とある公爵の独白

吏人

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独白12

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「殿下、フローリア学園の温室には国の絶滅危惧種とされている植物が多く栽培されております。」
「それがなんだ。」
「貴重な植物があるため温室には映像記録用の魔具が設置してあるのです。勿論ご存知ですよね。」
「な、なんだと…」
「その映像を今お持ちしました。陛下写しても宜しいですか?」
「許可する。」

魔具によって映し出されたのは、リュシアード殿下と男爵令嬢が裸で抱き合っているものだ。気持ち悪い、婚姻前の男女がしかもリュシアード殿下はクレアという婚約者がいるのに愚かだ。 この魔具は確かに貴重な植物が盗まれないようにという目的で設置されているがそれは建前だ。本当はその昔王子でありながら女にだらしなかった陛下の監視用につけたのである。親子揃ってこの魔具にお世話になるとはな…王も顔が真青だ。クレアはまるで虫けらを見るような顔で言い訳をしている殿下を見ている。

「リュシアードこれで満足か?おいそこの男爵令嬢と大臣の息子達を拘束しろ。」
「な!」
「当たり前だろ、公爵令嬢を無実の罪で陥れようとしたのだからな。処罰は後日言い渡す!」
「「「父上!」」」
「お前を我が家から追放する。愚かなことをしたな。」
「「我が家も同じく追放だ。」」

息子を追放とは、甘やかしたつけだな。しかし幸いなことにあいつらにも次男がいたからな跡継ぎの心配はないだろう。
リュシアード殿下は仲間達を連れていかれ放心状態だ。そこで前に出てきたのはシャルル妃だ。

「陛下!私に免じてリュシアードをお許しください!」

この女自分をなんだと思ってるんだ?ただの側室だろう。さてシャルル妃貴方にも罰を受けて貰わねばね。やっとソフィア様へいい報告ができる。

「そういえばまだ1つ解決していない問題がありましたね。リュシアード殿下前王妃様が毒殺だとどうしてそう思われたのですか?」
「え?それは義母上が…」
「シャルル妃は何故毒殺だと?」
「そ、それは…」
「毒殺という事実は王とそこにいる大臣  、現王妃様、王太子殿下しか知りません。」
「こ、子供の時に王太子殿下が…」
「私が母の死を知ったのはつい先日二十歳の誕生日の時ですよ。」
「義母上どういうことですか?」
「私がソフィア様を殺したとでも言いたいの?!」
「ええ」
「有り得ないわ。証拠だってないじゃない!」
「ええ。20年前もあなたに疑惑が浮かんだどき証拠がなくて泣く泣く貴方ほ野放しにしてしまった。だからわざわざ王妃様を病死にしボロが出るのを待っていたのです。さすがに側室をなんの証拠もなく尋問するのはダメですからね。」
「い、今だって証拠ないじゃない!」
「ええ、ですから自白魔法を使用しようかと思います。」
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