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Faked crying
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【前回までのあらすじ】
クエスト報酬でとんでもない額をゲットし、当面お金の心配はなくなったマチルダ達。
いよいよアトランティック大陸に向かう。
徒歩でモンスターを倒しつつ、無事ウルズに到着した4人。
マチルダ「よし、何とかレベルも1上がったわ。私はまだアビリティ値には振れないけどななの力35って本当に強力なのね」
アスタロト「この世界屈指よ。まぁその他アビリティ値が圧倒的に育ってないから格下にも負けちゃうだろうけどね」
グディオン「でも大抵の敵なら1発殴れば倒せるよね。多分ライフセービングしても致命傷くらいには...」
ななこ「その1発当てるのが大変なのよねぇ~。。あっ、船着き場見えてきたよ」
ティップ行きの船に乗り、一行はアトランティック大陸に旅立った。
それから約2日後、ティップの町では。。
ソフィー「というわけで冒険者が既にどこかで台頭し始めているかもしれないんだ。捜索の強化を頼みたい」
サクちゃん「了解したわ。各地の検問内容をより複雑化しましょう」
ピース「お母様、検問内容をいたずらに厳しくすると、一般人からの疑念が高まります。変更内容は慎重にすべきです」
ラヴィ「あぁ、ピースの言う通りだな。冒険者が脅威だと知れ渡ると普段の生活に少しでも支障が出るかもしれない」
サクちゃん「うぅ、あなた達...。こんなにも配慮と慈愛に満ちあふれて...。本当に自慢の娘達だわ...うぅ」
ソフィー(いっつも泣いてんな、このおばはんw)
サクちゃんは猛烈な親バカママだったw
ソフィー「ま、まぁお前たちの事は信頼してるから詳細は任せるよ。っと、おや??」
ティップに到着したマチルダ達がハチ合わせた。
マチルダ(あれは、魔王の側にいたソフィーとかいう...くそっ、出来ればスルーしたい相手だわ)
ソフィー「お前はあの時の悪魔、アスタロトとかいったか? 体調はどうだ??」
アスタロト「えぇ平気よ、ありがとう。今はこの子達のお守りをしてるわ、ちょっと急ぐからまたいつかゆっくりお話しましょう」
ななこ(ナイスアスタロトさん。今のは自然だわ)
マチルダ達はティップの町から出ようとしたが...
サクちゃん「んっ?? 待って、そこのショートカットのお嬢さん」
ななこ「!! わ、私??」
ソフィー「どうしたんだ??」
サクちゃん「どういうこと?? あなた、力のアビリティ値が35もあるわ。他はてんで低いけど...何者なの??」
ソフィー「!! 力が35だと?? この世界でもトップクラスじゃないか」
マチルダ(しまった!! あの女、人のアビリティ値を額に触れなくても確認出来る能力持ちか!?)
サクちゃん「力だけ抜群に高いなんて通常あり得ない。どういう経緯でそんなアビリティ値になったのかしら?」
ななこ「えっ? そ、それは...」
サクちゃん「...あなた、怪しいわね。ちょっと事務所に...」
サクちゃんが近寄ると突然ななこが大泣きし始める。
ななこ「うわぁぁぁ~~ん、怖い、怖いよ~~マチ~~!!」
ソフィー「なっ、何だ何だ!?」
マチルダ「ごめんなさい。なな、妹はパニック症候群持ちなの。それで戦闘には連れて行けなくて...でも私達の役に立ちたいからって自宅でひたすらに特訓してたみたいなの。そうしたら力だけがこんな値に...」
グディオン「そうだよ。だからななさんいじめちゃダメだからね!!」
アスタロト「そんな話を私も聞いちゃったもんだから進んで手助けしてるってわけ」
その話を聞いたサクちゃんは一気に慌てふためく。。
サクちゃん「ごめ、ごめんなさい。そんな事情があったなんて...その、本当にごめんなさい!!」
ピース「ダメですよお母様。人のアビリティ値を盗み見るだけならまだ知れず、詰め寄るなんて真似しては...」
ラヴィ「ごめんなお姉さん。冒険者の捜索でちょっとピリピリしてたんだ、許してやってくれ」
サクちゃん「愛する娘に謝らせるなんて...私は最低の母親だわ。今日は一睡もせずにひたすら水をかぶって頭を冷やします」
マチルダ「は、反省の仕方が独特ねw いいのよ、分かってくれれば。でも悪いけどあなた達といるとななが泣き止まないからもう行くわ」
ソフィー「あぁ、すまなかった。旅の無事を祈ってるよ」
マチルダ達はそのままティップの町を出ていった。
ソフィー「しかし力35はえげつないな。一点強化でそんなにも片寄って成長出来るものなのか?サクちゃ...」
サクちゃんはこの世の終わりのような顔で放心していたw
ソフィー「ダメだこりゃw じゃ、じゃあ私は実家に戻るからあとはよろしくなピース、ラヴィ」
ピース・ラヴィ「はい、お疲れ様でした。さぁお母様、帰りましょう」
ソフィー達も解散した。
マチルダ「もういいよ、なな」
ななこ「ふぅ~~危なかった~~。想定外だったね」
ななこは劇団所属、嘘泣きにリアリティがあり、基本的に初見はみんな騙される。
アスタロト「確かに気にしてなかったけど、他人から見たら異常なアビリティ値よね。早急に他のアビリティ値もそれなりにしないとまた同じことが起こる可能性があるわ」
マチルダ「相手のアビリティ値を見る能力なんてあるの??」
アスタロト「能力や魔法でそんなのは聞いた事ないけど、ダンカーが作る目薬でそういう効果を得られるってのは聞いた事があるわね。多分魔王の側にいる人間のダンカーが作ったんじゃないかしら?」
マチルダ「そう。でもこの件はきっと共有される。だから下手に能力を均すとまたかえって怪しまれる、気にすることはないわ」
ななこ「そうだね。でもこの力の値35ってのがやっぱり異常なの分かったから、これ以上振るのはやめておくわ」
何とかソフィー達を切り抜けた4人はティップの町を出て目的地に向かう。
............................
【補足コーナー】
・冒険者が脅威だと一般人に勘付かれないよう、ソフィーは苦心していた
・自他共にアビリティ値を確認するには額に手を触れなければならない
・売れない劇団所属のななこは金策のために夜の仕事をしていた
・アスタロトの想像は正解で、アビリティ値を確認出来る目薬は魔王と共にいたマァナというダンカーが製作したものだった
クエスト報酬でとんでもない額をゲットし、当面お金の心配はなくなったマチルダ達。
いよいよアトランティック大陸に向かう。
徒歩でモンスターを倒しつつ、無事ウルズに到着した4人。
マチルダ「よし、何とかレベルも1上がったわ。私はまだアビリティ値には振れないけどななの力35って本当に強力なのね」
アスタロト「この世界屈指よ。まぁその他アビリティ値が圧倒的に育ってないから格下にも負けちゃうだろうけどね」
グディオン「でも大抵の敵なら1発殴れば倒せるよね。多分ライフセービングしても致命傷くらいには...」
ななこ「その1発当てるのが大変なのよねぇ~。。あっ、船着き場見えてきたよ」
ティップ行きの船に乗り、一行はアトランティック大陸に旅立った。
それから約2日後、ティップの町では。。
ソフィー「というわけで冒険者が既にどこかで台頭し始めているかもしれないんだ。捜索の強化を頼みたい」
サクちゃん「了解したわ。各地の検問内容をより複雑化しましょう」
ピース「お母様、検問内容をいたずらに厳しくすると、一般人からの疑念が高まります。変更内容は慎重にすべきです」
ラヴィ「あぁ、ピースの言う通りだな。冒険者が脅威だと知れ渡ると普段の生活に少しでも支障が出るかもしれない」
サクちゃん「うぅ、あなた達...。こんなにも配慮と慈愛に満ちあふれて...。本当に自慢の娘達だわ...うぅ」
ソフィー(いっつも泣いてんな、このおばはんw)
サクちゃんは猛烈な親バカママだったw
ソフィー「ま、まぁお前たちの事は信頼してるから詳細は任せるよ。っと、おや??」
ティップに到着したマチルダ達がハチ合わせた。
マチルダ(あれは、魔王の側にいたソフィーとかいう...くそっ、出来ればスルーしたい相手だわ)
ソフィー「お前はあの時の悪魔、アスタロトとかいったか? 体調はどうだ??」
アスタロト「えぇ平気よ、ありがとう。今はこの子達のお守りをしてるわ、ちょっと急ぐからまたいつかゆっくりお話しましょう」
ななこ(ナイスアスタロトさん。今のは自然だわ)
マチルダ達はティップの町から出ようとしたが...
サクちゃん「んっ?? 待って、そこのショートカットのお嬢さん」
ななこ「!! わ、私??」
ソフィー「どうしたんだ??」
サクちゃん「どういうこと?? あなた、力のアビリティ値が35もあるわ。他はてんで低いけど...何者なの??」
ソフィー「!! 力が35だと?? この世界でもトップクラスじゃないか」
マチルダ(しまった!! あの女、人のアビリティ値を額に触れなくても確認出来る能力持ちか!?)
サクちゃん「力だけ抜群に高いなんて通常あり得ない。どういう経緯でそんなアビリティ値になったのかしら?」
ななこ「えっ? そ、それは...」
サクちゃん「...あなた、怪しいわね。ちょっと事務所に...」
サクちゃんが近寄ると突然ななこが大泣きし始める。
ななこ「うわぁぁぁ~~ん、怖い、怖いよ~~マチ~~!!」
ソフィー「なっ、何だ何だ!?」
マチルダ「ごめんなさい。なな、妹はパニック症候群持ちなの。それで戦闘には連れて行けなくて...でも私達の役に立ちたいからって自宅でひたすらに特訓してたみたいなの。そうしたら力だけがこんな値に...」
グディオン「そうだよ。だからななさんいじめちゃダメだからね!!」
アスタロト「そんな話を私も聞いちゃったもんだから進んで手助けしてるってわけ」
その話を聞いたサクちゃんは一気に慌てふためく。。
サクちゃん「ごめ、ごめんなさい。そんな事情があったなんて...その、本当にごめんなさい!!」
ピース「ダメですよお母様。人のアビリティ値を盗み見るだけならまだ知れず、詰め寄るなんて真似しては...」
ラヴィ「ごめんなお姉さん。冒険者の捜索でちょっとピリピリしてたんだ、許してやってくれ」
サクちゃん「愛する娘に謝らせるなんて...私は最低の母親だわ。今日は一睡もせずにひたすら水をかぶって頭を冷やします」
マチルダ「は、反省の仕方が独特ねw いいのよ、分かってくれれば。でも悪いけどあなた達といるとななが泣き止まないからもう行くわ」
ソフィー「あぁ、すまなかった。旅の無事を祈ってるよ」
マチルダ達はそのままティップの町を出ていった。
ソフィー「しかし力35はえげつないな。一点強化でそんなにも片寄って成長出来るものなのか?サクちゃ...」
サクちゃんはこの世の終わりのような顔で放心していたw
ソフィー「ダメだこりゃw じゃ、じゃあ私は実家に戻るからあとはよろしくなピース、ラヴィ」
ピース・ラヴィ「はい、お疲れ様でした。さぁお母様、帰りましょう」
ソフィー達も解散した。
マチルダ「もういいよ、なな」
ななこ「ふぅ~~危なかった~~。想定外だったね」
ななこは劇団所属、嘘泣きにリアリティがあり、基本的に初見はみんな騙される。
アスタロト「確かに気にしてなかったけど、他人から見たら異常なアビリティ値よね。早急に他のアビリティ値もそれなりにしないとまた同じことが起こる可能性があるわ」
マチルダ「相手のアビリティ値を見る能力なんてあるの??」
アスタロト「能力や魔法でそんなのは聞いた事ないけど、ダンカーが作る目薬でそういう効果を得られるってのは聞いた事があるわね。多分魔王の側にいる人間のダンカーが作ったんじゃないかしら?」
マチルダ「そう。でもこの件はきっと共有される。だから下手に能力を均すとまたかえって怪しまれる、気にすることはないわ」
ななこ「そうだね。でもこの力の値35ってのがやっぱり異常なの分かったから、これ以上振るのはやめておくわ」
何とかソフィー達を切り抜けた4人はティップの町を出て目的地に向かう。
............................
【補足コーナー】
・冒険者が脅威だと一般人に勘付かれないよう、ソフィーは苦心していた
・自他共にアビリティ値を確認するには額に手を触れなければならない
・売れない劇団所属のななこは金策のために夜の仕事をしていた
・アスタロトの想像は正解で、アビリティ値を確認出来る目薬は魔王と共にいたマァナというダンカーが製作したものだった
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