最強辺境伯令嬢

吏人

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幼少期

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誕生会で家族に受け入れてもらったことでスッキリした私はそれから遠慮せず前世の戦闘知識を使っていつも以上に活躍できた。 
それからあっという間に10歳になり戦いでも小規模なら兵達を指揮して戦うことも増えてきた。
この世界の剣は子供の体に合わせて作られているが私には扱いにくかった。そこで領地の鍛治職人にお願いして刀のようなものを作って貰った。

「ドルク 完璧だよ!」
「ありがとうございます。わしもこんな形の剣は初めて作ったからいい経験になりましたぞ!」

ドルクは領地1の鍛冶屋でその腕は国一番と言っても過言では無い 彼でなければ刀にこれだけ似たものは出来なかっただろう。さすがに刀は作れなかったが使い慣れた形に似ている方が私も使いやすいのでドルクさまさまだ。

「お嬢様も10歳ですしそろそろお披露目のパーティーがあるんじゃないんですかい?」
「そうなの… 領民の皆と一緒の一日目はいいんだけど2日目が問題だわ」
「2日目は貴族の皆様が来るんだったな」
「そうなの 一応マナーもダンスも先生に合格を貰ったけど…初めて同い年の貴族の子達と会うから不安で」
「お嬢様は規格外ですかな」
「ううぅ… ほかの子達には戦いのことはあんまり話さないようにしないと」
「まあ がんばってくだせい。一日目はわしも行きますからな」
「うん!ありがとうドルク!」

ドルクの鍛冶屋をあとにすると菊花がやってくる侍女としての勉強を終えて正式に専属侍女になった菊花は巫女装束ではなく侍女の服を着ている よく似合っている。最近菊花は街の若い男性に大人気だ。勿論耳や尻尾は隠しているため普通の人間にしか見えない。

「お嬢様、剣ができたのですね?」
「うん!さすがドルク 軽くて扱いやすい!!」
「それはようございました。鞘に彫ってある絵は…」
「桜よ。私の前世での名前」
「とても素敵です」
「ありがとう、そろそろ城に戻ろうか。」
「はい」

2人で城に戻るとお母様と侍女長が話し込んでいた。

「ただいま戻りました」
「おかえりなさい、アイリス明日は仕立て屋を呼んでドレスを選びましょ」
「分かりました。ただ明日午前中は兵士達の訓練に参加しますので午後からでも大丈夫ですか?」
「ええ大丈夫よ。新しい武器を作って貰ったのでしょ?」
「はい!」
「じゃあ午後来てもらうようにするから応接室に来るようにね」
「分かりました。お母様」

お母様に挨拶をして部屋に戻ると、お風呂に入って着替えを済ませてくつろいだ。

「お嬢様、お夕食は如何なさいますか? お望みでしたらお部屋にお持ちしますが」
「そうね、お願いできるかしら」
「かしこまりました」

そう言って菊花が部屋を出ると私は刀を見る。
刀身は美しくドルクが丹精込めて鍛えてくれた。鞘にはドルクの奥さんであるルミネが私の言葉を頼りに桜を掘ってくれた。
いよいよ明日実際に使える、楽しみだ
菊花が夕食を持ってきてくれたので食べてから私は早々に眠りに着いた
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