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Cat harassment
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【前回までのあらすじ】
図書館を求めてキャブルの町に到着。
冒険者あぶり出しの検問も間一髪回避し、無事図書館にたどり着く。
マチルダが図書館に籠もり始めて2日目の昼頃...。
ななこ「はぁ~、どうしよ...今日の宿代と食事代で貰った路銀尽きちゃうなぁ...」
ななこは本を読むのは苦手で集中力がもたない。
この日も午前中でギブアップし、町をブラブラ散策していたのだった。
そこで、とある看板を目にする。
ななこ「あっ、クエスト依頼所だ!!」
ななこは細かい事は一切考えず、吸い込まれるように店内に入っていった。
店員「いらっしゃいませ、クエストをお探しですか??」
ななこ「えっ!?あっ、はい」
店員「当店未登録の方でしたらまずは簡単な依頼からこなして頂くことになります」
ななこ「むしろそうしたいです、何かありますか??」
店員はクエスト依頼の紙をいくつか手渡す。
ななこ(モンスター討伐ばっかりだなぁ...まだ自分の強さも分からないのにいきなり戦闘は危ないよね~...う~~ん...)
店員「ただいま初回登録キャンペーンで、依頼を3つこなして頂くと報酬とは別で金貨1枚差し上げております」
ななこ「き、金貨1枚!!それだけで宿2日分になるじゃない!!ほ、欲しい...」
ちなみに金貨1枚は日本円にして約1万円、宿代は1人1泊2500円だった。
ななこ「やります!!じゃあこの畑を荒らす獣モンスター討伐を3つ!!」
店員「かしこまりました~、ではギルド登録しますので代表者様のサインをこちらに。お仲間がいらっしゃれば代筆で構いませんので下段にお名前をご記入ください」
つつがなく登録を済ませ、クエストの指定場所に向かうななこ。
キャブルの町から数百メートル離れた平原。
ななこ「ここなら最悪走って町まで逃げ帰れるもんね。体力なら自信あるし!!しかも1匹のモンスター退治に3件も依頼があるなんてラッキーだわ」
それはすなわち厄介な相手であることを意味しているのだが...この時のななこはそんな事を知るよしもなかった。。
目的のモンスターが根城にしているとされる場所に到着する。
ななこ「こ、こいつが...」
そこにいたのはバカでかい箱にバカでかい図体を無理矢理うずめていたバカでかい猫だったw
ななこ「ね、猫~~!!しかも...ぶさかわいい!!w」
このモンスターが何故討伐されないかと言うと...かわいいからであるw
さりとて畑への被害は甚大で、仕方なくクエスト依頼が出されていたのだった。
ななこ(そういう事ね。でも、私...犬派だからやれる!!w)
ななこの臨戦態勢に感づいたのか、猫モンスターも箱から飛び出し、やんのかステップを踏むw
ななこ(大丈夫、相手は猫...さすがに負けるはず...)
猫モンスターはななこに飛びかかる。
ななこ(ウソ!!速い!!)
辛うじてかわすが、即座に猫モンスターは背後から再び飛びかかった。
ななこ「キャア!!」
ゴロゴロゴロゴロ....。
ななこ「えっ??」
猫モンスターは喉を鳴らし、ななこの背中で香箱座りをしていたw
ななこ「お、重いよぉ~~!!」
自身よりも大きい猫に組み敷かれ、ななこは身動きが取れない。
ななこ「だれ、誰か~~、助けて~~~!!」
ななこは必死に助けを呼ぶ。
すると先程どこかに飛んでいったケルビムが偶然その声を聞き、飛んできた。
ケルビム「おや? み~ちゃんじゃないか、遊んでもらってるのか??」
みーちゃん「ゴロゴロゴロゴロ...」
ななこ「たす、助けてよ~~」
ケルビム「み~が懐くなんて珍しいな。ほらほら、どいてやれ、その娘圧死しちまうぞ」
ケルビムは自ら持っていた食料を投げ、み~はそれを追いかけていった。
ななこ「いたたたた...はぁ、助かったぁ~~、ありがとうございます!!」
ケルビム「むほっ、よく見たら健康系セクシー女子!!コホン、いや、礼には及ばんよ、何故み~と遊んでたんだ??」
ななこ「遊んでないですw クエストのモンスター討伐に来たら標的があの子だったってだけです」
ななこは事情を説明する。
ケルビム「ふむ、み~が畑を荒らしてたのか。エサがなかったんだな。仕方ない、魔王城で飼ってやるか...ちょっと待ってな」
ケルビムはみ~を拘束魔法で拘束、ヒゲを1本抜いてななこに渡す。
ケルビム「ほら、これでクエスト達成だ。俺が魔王城に連れて行ったとクエスト依頼所の奴に伝えてくれ、じゃあな」
ななこ「あっ、ありがとうございます。あの、その猫モンスターは下級モンスターですか?」
ケルビム「当然。それも下級の下級ってとこかな? 人を襲うような奴じゃないが、こいつに手も足も出んならとっととお家に帰らんと死ぬぞ。ただ、こいつが人に懐くなんて初めて見たからな、君は何か特殊な能力があるかもしれん...知らんけどw」
そう言い残すとケルビムとみ~は転移魔法で魔王城に消えていった。
ななこ「消えた...そっか、あれで下級モンスター...早急にレベルアップしなきゃこの先、話にならない...」
初のクエストはケルビムのお陰で運良く達成。
しかし、自身の非力さ、下級モンスターの強さを認識し、危機感を感じたななこだった。
あと、服がみ~ちゃんのヨダレでベタベタだったw
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【補足コーナー】
・体調162㎝と公式にはデータ化されてはいるが、実際は胴体がとんでもなく伸びるだけである。猫はどの世界でも液体なのだw
・みーちゃんは下級モンスターなので討伐をしようと思えば大人の人間ならば何とかなる。だが...それをすると非難を浴び最悪、町に住めなくなるだろうw
・転移魔法は修得に特殊なアビリティ値が必要であり、人間はほぼ会得不可能のモンスター専用魔法。原則、マークした一か所に瞬時に転移可能だが、例外的に一部のモンスターは肉親であればその者の側にも飛ぶことが可能(例:ケルビムとアンゲロスなど)
図書館を求めてキャブルの町に到着。
冒険者あぶり出しの検問も間一髪回避し、無事図書館にたどり着く。
マチルダが図書館に籠もり始めて2日目の昼頃...。
ななこ「はぁ~、どうしよ...今日の宿代と食事代で貰った路銀尽きちゃうなぁ...」
ななこは本を読むのは苦手で集中力がもたない。
この日も午前中でギブアップし、町をブラブラ散策していたのだった。
そこで、とある看板を目にする。
ななこ「あっ、クエスト依頼所だ!!」
ななこは細かい事は一切考えず、吸い込まれるように店内に入っていった。
店員「いらっしゃいませ、クエストをお探しですか??」
ななこ「えっ!?あっ、はい」
店員「当店未登録の方でしたらまずは簡単な依頼からこなして頂くことになります」
ななこ「むしろそうしたいです、何かありますか??」
店員はクエスト依頼の紙をいくつか手渡す。
ななこ(モンスター討伐ばっかりだなぁ...まだ自分の強さも分からないのにいきなり戦闘は危ないよね~...う~~ん...)
店員「ただいま初回登録キャンペーンで、依頼を3つこなして頂くと報酬とは別で金貨1枚差し上げております」
ななこ「き、金貨1枚!!それだけで宿2日分になるじゃない!!ほ、欲しい...」
ちなみに金貨1枚は日本円にして約1万円、宿代は1人1泊2500円だった。
ななこ「やります!!じゃあこの畑を荒らす獣モンスター討伐を3つ!!」
店員「かしこまりました~、ではギルド登録しますので代表者様のサインをこちらに。お仲間がいらっしゃれば代筆で構いませんので下段にお名前をご記入ください」
つつがなく登録を済ませ、クエストの指定場所に向かうななこ。
キャブルの町から数百メートル離れた平原。
ななこ「ここなら最悪走って町まで逃げ帰れるもんね。体力なら自信あるし!!しかも1匹のモンスター退治に3件も依頼があるなんてラッキーだわ」
それはすなわち厄介な相手であることを意味しているのだが...この時のななこはそんな事を知るよしもなかった。。
目的のモンスターが根城にしているとされる場所に到着する。
ななこ「こ、こいつが...」
そこにいたのはバカでかい箱にバカでかい図体を無理矢理うずめていたバカでかい猫だったw
ななこ「ね、猫~~!!しかも...ぶさかわいい!!w」
このモンスターが何故討伐されないかと言うと...かわいいからであるw
さりとて畑への被害は甚大で、仕方なくクエスト依頼が出されていたのだった。
ななこ(そういう事ね。でも、私...犬派だからやれる!!w)
ななこの臨戦態勢に感づいたのか、猫モンスターも箱から飛び出し、やんのかステップを踏むw
ななこ(大丈夫、相手は猫...さすがに負けるはず...)
猫モンスターはななこに飛びかかる。
ななこ(ウソ!!速い!!)
辛うじてかわすが、即座に猫モンスターは背後から再び飛びかかった。
ななこ「キャア!!」
ゴロゴロゴロゴロ....。
ななこ「えっ??」
猫モンスターは喉を鳴らし、ななこの背中で香箱座りをしていたw
ななこ「お、重いよぉ~~!!」
自身よりも大きい猫に組み敷かれ、ななこは身動きが取れない。
ななこ「だれ、誰か~~、助けて~~~!!」
ななこは必死に助けを呼ぶ。
すると先程どこかに飛んでいったケルビムが偶然その声を聞き、飛んできた。
ケルビム「おや? み~ちゃんじゃないか、遊んでもらってるのか??」
みーちゃん「ゴロゴロゴロゴロ...」
ななこ「たす、助けてよ~~」
ケルビム「み~が懐くなんて珍しいな。ほらほら、どいてやれ、その娘圧死しちまうぞ」
ケルビムは自ら持っていた食料を投げ、み~はそれを追いかけていった。
ななこ「いたたたた...はぁ、助かったぁ~~、ありがとうございます!!」
ケルビム「むほっ、よく見たら健康系セクシー女子!!コホン、いや、礼には及ばんよ、何故み~と遊んでたんだ??」
ななこ「遊んでないですw クエストのモンスター討伐に来たら標的があの子だったってだけです」
ななこは事情を説明する。
ケルビム「ふむ、み~が畑を荒らしてたのか。エサがなかったんだな。仕方ない、魔王城で飼ってやるか...ちょっと待ってな」
ケルビムはみ~を拘束魔法で拘束、ヒゲを1本抜いてななこに渡す。
ケルビム「ほら、これでクエスト達成だ。俺が魔王城に連れて行ったとクエスト依頼所の奴に伝えてくれ、じゃあな」
ななこ「あっ、ありがとうございます。あの、その猫モンスターは下級モンスターですか?」
ケルビム「当然。それも下級の下級ってとこかな? 人を襲うような奴じゃないが、こいつに手も足も出んならとっととお家に帰らんと死ぬぞ。ただ、こいつが人に懐くなんて初めて見たからな、君は何か特殊な能力があるかもしれん...知らんけどw」
そう言い残すとケルビムとみ~は転移魔法で魔王城に消えていった。
ななこ「消えた...そっか、あれで下級モンスター...早急にレベルアップしなきゃこの先、話にならない...」
初のクエストはケルビムのお陰で運良く達成。
しかし、自身の非力さ、下級モンスターの強さを認識し、危機感を感じたななこだった。
あと、服がみ~ちゃんのヨダレでベタベタだったw
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【補足コーナー】
・体調162㎝と公式にはデータ化されてはいるが、実際は胴体がとんでもなく伸びるだけである。猫はどの世界でも液体なのだw
・みーちゃんは下級モンスターなので討伐をしようと思えば大人の人間ならば何とかなる。だが...それをすると非難を浴び最悪、町に住めなくなるだろうw
・転移魔法は修得に特殊なアビリティ値が必要であり、人間はほぼ会得不可能のモンスター専用魔法。原則、マークした一か所に瞬時に転移可能だが、例外的に一部のモンスターは肉親であればその者の側にも飛ぶことが可能(例:ケルビムとアンゲロスなど)
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