13 / 63
見ず知らずの隣人 ーダーダネルス帝国編ー
第15話:オペレーション アイアン・ストーム(1) V0.0
しおりを挟む
_ダーダネルス帝国領、西端のロング・ビーチに展開する警備隊
「さ、さっきの轟音は何だっ!?」
敵からの攻撃に備え忙しなく動いていた兵士がおびえた様子で言う。
「さっきのはただのこけおどしに過ぎぬ!みな気にせ」
司令官がそう言った瞬間だった。
ヒュゥゥゥルルルルルルルル・・・ドォォォォォォォォォォォォォォォォン!
「うわぁぁぁぁっ!」
何かの激しい爆音とともに爆風が森を襲う。木々は爆風でしなり、その辺りに散らばっていた雑用品や兵士達はそのあまりにも大きな爆風に抗えず、次々とあらぬ方向へ吹っ飛ばされる。
「な、何があったんだっ!?」
爆風がやってきた方向を見ると、空に向かってモウモウと黒い煙が上がっているのが確認できた。
「あっちだ!」
いち早く事態に気づいた兵士についていき、煙が上がる場所へと向かう。
「こ・・・これは・・・一体・・・何があったんだッ!?」
思わず声を漏らす。そこに広がっていたのは、地獄だった。人のものであろう血肉が辺りに散らばり、爆発が起こった原因であろう場所には巨大なクレーターができている。森はそのあまりの爆炎で燃え、これでは欺瞞工作をしていた陣地は全く意味を成さない。
「ってそれどころじゃない!これは敵だ!早く配置に」
ゴゴォォォォォォォォン!ゴゴォォォォォォォォン!
またしても死の轟音が鳴り響く。
「っ!また来るぞぉ!全員伏せろぉ!」
司令官が叫ぶ。その命令を兵士達は聞き逃すことなく一斉に伏せる。それと同時に
ヒュゥゥゥルルルルルルルル・・・ドドドドォォォォォォォォォォォォォン!
再度あの巨大な爆発が、今度は4つ周りに発生し、巨大な爆発とともに爆風も兵士達を襲う。
「い、いったいどうなってんだぁっ!?」
兵士の一人が叫ぶ。すると森の中から服がボロボロの兵士が現れた。
「蟲舎と竜舎が、やられ・・・」
その男はそう言いかけ倒れる。
「・・・魔導師!魔導師はどこだ!?」
辺りを見渡すが、魔導師はどこにもいない。
「魔導師を呼べ!今すぐ帝都に知らさなければならない!」
司令官は必死に魔導師を探し出すが、どこにもいない。
「く、くそっ!魔導師がいない以上今すべきなのは敵上陸部隊の迎撃だ!総員持ち場につけ!すぐに敵はやってくるぞ!」
『了解!』
兵士たちは意外にも早く我に戻り、それぞれの仕事を再開する。
「再度あの攻撃を防ぐ方法がない以上撤退も検討しなければ・・・」
司令官はこれからのことを考える。何とか生き残るために。
_エルナン・コルテス級超大型戦艦のブリッジ
「やはり敵が森に防御陣地を作っているので戦果確認が困難ですね・・・」
副艦長が双眼鏡で着弾地点を見ながら言う。
「せめて相手がもう少し戦果確認のしやすい場所に防御陣地を作ってくれると助かったんだが・・・。まぁいい。後1回砲撃をした後は上陸部隊に任せるか」
「了解しました」
『榴弾装填完了しました!』
砲塔要員からの報告がブリッジに伝わる。
「よし、第2射、撃ぇっ!」
ゴゴォォォォォォォォン!ゴゴォォォォォォォォン!
その掛け声と共に前部の第一第二砲塔の51センチ連装砲から巨大な爆炎と爆音と共に4発の巨大な榴弾が放たれる。
「さて、次は目に見える戦果を頼むぞ・・・」
_ダーダネルス帝国領、西端のロング・ビーチに展開する警備隊
「また来るぞぉぉぉっ!」
誰かが叫ぶ。それと同時に戦闘準備に入っていた兵士は皆一斉に伏せる。
ヒュゥゥゥルルルルルルルル・・・ドドドドォォォォォォォォォォォォォン!
笛の音にも似た風切り音と共に、敵船の放った攻撃が着弾。一瞬で辺り一面に爆発が起こる。それに巻き込まれたものは一瞬で息絶え、物言わぬ死体となる。
「く、くそぉっ!敵が上陸してきたら絶対・・・絶対に一矢報いてやる!」
帝国兵は、そう誓うのだった。
_エルナン・コルテス級超大型戦艦のブリッジ
「敵戦力の撃滅確認・・・ならず」
副艦長が告げる。
「結局確認はできないか・・・。これ以上の砲撃は無用だ。上陸部隊へ上陸可能と伝えろ!我が艦は次の目的地、北部敵工業地帯へと向かうぞ!艦、微速。船首回頭右15度!」
『了解!』
エルナン・コルテス級超大型戦艦は敵工業地帯へと単艦で向かうのだった。
「さ、さっきの轟音は何だっ!?」
敵からの攻撃に備え忙しなく動いていた兵士がおびえた様子で言う。
「さっきのはただのこけおどしに過ぎぬ!みな気にせ」
司令官がそう言った瞬間だった。
ヒュゥゥゥルルルルルルルル・・・ドォォォォォォォォォォォォォォォォン!
「うわぁぁぁぁっ!」
何かの激しい爆音とともに爆風が森を襲う。木々は爆風でしなり、その辺りに散らばっていた雑用品や兵士達はそのあまりにも大きな爆風に抗えず、次々とあらぬ方向へ吹っ飛ばされる。
「な、何があったんだっ!?」
爆風がやってきた方向を見ると、空に向かってモウモウと黒い煙が上がっているのが確認できた。
「あっちだ!」
いち早く事態に気づいた兵士についていき、煙が上がる場所へと向かう。
「こ・・・これは・・・一体・・・何があったんだッ!?」
思わず声を漏らす。そこに広がっていたのは、地獄だった。人のものであろう血肉が辺りに散らばり、爆発が起こった原因であろう場所には巨大なクレーターができている。森はそのあまりの爆炎で燃え、これでは欺瞞工作をしていた陣地は全く意味を成さない。
「ってそれどころじゃない!これは敵だ!早く配置に」
ゴゴォォォォォォォォン!ゴゴォォォォォォォォン!
またしても死の轟音が鳴り響く。
「っ!また来るぞぉ!全員伏せろぉ!」
司令官が叫ぶ。その命令を兵士達は聞き逃すことなく一斉に伏せる。それと同時に
ヒュゥゥゥルルルルルルルル・・・ドドドドォォォォォォォォォォォォォン!
再度あの巨大な爆発が、今度は4つ周りに発生し、巨大な爆発とともに爆風も兵士達を襲う。
「い、いったいどうなってんだぁっ!?」
兵士の一人が叫ぶ。すると森の中から服がボロボロの兵士が現れた。
「蟲舎と竜舎が、やられ・・・」
その男はそう言いかけ倒れる。
「・・・魔導師!魔導師はどこだ!?」
辺りを見渡すが、魔導師はどこにもいない。
「魔導師を呼べ!今すぐ帝都に知らさなければならない!」
司令官は必死に魔導師を探し出すが、どこにもいない。
「く、くそっ!魔導師がいない以上今すべきなのは敵上陸部隊の迎撃だ!総員持ち場につけ!すぐに敵はやってくるぞ!」
『了解!』
兵士たちは意外にも早く我に戻り、それぞれの仕事を再開する。
「再度あの攻撃を防ぐ方法がない以上撤退も検討しなければ・・・」
司令官はこれからのことを考える。何とか生き残るために。
_エルナン・コルテス級超大型戦艦のブリッジ
「やはり敵が森に防御陣地を作っているので戦果確認が困難ですね・・・」
副艦長が双眼鏡で着弾地点を見ながら言う。
「せめて相手がもう少し戦果確認のしやすい場所に防御陣地を作ってくれると助かったんだが・・・。まぁいい。後1回砲撃をした後は上陸部隊に任せるか」
「了解しました」
『榴弾装填完了しました!』
砲塔要員からの報告がブリッジに伝わる。
「よし、第2射、撃ぇっ!」
ゴゴォォォォォォォォン!ゴゴォォォォォォォォン!
その掛け声と共に前部の第一第二砲塔の51センチ連装砲から巨大な爆炎と爆音と共に4発の巨大な榴弾が放たれる。
「さて、次は目に見える戦果を頼むぞ・・・」
_ダーダネルス帝国領、西端のロング・ビーチに展開する警備隊
「また来るぞぉぉぉっ!」
誰かが叫ぶ。それと同時に戦闘準備に入っていた兵士は皆一斉に伏せる。
ヒュゥゥゥルルルルルルルル・・・ドドドドォォォォォォォォォォォォォン!
笛の音にも似た風切り音と共に、敵船の放った攻撃が着弾。一瞬で辺り一面に爆発が起こる。それに巻き込まれたものは一瞬で息絶え、物言わぬ死体となる。
「く、くそぉっ!敵が上陸してきたら絶対・・・絶対に一矢報いてやる!」
帝国兵は、そう誓うのだった。
_エルナン・コルテス級超大型戦艦のブリッジ
「敵戦力の撃滅確認・・・ならず」
副艦長が告げる。
「結局確認はできないか・・・。これ以上の砲撃は無用だ。上陸部隊へ上陸可能と伝えろ!我が艦は次の目的地、北部敵工業地帯へと向かうぞ!艦、微速。船首回頭右15度!」
『了解!』
エルナン・コルテス級超大型戦艦は敵工業地帯へと単艦で向かうのだった。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。


クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる