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始めようか、戦争を ー敵地侵攻編ー
第53話:風前の灯火 v0.0
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_第二次帝都襲撃事件から一夜が明けた頃、皇城に設けられた臨時会議場では
第二次帝都襲撃事件の責任者への責任を問う緊急会議。そこに無理やり出席させられた__というより、連行された西部方面司令官は、周りを椅子に座った各省の役員が取り囲む中ただただ俯いている。
「一体・・・どう言うことなのだ!」
皇帝の配下が叫ぶ。その声を聞いた今回の責任者__西部方面司令官は、『ひぃぃっ!』と言う情けない声を漏らす。
「哨戒中の竜兵は仕事をしなかった・・?おまけに帝都への侵入を許し、さらに皇帝をさらわれた・・・?これがどう言うことかわかるか!ん!?」
皇帝の配下は一言一言を強調して言う。その場に居合わせた各省の役員たちもウンウン、と頷く。
「戦争を誘導する象徴が消えたのだぞ!?国民に、『皇帝のためなら』という思考を刷り込まなければ、我が帝国は分裂する!わかるか!?それに属領も時期に反乱を起こす!どれだけ重大なことか__貴様はわかっているはずだ!」
「・・・」
西部方面司令官は、ただただ頷く。その返答に満足しなかったのか、皇帝の配下は舌打ちする。
「あーもういい!お前は__死刑だッ!」
『!?』
その結論を予想していなかった誰もが、その言葉に驚愕する。
「い、いや待つのだ!お主は現状をわかっておるのか!?」
その一人、工業担当省の大臣が反論する。
「あぁ、分かっているとも!」
皇帝の配下はドヤ顔で叫ぶ。
「__ならば!工場地帯のほとんどが壊滅した!それを承知して言っているのですな!?」
「__ッ!?」
おそらく知らなかったのだろう。皇帝の配下は驚愕した声を出す。
「私も言いたい!」
この時を待っていたのだろうか。軍事大臣も手をあげる。
「現在、我々帝国は深刻な人材不足に陥っている!優秀であろうがなんであろうが、歴戦の猛者__それも司令官を遊び感覚で殺されてはたまったもんじゃない!」
軍事大臣の発言に、各担当省の役員たちは深々と頷く。
「だ、だが!」
皇帝の配下はそれに納得しないのか、反論する。
「臣民の!臣民の怒りをどこへ向かわせる!?今は、とにかく結束力だけは残さなければならない!なんとしても、だ!」
「だとしても司令官を死刑に処すのか!貴様は!?投獄するんだ!投獄だ!」
「そうだそうだ!」
熱狂的な投獄派が何度も何度も『投獄!投獄!』と叫ぶ。それを聞いた死刑派も続々と投獄派へと変わり、会議の流れは死刑ではなく投獄へと傾く。
「・・・わかった!わかったから!投獄だな!?」
皇帝の配下は役員たちに落ち着くようにいうと、衛兵を呼ぶ。
「衛兵ッ!こいつを投獄しろ!」
「はっ!」
衛兵が西部方面司令官のそばに立つと、『立て!』と言い、出口へと連行して行った。
「・・・はぁ」
皇帝の配下がそばにあった椅子に座る。
頃合いを見計らって、役員の一人が口を開いた。
「・・・それで、これからどうするのだ?」
「やはり、降伏しか・・・」
「それはならん!何としても勝つ必要がある!」
役員の一人が確信したかのような声で言う。
「で、ですが・・・」
「うむ・・・もう、我々に継戦能力は皆無だ。現状は残された戦力だけで戦闘を継続しなければならない。・・・いつまで持つかは、わからぬが」
「・・・勝ち目、なくはないのでは?」
軍事大臣が思い出したような口調で言う。
「ほう・・・聞かせてもらおう」
役員たちは『もうどうにでもなれ』と言いたげな顔で軍事大臣に託す。
「はい、まずですが相手はデルタニウス王国ですね?」
「その通りだ」
「でしたら、現状拮抗状態の北部軍はそのままにして、少数の属領警備隊を除いた全兵力を西部第3海軍基地に集結、本隊を10個部隊に分けてあらゆる方面よりデルタニウス王国に上陸させてはどうです?」
「そうは言っても、だな・・・」
役員たちが悩む姿を見せた、その時だった。
_ガチャァンッ!
臨時会議室のドアが勢いよく開かれ、中に汗だくの伝令兵が入ってくる。
「で、で、伝令ッ!」
「何事だッ!?」
突如として部屋に入ってきた伝令兵に、役員たちは騒然となる。
「あ、あの帝国・・・『ヴァルティーア帝国』が突如として現れ、第五文明国とともに北部軍を蹴散らし帝国属領内への侵攻を開始・・・しましたッ!」
第二次帝都襲撃事件の責任者への責任を問う緊急会議。そこに無理やり出席させられた__というより、連行された西部方面司令官は、周りを椅子に座った各省の役員が取り囲む中ただただ俯いている。
「一体・・・どう言うことなのだ!」
皇帝の配下が叫ぶ。その声を聞いた今回の責任者__西部方面司令官は、『ひぃぃっ!』と言う情けない声を漏らす。
「哨戒中の竜兵は仕事をしなかった・・?おまけに帝都への侵入を許し、さらに皇帝をさらわれた・・・?これがどう言うことかわかるか!ん!?」
皇帝の配下は一言一言を強調して言う。その場に居合わせた各省の役員たちもウンウン、と頷く。
「戦争を誘導する象徴が消えたのだぞ!?国民に、『皇帝のためなら』という思考を刷り込まなければ、我が帝国は分裂する!わかるか!?それに属領も時期に反乱を起こす!どれだけ重大なことか__貴様はわかっているはずだ!」
「・・・」
西部方面司令官は、ただただ頷く。その返答に満足しなかったのか、皇帝の配下は舌打ちする。
「あーもういい!お前は__死刑だッ!」
『!?』
その結論を予想していなかった誰もが、その言葉に驚愕する。
「い、いや待つのだ!お主は現状をわかっておるのか!?」
その一人、工業担当省の大臣が反論する。
「あぁ、分かっているとも!」
皇帝の配下はドヤ顔で叫ぶ。
「__ならば!工場地帯のほとんどが壊滅した!それを承知して言っているのですな!?」
「__ッ!?」
おそらく知らなかったのだろう。皇帝の配下は驚愕した声を出す。
「私も言いたい!」
この時を待っていたのだろうか。軍事大臣も手をあげる。
「現在、我々帝国は深刻な人材不足に陥っている!優秀であろうがなんであろうが、歴戦の猛者__それも司令官を遊び感覚で殺されてはたまったもんじゃない!」
軍事大臣の発言に、各担当省の役員たちは深々と頷く。
「だ、だが!」
皇帝の配下はそれに納得しないのか、反論する。
「臣民の!臣民の怒りをどこへ向かわせる!?今は、とにかく結束力だけは残さなければならない!なんとしても、だ!」
「だとしても司令官を死刑に処すのか!貴様は!?投獄するんだ!投獄だ!」
「そうだそうだ!」
熱狂的な投獄派が何度も何度も『投獄!投獄!』と叫ぶ。それを聞いた死刑派も続々と投獄派へと変わり、会議の流れは死刑ではなく投獄へと傾く。
「・・・わかった!わかったから!投獄だな!?」
皇帝の配下は役員たちに落ち着くようにいうと、衛兵を呼ぶ。
「衛兵ッ!こいつを投獄しろ!」
「はっ!」
衛兵が西部方面司令官のそばに立つと、『立て!』と言い、出口へと連行して行った。
「・・・はぁ」
皇帝の配下がそばにあった椅子に座る。
頃合いを見計らって、役員の一人が口を開いた。
「・・・それで、これからどうするのだ?」
「やはり、降伏しか・・・」
「それはならん!何としても勝つ必要がある!」
役員の一人が確信したかのような声で言う。
「で、ですが・・・」
「うむ・・・もう、我々に継戦能力は皆無だ。現状は残された戦力だけで戦闘を継続しなければならない。・・・いつまで持つかは、わからぬが」
「・・・勝ち目、なくはないのでは?」
軍事大臣が思い出したような口調で言う。
「ほう・・・聞かせてもらおう」
役員たちは『もうどうにでもなれ』と言いたげな顔で軍事大臣に託す。
「はい、まずですが相手はデルタニウス王国ですね?」
「その通りだ」
「でしたら、現状拮抗状態の北部軍はそのままにして、少数の属領警備隊を除いた全兵力を西部第3海軍基地に集結、本隊を10個部隊に分けてあらゆる方面よりデルタニウス王国に上陸させてはどうです?」
「そうは言っても、だな・・・」
役員たちが悩む姿を見せた、その時だった。
_ガチャァンッ!
臨時会議室のドアが勢いよく開かれ、中に汗だくの伝令兵が入ってくる。
「で、で、伝令ッ!」
「何事だッ!?」
突如として部屋に入ってきた伝令兵に、役員たちは騒然となる。
「あ、あの帝国・・・『ヴァルティーア帝国』が突如として現れ、第五文明国とともに北部軍を蹴散らし帝国属領内への侵攻を開始・・・しましたッ!」
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