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プリジュドルート
メクタウの章:激闘編
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『弓を構えて撃って来い』
『ククク、前のおさらいでもしたいのか?』
メクタウの章:激闘編
プリダルエの放った矢は恐ろしいほどゆっくりまっすぐ飛んできていた。
でも、気がつけば矢はプリジュドの背中に刺さっていた。
プリジュドはあの技の謎は解けたのか?
いや、その前に僕が矢を喰らった時にプリダルエが構える姿を見ていない。
前の戦いの時にも見えないうちに矢を放っていた。
プリダルエ的には構える動作はあってないようなものなのだろう。
構えて撃つことで矢に注目させておいて背後を狙う矢も撃っていた?
さすがにそんなに単純ではないか。
『先に言っておく、オマエの矢はもう当たらん』
『ククク、大きくなったのは姿だけじゃないようだな』
そういうと、プリダルエが矢を連射してきた。
シュパパパパッ!
撃つ動作が見えない。
『クックック、ぬるいわ!』
ボッ!
1発の魔法で矢を全部落とした。
というより、魔法を唱える姿も見えなかった。
プリジュドの本当の力といった感じか。
『こんな小手先の技じゃなく、前の技を使って来い』
プリジュドが挑発する。
『ククク、その程度でいい気になるなよ!』
シューッ!
挑発に乗ったわけではないが、プリダルエは前と同じ技を出してきた。
ゆっくりとした矢がプリジュドに向って飛んでくる。
僕はプリジュドの後ろ側を見たが矢が飛んでいる感じはしない。
ボッ!
プリジュドの背中で魔法が発動されて矢が燃えた。
えっ、いつのまに?
僕の目には矢がまったく見えなかった。
『プリダルエ、もう一度言おう。オレの手下になれ』
『その程度でオレが負けたと思うか?』
そういいながらもプリダルエの顔は引きつっていた。
技を破られたのが悔しかったのだろう。
ゴーッ!
プリジュドが魔法の矢を放った。
矢の大きさは同じだが、前回よりも威力の違いを感じる。
『チッ、この程度!』
そういいながら、プリダルエは魔法の矢を飛ばしてきた。
ドゴーンッ!
プリジュドの矢は・・・消えてない。
ゴーッ!
『クッ、分散させるとダメか』
プリダルエが矢を構えて放った。
シューッ!
たぶん、プリダルエの本気の1撃だ。
ドゴーンッ!
再び、魔法の矢と魔法の矢が激突した。
ゴーッ!
それでもプリジュドの魔法の矢の勢いは落ちない。
『なっ!』
さすがにまずいと思ったのかプリダルエは構えをといて避けに転じた。
サッ!
ゴーッ!
『クッ、追尾のオマケつきか』
サッ!
ゴーッ!
『なかなかすばやいじゃないか。では、これでどうだ』
ゴゴゴゴゴゴーッ!
プリジュドは魔法を連発した。
サッ!
プリジュドは懸命に逃げるが、魔法があらゆる方向から飛んでくる。
ドガーンッ!
さすがに逃げ切れず、魔法がプリダルエに当たった。
『グアァッ!』
プリダルエがうめき声をあげた。
相当なダメージだろう。
『クックック、もう一度言う。プリダルエ、オレの手下になれ』
『ハァハァハァ・・・、オマエがオレの立場なら答えはわかるだろう』
『なるほどな。ではここで朽ち果てろ』
『喰らえーーっ!』
砦に向って放った時は力を溜めていたが、それ以上の威力の魔法をノータイムで放った。
『このプリダルエを舐めるな!』
負け惜しみか?
ドガーンッ!
魔法はプリダルエに直撃した。
・・・と、思ったがプリダルエの姿はその場にはなかった。
魔法で消し飛んだ?
いや、プリダルエの気配は感じる。
『クックック、オマエもオレのようなもんか』
プリジュドの言葉の意味がわからない。
ただ、わかったことが1つある。
魔法が当たったのは大きな木で、ぽっかりと穴が空いている。
ぐらっ!
『メクタウ!避けろ!』
プリジュドが僕に向ってそう叫んだ。
気を抜いていたわけではないが、さっきの矢の影響で初動が遅れた・・・
ズドーンッ!
『メクタウーッ!』
プリジュドとプリダルエが同時に、僕の名前を叫んだような気がする。
・・・
パチッ!
目を覚ますと空が見えた。
相変わらずいい天気で、草原の中なので心地よい風は吹いてくる。
でも、さっきの噴火で焦げた匂いも混じってくる。
僕はメムロに戻ったようだ。
森の方を見ると大きな木が周りの木をなぎ倒した状態で倒れていた。
プリジュドとプリダルエの戦いは続いているのだろうか。
今、森に行っても意味が無い。
まずはギルドに向ってみんなの状況を確認しないと。
タッタッタ・・・
急いでナトリの街へと走った。
果てしなく遠く感じる。
続々々々々・メムロの章へつづく
『ククク、前のおさらいでもしたいのか?』
メクタウの章:激闘編
プリダルエの放った矢は恐ろしいほどゆっくりまっすぐ飛んできていた。
でも、気がつけば矢はプリジュドの背中に刺さっていた。
プリジュドはあの技の謎は解けたのか?
いや、その前に僕が矢を喰らった時にプリダルエが構える姿を見ていない。
前の戦いの時にも見えないうちに矢を放っていた。
プリダルエ的には構える動作はあってないようなものなのだろう。
構えて撃つことで矢に注目させておいて背後を狙う矢も撃っていた?
さすがにそんなに単純ではないか。
『先に言っておく、オマエの矢はもう当たらん』
『ククク、大きくなったのは姿だけじゃないようだな』
そういうと、プリダルエが矢を連射してきた。
シュパパパパッ!
撃つ動作が見えない。
『クックック、ぬるいわ!』
ボッ!
1発の魔法で矢を全部落とした。
というより、魔法を唱える姿も見えなかった。
プリジュドの本当の力といった感じか。
『こんな小手先の技じゃなく、前の技を使って来い』
プリジュドが挑発する。
『ククク、その程度でいい気になるなよ!』
シューッ!
挑発に乗ったわけではないが、プリダルエは前と同じ技を出してきた。
ゆっくりとした矢がプリジュドに向って飛んでくる。
僕はプリジュドの後ろ側を見たが矢が飛んでいる感じはしない。
ボッ!
プリジュドの背中で魔法が発動されて矢が燃えた。
えっ、いつのまに?
僕の目には矢がまったく見えなかった。
『プリダルエ、もう一度言おう。オレの手下になれ』
『その程度でオレが負けたと思うか?』
そういいながらもプリダルエの顔は引きつっていた。
技を破られたのが悔しかったのだろう。
ゴーッ!
プリジュドが魔法の矢を放った。
矢の大きさは同じだが、前回よりも威力の違いを感じる。
『チッ、この程度!』
そういいながら、プリダルエは魔法の矢を飛ばしてきた。
ドゴーンッ!
プリジュドの矢は・・・消えてない。
ゴーッ!
『クッ、分散させるとダメか』
プリダルエが矢を構えて放った。
シューッ!
たぶん、プリダルエの本気の1撃だ。
ドゴーンッ!
再び、魔法の矢と魔法の矢が激突した。
ゴーッ!
それでもプリジュドの魔法の矢の勢いは落ちない。
『なっ!』
さすがにまずいと思ったのかプリダルエは構えをといて避けに転じた。
サッ!
ゴーッ!
『クッ、追尾のオマケつきか』
サッ!
ゴーッ!
『なかなかすばやいじゃないか。では、これでどうだ』
ゴゴゴゴゴゴーッ!
プリジュドは魔法を連発した。
サッ!
プリジュドは懸命に逃げるが、魔法があらゆる方向から飛んでくる。
ドガーンッ!
さすがに逃げ切れず、魔法がプリダルエに当たった。
『グアァッ!』
プリダルエがうめき声をあげた。
相当なダメージだろう。
『クックック、もう一度言う。プリダルエ、オレの手下になれ』
『ハァハァハァ・・・、オマエがオレの立場なら答えはわかるだろう』
『なるほどな。ではここで朽ち果てろ』
『喰らえーーっ!』
砦に向って放った時は力を溜めていたが、それ以上の威力の魔法をノータイムで放った。
『このプリダルエを舐めるな!』
負け惜しみか?
ドガーンッ!
魔法はプリダルエに直撃した。
・・・と、思ったがプリダルエの姿はその場にはなかった。
魔法で消し飛んだ?
いや、プリダルエの気配は感じる。
『クックック、オマエもオレのようなもんか』
プリジュドの言葉の意味がわからない。
ただ、わかったことが1つある。
魔法が当たったのは大きな木で、ぽっかりと穴が空いている。
ぐらっ!
『メクタウ!避けろ!』
プリジュドが僕に向ってそう叫んだ。
気を抜いていたわけではないが、さっきの矢の影響で初動が遅れた・・・
ズドーンッ!
『メクタウーッ!』
プリジュドとプリダルエが同時に、僕の名前を叫んだような気がする。
・・・
パチッ!
目を覚ますと空が見えた。
相変わらずいい天気で、草原の中なので心地よい風は吹いてくる。
でも、さっきの噴火で焦げた匂いも混じってくる。
僕はメムロに戻ったようだ。
森の方を見ると大きな木が周りの木をなぎ倒した状態で倒れていた。
プリジュドとプリダルエの戦いは続いているのだろうか。
今、森に行っても意味が無い。
まずはギルドに向ってみんなの状況を確認しないと。
タッタッタ・・・
急いでナトリの街へと走った。
果てしなく遠く感じる。
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