達した。
「てぇぇぇ~~い!!」
エメリーの殴打は奴の体の半分を吹き飛ばし、コアを露出させた。
突然の高火力に驚いたのか、奴は動きが止まる。
「エメリー、今度はわたしを掴んでる腕を破壊してくれっ!!」
「ほいきたっ!!」
腕がエメリーによって破壊され、自由になったわたしは奴に突撃する。
「ありったけのMPで切り刻んでやる!!『ドライブゥ~~!!』」
わたしは人差し指の能力、ドライブでコアを何度も何度も斬りつける。

敵は軟体を維持できず、そのまま溶けて消えていった。
「はぁ、はぁ、もう...MP空っぽだ!!」
わたしはその場で倒れ込む。
「やったわソフィーちゃ~~ん!!」
「すげぇぞ姉ちゃん、強くなったなぁ~~!!」
「お、おぉ、あの姉ちゃん、倒しちまった、すげぇな...」
「あぁ、それよりエラだ、大丈夫か?怪我はないか??」
エラはまだ泣いている。
「ないわよ、怪我なんか、グスン...あ、ありがとう...」
何だ、ちゃんとお礼言える子じゃないか。
「エラがあなた達に付いていくそうじゃないか、俺たちの妹、よろしく頼むよ」
「あぁ、しっかり成長させて無事に帰ってくるよ」
すごく良い奴らなのは分かったが、上半身裸のゴリマッチョ妖精に未だ目が慣れないw
「終わったんですのね??」
アンちゃんだ。
「あれ?自分で出られたのか?」
「いえ、少しずつ水が減っていって勝手に消えましたわ」
「やっぱりな、族長は最悪、アンちゃんの参戦を認めたんだろうな」
「えっ?そうなの??」
「あぁ、娘の命が危ないのにわざわざハンデ戦をさせる理由がないからな。それに、本当にアンちゃんを参加させたくないなら最初から集落で待たせればいい話だ」
「なるほど~、言われてみればそうかもしれないわね~」
「この周辺のミラーリング魔法陣できっと一部始終も監視してただろうな...」
あの食えない族長のことだ、きっともっと深い理由も...
「あっ、お母さんそこまで考えてないから。完全に買いかぶり」

「...。」

場に冷たい風が吹くw

もういいじゃんそういう事にしておけばさぁ~~ww
最後の最後で強靭でも防げない大ダメージを負ったソフィーだったw
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