細胞がはじけた時が噛み頃です。

三角

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皮膚の内側

※突かれる

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大きく開かれた足を抱えられ、覆い被さっている朝日さんと深く口づける。
互いの口内は熱く、溶けて、交ざる。
溶け合うという表現を良く見聞きしたが本当にそうだと混ざりあう唾液を飲み込むことに夢中になっていたら、さんざん弄られ、もったりと広がっているお尻の穴に何かが触れた。


生温い熱が、じんわりと伝わる。


接触した熱により全身が震えた気がしたが、その震えは溶けている口内への刺激からなのかもしれない。
もう、自分で区別は出来なかった。


もともと身体中に響いて五月蝿かった鼓動音が、気分が高揚し過ぎたせいか全く聞こえなくなった。
目が霞む。
継続して口内は相変わらず官能的だ。
もう何も分からない。
ただ狼に食べられるのだという事だけが突きつけられる。


とっくに溶けている場所を、より解すようにクニュクニュと侵され、そのまま浅い所まで入ってくる。
衝撃と、なんとも形容しがたい圧力。


苦しい。
なんだこれ。


「ふッ…ん、…ん!?っ…んぅ…ッ…んんん゛っ」


痛くはない。
でも、唇は離してくれず、より身体が苦しい。
熱い。
火傷しそう。
息が出来ない。
もう、無理かも。


「もう少し我慢。」
「ッん、はぁ…っうん、…ぅ…ッ」


もう無理かもって思ったけど、そう言われたら頷いてしまう。
口が離れたから一生懸命空気を吸った。
もう舌は疲れきっていて口が閉じれない。
はぁはぁと犬のように呼吸しているうちにグイグイと奥に進んでくる凶器。
まだだろうか。
ずいぶんと奥まで届いているような気がする。


「はぁ、っあ゛…ッぅ、ぁう…っ…まだ…?も、はいった?も、むりだょ…はいんなッ…」
「もう少し。」
「ぁ、も、はいんなぃ…はいんなッぁ、い゛ッ…」


ズンッと奥を突かれたあと動きが止まった。
どうやら全部納まったようだ。


苦しい。
熱い。
でも、嬉しい。
朝日さんと1つになってる。
このまま溶けてしまいたい。


「んあぅッ!?」


精神的な心地好さに酔っていたら頬を軽く叩かれ、奥を突かれた。
どうやら意識が飛びかかってたようだ。



「陽太。もう少し頑張れ。」
「…ッぇ?」
「舌噛むなよ。」
「え?」



正直、もうこの辺りからは、あまり覚えていない。









目が覚めたら珈琲の良い香りがしていた。
閉じていた目玉に侵入する外気が目に染みる。
閉じそうになる目をグシグシと擦り何とか起き上がる。



…朝日さんが居ない。



痛む身体を無視してヨタヨタとリビングに向かう。
凄く身体が重い。
リビングでは朝日さんが珈琲を淹れていた。
穏やかな光景にホッとした。
リビングの入り口で、その光景を、ぼんやりと見ていたら朝日さんが俺に気づいた。


「起きたか?」
「ぅん…おきた…」


まって。
俺、凄い声。
掠れた声を聞いた朝日さんが渋い顔をして、俺の手を引きダイニングテーブルに座らせて、常温の水をくれる。


「昨日、途中で水飲ませるべきだったな。とりあえず、水ゆっくり飲め。のど飴、後で買ってくるからな。」
「うん…」


昨日…
…昨日…?


「ぇ、もう、朝?」
「朝というか昼だな。」
「え!学校っ…」
「大丈夫、連絡しておいた。放課後、佐野が迎えにくるらしい。」
「すみません、俺、寝すぎて…」
「いや俺こそ。ごめん。」



テーブルの向かいに座った朝日さんが、珈琲を一口飲んで、身体は大丈夫かと俺に聞く。
その一言で、昨日の事が頭を駆け巡った。
飲んでいた水が喉に詰まりそうになった。
血が顔面に寄って顔が赤くなる。


「だ…だ、だ、…ッ大丈夫…」
「一応、身体は拭いたけど気持ち悪かったらシャワー勝手に使ってくれていいから。」
「ひぃッ…恥ずかしすぎるっ…恥ずか死ねるっ…無理っ」


思わずダイニングテーブルに突っ伏した。
あんなことして、あんなに乱れて、さらに寝てる間に身体まで拭いてもらってたなんて。
恥ずかしすぎる。
あんまり声張ると更に痛めるぞと頭を撫で撫でしてくれる朝日さん。


「大丈夫だっただろ。」
「え?」
「嫌いにならなかっただろ。」


伏せていた顔をあげると、穏やかな慈愛に溢れた顔で俺を見てる朝日さんが居た。


「…うん。」
「…好きなだけ泣いたらいい。」
「うん…ッ」


昨日から壊れている涙腺のせいだ。
枯れたと思っていた涙が決壊し、堪えきれず、うん、うん、と頷くしか出来なかった。


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