突然だが、自己満でロマン兵器について解説してみようと思う〜紅茶でも飲みながらフィッシュチップス感覚でお読みください〜

ELDIAN

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ファイルNo4.誘導爆弾紀大爆発—2 Henschel Hs 293

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場所は極東シベリア

中の人「ふぅ……シベリアで食うスコーンはうまいな!」スコーンムシャムシャ

リューゲル「いやいや……美味しいのはソーセージに決まってるでしょう?」ソーセージムシャムシャ

中「黙れドイツのペーパープラン!世界を制するのはスコーンだ!」

リ「いいえ!黙りません!世界を制するのはソーセージです!」

中「あっ、そっかぁ……(ションボリ」

リ「まぁまぁソーセージでも食べて、ほらぁ!」ソーセージスッ

中「あっどうも……」ソーセージムシャムシャ

リ「ところで中の人。なんで私たちは今現在こんな場所にいるんです?」

中「知らん。……あっそう言えば昨日、書記長が『なんか暇だからお前らラーゲリ送りね』って言ってたなぁ……」ソーセージムシャムシャ

リ「えぇ……。あ、昨日言ってたHs293の解説はできるんです?」

中「あーうんできるよ。なぜだ分からんがビンビンにWifi飛んでるから。このシベリア最先端をいってるね」

リ「あーじゃぁ問題ないですねとっとと解説しやがれです」

中「アッハイ……」

———パンパカp(殴)……Hs293の開発……経緯?———
 時は1940年。ドイツ国防軍は"Gustav Schwartz Propeller Works"を基盤に”Hs293プロジェクト”を開始する。
 この"Gustav Schwartz Propeller Works"は、母機より切り離された後、滑空し自動操縦で直進し標的に突撃すると言う代物で、主に対空射撃の範囲外、敵から十分な距離からこれら一連の操作を行われる予定だった。
 翌年にはこのハーバート・ワーグナー博士傘下のヘンシェルチームは”Gustav Schwartz Propeller Works”にヴァルター機関*1(細かく言えば高温式ヴァルター機関)として有名な『Walter HWK 109-507ロケットエンジン*2』を追加して開発し、これにより10秒間590kgの推力を得ることが可能となる。これにより”Gustav Schwartz Propeller Works”が高高度からの投下でなければ十分に活用できないと言う欠点を克服し、より低い高度で広域を攻撃できることが可能となった。
 飛行実験は1940年5月~9月という比較的に初期に(アメリカのAZONなどは1942年に実験)He111を母機として行われ、この際はヴァルター機関無搭載の無出力状態であった。ヴァルター機関搭載機の飛行・駆動実験は1940年末からの実行となる。
 こうして実験が開始されたわけだが、内容的にはSC500(500キロ爆弾)爆弾の改造品とも言える代物で、先端部には”Kopfring(どのような機能を持つのか不明。おそらく垂直に着弾するのを補助するものと思われる)”を装着し、爆弾下に『Walter HWK 109-507ロケットエンジン』を、本体横に1対の補助翼を装備し、Kehl-Straßburg(MCLOS)誘導および制御システムのFuG 230コンポーネントで操作。薄い金属製シェルと高い爆発装薬を内蔵する先駆的な精密誘導装甲貫通爆弾であった。
 エレベータは比例制御として電動のジャッキねじで操作し、一方エルロンはソレノイドで操作した。遠隔飛行制御はKehl-Straßburgを介して行われ、Hs 293は腹側尾部に可動舵を持たなかった。 『Walter HWK 109-507ロケット』は打ち上げの高さに依存し、高さ1,400 mからのHs 293の射程範囲は約12 kmとなる。
 この『Hs293』は、同じシステムで誘導していた『フリッツX』のような重装甲目標への攻撃を想定されたものではなく、主に非装甲目標(駆逐艦、お前だよ)に対して使用することを目的としていた。誘導方法は『フリッツX』とほぼ変わらず、ジョイスティック付きのKehl-Straßburgで目標に対し誘導。尾部のフレア(夜間作戦時には点滅灯)頼りでの目視による誘導であった。
 飛行実験から約3年後の1943年8月25日。初めてこの『Hs293』は実戦に投入されたとされている*3。イギリス船団のHMS Bideford に対してP☆O☆Nと発射されたが、直撃はしたもののなんと不発。資料上は沈んだとされるが真実は不明である。
 それ以外にもある程度の数戦果を上げているので、未確認も含めそれらを英語版Wikipediaより抜粋する。
——————
・この2日後、Do217による攻撃でHMSエグレットが撃沈。
・11月26日、Hs 293が部隊輸送HMTローナを沈没させ、1000人以上の要員を殺害した。
・HMCS Athabaskan(1943年8月27日にビスケー湾でEgretによる確認された打撃で大きな被害を受けた)
・イタリアの駆逐艦ウゴリーノ・ヴィヴァルディ(1943年9月10日、サルデーニャ沖で大規模な損害を受けた)
・SSブッシュロッド・ワシントン(1943年9月14日に雪崩作戦中に沈没)
・SSデリウス(破損)
・HMSダルバートン(ひどく損傷を受けていて乱雑になっている)
・SS Elihu Yale(1944年2月16日のShingle作戦中にAnzioを沈没させた -  LCT 35も同時に破壊された)
・USSハーバート・C・ジョーンズ(1944年2月15日、シングルの作戦中にアンツィオ沖で損傷)
・SSハイラムS.マキシム(破損)
・HMSイングルフィールド(沈没)
・SS James W. Marshall(雪崩作戦中に1943年9月15日に損傷し、その後マルベリー港の一部として使用された - おそらくフリッツXによるもの)
・HMS Janus(沈没 - おそらくHs 293、または魚雷に)
・HMSジャービス(1944年1月23日、シングルの作戦中にアンツィオ沖で被害を受けた)(この艦は第二次大戦中一度も船員が死亡していない為、『ラッキージャーヴィス』と呼ばれる)
・SSジョン・バンバード(破損)
・バンフクラスの斜面飛行艇HMS Landguard(1943年8月25日、ビスケー湾のビデフォードでわずかに損傷)
・HMS LST-79(沈没)
・USS LST-282(作戦ドラグーン中沈没)[13]
・HMS Lawford(沈没 - おそらくHs 293によるもの)、公式レポートによると「空中魚雷」だとか。
・MVマルサ(沈没)
・HMCSマタン(破損)
・USS Mayo(おそらくHs 293または地雷によって損傷を受けた)
・HMHSニューファンドランド(アメリカ海軍の駆逐艦Plunkettによる重度の損害を受け、後に乱雑になった)
・USSPrevail(おそらくHs 293による損傷)
・HMSロックウッド(わずかに損傷、後で償却)
・SSサミテ(破損)
・SS Samuel Huntington(1944年1月29日、Shingle作戦中にAnzioを沈めた)
・SSセルビク(破損)
・HMS Spartan(1944年1月29日、Shingle作戦中にAnzioで沈没)
・USSティルマン(地中海の輸送船団KMF-25Aを護衛している間に1943年11月6日にわずかに損傷した)魚雷が原因である可能性が高い。
 また、これとは別として1944年8月下旬、ノルマンディーでSée川とSélune川の橋梁を攻撃するためにも使用された。が、攻撃中の母機の内6機が撃墜されたため1本の橋に微小の損傷を与えるだけに留まる。
 1944年8月7日のPontaubaultでのIII./KG 100(第100爆撃航空団第3飛行隊。前回も登場)のDo 217による攻撃は、陸上目標に対するスタンドオフミサイルの最初の使用であった。 1945年4月12日に、オーデルの橋に対して、KG 200(第100爆撃航空団)のDo 217により、『Hs 293A』爆弾がもう一度使用された。
——————
 Hs 293は、He 111、He 177、Fw 200、およびDo 217などで運ばれた。ただし、He 177(IおよびII.Gruppen / KG 40)、Fw 200(III./KG 40)およびDo 217(II./KG 100およびIII./KG 100)の一部の変種のみ『Hs 293』を戦闘で使用した。
 結果的にこの『Hs293』は終戦までにおおよそ1900基が製造されたとされている。だが、前回の『フリッツX』同様の問題点や、この『Hs293』特有の『誘導時はターゲットと平行に飛行し、水平飛行しなければならない』点や、省略していたが連合国側による『Hs293』の送信機—受信機間の無線妨害*4により、徐々に無力化されることとなる。
 とは言え、一説にはこの『Hs293』の攻撃により沈没された艦艇数はドイツが撃沈した艦艇数の実に40%。トン数で言えば約44トンとされており、決してただの珍品、という訳では無かった事になる。
 この世界初の空対艦ミサイルとも呼べる『Hs293』は、終戦間近まで改良品の制作が行われ、テレビ標準装置型の『Hs293D』やデルタ翼を採用した『Hs293F』、外見を一新した準派生型の『Hs294A』に紡がれることはなく、終戦。
 『Hs293』の人生はここで幕を閉じることとなる。
                       ——————Fin——————

中の人「総統閣下ッ!完成品を今ここに……。どうぞご覧くださいッ!」紙スッ

リューゲル「どれどれ……」紙ニギニギ

—数分後—

リ「ほ~……ええやん!」

中「ははぁっ!総統閣下からのお褒めを預かるとは……ありがたきしあw……うん?立場が逆転している……ッ!?」

リ「そうだよ」

中「えぇ……」

リ「まぁこれを同志書記長に見せたらシベリアから解放してくれるんじゃない?」

中「あっ、そっかぁ!」

リ「じゃけんほら、見せに行きましょうねぇ!」

中「行くゾッ!」
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*1:安定剤としてオキシキノリンを含んだ(急激な反応のため、下手をすれば暴走する危険性があったため)高濃度の過酸化水素、通称『T剤(Tストフ)』と触媒とを反応させ、その際に生じる酸素と水蒸気、燃料の混合気を燃焼させ、その際に生じる高温高圧のガスを作動流体として使用する。

*2:いくつかの試作品では、推力600kgのBMW 109-511を搭載した。

*3:フリッツXとの混同が激しいらしく、どれがフリッツXでどれがHs293なのか、正確に表記された資料はそう多くない。

*4:最初はアメリカがジャミング装置を製作、駆逐艦に装備したが効果は全く持ってなかったためイギリスがそれとは別の3MHzで作動するType 650送信機の配備を開始。これは『Hs293』の受信機にも効果を発揮した。
 この後にもアンツィオにて無傷で鹵獲された『Hs293』や、コルシカ島に不時着したHe117より入手した様々なKehl-Straßburgの重要部品を獲得したことにより、1944年4月以降はHs293の命中率は激減することとなる。

 さて、最後はかなりリューゲルがキャラ崩壊を起こしていましたが、一応SS版は終了しました。中の人的には文字数を削減できる前バージョンの方がいいですが、皆さんは前バージョンとSSバージョン、どちらがいいですかね?

 っと、忘れるところだった!
 次回、『アメリカ本土爆撃の野望』!作者が『あぁ資料多い^~死んじゃう^~』と唸りながらも書くそうで。乞うご期待……す……る?
 

参考・抜粋・出典
   https://ja.wikipedia.org/wiki/Hs_293_(ミサイル)#cite_ref-15
   https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴァルター機関
   https://en.wikipedia.org/wiki/Henschel_Hs_293
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