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2-17 ルトの想い
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ルティアと別れたルトは、帰宅するとすぐに就寝した。
気丈に振る舞ってはいたが、やはり精神的な疲労は大きかったようである。
そして翌朝。ルトはあまりスッキリとしない寝覚めの中、ハデスと契約をしても尚続けている朝の日課をこなすべく、草原へと向かう。
実は以前は近所の荒地で行っていたのだが、やはりハデスの力は目立つ上に、ハデスと契約した影響か、通常状態でも以前より身体能力が大幅に向上した為、草原で行う事にしたのである。
全速力で街を駆けること、ものの十数分。
ルトは、いつも特訓を行っている地点へと到着した。
着いてすぐに、意識を集中し、死狩を手中に呼び出す。
軽く振るい、調子を確かめる。
そして問題ない事を確認すると、ルトは目前に敵がいる事を想定して、戦闘訓練を開始した。
死狩を振るっては避け、振るっては避けの繰り返し。
中々に地味な作業ではあるが、継続をすれば体勢ごとの最適な振るい方などが見えてくる為、これが意外とばかにならない。
そんな地味ながらも有用な行動を続け、経過する事30分。
流石に息の切れてきたルトは、近くにある木の幹へと身体を預けると、そのまま座り込み、ゆっくりと呼吸を整える。
その状態のまま、5分程経過した所で、息が整い再び動けるようになる。
この辺りで、いつもならば立ち上がり、魔物相手に訓練を行うのだが、この日のルトは座り込んだまま一切動かない。
『トレーニングはせぬのか?』
見兼ねたハデスが、ルトへと声を掛ける。
心配というよりかは、普段通りでない事に対する疑問を抱いているようだ。
「うん、ちょっとね」
対しルトは、草の生い茂る青々とした地へと目を向けたまま、ポツリと声を発する。
そして数秒沈黙した後、意を決した様子でハデスへと問うた。
「……ねぇ、ハデス。色々考えたんだけどさ、やっぱり僕は、アロンに勝利を譲るべきなのかな」
『どうしてそう考える』
「……お互い次負ければ退学。なら、学園に残るのは、残るべき理由がある人間の方が良いと思ったんだ」
『それが向こうだと?』
「うん、間違いなくアロンだよ。……学園に入った理由も、目標も、到底敵わない」
言って、ルトは口を結ぶ。
実は以前、入学理由について話題に上がった時があった。
そう、あれは確か2週間程前のこと──
◇
とある日の昼休み。ルト、アロン、ルティアの3人はいつものように食堂で昼食を取っていた。
そんな中、不意にルティアが思いついたように口を開く。
「そう言えば、アロンさんは何故、アルデバード学園に入学しようと思ったのですか?」
以前、ルトにも聞いた質問を、アロンへとぶつける。
友人であるのならば、もっと沢山の事を知っていたい。
そんな考えのもと吐かれたルティアの言葉に、アロンは相応の理由があったのだろう、少し恥ずかしげに、しかし力強く声を上げる。
「今まで言った事なかったけど、俺の家ってさ、実は母子家庭なんだよ」
「知りませんでした……」
「まぁ、言ってないからな。……なのにさ、子供は俺含めて3人居る訳」
「それは──」
あまりにも大変だ。
「そう、母さんも別に高給取りって訳じゃ無いからさ。毎日、毎日朝から晩まで必死に働いているんだ。──まぁ、それでもだいぶ貧乏なんだけどな」
「つまりアロンさんは、家にお金を入れる為に、その為に収入の多い術師団員になろうと考えたという事ですか?」
「そ。術師団に入団して、稼いで、今まで必死に働いて俺たちを養ってくれた母さんに楽をさせる。それが俺の夢で……ここに入学した理由だな」
「素晴らしいですわ、アロンさん!」
「うん、立派だね。……僕とは違って」
言って、ルトは苦笑いを浮かべる。
「違ってって、ルトは何でここに入ったんだ?」
「そう言えば、アロンには言ってなかったね、僕の入学理由」
言葉の後、ルトは以前ルティアへと話した入学理由をアロンへと伝える。
「……入学理由以前に、色々気になる部分があるんだが」
十中八九幼馴染である戦姫、リアリナの事だろう。
「ま、まぁそこはおいおい詳しく話すよ」
「絶対だからな! んで、入学理由についてだけど、良いんじゃ無いか? 入学理由として、十分だと思うけどな」
「私も、そう思いますわ。能力が無かったあの頃に、思い立ち入学できるだけの力をつける。並大抵の努力では無かったと思います」
「そう、かな。……いや、そうだよね」
言って、ルトは笑う。しかし、内心ではやはり2人との差を感じずにはいられなかった。
◇
脳内で2週間前の会話を思い出しながら、ルトが再度口を開く。
「……昨日さ、ルティアさんの前で、アロンに勝ちたい、だから特訓をするって話をして。確かに、その言葉に嘘は無いよ。アロンに勝ちたいと言う思いは強くある」
一拍開け、再度口を開く。
「たださ、別にそれは何も序列戦である必要は無いんだ。公式戦である必要もない。──だけど、アロンにとっては、本気で夢の為に術師団入団を目指しているアロンにとっては、今回の序列戦は必ず突破しなきゃならない、何よりも大切な試合なんだ」
ハデスは口を開かない。ルトが更に続ける。
「──ならさ、今回はアロンに勝利を譲った方が良いんじゃないかと、そう思ったんだよ。……ねぇ。どうかな、ハデス」
ルトの問いに対し、一拍開けた後ハデスが声を発する。
『知らぬ。……ただ、1つ言えることがあるのならば──そんな事をして、果たしてアロンとやらが喜ぶかね』
「……! それは──」
ルトがグッと口を結ぶ。
わかっている。彼が全力で戦う事を望んでいる事を。
しかし、それでもアロンの夢を知っているルトは、全力で戦うという決断を下す事ができなかった。
そんなルトの思いを知ってか知らずか。
ハデスが再度口を開く。
『……ここからは自分で考える事だな。我はもう口を出さん』
ある意味では突き放すような、冷たさの感じる物言いに、ルトは難しい顔をしたまま「うん」と小さく頷いた。
気丈に振る舞ってはいたが、やはり精神的な疲労は大きかったようである。
そして翌朝。ルトはあまりスッキリとしない寝覚めの中、ハデスと契約をしても尚続けている朝の日課をこなすべく、草原へと向かう。
実は以前は近所の荒地で行っていたのだが、やはりハデスの力は目立つ上に、ハデスと契約した影響か、通常状態でも以前より身体能力が大幅に向上した為、草原で行う事にしたのである。
全速力で街を駆けること、ものの十数分。
ルトは、いつも特訓を行っている地点へと到着した。
着いてすぐに、意識を集中し、死狩を手中に呼び出す。
軽く振るい、調子を確かめる。
そして問題ない事を確認すると、ルトは目前に敵がいる事を想定して、戦闘訓練を開始した。
死狩を振るっては避け、振るっては避けの繰り返し。
中々に地味な作業ではあるが、継続をすれば体勢ごとの最適な振るい方などが見えてくる為、これが意外とばかにならない。
そんな地味ながらも有用な行動を続け、経過する事30分。
流石に息の切れてきたルトは、近くにある木の幹へと身体を預けると、そのまま座り込み、ゆっくりと呼吸を整える。
その状態のまま、5分程経過した所で、息が整い再び動けるようになる。
この辺りで、いつもならば立ち上がり、魔物相手に訓練を行うのだが、この日のルトは座り込んだまま一切動かない。
『トレーニングはせぬのか?』
見兼ねたハデスが、ルトへと声を掛ける。
心配というよりかは、普段通りでない事に対する疑問を抱いているようだ。
「うん、ちょっとね」
対しルトは、草の生い茂る青々とした地へと目を向けたまま、ポツリと声を発する。
そして数秒沈黙した後、意を決した様子でハデスへと問うた。
「……ねぇ、ハデス。色々考えたんだけどさ、やっぱり僕は、アロンに勝利を譲るべきなのかな」
『どうしてそう考える』
「……お互い次負ければ退学。なら、学園に残るのは、残るべき理由がある人間の方が良いと思ったんだ」
『それが向こうだと?』
「うん、間違いなくアロンだよ。……学園に入った理由も、目標も、到底敵わない」
言って、ルトは口を結ぶ。
実は以前、入学理由について話題に上がった時があった。
そう、あれは確か2週間程前のこと──
◇
とある日の昼休み。ルト、アロン、ルティアの3人はいつものように食堂で昼食を取っていた。
そんな中、不意にルティアが思いついたように口を開く。
「そう言えば、アロンさんは何故、アルデバード学園に入学しようと思ったのですか?」
以前、ルトにも聞いた質問を、アロンへとぶつける。
友人であるのならば、もっと沢山の事を知っていたい。
そんな考えのもと吐かれたルティアの言葉に、アロンは相応の理由があったのだろう、少し恥ずかしげに、しかし力強く声を上げる。
「今まで言った事なかったけど、俺の家ってさ、実は母子家庭なんだよ」
「知りませんでした……」
「まぁ、言ってないからな。……なのにさ、子供は俺含めて3人居る訳」
「それは──」
あまりにも大変だ。
「そう、母さんも別に高給取りって訳じゃ無いからさ。毎日、毎日朝から晩まで必死に働いているんだ。──まぁ、それでもだいぶ貧乏なんだけどな」
「つまりアロンさんは、家にお金を入れる為に、その為に収入の多い術師団員になろうと考えたという事ですか?」
「そ。術師団に入団して、稼いで、今まで必死に働いて俺たちを養ってくれた母さんに楽をさせる。それが俺の夢で……ここに入学した理由だな」
「素晴らしいですわ、アロンさん!」
「うん、立派だね。……僕とは違って」
言って、ルトは苦笑いを浮かべる。
「違ってって、ルトは何でここに入ったんだ?」
「そう言えば、アロンには言ってなかったね、僕の入学理由」
言葉の後、ルトは以前ルティアへと話した入学理由をアロンへと伝える。
「……入学理由以前に、色々気になる部分があるんだが」
十中八九幼馴染である戦姫、リアリナの事だろう。
「ま、まぁそこはおいおい詳しく話すよ」
「絶対だからな! んで、入学理由についてだけど、良いんじゃ無いか? 入学理由として、十分だと思うけどな」
「私も、そう思いますわ。能力が無かったあの頃に、思い立ち入学できるだけの力をつける。並大抵の努力では無かったと思います」
「そう、かな。……いや、そうだよね」
言って、ルトは笑う。しかし、内心ではやはり2人との差を感じずにはいられなかった。
◇
脳内で2週間前の会話を思い出しながら、ルトが再度口を開く。
「……昨日さ、ルティアさんの前で、アロンに勝ちたい、だから特訓をするって話をして。確かに、その言葉に嘘は無いよ。アロンに勝ちたいと言う思いは強くある」
一拍開け、再度口を開く。
「たださ、別にそれは何も序列戦である必要は無いんだ。公式戦である必要もない。──だけど、アロンにとっては、本気で夢の為に術師団入団を目指しているアロンにとっては、今回の序列戦は必ず突破しなきゃならない、何よりも大切な試合なんだ」
ハデスは口を開かない。ルトが更に続ける。
「──ならさ、今回はアロンに勝利を譲った方が良いんじゃないかと、そう思ったんだよ。……ねぇ。どうかな、ハデス」
ルトの問いに対し、一拍開けた後ハデスが声を発する。
『知らぬ。……ただ、1つ言えることがあるのならば──そんな事をして、果たしてアロンとやらが喜ぶかね』
「……! それは──」
ルトがグッと口を結ぶ。
わかっている。彼が全力で戦う事を望んでいる事を。
しかし、それでもアロンの夢を知っているルトは、全力で戦うという決断を下す事ができなかった。
そんなルトの思いを知ってか知らずか。
ハデスが再度口を開く。
『……ここからは自分で考える事だな。我はもう口を出さん』
ある意味では突き放すような、冷たさの感じる物言いに、ルトは難しい顔をしたまま「うん」と小さく頷いた。
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