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第一章

第2話 準備

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先程の意気込みから数分後。

「さて、まずは配信機材の準備だな。確か、ネットで購入できたはずだ。」

 配信活動者が多い現代おいて、機材を揃えるのはそんなに難しくない。ましてや、ダンジョン配信がメジャーになっている昨今、高性能な配信機材が多く存在している。

「どれどれ~、おっ!結構種類あるな~。しかも、値段もそこまで高額じゃないからどれにしようか迷うな。」

 そうやって悩んでいると、ある製品が目に入った。それは、ダンジョン省から認証を受けた配信ドローンである。

「認証を受けた配信ドローンか。普通の配信ドローンでもいいが、イレギュラーなどが発生した際の情報がダンジョン省にすぐに伝達されるのはいいな~。」

 普通のドローンと違って、認証を受けたドローンは、万一のことが起きた際、ダンジョン省に位置や情報がリアルタイムで伝達される。そのため、普通のドローンで配信してる際、イレギュラーが発生し救助をするときの生存率が多少なりとも上がる。また、イレギュラーが起こらなくても、未確認の生物が発見された際、その情報も送られる。そのとき、未確認の生物を発見した功績として、少ないながらも報奨金が貰える。普通の機材での場合、それができないため、ギルドに口頭で報告しなければならない。だが、その場合、報奨金などはでない。このように、認証されたドローンはメリットが多い。しかし、問題もある。それは...

「やっぱり、認証されているだけあって少し値が張るな~。普通の配信ドローンが5万円から10万円に対して、こっちは15万円か。」

 ある程度技術が進歩し、配信のドローンが安くなっていても、それでも少し高い。また性能においても、違いが先述したくらいの差しかほとんど無いため、あまり買う必要性がない。

「でも、何かあった際には役に立つし、バイトである程度はお金が貯まっている。ここは敢えて初期投資を高くしておこう。」

 そう言って陸は、某aのサイトから認証を受けたドローンの購入ボタンをポチッと押した。それから二日後。

 \ピンポーン/「オトドケモノデース」

「ハーイ、アリガトウゴサイマース」

「よしっ、届いたぞ。では早速、開封の儀といきましょうか。」

「どれどれ...おぉ~こうやって見るとそんなに大きくないな。あと、飛行しているときの音もかなり小さい。いいねぇ~、配信するのが楽しみになってきた!」

 こうして、配信機材が揃った陸は、次の準備に取り掛かろうとしていた。

「よしっ!機材は揃ったしあとは、冒険者ギルドに行ってライセンスの発行と適性を調べに行こう!」
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