無敵少女の意のままに

CHABO

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Rage

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【previously on 無敵少女の意のままに】
洞穴で出会った無形族に大苦戦。
エメリーはメリアと交代しアンに自己紹介をする流れに。

エメリーがメリアに交代する。
「自己紹介...の前に」
メリアがジェオス(以下略)を睨みつける。
「うがっ!!な、何だ!?全く...動け、ん...」
「ふぅ、視線を外せませんのでこのまま自己紹介を。初めましてアンさん、エメリーの副人格、メリアと申します」
「あぁ、あなたがメリアさんですね、お会い出来て光栄ですわ」
「エメリーはあなたをかなり信頼していますね。嫌われるかもしれない能力まであっさり見せるとは...また良いお友達が増えて僕も嬉しいですよ」
うっ、お姉さんちょっとジェラシー...。
「ではお話の前にあれを何とかしたいのですが、無形族は僕では退散させるくらいしか出来ません。何かアイディアをお願いします」
「いいわ、そのまま縛ってて。意識がハッキリしてるのに勝手に話したり操られてかなり怒り心頭よ、わたし」
「わたしもですわ。羽をバカにされたの、忘れてませんことよ!!」
「ひ、ひぃぃぃ、待て!待ってくれ~~!!」
「問答無用!!みんな、下がってて!!」

『ビバインド・ジ・アーク!!』

えぇぇぇ~~、こんな狭い洞穴であんな大技かます気か~~!!
洞穴の天井がみるみる厚い雲に覆われ、無数の雷撃が敵に降り注ぐ。

「ぐぎゃあぁぁぁぁぁ~~!!!」

なるべく狭い範囲に高密度の雷撃を放ってくれた、流石にマァナと言えど考えてくれた模様w
煙が晴れて見えた敵の姿は1/10以下のサイズになっていた。
「はぁ、はぁ、アンちゃん、仕上げ頼むわよ!!」
「よくぞ少し残してくださいましたわ!!食らうがいいですわ~~、ア~~ン・パンチィ!!」
その名前、何かダメな気がする奴~~ww

「ごぶぇあ~~!!」

強烈な衝撃破を伴った殴打。
敵は跡形もなく消し飛んだ。
「た、倒したのか!?物理攻撃はほとんど効かないはずじゃ...」
ですわ。本気で殴りましたから倒しきれましたわね」
「はっはっは、アンさんのパンチはおそらく神話級のモンスターも半殺しに出来る威力のようですね。奴にいくら物理攻撃耐性があっても限度を超えてます」
この2人を...怒らしてはいけない。
心に刻んでおこうw
「でも、あいつはおそらく誰かの差し金ね」
「えぇ、お姉さまがカギを開けた瞬間、あなたに取り憑いてたモンスターが『お疲れ様』と言いましたからね」
鍵を開けるのを待ってた奴がいるってことか...。
「何!?連戦はキツイぞ、もうMPが残ってない...」
「わたしもよ...元のサイズに戻るのに半日以上かかりそうだわ」
「わたしもです。元々MP少ないので...」
「やれやれ...そういうことなら僕はエメリーの安全第一なので可及的速やかに戻りますよ、大丈夫ですか??」
「そうだな、メリアは戻ってくれ、エメリーとわたしで何とかするしかないからな」
「大丈夫、皆さんなら何とかなります。戦いはいつも連携と信頼が突破口です。では頑張って下さいね『チェンジ!!』」
連携と信頼か...確かに個々の能力を最大限活かせているとは言い難いな...。
「とにかくサッサと宝蔵を物色して帰ろう」
「いえ、ここは撤退を優先しましょう。転移魔法をここにセットしておきますわ。MPが回復次第また転移魔法で訪れれば良いのではないでしょうか?」
「ナイスアイディアだアンちゃん。よし、一旦洞穴を出よう」
わたし達は急いで洞穴を脱出した。

入口を守護している兵士に事情を伝える。
「なるほど、分かりました。相当なモンスターがここに来る可能性がある、というわけですね」
「あぁ、わたし達はひと晩休んだらまた宝蔵に向かうので、見張りを強化して頂きたい」
「了解しました、念のため城に援軍要請も出しておきます」
わたし達は山の温泉付き宿を紹介された、わ~い温泉だ~w

「ソフィーさんご一行ですね、話は伺っております。どうぞおくつろぎ下さい」
わたし達は部屋に荷物を置き、早速温泉に向かった。
「ソフィーちゃん嬉しそうね、温泉好きなの?」
「あぁ、ティップの町には殆どないからな。ちょっと楽しみだ」
「アンの羽、濡れてもいいのか?」
「この羽は超撥水性ですの、水は全て弾きますわ」
衣服を脱ぎ、温泉の扉を開ける...。
「あっ...」
「あっ!!」
複数のモンスターが温泉に入っていたが、転移魔法で逃げて行った。
「あいつら、転移魔法をここにセットして無銭入浴してやがりましたわね~、おじいさまに言いつけてやりましょう」
「まぁまぁアンちゃん。温泉はそれくらい魅力的ってことだよ」
「ソフィーちゃん、温泉を前に上機嫌ね。普段なら切りかかってるくらいなのにw」
というわけで入湯。
はぁ~~~、生き返る~~!!
「姉ちゃんの顔が、溶けてる!!」
「ふふふ、ゆっくりさせてあげましょう。この大陸にきてからここまで緊張の連続だったから」
「まだ完全な脅威が去ったわけではないのですが…でもこれは、たまんないですわねぇ」
全員暫く無言で温泉を楽しんだ。
エメリーはすぐ飽きて泳いでいた、温泉で泳ぐんじゃないっ!!w

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