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せいぎのみかた
正ギのミ方
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「ひっ……たすけ、たすけて、おねがい……!」
女の悲鳴が誰も居ない深夜の路地裏に木霊していた。路地裏の入り口部分では下卑た笑みを浮かべた男が立っている。突然腕を掴まれて路地裏の地面に這い蹲る羽目になった女が声を上げるもその声を聞いている者が居るのかどうか。
こんな夜に出歩いてはならないと言われていたのに。どうしてこんな羽目に。男が下卑た笑みを浮かべたまま地面に尻を付けたままの彼女に覆い被さってくる。喉が引き攣る。悲鳴を上げたくても喉に悲鳴が張り付いて出て来てくれない。目尻に浮かんだ涙は頬を伝った。
その瞬間、重い音と共に男の動きが止まった。女の鼻先には剣と思しき刃物が突きつけられていた。それは、どうやら男の胸から生えているらしい。言葉を失くしたまま呆然としているとその剣が少女の鼻に突き刺さる前に引き抜かれた。男の身体が少女に向かって倒れてくる。だがその前に男の身体は上半身と下半身が分かたれ、その首も文字通り飛ぶが狭い路地裏の壁に激突して地面に落ちていった。
「……ぁ、え?」
血塗れになった身体を確認する余裕も無く、少女は路地裏の入り口に立っていた人影を見上げていた。
上品な金髪は腰まで伸び、左耳の前で一房三編みにしている。肩当てを付けた騎士を思わせる青いブレザーとプリーツスカート。どれも清廉にして潔白。その言葉が似合う姿だったのだろう、と予測は出来た。だが、今その姿は血に塗れ清廉や潔白と言った言葉とは掛け離れた姿となっていた。その美しい髪にも、白磁の様な白い肌にも、誰のものとも分からない血痕が付いている。長剣と思しき見慣れぬ物を携えたその人物は紛れもなく十代半ばの少女であった。
先程の男とは比べようも無い程得体の知れないものへの恐怖がこみ上げてくる。だが、やはり悲鳴は出て来てはくれなかった。
剣を持った少女は彼女を確認するとにこりと笑った。その頬に血痕等付いていなければ人好きのする可愛らしい笑みとして彼女の目には映っていただろう。
「もう大丈夫です。悪は滅されました」
笑っている。少女はどこまでも綺麗に可愛らしく笑っている。
「貴方が道を外さぬ限り、主はいつでも貴方を守っています。ここに正義は為されました」
人の気配がしない、どこか機械的で清廉な声だった。美しいが、どこか人間味が無い。
「正義とは殺す事です。悪を滅する為に殺す事を、正義と呼ぶのです」
綺麗な、きれいな、笑みだった。
夜の闇に飲み込まれた街で、街灯の心許ない灯りが小さな抵抗を示している。
久方ぶりの故郷に帰って来たレギンレイヴは夜の闇に紛れて濃厚な血の匂いを嗅ぎ取り周囲を警戒する様に歩いていた。街は大変静かだ。それは不自然なまでの静けさで違和感を覚える程である。日付が変わる程度の時間ではあるが現代社会においてここまで静かというのはあり得るのだろうか。レギンレイヴはどこか違和感を覚えながら街を歩いている。血の匂いが強い。
ふと、肉が裂かれる様なイヤな音がした。
レギンレイヴは慌てて走り出す。何だ今の音は。音は路地裏からだった。血の匂いが更に濃くなっている。恐らく、その場所で行われているのは――――
「……、レティ?」
路地裏から、顔を知った少女が歩いて出て来た。少女は名を呼ばれ、虚ろ気な表情でレギンレイヴへと目を向ける。レギンレイヴは彼女に駆け寄ろうとして足を止めていた。いつも清潔に保たれている彼女の白い服がどす黒い赤に染まっている。レギンレイヴはその異常な姿に思わず足を止めてしまったのだ。
「レティ……」
「……シルヴァン、兄さん、!?」
レギンレイヴの本当の名前を呟いた瞬間、少女レティシアの胸を槍が貫いた。目を見開くレギンレイヴの前で胸を貫かれた血を払うように呆気なく地面に転がされている。
「レティ……え? レティ? レティ!?」
レギンレイヴは慌てて地面に転がされた少女の元へと駆け寄った。次こそはちゃんと駆け寄ってレティシアの体を抱き上げる。
「……シルヴァン。どうしてここにいる」
「、」
路地裏から声がした。ゆったりと歩いてきたのはレギンレイヴとよく似た顔の青年だった。レギンレイヴは憎悪で目を見開いてその青年を見上げるも急速に息がゆったりとしたものになっていくレティシアに目を落とした。
「なんで……レティがなんでこんな、」
「レティには混乱と狂気の魔術が掛けられていた。辻斬り状態になっていたから私が始末を付けた。それだけだよ」
「! なん……なんだよ、それ」
「お前が居ない間に、レティシアは多くを抱えすぎた」
「お前が居ない間ってなんだ! お前だって居なかったじゃないか!」
「………………」
レギンレイヴの激高に、青年は静かに目を伏せた。レギンレイヴは自分の体が血に汚れるのも構わずレティシアの体を強く抱き込む。
「ごめん……ごめんな、レティ……」
「にい、さん?」
「喋るなよレティ。今から回復の魔術を」
「私ね……好きな人が、出来たの」
レティシアの言葉に、レギンレイヴは目を見開いた。
好きな人? 好きな人と言ったか?
聖女は最終的に神の嫁として生きたまま聖なる炎で火葬される。それは『婚姻』と呼ばれ、彼女の体は清潔なまま神に献上されるべきとされレティシアは幼少期より異性と接触することを強く禁じられていたのだ。『恋』なんてものを知ってはならないと厳しく制限された為である。穢れた体の聖女等神への献上品として相応しく無いと言う判断の元だろう。レギンレイヴはその規律が大嫌いで何度レティシアを誘拐しようと思ったかしれない。だが、レティシアはどこまでも生真面目にその規律を守り続けていた。守り続けていたのに。
「……好きな人、出来たのか?」
「うん……わた、し……好きな人、出来たよ」
レティシアは唇の端から血を流しながら小さく笑った。美しいだけの愛想笑いでは無い。レティシアと言う少女の素が現れた可愛らしい笑みだ。レギンレイヴはその表情を何年ぶりに見られたか分からない。
「できる、こと……なら。さいごに、会いたかった、なぁ……」
レギンレイヴが違う人間に見えているのか。レティシアの血に塗れた手がレギンレイヴの頬に伸びた。
「こうた、さん……」
「………………」
レギンレイヴの頬に血の線が残った。レティシアの手は、その瞳から光が失われた途端に力なく落ちていったしまった。レギンレイヴはもう一度少女を強く抱き込んだ。止まらない謝罪の声と共に。
「……なんでこんな事になった。何があった」
その様子を眺めていた青年に、レギンレイヴは目線を向ける事なく問い掛けた。
「お前この街に居たんだろ? なんで……なんでレティを助けてやらなかったんだよ!」
「……今助けた」
「死は救済じゃない! お前は……お前はいつだってそうだ……! なんで……なんで全部殺すんだ……ブランシャール家の時だって、!」
「何度も言わせるな。混乱と狂気の魔術が掛けられていたと言っただろう。それを解除した所で既に何人レティが人を殺したと思う? レティはその罪悪感で恐らく自ら命を断つだろう。そうなる位なら私が汚名を被れば済むのならそれで良いだろう」
「それでも……それでも、」
「お前の自己満足の為にレティを生かしたかったと言うのか? お前はずっと放り出していただろうに。何の権利があってお前がそんなことを言うんだ」
「それはお前に言われたくない! お前だってレティを放置した! 見殺しにしたのは……俺もお前も一緒だ」
「あのまま教会に飼い殺しにされていれば生きたまま焼かれるのが運命だとしてもか。お前はそれで良しとしたのか。そもそも、お前まで出奔するなんて私は聞いていない。何故お前まで家を出た」
「そんな事今どうでも良いだろ!」
「だから教会に反旗を翻した。お前と私はそういう意味では同じだ」
青年の言葉にレギンレイヴは唇を噛んだ。青年はレギンレイヴとの会話に飽いたかの様に背を向ける。その瞬間、レギンレイヴは腰のホルスターに収まっていた赤い拳銃の銃口を青年の背中に向けた。
「……レティは今日一日アジア人風の男と共に行動をしていたらしい。恋なんてものを教えたのは恐らくその男だ」
「……アジア人風の男?」
「レティは責任感の強い子だ。恋なんてものを知って教会への不義理に自分を責めに責めたんだろう。それに漬け込んだ奴が居た、ということなんだろう」
「………………」
無言のレギンレイヴに一瞥をくれた後、アルヴァンは銃口等気にした様子も無くそのまま歩き去ってしまった。力が抜けた様に拳銃を持っていた手が落ちた。レギンレイヴはぎり、と奥歯を噛み締める。先程、レティシアは「こうた」と呟いていた。
「……九、光太――――!」
憎悪と共にその名を吐き捨てた。
女の悲鳴が誰も居ない深夜の路地裏に木霊していた。路地裏の入り口部分では下卑た笑みを浮かべた男が立っている。突然腕を掴まれて路地裏の地面に這い蹲る羽目になった女が声を上げるもその声を聞いている者が居るのかどうか。
こんな夜に出歩いてはならないと言われていたのに。どうしてこんな羽目に。男が下卑た笑みを浮かべたまま地面に尻を付けたままの彼女に覆い被さってくる。喉が引き攣る。悲鳴を上げたくても喉に悲鳴が張り付いて出て来てくれない。目尻に浮かんだ涙は頬を伝った。
その瞬間、重い音と共に男の動きが止まった。女の鼻先には剣と思しき刃物が突きつけられていた。それは、どうやら男の胸から生えているらしい。言葉を失くしたまま呆然としているとその剣が少女の鼻に突き刺さる前に引き抜かれた。男の身体が少女に向かって倒れてくる。だがその前に男の身体は上半身と下半身が分かたれ、その首も文字通り飛ぶが狭い路地裏の壁に激突して地面に落ちていった。
「……ぁ、え?」
血塗れになった身体を確認する余裕も無く、少女は路地裏の入り口に立っていた人影を見上げていた。
上品な金髪は腰まで伸び、左耳の前で一房三編みにしている。肩当てを付けた騎士を思わせる青いブレザーとプリーツスカート。どれも清廉にして潔白。その言葉が似合う姿だったのだろう、と予測は出来た。だが、今その姿は血に塗れ清廉や潔白と言った言葉とは掛け離れた姿となっていた。その美しい髪にも、白磁の様な白い肌にも、誰のものとも分からない血痕が付いている。長剣と思しき見慣れぬ物を携えたその人物は紛れもなく十代半ばの少女であった。
先程の男とは比べようも無い程得体の知れないものへの恐怖がこみ上げてくる。だが、やはり悲鳴は出て来てはくれなかった。
剣を持った少女は彼女を確認するとにこりと笑った。その頬に血痕等付いていなければ人好きのする可愛らしい笑みとして彼女の目には映っていただろう。
「もう大丈夫です。悪は滅されました」
笑っている。少女はどこまでも綺麗に可愛らしく笑っている。
「貴方が道を外さぬ限り、主はいつでも貴方を守っています。ここに正義は為されました」
人の気配がしない、どこか機械的で清廉な声だった。美しいが、どこか人間味が無い。
「正義とは殺す事です。悪を滅する為に殺す事を、正義と呼ぶのです」
綺麗な、きれいな、笑みだった。
夜の闇に飲み込まれた街で、街灯の心許ない灯りが小さな抵抗を示している。
久方ぶりの故郷に帰って来たレギンレイヴは夜の闇に紛れて濃厚な血の匂いを嗅ぎ取り周囲を警戒する様に歩いていた。街は大変静かだ。それは不自然なまでの静けさで違和感を覚える程である。日付が変わる程度の時間ではあるが現代社会においてここまで静かというのはあり得るのだろうか。レギンレイヴはどこか違和感を覚えながら街を歩いている。血の匂いが強い。
ふと、肉が裂かれる様なイヤな音がした。
レギンレイヴは慌てて走り出す。何だ今の音は。音は路地裏からだった。血の匂いが更に濃くなっている。恐らく、その場所で行われているのは――――
「……、レティ?」
路地裏から、顔を知った少女が歩いて出て来た。少女は名を呼ばれ、虚ろ気な表情でレギンレイヴへと目を向ける。レギンレイヴは彼女に駆け寄ろうとして足を止めていた。いつも清潔に保たれている彼女の白い服がどす黒い赤に染まっている。レギンレイヴはその異常な姿に思わず足を止めてしまったのだ。
「レティ……」
「……シルヴァン、兄さん、!?」
レギンレイヴの本当の名前を呟いた瞬間、少女レティシアの胸を槍が貫いた。目を見開くレギンレイヴの前で胸を貫かれた血を払うように呆気なく地面に転がされている。
「レティ……え? レティ? レティ!?」
レギンレイヴは慌てて地面に転がされた少女の元へと駆け寄った。次こそはちゃんと駆け寄ってレティシアの体を抱き上げる。
「……シルヴァン。どうしてここにいる」
「、」
路地裏から声がした。ゆったりと歩いてきたのはレギンレイヴとよく似た顔の青年だった。レギンレイヴは憎悪で目を見開いてその青年を見上げるも急速に息がゆったりとしたものになっていくレティシアに目を落とした。
「なんで……レティがなんでこんな、」
「レティには混乱と狂気の魔術が掛けられていた。辻斬り状態になっていたから私が始末を付けた。それだけだよ」
「! なん……なんだよ、それ」
「お前が居ない間に、レティシアは多くを抱えすぎた」
「お前が居ない間ってなんだ! お前だって居なかったじゃないか!」
「………………」
レギンレイヴの激高に、青年は静かに目を伏せた。レギンレイヴは自分の体が血に汚れるのも構わずレティシアの体を強く抱き込む。
「ごめん……ごめんな、レティ……」
「にい、さん?」
「喋るなよレティ。今から回復の魔術を」
「私ね……好きな人が、出来たの」
レティシアの言葉に、レギンレイヴは目を見開いた。
好きな人? 好きな人と言ったか?
聖女は最終的に神の嫁として生きたまま聖なる炎で火葬される。それは『婚姻』と呼ばれ、彼女の体は清潔なまま神に献上されるべきとされレティシアは幼少期より異性と接触することを強く禁じられていたのだ。『恋』なんてものを知ってはならないと厳しく制限された為である。穢れた体の聖女等神への献上品として相応しく無いと言う判断の元だろう。レギンレイヴはその規律が大嫌いで何度レティシアを誘拐しようと思ったかしれない。だが、レティシアはどこまでも生真面目にその規律を守り続けていた。守り続けていたのに。
「……好きな人、出来たのか?」
「うん……わた、し……好きな人、出来たよ」
レティシアは唇の端から血を流しながら小さく笑った。美しいだけの愛想笑いでは無い。レティシアと言う少女の素が現れた可愛らしい笑みだ。レギンレイヴはその表情を何年ぶりに見られたか分からない。
「できる、こと……なら。さいごに、会いたかった、なぁ……」
レギンレイヴが違う人間に見えているのか。レティシアの血に塗れた手がレギンレイヴの頬に伸びた。
「こうた、さん……」
「………………」
レギンレイヴの頬に血の線が残った。レティシアの手は、その瞳から光が失われた途端に力なく落ちていったしまった。レギンレイヴはもう一度少女を強く抱き込んだ。止まらない謝罪の声と共に。
「……なんでこんな事になった。何があった」
その様子を眺めていた青年に、レギンレイヴは目線を向ける事なく問い掛けた。
「お前この街に居たんだろ? なんで……なんでレティを助けてやらなかったんだよ!」
「……今助けた」
「死は救済じゃない! お前は……お前はいつだってそうだ……! なんで……なんで全部殺すんだ……ブランシャール家の時だって、!」
「何度も言わせるな。混乱と狂気の魔術が掛けられていたと言っただろう。それを解除した所で既に何人レティが人を殺したと思う? レティはその罪悪感で恐らく自ら命を断つだろう。そうなる位なら私が汚名を被れば済むのならそれで良いだろう」
「それでも……それでも、」
「お前の自己満足の為にレティを生かしたかったと言うのか? お前はずっと放り出していただろうに。何の権利があってお前がそんなことを言うんだ」
「それはお前に言われたくない! お前だってレティを放置した! 見殺しにしたのは……俺もお前も一緒だ」
「あのまま教会に飼い殺しにされていれば生きたまま焼かれるのが運命だとしてもか。お前はそれで良しとしたのか。そもそも、お前まで出奔するなんて私は聞いていない。何故お前まで家を出た」
「そんな事今どうでも良いだろ!」
「だから教会に反旗を翻した。お前と私はそういう意味では同じだ」
青年の言葉にレギンレイヴは唇を噛んだ。青年はレギンレイヴとの会話に飽いたかの様に背を向ける。その瞬間、レギンレイヴは腰のホルスターに収まっていた赤い拳銃の銃口を青年の背中に向けた。
「……レティは今日一日アジア人風の男と共に行動をしていたらしい。恋なんてものを教えたのは恐らくその男だ」
「……アジア人風の男?」
「レティは責任感の強い子だ。恋なんてものを知って教会への不義理に自分を責めに責めたんだろう。それに漬け込んだ奴が居た、ということなんだろう」
「………………」
無言のレギンレイヴに一瞥をくれた後、アルヴァンは銃口等気にした様子も無くそのまま歩き去ってしまった。力が抜けた様に拳銃を持っていた手が落ちた。レギンレイヴはぎり、と奥歯を噛み締める。先程、レティシアは「こうた」と呟いていた。
「……九、光太――――!」
憎悪と共にその名を吐き捨てた。
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