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第一章
第3話 冒険者ギルド
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機材が揃ったのが午前中だったため、冒険者ギルドには午後に行くことができた。陸は自転車に乗り、あがたの森ダンジョンの傍にある冒険者ギルドに向かった。家から自転車で十分程度のため、すぐに着いた。
「よぉ~し、着いた。やっぱり夏休みなだけあって、俺と同い年くらいか少し上の大学生たちが多いな。」
今は夏休み、学生たちが多いのも無理は無い。昨今長い休みを利用して、アルバイト感覚で来ている人も居る。上層の弱い魔物を倒すと、魔石や装備がドロップする。それらを集めれば、それなりの額になる。三時間ほど戦っていれば、中層に危険度の増す中層に行かなくても一万円ほど稼ぐこともできる。そのため、夏休みなどは比較的冒険者ギルドやダンジョンは賑やかになる。
「さて、俺もギルドの中に入って登録を済ませてきますか。」
そう言い陸は、ギルドへ入っていった。
「おぉ~、これがギルドの中か。なんかラノベとかに出てくる異世界の冒険者ギルドって感じだな。雰囲気出てていいなぁ~。気分が高揚するよ!」
実際、全国のギルドの内装は異世界風に敢えて仕立てられている。と言うのも、ダンジョンができいざギルドを建てようとした際、「 内装を役所みたいな硬い雰囲気は似合わない」という意見が出た。結果、今のような内装になった。陸は内装を見ながら受付カウンターに向かった。
「すみません、冒険者登録をしたいのですが。」
「ようこそ、冒険者ギルドへ。新規登録で宜しいでしょうか?」
「はい、お願いします。」
「では、こちらの書類に名前、年齢、生年月日、住所、電話番号を書いてください。」
受付嬢が出してきた紙に、先程言っていたところの項目を全て書いた。
「書き終わりましたのでお願いします。」
「はい、ではお預かりします。では、冒険者カードを発行します。発行している間に冒険者ランクとダンジョン内で禁止事項等を説明させて頂きます。」
「お願いします。」
「まず、冒険者ランクは上から順にS、A、B、C、D、Eとなっております。陸さんは登録仕立てですのでEランクからスタートとなります。因みにDランクに上がるには、一定の条件をクリアできればすぐに上がることができます。」
「その一定の条件とはなんですか?」
「スライム十匹、ゴブリンを五体倒せばDランクになることができます。」
「そんなにハードルは高くないんですね。」
「はい、あまり高すぎますと、初心者のモチベーションにも影響が出ますから低く設定されています。ですが、Dランク以上はある程度の成果と実力をつけていかなくては成りませんので、それ以降は努力次第ですので頑張ってください。」
それを聞いて陸は(やっぱ、実力世界なんだなぁ~)と思っていた。
「では禁止事項ですが、一つ目は冒険者の殺害です。当たり前ですが、そのようなことをすれば法によって裁かれます。もし行ったら、二度と冒険者にはなれません。二つ目は、虚偽の申告です。こちらを行った場合、内容にもよりますが軽くて一ヶ月間冒険者ライセンス停止、重い場合は永久追放になります。三つ目は、冒険者同士の争いです。こちらは先程より軽いですが、二週間のライセンス停止になります。この三つは禁止事項ですのでしっかりと頭の中に入れて置いてください。」
「分かりました。一つ聞きたいのですが、二つ目の禁止事項って前例みたいなのあるのですか?」
「はい、偶にではありますが、力の強い者が弱い者をパシリみたいな扱いをしている例がいくつかあります。特に学生さんに多く見られますね。学生さんでしたら、学校の仲間友達とパーティーを組むことが多いですから。」
受付嬢の話を聞いた陸は、「確かに」と思った。学校だとどうしてもそういった格差みたいなのが生まれやすくなる。それが延長して冒険者にまで及ぶのかと考えた。
「因みに学生さんのパーティーにこういったことがありましたら、報告してください。ある程度の罰則はありますので。」
「分かりました、肝に銘じときます。」
「では、次に適正ジョブを調べます。」
そう言うと受付嬢は大きな水晶玉?みたいなのを取りだし、陸の前に置いた。
「よぉ~し、着いた。やっぱり夏休みなだけあって、俺と同い年くらいか少し上の大学生たちが多いな。」
今は夏休み、学生たちが多いのも無理は無い。昨今長い休みを利用して、アルバイト感覚で来ている人も居る。上層の弱い魔物を倒すと、魔石や装備がドロップする。それらを集めれば、それなりの額になる。三時間ほど戦っていれば、中層に危険度の増す中層に行かなくても一万円ほど稼ぐこともできる。そのため、夏休みなどは比較的冒険者ギルドやダンジョンは賑やかになる。
「さて、俺もギルドの中に入って登録を済ませてきますか。」
そう言い陸は、ギルドへ入っていった。
「おぉ~、これがギルドの中か。なんかラノベとかに出てくる異世界の冒険者ギルドって感じだな。雰囲気出てていいなぁ~。気分が高揚するよ!」
実際、全国のギルドの内装は異世界風に敢えて仕立てられている。と言うのも、ダンジョンができいざギルドを建てようとした際、「 内装を役所みたいな硬い雰囲気は似合わない」という意見が出た。結果、今のような内装になった。陸は内装を見ながら受付カウンターに向かった。
「すみません、冒険者登録をしたいのですが。」
「ようこそ、冒険者ギルドへ。新規登録で宜しいでしょうか?」
「はい、お願いします。」
「では、こちらの書類に名前、年齢、生年月日、住所、電話番号を書いてください。」
受付嬢が出してきた紙に、先程言っていたところの項目を全て書いた。
「書き終わりましたのでお願いします。」
「はい、ではお預かりします。では、冒険者カードを発行します。発行している間に冒険者ランクとダンジョン内で禁止事項等を説明させて頂きます。」
「お願いします。」
「まず、冒険者ランクは上から順にS、A、B、C、D、Eとなっております。陸さんは登録仕立てですのでEランクからスタートとなります。因みにDランクに上がるには、一定の条件をクリアできればすぐに上がることができます。」
「その一定の条件とはなんですか?」
「スライム十匹、ゴブリンを五体倒せばDランクになることができます。」
「そんなにハードルは高くないんですね。」
「はい、あまり高すぎますと、初心者のモチベーションにも影響が出ますから低く設定されています。ですが、Dランク以上はある程度の成果と実力をつけていかなくては成りませんので、それ以降は努力次第ですので頑張ってください。」
それを聞いて陸は(やっぱ、実力世界なんだなぁ~)と思っていた。
「では禁止事項ですが、一つ目は冒険者の殺害です。当たり前ですが、そのようなことをすれば法によって裁かれます。もし行ったら、二度と冒険者にはなれません。二つ目は、虚偽の申告です。こちらを行った場合、内容にもよりますが軽くて一ヶ月間冒険者ライセンス停止、重い場合は永久追放になります。三つ目は、冒険者同士の争いです。こちらは先程より軽いですが、二週間のライセンス停止になります。この三つは禁止事項ですのでしっかりと頭の中に入れて置いてください。」
「分かりました。一つ聞きたいのですが、二つ目の禁止事項って前例みたいなのあるのですか?」
「はい、偶にではありますが、力の強い者が弱い者をパシリみたいな扱いをしている例がいくつかあります。特に学生さんに多く見られますね。学生さんでしたら、学校の仲間友達とパーティーを組むことが多いですから。」
受付嬢の話を聞いた陸は、「確かに」と思った。学校だとどうしてもそういった格差みたいなのが生まれやすくなる。それが延長して冒険者にまで及ぶのかと考えた。
「因みに学生さんのパーティーにこういったことがありましたら、報告してください。ある程度の罰則はありますので。」
「分かりました、肝に銘じときます。」
「では、次に適正ジョブを調べます。」
そう言うと受付嬢は大きな水晶玉?みたいなのを取りだし、陸の前に置いた。
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