36 / 39
日常に沈む真実
しおりを挟む
翌日。
久遠が教室に入った瞬間、教室内の空気がぴたりと止まった。
登校していた生徒たちは時間が止まったかのように硬直し、清々しい朝だというのに重苦しい沈黙が教室内に漂う。
(まあ、当然の反応か……)
そう思いながら、久遠は教室を見渡す。
いつもに比べると、同じ時間でも登校している生徒が少ない。
さすがにショックで今日は学校を休む生徒も多いのだろう。
だが、そんな中で、瀬戸一弥、相馬玲菜、井上優子といった生徒はちゃんと登校してきていた。昨夜の精神的ダメージは彼らが最も大きかったはずだが、やはりタフなメンタルを持っている(もっとも、その三人も久遠を見るやいなや、表情を強張らせてはいたのだが)。
大森健人は机の横に鞄があるので登校はしているようだが、教室内に姿は見えなかった。もしかすると、トイレにでも行っているのかもしれない。
未だ静寂に包まれる教室の中を、久遠は自分の席へ向かって進む。
その途中で隣の席の優子と目が合う。
すると、彼女は今まで見せたことのないぎこちない笑顔を浮かべた。
「お、おはよう、皆月君」
「おはよう、井上さん」
声が若干うわずっている。態度もどこかよそよそしい。やはり昨夜のことが気になっているのだろう。
挙動不審の優子を見ていると、久遠は思わず笑みが零れそうになった。
せっかくなので「少しからかってみようか」という悪戯心が久遠の中に芽生える。
「僕の顔に何か付いてる?」
「えっ?」
「なんかジロジロ見られている気がしたから」
「そ、そんなことないよ。……あ、あの、皆月君、昨日の夜のことなんだけど」
やっぱり来たか、と久遠は思う。
さり気なく視線を動かしてみると、近くにいた生徒たちも真剣な表情で久遠と優子の会話に耳を済ませていた。やはりみんな昨晩のことが気になっているらしい。
「昨日の夜? ああ、うん。僕も手紙に書いてあった時間通り学校に行ったよ。でも、玄関が開いてなかったんだ」
久遠は予め用意していた嘘を口にする。
「開いて、なかった……?」
「他に誰もいなくて、一応外から三年二組の教室も覗いてみたけど真っ暗だったし、中止になったんだろうなって思って帰っちゃったんだよ」
優子は今まで見せたことのない困惑した表情を浮かべる。
久遠は笑みを堪えるのに必死だった。
「え? えっ? じゃあ、皆月君は昨日の夜、教室に来てないの……?」
「そもそも玄関が開いてなかったんだから学校に入れるわけないよ」
久遠が答えると、優子はいよいよ混乱した顔を見せる。きっと彼女の頭の中では、何が現実で何が夢だったのか、さっぱり分からなくなっていることだろう。久遠の狙い通りである。
「ちょ、ちょっと待って。じゃあ、皆月君は昨日の夜って何をしていたの?」
「何って、学校が開いてなかったから、家に帰って、お風呂入って、勉強して寝たよ」
「……も、もう一つ訊いていい? ……エヴィルって知ってる?」
「エヴィル? いや、初耳だね。何だい、それは?」
優子はついに沈痛な面持ちで、こめかみの辺りを指で押さえた。もう訳が分からないといった様子で。
「なんだか今日の井上さん、ちょっとおかしいね」
「えっ? そ、そんなことないよ」
「ひょっとして、昨晩何かあったの?」
「え……その……」
優子は言葉を詰まらせる。思い悩んでいる様子だったが、
「う、ううん! 何もなかったわ。私も学校には来たけど、すぐに帰ったから」
と、久遠の嘘に同調した。
優子はぎこちない笑顔を浮かべながら首筋をさする。たぶん、その行為は無意識だったのだろう。だが、その仕草は、彼女の中で昨晩の出来事が強く焼き付いている何よりの証拠。久遠の嘘に同調したのも「忘れたい」という気持ちの表れなのかもしれない。
(昨夜のことは、かなり効いているみたいだな。あとは――)
その時、教室のドアが開いた。
久遠が入ってきた時と同様に、教室の空気がぴたりと止まる。
ドアの前に立っていたのは三崎綾乃。
クラスメイト全員が彼女に複雑な視線を送る。
静寂の中、綾乃は真っ直ぐ前を向いて自分の席へと向かう。
だが、彼女の足はその途中で止まった。
久遠も異変に気付く。
綾乃の席は、窓際の一番前。
今、その場所は完全な空白になっていた。
つまるところ、綾乃の机も椅子も綺麗さっぱり無くなっていたのだ。
綾乃は放心し、久遠も「昨夜のことがあって、まだこんな下らないイジメができる奴がいるのか」と半ば呆れを通り越して感心してしまった。
だが、それは久遠の大きな勘違いだった。
「あっ、綾乃! もう来てたのか」
静まり返る教室で、綾乃に声を掛けたのは、今しがた教室に入ってきた健人だった。
彼の両手には真新しい机と椅子。
カチャカチャと音を立てながら、健人は綾乃の席までそれらを運んだ。
「悪い、悪い。自分の席が無くなっててびっくりしただろ。お前の机も椅子も随分古くなってたから、用務員さんに頼んで新しいのに変えてもらってたんだ」
健人はニカっと笑って、綾乃に話しかける。久遠は教室で優子以外の人間が綾乃に話しかけているところを初めて見た。昨日まではなかった、三年二組に生じた変化だ。
「前の机に入ってたものはロッカーに入れてある。あ、心配すんなよ。そっちも一応掃除したから。ピッカピカってわけにはいかなかったけど、まあ普通に使えるはずだ」
「あ、ありがとう……」
顔を赤くしてお礼を言う綾乃。
健人はそんな綾乃の肩をぽんと叩く。
そんな二人と、それに対して何も言わないクラスメイトたちを見て、久遠は「これでこのクラスは大丈夫かな」と思った。
勿論、まだまだ不安材料はたくさんある。昨晩、クラスメイトたちが感じた死の恐怖も、時間が経つにつれて次第に薄れていくはずだ。瀬戸一弥、相馬玲菜、井上優子といった自分なりの信念を持っていた生徒が、心の底から自分の行いを悔い改めることもきっとないだろう。
でも、きっと健人はこれからも綾乃のことを守っていくはずだ。
彼女は本当の意味で独りじゃなくなった。
久遠には、そのことが少しだけ羨ましかった。
帰りのホームルーム。
「――――連絡事項は以上です」
担任の話が終わった。
いつもなら、これで下校となるのだが、この日は違った。
「では、最後にちょっと残念なお知らせがあります。皆月君、来てください」
担任が久遠を呼ぶ。
その瞬間、クラスに緊張が走ったことを久遠は肌で感じ取る。
呼ばれた久遠は教壇に上り、クラス全体を見渡した。
クラスメイトの大半から刺すような視線が注がれる。
猛獣を前にしているような緊張感と警戒心が、クラスメイトたちから滲み出ていた。
だが、そのギスギスした空気は、次の瞬間、完全に霧散する。
「皆月君がご両親のお仕事の都合で、また転校することになりました」
ざわめきが教室内に広がる。
だが、それは決してクラスメイトの急な転校を悲しむものではない。
むしろ、どこかほっとした表情を浮かべている生徒もいるくらいだ。
「それじゃあ皆月君。クラスのみんなにお別れの挨拶をしてください」
「はい」
担任に促され、久遠は教壇の前に立つ。
「えーっと、一ヶ月に満たない短い間でしたが、たくさん親切にしてくれてありがとうございました。僕は何度も転校していますが、この朝日ヶ丘中学校三年二組は、僕が今まで在籍したクラスの中で最高のクラスだったと思います。これから受験シーズンに突入しますが、皆さん風邪など引かずにしっかり頑張ってください。では、またいつかどこかで会えることを楽しみにしています」
久遠は笑顔を作って頭を下げる。
当然の如く、拍手はなかった。
久遠が教室に入った瞬間、教室内の空気がぴたりと止まった。
登校していた生徒たちは時間が止まったかのように硬直し、清々しい朝だというのに重苦しい沈黙が教室内に漂う。
(まあ、当然の反応か……)
そう思いながら、久遠は教室を見渡す。
いつもに比べると、同じ時間でも登校している生徒が少ない。
さすがにショックで今日は学校を休む生徒も多いのだろう。
だが、そんな中で、瀬戸一弥、相馬玲菜、井上優子といった生徒はちゃんと登校してきていた。昨夜の精神的ダメージは彼らが最も大きかったはずだが、やはりタフなメンタルを持っている(もっとも、その三人も久遠を見るやいなや、表情を強張らせてはいたのだが)。
大森健人は机の横に鞄があるので登校はしているようだが、教室内に姿は見えなかった。もしかすると、トイレにでも行っているのかもしれない。
未だ静寂に包まれる教室の中を、久遠は自分の席へ向かって進む。
その途中で隣の席の優子と目が合う。
すると、彼女は今まで見せたことのないぎこちない笑顔を浮かべた。
「お、おはよう、皆月君」
「おはよう、井上さん」
声が若干うわずっている。態度もどこかよそよそしい。やはり昨夜のことが気になっているのだろう。
挙動不審の優子を見ていると、久遠は思わず笑みが零れそうになった。
せっかくなので「少しからかってみようか」という悪戯心が久遠の中に芽生える。
「僕の顔に何か付いてる?」
「えっ?」
「なんかジロジロ見られている気がしたから」
「そ、そんなことないよ。……あ、あの、皆月君、昨日の夜のことなんだけど」
やっぱり来たか、と久遠は思う。
さり気なく視線を動かしてみると、近くにいた生徒たちも真剣な表情で久遠と優子の会話に耳を済ませていた。やはりみんな昨晩のことが気になっているらしい。
「昨日の夜? ああ、うん。僕も手紙に書いてあった時間通り学校に行ったよ。でも、玄関が開いてなかったんだ」
久遠は予め用意していた嘘を口にする。
「開いて、なかった……?」
「他に誰もいなくて、一応外から三年二組の教室も覗いてみたけど真っ暗だったし、中止になったんだろうなって思って帰っちゃったんだよ」
優子は今まで見せたことのない困惑した表情を浮かべる。
久遠は笑みを堪えるのに必死だった。
「え? えっ? じゃあ、皆月君は昨日の夜、教室に来てないの……?」
「そもそも玄関が開いてなかったんだから学校に入れるわけないよ」
久遠が答えると、優子はいよいよ混乱した顔を見せる。きっと彼女の頭の中では、何が現実で何が夢だったのか、さっぱり分からなくなっていることだろう。久遠の狙い通りである。
「ちょ、ちょっと待って。じゃあ、皆月君は昨日の夜って何をしていたの?」
「何って、学校が開いてなかったから、家に帰って、お風呂入って、勉強して寝たよ」
「……も、もう一つ訊いていい? ……エヴィルって知ってる?」
「エヴィル? いや、初耳だね。何だい、それは?」
優子はついに沈痛な面持ちで、こめかみの辺りを指で押さえた。もう訳が分からないといった様子で。
「なんだか今日の井上さん、ちょっとおかしいね」
「えっ? そ、そんなことないよ」
「ひょっとして、昨晩何かあったの?」
「え……その……」
優子は言葉を詰まらせる。思い悩んでいる様子だったが、
「う、ううん! 何もなかったわ。私も学校には来たけど、すぐに帰ったから」
と、久遠の嘘に同調した。
優子はぎこちない笑顔を浮かべながら首筋をさする。たぶん、その行為は無意識だったのだろう。だが、その仕草は、彼女の中で昨晩の出来事が強く焼き付いている何よりの証拠。久遠の嘘に同調したのも「忘れたい」という気持ちの表れなのかもしれない。
(昨夜のことは、かなり効いているみたいだな。あとは――)
その時、教室のドアが開いた。
久遠が入ってきた時と同様に、教室の空気がぴたりと止まる。
ドアの前に立っていたのは三崎綾乃。
クラスメイト全員が彼女に複雑な視線を送る。
静寂の中、綾乃は真っ直ぐ前を向いて自分の席へと向かう。
だが、彼女の足はその途中で止まった。
久遠も異変に気付く。
綾乃の席は、窓際の一番前。
今、その場所は完全な空白になっていた。
つまるところ、綾乃の机も椅子も綺麗さっぱり無くなっていたのだ。
綾乃は放心し、久遠も「昨夜のことがあって、まだこんな下らないイジメができる奴がいるのか」と半ば呆れを通り越して感心してしまった。
だが、それは久遠の大きな勘違いだった。
「あっ、綾乃! もう来てたのか」
静まり返る教室で、綾乃に声を掛けたのは、今しがた教室に入ってきた健人だった。
彼の両手には真新しい机と椅子。
カチャカチャと音を立てながら、健人は綾乃の席までそれらを運んだ。
「悪い、悪い。自分の席が無くなっててびっくりしただろ。お前の机も椅子も随分古くなってたから、用務員さんに頼んで新しいのに変えてもらってたんだ」
健人はニカっと笑って、綾乃に話しかける。久遠は教室で優子以外の人間が綾乃に話しかけているところを初めて見た。昨日まではなかった、三年二組に生じた変化だ。
「前の机に入ってたものはロッカーに入れてある。あ、心配すんなよ。そっちも一応掃除したから。ピッカピカってわけにはいかなかったけど、まあ普通に使えるはずだ」
「あ、ありがとう……」
顔を赤くしてお礼を言う綾乃。
健人はそんな綾乃の肩をぽんと叩く。
そんな二人と、それに対して何も言わないクラスメイトたちを見て、久遠は「これでこのクラスは大丈夫かな」と思った。
勿論、まだまだ不安材料はたくさんある。昨晩、クラスメイトたちが感じた死の恐怖も、時間が経つにつれて次第に薄れていくはずだ。瀬戸一弥、相馬玲菜、井上優子といった自分なりの信念を持っていた生徒が、心の底から自分の行いを悔い改めることもきっとないだろう。
でも、きっと健人はこれからも綾乃のことを守っていくはずだ。
彼女は本当の意味で独りじゃなくなった。
久遠には、そのことが少しだけ羨ましかった。
帰りのホームルーム。
「――――連絡事項は以上です」
担任の話が終わった。
いつもなら、これで下校となるのだが、この日は違った。
「では、最後にちょっと残念なお知らせがあります。皆月君、来てください」
担任が久遠を呼ぶ。
その瞬間、クラスに緊張が走ったことを久遠は肌で感じ取る。
呼ばれた久遠は教壇に上り、クラス全体を見渡した。
クラスメイトの大半から刺すような視線が注がれる。
猛獣を前にしているような緊張感と警戒心が、クラスメイトたちから滲み出ていた。
だが、そのギスギスした空気は、次の瞬間、完全に霧散する。
「皆月君がご両親のお仕事の都合で、また転校することになりました」
ざわめきが教室内に広がる。
だが、それは決してクラスメイトの急な転校を悲しむものではない。
むしろ、どこかほっとした表情を浮かべている生徒もいるくらいだ。
「それじゃあ皆月君。クラスのみんなにお別れの挨拶をしてください」
「はい」
担任に促され、久遠は教壇の前に立つ。
「えーっと、一ヶ月に満たない短い間でしたが、たくさん親切にしてくれてありがとうございました。僕は何度も転校していますが、この朝日ヶ丘中学校三年二組は、僕が今まで在籍したクラスの中で最高のクラスだったと思います。これから受験シーズンに突入しますが、皆さん風邪など引かずにしっかり頑張ってください。では、またいつかどこかで会えることを楽しみにしています」
久遠は笑顔を作って頭を下げる。
当然の如く、拍手はなかった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
闇に蠢く
野村勇輔(ノムラユーリ)
ホラー
関わると行方不明になると噂される喪服の女(少女)に関わってしまった相原奈央と相原響紀。
響紀は女の手にかかり、命を落とす。
さらに奈央も狙われて……
イラスト:ミコトカエ(@takoharamint)様
※無断転載等不可
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
S県児童連続欠損事件と歪人形についての記録
幾霜六月母
ホラー
198×年、女子児童の全身がばらばらの肉塊になって亡くなるという傷ましい事故が発生。
その後、連続して児童の身体の一部が欠損するという事件が相次ぐ。
刑事五十嵐は、事件を追ううちに森の奥の祠で、組み立てられた歪な肉人形を目撃する。
「ーーあの子は、人形をばらばらにして遊ぶのが好きでした……」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる