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39話 三択
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「とにかく、光輝の英雄のエメラルド化を解いちゃいましょ!」
場の雰囲気に耐えられなくなったローズマリーは、そう提案するもディリウスに首を振られた。
「今はダメだ。勝手に解くわけにいかないだろ。大混乱になるぞ」
「何よ、レオ様は勝手に解いたでしょ?」
「ローズの目的がレオだったから、仕方なくだ」
ローズマリーがむっと口を尖らせるも、ディリウスの怒ったような表情は変わらない。
「ローズ、ディルの言う通りだ。他の光輝の英雄を戻すなら、兄貴の許可が欲しい。アナエルとパラドナの今後の身の振り方も考えなくてはならんし、一度城へ報告に行くぞ」
結局はレオナードの提案により、国王に報告に行くことになった。
女神と元騎士団長が歩いていることに、町の人達に大騒ぎされながら、なんとか城へと辿り着く。
どうやらローズマリー達が城に着くより早く、情報が入ってしまっていたらしい。国王のアルカディールは頭を抱えながら、イシリオンと軍議の間で待っていた。
「久しぶりだな、兄貴」
「レオ……本当に戻ったんだな。喜ぶべきか、英雄でなくなったことを嘆くべきか……」
「俺は、生きて再び兄貴に会えて、嬉しいんだがな」
レオナードが苦笑いすると、アルカディールは涙を滲ませながら弟を抱き締めた。
「よく帰ってきてくれた、レオ……お前が英雄となった時、私がどれだけ不安だったか知らんだろう……」
「大事な時に支えることができなくてすまなかった、兄貴。これからはちゃんと支えていく」
兄弟で抱擁を交わす姿を見ると、ローズマリーの胸は熱くなる。
「ねぇ、ディルもイシリオン様と、ちょっと抱き合ってみない?」
「は? 何でだよ」
「それは嫌だなぁ」
残念ながら、こちらの兄弟には断られてしまった。ローズマリーは『ちぇ』と心の中で呟いて拗ねるふりをする。
「しかし老けたなぁ、兄貴」
「当たり前だ、あれから十年も経っておるんだからな。色々お前に伝えたいこともあるが……まずは何があったか、聞かせてもらおう」
王の言葉を受けて、ローズマリー達はこれまでのことを包み隠さず話した。
開かずの扉を開けていたことも黙っていたので、やはり怒られてしまったが、レオナードが庇ってくれた。
「アナエルは聖女ではなく、魔女であったのか……」
後ろに控えている姉妹の藍色の髪のアナエルを見て、国王アルカディールは長い息を吐くように呟いた。
「はい。しかしもう彼女に魔法の力はありません。隣にいるオレンジ髪のパラドナも同様です。彼女は元聖女で、女神と崇められていましたが、今は姉妹二人で暮らすことを望んでいます」
ローズマリーが説明すると、アルカディールは首肯してくれた。
「もう魔法が使えないというのなら、問題はない。人に魔法を教えないと約束をできるのであれば、こちらで生活に必要な家や物は支給しよう」
「「ありがとうございます」」
アナエルとパラドナは同時に声を上げて頭を下げた。
これで二人は千年以上の時を経て、聖女と魔女になる前の生活に戻ることができる。
「しかし、力が全てローズマリーが持つことになったとはな……新しい女神の誕生といったところか……」
「いえ、私は力を得ただけのただの人です。生身の人間が神と崇められては、過剰な権力集中となりかねません。王家と対立などしたくありませんので、どうぞご勘弁を」
「ふむ、そうだな。神の言葉が全てになると、我ら王家も困る。教会には新しい女神像を作り、今まで通り女神信仰を続けることとしよう」
神にされずに済んで、ローズマリーはほっと息を吐いた。
まだ問題はいくつもあったが、光輝の英雄を元の人間に戻す許可はもらえた。もちろん英雄達には家と仕事を与える予定だ。きっと彼らは国の発展と安寧に貢献してくれることだろう。
「私は英雄のエメラルド化解除を最後に、この力は一生使わないつもりです」
ローズマリーがそう訴えると、国王は眉を寄せた。
「あまりに強大な力だ。私としても、普段の使用はしてほしくない。しかし飢饉や疫病に見舞われた時くらいは使ってもらいたいのだが」
「いいえ、使いません」
断固とした決意を胸に、ローズマリーは真っ直ぐにアルカディールへと伝えた。
ここだけは曲げてはいけないところだ。今後、何があったとしても。
「この千年、聖女の力も魔女の力もなく、やってきているんです。こんな特別な力など、本来必要はなかったはず」
うまく言葉にできずもどかしさを感じていると、隣にいたディリウスが首肯してくれる。
「そうだな。聖女がいたから、魔女が……破壊する者が必要となってしまった。どちらも俺たちの世界には必要ない。特別な力などなくても、世界はうまく回っていく。人の力によって」
まさに伝えたいことを、ディリウスが代弁してくれる。
心を包まれるような温かさを感じて、ローズマリーは顔を熱らせた。
「わかった。しかし魔法を使うにしろ使わぬにしろ、強大な力を持っていることには変わりはない。ローズマリーには、我が王家の管理下に入ってもらわねばならん」
「……はい」
とくん、と心臓が波打つ。
それは、王族の誰かと婚姻を結ぶという意味だと、理解している。
「レオナード、イシリオン、ディリウス。そなたら三名に拒否権を与えるつもりはない。いいな」
国王の強い言葉に、三人はそれぞれ承諾の意を示した。
「ローズマリー。現在、未婚の王族は三人おる。王弟レオナード。第一王子イシリオン。第二王子ディリウス。誰を選ぶかは自分で決めるといい。」
「……私が決めてよろしいのですか……?」
「ああ。強制的に婚姻を結ばせる、詫びだ。侯爵令嬢で宰相の娘なのだから、誰に嫁いでも我が王家には利がある。未婚者を減らせてありがたいくらいだ」
今まで誰とも結婚しようとしなかった三人組だ。基本的に本人の気持ちを尊重しようとしていた心優しき王だが、非常の事態にこういう手段を選ばざるを得なかったのだろう。
ずっと大好きで結婚を夢見てきた、王弟のレオナードか。
いつも優しくて好きだと言ってくれた、第一王子のイシリオンか。
幼馴染みでいつもそばにいた、第二王子のディリウスか。
三人の視線が、ローズマリーへと向いていた。
場の雰囲気に耐えられなくなったローズマリーは、そう提案するもディリウスに首を振られた。
「今はダメだ。勝手に解くわけにいかないだろ。大混乱になるぞ」
「何よ、レオ様は勝手に解いたでしょ?」
「ローズの目的がレオだったから、仕方なくだ」
ローズマリーがむっと口を尖らせるも、ディリウスの怒ったような表情は変わらない。
「ローズ、ディルの言う通りだ。他の光輝の英雄を戻すなら、兄貴の許可が欲しい。アナエルとパラドナの今後の身の振り方も考えなくてはならんし、一度城へ報告に行くぞ」
結局はレオナードの提案により、国王に報告に行くことになった。
女神と元騎士団長が歩いていることに、町の人達に大騒ぎされながら、なんとか城へと辿り着く。
どうやらローズマリー達が城に着くより早く、情報が入ってしまっていたらしい。国王のアルカディールは頭を抱えながら、イシリオンと軍議の間で待っていた。
「久しぶりだな、兄貴」
「レオ……本当に戻ったんだな。喜ぶべきか、英雄でなくなったことを嘆くべきか……」
「俺は、生きて再び兄貴に会えて、嬉しいんだがな」
レオナードが苦笑いすると、アルカディールは涙を滲ませながら弟を抱き締めた。
「よく帰ってきてくれた、レオ……お前が英雄となった時、私がどれだけ不安だったか知らんだろう……」
「大事な時に支えることができなくてすまなかった、兄貴。これからはちゃんと支えていく」
兄弟で抱擁を交わす姿を見ると、ローズマリーの胸は熱くなる。
「ねぇ、ディルもイシリオン様と、ちょっと抱き合ってみない?」
「は? 何でだよ」
「それは嫌だなぁ」
残念ながら、こちらの兄弟には断られてしまった。ローズマリーは『ちぇ』と心の中で呟いて拗ねるふりをする。
「しかし老けたなぁ、兄貴」
「当たり前だ、あれから十年も経っておるんだからな。色々お前に伝えたいこともあるが……まずは何があったか、聞かせてもらおう」
王の言葉を受けて、ローズマリー達はこれまでのことを包み隠さず話した。
開かずの扉を開けていたことも黙っていたので、やはり怒られてしまったが、レオナードが庇ってくれた。
「アナエルは聖女ではなく、魔女であったのか……」
後ろに控えている姉妹の藍色の髪のアナエルを見て、国王アルカディールは長い息を吐くように呟いた。
「はい。しかしもう彼女に魔法の力はありません。隣にいるオレンジ髪のパラドナも同様です。彼女は元聖女で、女神と崇められていましたが、今は姉妹二人で暮らすことを望んでいます」
ローズマリーが説明すると、アルカディールは首肯してくれた。
「もう魔法が使えないというのなら、問題はない。人に魔法を教えないと約束をできるのであれば、こちらで生活に必要な家や物は支給しよう」
「「ありがとうございます」」
アナエルとパラドナは同時に声を上げて頭を下げた。
これで二人は千年以上の時を経て、聖女と魔女になる前の生活に戻ることができる。
「しかし、力が全てローズマリーが持つことになったとはな……新しい女神の誕生といったところか……」
「いえ、私は力を得ただけのただの人です。生身の人間が神と崇められては、過剰な権力集中となりかねません。王家と対立などしたくありませんので、どうぞご勘弁を」
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神にされずに済んで、ローズマリーはほっと息を吐いた。
まだ問題はいくつもあったが、光輝の英雄を元の人間に戻す許可はもらえた。もちろん英雄達には家と仕事を与える予定だ。きっと彼らは国の発展と安寧に貢献してくれることだろう。
「私は英雄のエメラルド化解除を最後に、この力は一生使わないつもりです」
ローズマリーがそう訴えると、国王は眉を寄せた。
「あまりに強大な力だ。私としても、普段の使用はしてほしくない。しかし飢饉や疫病に見舞われた時くらいは使ってもらいたいのだが」
「いいえ、使いません」
断固とした決意を胸に、ローズマリーは真っ直ぐにアルカディールへと伝えた。
ここだけは曲げてはいけないところだ。今後、何があったとしても。
「この千年、聖女の力も魔女の力もなく、やってきているんです。こんな特別な力など、本来必要はなかったはず」
うまく言葉にできずもどかしさを感じていると、隣にいたディリウスが首肯してくれる。
「そうだな。聖女がいたから、魔女が……破壊する者が必要となってしまった。どちらも俺たちの世界には必要ない。特別な力などなくても、世界はうまく回っていく。人の力によって」
まさに伝えたいことを、ディリウスが代弁してくれる。
心を包まれるような温かさを感じて、ローズマリーは顔を熱らせた。
「わかった。しかし魔法を使うにしろ使わぬにしろ、強大な力を持っていることには変わりはない。ローズマリーには、我が王家の管理下に入ってもらわねばならん」
「……はい」
とくん、と心臓が波打つ。
それは、王族の誰かと婚姻を結ぶという意味だと、理解している。
「レオナード、イシリオン、ディリウス。そなたら三名に拒否権を与えるつもりはない。いいな」
国王の強い言葉に、三人はそれぞれ承諾の意を示した。
「ローズマリー。現在、未婚の王族は三人おる。王弟レオナード。第一王子イシリオン。第二王子ディリウス。誰を選ぶかは自分で決めるといい。」
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三人の視線が、ローズマリーへと向いていた。
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