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Foolish silly and goofy
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【前回までのあらすじ】
魔王の一行(?)を目の当たりにしたマチルダ達。
更にはウルズの町民から話しかけられ、何とか切り抜ける事に成功した。
超親切なウルズの町民と別れた後、マチルダとななこは馬車に乗っていた。
ななこ「まさかくれた本に路銀まで挟んでおいてくれるなんて、何て親切な人なのかしら~♪」
マチルダ「いや、余りにも親切すぎる…。何か裏が…」
ななこ「ないってばー、マチはちょっと疑り深くなり過ぎよ、悪い癖」
その後、ウルズにて図書館を探していたところキャブルという町にあると情報をつかみ、そこに向かっていた。
マチルダ「ところで、魔王の一行…ななは感じた?」
ななこ「う、うん。このゲームは強敵に対して身がすくむように設定されてるみたいね」
マチルダ「誰に対して1番ヤバさを感じた? せーので言おう。せーの!!」
ななこ「天使の子」
マチルダ「妖精」
ななこ「分かれたね…。あの天使を見た瞬間、背筋が凍ったよ」
マチルダ「私は妖精ね。あいつはヘラヘラしてておそらく、いや確実にバカだが、間違いなくヤバイ!!」
ななこ「どっちも魔王じゃないのか~、どう見てもあの子、強そうに見えなかったしね」
マチルダ「どちらにせよゲームスタート直後の私達からすれば遥か高み…当分、近寄ることも避けたいわ」
ななこ「あと、頭の中でたまに流れる音、多分レベルアップの通知音だよね?」
マチルダ「多分ね、でも何も変化を感じない。おそらく『ステ振りタイプ』ね」
ステ振りタイプシステム。
レベルが上がると自分のタイミングで任意のステータスに割り振るシステム。
規定の経験値に達するとレベルアップの権利を獲得するが、要求経験値がどんどん上がっていき、高レベルになればなるほど、レベルアップしにくくなる。
ななこ「自分のステータス、どうやって見るんだろう…」
マチルダ「その辺も含めて図書館で知識を得られればいいけど…ところで...」
ななこ「えぇ、何で馬車の両脇を悪魔と天使が飛んでるのかしら?? それとなく運転手さんに聞けないかな...」
マチルダ「やってみましょう...ねぇ運転手さん、両脇を飛んでる天使と悪魔のお名前は?」
運転手「あぁ、中級モンスターのアルカイさんとエストリエさんだよ。ウルズとキャブルの道中は野良モンスターが多いからね、魔王様の指示で無償で護衛して頂いてるのさ」
マチルダ「アルカイさんとエストリエさんね、覚えたわ」
ななこ(名前を知りたがってただけのように振る舞ったのね。これなら不自然じゃない、さすがマチ)
マチルダ「あの2人は中級モンスターらしいわね。ぜひ戦いを見てみたいから野良モンスターとやら、現れないかしら」
ななこ「そんな都合よく...あっ、来たw」
運転手「アルカイさん、エストリエさん、よろしくお願いします!!」
アルカイ「私1人で十分ね、エストリエ、撥水加工を!!」
エストリエ「はいはい...『リペレント!!』」
マチルダ(今、撥水って言った?w 強化バフじゃなくて??w)
アルカイ「風魔法・トルネルタ」
強烈な風を巻き起こし、数体のモンスターはあっというまに吹き飛んでいった。
ななこ「マチ、さっき貰った本にトルネルタの説明あったよ。風系中級魔法だって」
マチルダ「...アルファ、ベータ、ガンマ...ギリシャ文字で威力を表してるのね」
アルカイ「ふぅ...風魔法は便利だけど衣服にホコリがつくから嫌いだわ...撥水加工ありがとねエストリエ」
そう言うとアルカイは持っていたバッグから水筒を取り出して飲もうとするが...
エストリエ「あんた何回そのボケするのよw 撥水魔法切れるまで水分は全部弾いちゃうって言ったでしょ~」
アルカイ「そ、そうだった...どうしよう、喉渇いたんだけど...」
エストリエ「知らないわよ。15分我慢しなさいな。それに風系魔法使うならホコリ防止の静電気除け魔法の方が良かったじゃない」
アルカイ「そっか...何で私風系魔法使ったのよw」
マチルダ(な、何なの、この世界のモンスターは...バカだらけなのかしらw)
運転手「はっはっは、アルカイさん。じゃあ馬車の客室で仮眠でも取っていてくださいよ」
アルカイ「ありがとう、そうさせてもらうわ~。魔王様やルシファー様には内緒にしてね」
運転手「あのお二方なら報告したところで怒るどころか笑ってお終いですよ。さぁごゆっくりお休み下さい」
アルカイはマチルダ達の隣で仮眠を取り始める。
ななこ「寝ちゃった、ね」
マチルダ「えぇ、でも色々勉強になったわ」
そうこうしていると突然馬車が停車する。
運転手・エストリエ「ケルビム様!!」
馬車から外を覗くと、天使の老人が空に浮かんでいた。
それを見た瞬間、マチルダは背筋が凍る。
マチルダ(あ、あいつはヤバイ!! さっきの妖精と同じかそれ以上だ...何者??)
ケルビム「エストリエか、ご苦労さん。運転手さん、ウルズに孫、来てた??」
運転手「お見えになってましたよ。会いに行かれるのですか??」
ケルビム「その逆だよ、この前またボコボコにされちゃったからさ、逃げ回ってるんだ」
運転手「相変わらずお孫さんには弱いんですねw でもケルビム様が悪いんですよ、きっと、いや、絶対!!」
マチルダ(ちょいちょいちょ~い運転手~~!! そんなヤバイ奴になんちゅう口利くのよ~~!!)
ケルビム「なはははは間違いない!! でもダメだな~、いくつになっても欲望に抗えんのよww おっと仕事中だったな、すまんすまん。じゃあな、情報提供感謝するぅ~~」
そう言い残すとケルビムは反対方向にすっ飛んで行った。
ななこ「何、あのテキトーな感じ...私でも分かるわ、あの天使、性格超大雑把ねw」
マチルダ「ケルビム様、初めて見ました。あの方の事、詳しく教えてもらえません??」
運転手「あぁ、ウルズやこれから行くキャブルがあるこの『セントラル大陸』を統括してる魔王軍6軍団長の1人、ご存知大天使ケルビム様さ。気さくで自分が楽しむ事しか考えてないから多分タメ口きいても失礼な態度取ってもな~~んとも思わん方だよw まぁ何かと問題起こすからよく孫娘のアンゲロス様に折檻されてるのさ」
マチルダ(ウルズで見たあの天使の祖父か...セントラル大陸っていうのねこの地域)
ななこ「6軍団長って誰だっけ~、運転手さん教えて~、忘れちゃった~」
運転手「俺もよく忘れちまうから分かるよ。えっと~、ケルビム様に大悪魔ルシファー様、巨人族のキュクロープス様、猿人族のハヌマーン様、人間神族のアマテラス様、そして一番ヤバイとされているクトゥルフ族のクトゥルフ様、だな、よし全部言えたw」
ななこ「思い出せたよ~ありがとう運転手さん!! その6人って仲良いのかな~??」
マチルダ(確かにそれほど種族が違えば考え方もバラバラのはず...そこは今後攻略に利用出来るかもしれない)
運転手「メチャクチャ仲良いぞ~、みんな互いの長所しか見ないからな。これも前魔王様のご教育によるものだそうだぞ」
マチルダ(ちっ...取り入る隙はなさそうか...)
こうして少しずつこの世界の情報を収集しつつ、マチルダ達を乗せた馬車はキャブルに到着した。
……………………………
【補足コーナー】
・ウルズーキャブル間は特別に野良モンスター出現率が高いとのことで護衛がついているが、他の地域ではあまり一般的ではない
・悪魔族は興味がある事以外はあまり関心を持たないため、結構ポンコツが多いw
・各6軍団長がそれぞれ6大陸を統括している
・ケルビムは年中無休で遊ぶことしか考えてない不良天使であるw
魔王の一行(?)を目の当たりにしたマチルダ達。
更にはウルズの町民から話しかけられ、何とか切り抜ける事に成功した。
超親切なウルズの町民と別れた後、マチルダとななこは馬車に乗っていた。
ななこ「まさかくれた本に路銀まで挟んでおいてくれるなんて、何て親切な人なのかしら~♪」
マチルダ「いや、余りにも親切すぎる…。何か裏が…」
ななこ「ないってばー、マチはちょっと疑り深くなり過ぎよ、悪い癖」
その後、ウルズにて図書館を探していたところキャブルという町にあると情報をつかみ、そこに向かっていた。
マチルダ「ところで、魔王の一行…ななは感じた?」
ななこ「う、うん。このゲームは強敵に対して身がすくむように設定されてるみたいね」
マチルダ「誰に対して1番ヤバさを感じた? せーので言おう。せーの!!」
ななこ「天使の子」
マチルダ「妖精」
ななこ「分かれたね…。あの天使を見た瞬間、背筋が凍ったよ」
マチルダ「私は妖精ね。あいつはヘラヘラしてておそらく、いや確実にバカだが、間違いなくヤバイ!!」
ななこ「どっちも魔王じゃないのか~、どう見てもあの子、強そうに見えなかったしね」
マチルダ「どちらにせよゲームスタート直後の私達からすれば遥か高み…当分、近寄ることも避けたいわ」
ななこ「あと、頭の中でたまに流れる音、多分レベルアップの通知音だよね?」
マチルダ「多分ね、でも何も変化を感じない。おそらく『ステ振りタイプ』ね」
ステ振りタイプシステム。
レベルが上がると自分のタイミングで任意のステータスに割り振るシステム。
規定の経験値に達するとレベルアップの権利を獲得するが、要求経験値がどんどん上がっていき、高レベルになればなるほど、レベルアップしにくくなる。
ななこ「自分のステータス、どうやって見るんだろう…」
マチルダ「その辺も含めて図書館で知識を得られればいいけど…ところで...」
ななこ「えぇ、何で馬車の両脇を悪魔と天使が飛んでるのかしら?? それとなく運転手さんに聞けないかな...」
マチルダ「やってみましょう...ねぇ運転手さん、両脇を飛んでる天使と悪魔のお名前は?」
運転手「あぁ、中級モンスターのアルカイさんとエストリエさんだよ。ウルズとキャブルの道中は野良モンスターが多いからね、魔王様の指示で無償で護衛して頂いてるのさ」
マチルダ「アルカイさんとエストリエさんね、覚えたわ」
ななこ(名前を知りたがってただけのように振る舞ったのね。これなら不自然じゃない、さすがマチ)
マチルダ「あの2人は中級モンスターらしいわね。ぜひ戦いを見てみたいから野良モンスターとやら、現れないかしら」
ななこ「そんな都合よく...あっ、来たw」
運転手「アルカイさん、エストリエさん、よろしくお願いします!!」
アルカイ「私1人で十分ね、エストリエ、撥水加工を!!」
エストリエ「はいはい...『リペレント!!』」
マチルダ(今、撥水って言った?w 強化バフじゃなくて??w)
アルカイ「風魔法・トルネルタ」
強烈な風を巻き起こし、数体のモンスターはあっというまに吹き飛んでいった。
ななこ「マチ、さっき貰った本にトルネルタの説明あったよ。風系中級魔法だって」
マチルダ「...アルファ、ベータ、ガンマ...ギリシャ文字で威力を表してるのね」
アルカイ「ふぅ...風魔法は便利だけど衣服にホコリがつくから嫌いだわ...撥水加工ありがとねエストリエ」
そう言うとアルカイは持っていたバッグから水筒を取り出して飲もうとするが...
エストリエ「あんた何回そのボケするのよw 撥水魔法切れるまで水分は全部弾いちゃうって言ったでしょ~」
アルカイ「そ、そうだった...どうしよう、喉渇いたんだけど...」
エストリエ「知らないわよ。15分我慢しなさいな。それに風系魔法使うならホコリ防止の静電気除け魔法の方が良かったじゃない」
アルカイ「そっか...何で私風系魔法使ったのよw」
マチルダ(な、何なの、この世界のモンスターは...バカだらけなのかしらw)
運転手「はっはっは、アルカイさん。じゃあ馬車の客室で仮眠でも取っていてくださいよ」
アルカイ「ありがとう、そうさせてもらうわ~。魔王様やルシファー様には内緒にしてね」
運転手「あのお二方なら報告したところで怒るどころか笑ってお終いですよ。さぁごゆっくりお休み下さい」
アルカイはマチルダ達の隣で仮眠を取り始める。
ななこ「寝ちゃった、ね」
マチルダ「えぇ、でも色々勉強になったわ」
そうこうしていると突然馬車が停車する。
運転手・エストリエ「ケルビム様!!」
馬車から外を覗くと、天使の老人が空に浮かんでいた。
それを見た瞬間、マチルダは背筋が凍る。
マチルダ(あ、あいつはヤバイ!! さっきの妖精と同じかそれ以上だ...何者??)
ケルビム「エストリエか、ご苦労さん。運転手さん、ウルズに孫、来てた??」
運転手「お見えになってましたよ。会いに行かれるのですか??」
ケルビム「その逆だよ、この前またボコボコにされちゃったからさ、逃げ回ってるんだ」
運転手「相変わらずお孫さんには弱いんですねw でもケルビム様が悪いんですよ、きっと、いや、絶対!!」
マチルダ(ちょいちょいちょ~い運転手~~!! そんなヤバイ奴になんちゅう口利くのよ~~!!)
ケルビム「なはははは間違いない!! でもダメだな~、いくつになっても欲望に抗えんのよww おっと仕事中だったな、すまんすまん。じゃあな、情報提供感謝するぅ~~」
そう言い残すとケルビムは反対方向にすっ飛んで行った。
ななこ「何、あのテキトーな感じ...私でも分かるわ、あの天使、性格超大雑把ねw」
マチルダ「ケルビム様、初めて見ました。あの方の事、詳しく教えてもらえません??」
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マチルダ(ウルズで見たあの天使の祖父か...セントラル大陸っていうのねこの地域)
ななこ「6軍団長って誰だっけ~、運転手さん教えて~、忘れちゃった~」
運転手「俺もよく忘れちまうから分かるよ。えっと~、ケルビム様に大悪魔ルシファー様、巨人族のキュクロープス様、猿人族のハヌマーン様、人間神族のアマテラス様、そして一番ヤバイとされているクトゥルフ族のクトゥルフ様、だな、よし全部言えたw」
ななこ「思い出せたよ~ありがとう運転手さん!! その6人って仲良いのかな~??」
マチルダ(確かにそれほど種族が違えば考え方もバラバラのはず...そこは今後攻略に利用出来るかもしれない)
運転手「メチャクチャ仲良いぞ~、みんな互いの長所しか見ないからな。これも前魔王様のご教育によるものだそうだぞ」
マチルダ(ちっ...取り入る隙はなさそうか...)
こうして少しずつこの世界の情報を収集しつつ、マチルダ達を乗せた馬車はキャブルに到着した。
……………………………
【補足コーナー】
・ウルズーキャブル間は特別に野良モンスター出現率が高いとのことで護衛がついているが、他の地域ではあまり一般的ではない
・悪魔族は興味がある事以外はあまり関心を持たないため、結構ポンコツが多いw
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