最強辺境伯令嬢

吏人

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幼少期

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魔物狩りはあっさり終わった。
失敗したとかではなくアイリスが強すぎて迷い込んでくるような低級魔物は全く相手にならなかったのである。
しかし実践を行ったことでアイリスにも魔物との戦に出ることが認められたのだ。
それからはある時はアルバートと共に前線で剣を振るい魔物を切り倒し、ある時はリリアと共に後方から魔法をとばし騎士達の援護や魔物たちを蹴散らした。
その間に貴族令嬢としてのマナーや基本的な領地経営に関することなどを学んだ基本マナー以外の座学はアレクから教わった。アレクは後継などに興味はなく将来はアイリスの補佐をしてくれるそうだ。

「恵まれてるなぁ…」

私は侍女が入れてくれた紅茶を飲みながらゆったりとしていた。長らく続いていた魔族との小競り合いがやっとこちらが勝利し一時休戦状態となったのだ。
魔族との戦にではじめてから1年アイリスはもう立派な戦力として認められていた。久々に座学もレッスンもなく休日となった。元々戦闘が得意だったこともあり今の生活になんの不満もない。
両親ももし辛くなったらいつでも言うようにと言ってくれている。兄達も私が立派な領主になれるように様々なことを教えてくれる。前世で感じられなかった家族からの愛情…こんなに恵まれているのに私は彼らに隠し事がある。
もし受け入れて貰えなかったらどうしよう…
そう考えるとため息をついてしまう。

「主様?」
「ごめんなん、でもないよ」

菊花今は小さな狐になって私の膝の上にいる。たまに皆にバレないように召喚してモフモフさせてもらっているのだ。
いつまでも菊花の存在を隠し通せるはずもない。これからの魔族との戦いにも出来れば参戦してもらいたい。
3日後私の7歳の誕生日パーティーを家族や使用人達とする予定だ。家族に話すならその時がいいだろう。
私は決意をして菊花を撫でる。

「菊花、今度私の誕生会を家族の皆が開いてくれるの 」
「おお!それはようございましたね主様」
「うん! でねその時家族にお前達を紹介したいのだけれど どうかな?」
「主様のみ心のままに」
「ありがとう」
「主様のご家族に会うのならば 印象良くしなければなりません!他のものも呼ぶのですか?」
「うーん わかんない、家族の反応次第かな 取り敢えず菊花だけ」
「なるほど…確かに自分で言うのもなんですがかなり個性豊かですものね…」
「アハハ…」

私は菊花と話しながら他の皆を思い浮かべる。前世で退治したものがそのままついてきたり、一騎打ちを申し込まれそこからそのまま着いてきたりと増えていき最初は4体だったのが今では12体になった。
前世では結構有名になり神崎十二使徒と呼ばれていたらしい。
中には神と呼ばれていたものもいたため嫉妬などにも悩まされたが、みんな私を大切にしてくれて家族のない私には本当の家族のようだった。
だからこそ今世の大切な家族に紹介したい
例え受け入れられないとしても…
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