悪役令嬢のペットは殿下に囲われ溺愛される

白霧雪。

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花籠の泥人形

01 ※22.10.13追記

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 がやがや、わやわや。
 掲示板の前にたむろする生徒たちを横目に、エディの元へと足を急がせる。

 学園内は期末試験が終わり、試験勉強から解放された生徒たちで賑わっている。
 人が群がっている掲示板には期末試験の総合順位結果が張り出されており、結果によっては来週末に控えている冬季長期休暇の過ごし方が変わってくるだろう。
 テストだから勉強を頑張る、とよく聞くが常日頃から予習復習を怠らず、授業をきちんと聞いていればわざわざ備える必要もない。日常の努力は実を結んでおり、おさらいするくらいで試験には対応できるはずなのに、嘆いている生徒たちは日頃何をしていたんだろうか。
 一喜一憂する人の山を素通りして、僕が向かうのはエディのサロンだ。

 期末試験が終わるととたんに冬が駆け込んでくる。今年は夏も秋も慌ただしかった。冬は静かに過ごせるようにと祈りながらも、きっと嵐の前の静けさと言うやつなんだろう。――僕にとって、大きな山場となること間違いない。

 速足にエディのサロンへと立ち入れば、すでに部屋の主はソファに腰かけて優雅な時間を過ごしていた。廊下が込み合う前に教室を出てきたんだろう。

「やぁ、ヴィンス。試験結果は見た?」
「見なくてもわかりきっていますから」
「さすが、学年最優秀成績者は違うね」

 おいで、と手招かれるままに誘われて、彼の隣に落ち着かせた腰に腕が回って引き寄せられる。触れるだけのキスをして、ささやかな甘い花の香りをスンと嗅いだ。僕の精神を安定させるルーティンのひとつだ。
 胎の中に巣食った闇の存在が強まっているのか、冬が近づいているから情緒不安定になっているのか、こうしてエディの存在をしっかり認識することができないと、最近の僕は気持ちが大きく揺らいでしまうのだ。それとも、魂の契約の影響なのだろうか。

「試験中、とても疲れました」
「ウン、わかっているよ、とっても頑張ったね。お前のそれが、日々の努力の積み重ねでできていると、私はちゃんとわかっているからね」
「はい、がんばりました、僕、頑張ったんですよ」

 だからもっと褒めてください。頭を擦りつけて、腕を回してぎゅうぎゅうと抱き着く。たった半年で、エドワードは僕も、僕の幼馴染のベアトリーチェも驚くほど、僕の中に入りこんでいた。

 魂の契約――命と命を結んだ、運命共同体で唯一無二の、死が二人を別つまで永遠となる契約だ。
 僕はエドワードがいないと息ができないし、エドワードも僕がいないと死んでしまう。

 試験期間中は部活動やクラブ活動が原則禁止となり、サロンも一時的に閉鎖されてしまう。
 こういう時だけ「学生の本文は勉強ですよ」と声を大にする教師たちには辟易するが、僕も僕の理由で最優の成績を修めないといけない理由があるから試験期間中は基本的に教室と自室の行き来になる。普段は閑散として自己学習にはちょうどよい図書室も、試験勉強をする生徒でごった返すため、自室のほうがずっと集中できる。
 エディもエディで、王子に相応しい成績を残さなければいけないのでたかが試験と言えど手を抜くことはない。

 お互いに試験に集中するため、終わるまでは逢瀬を控えよう、と言ったのは僕。
 エディと会えない寂しさや葛藤やらなにやらをすべて試験勉強へ注ぎ込んだ結果、これまでで一番手ごたえがあった。どうせ、僕が一位なことに変わりはないからわざわざ掲示板を見に行ったりはしない。
 自慢じゃないが、入学してから今までの試験で僕は学年一位を譲ったことがない。――頑張らないといけなかったから。

「来週からホリデーだね。ヴィンスも実家へ帰るのだろう?」
「そう、ですね……。気は、進みませんが」

 情けない顔をしていないだろうか。口の端を釣り上げて、上手く笑みを形作れているだろうか。
 誰が、あんな気の狂った家に帰りたいものか。できることなら、ウィンターホリデーはエディとずっと一緒がよかった。でも、それを口に出せるほど我儘じゃない。
 ホリデーになって、王城へと帰ったエディは、僕のエディじゃなくてみんなのエドワード第一王子殿下となるのだ。僕の我儘で、引き留めていい御人じゃない。――嗚呼、ほら、またネガティブが顔を出してる。

「いつもなら、帰らないんだろう」

 眉を下げて、残念そうな表情かおをするエディに首を傾げた。

「どうかなさいました?」
「いやなに、休暇の間、離れることになってしまうなと思っただけだ」

 考えないようにしていたことを言葉に出されて苦虫を噛んだ。
 どうあがいても僕は今回、実家に帰らなければいけなかった。たった一か月、されど一か月。正直な話、耐えられる自信はない。契約がどうとか、そういう話じゃあないんだ。
 ――エドワードと、ひと月も離れてしまうのに、僕の心が耐えられない。こんなに女々しい性格じゃなかったのに、文字通り、エディがいないと生きていけない。身体的にも、精神的にも、僕はエディがいないと、息もできないのだ。
 僕はエディに息を吹き込んでもらわないと息ができなくなってしまう。文字通り、エディに生かされている。かくいうエディも、僕がそばにいないと魔力の循環が滞ってしまうので、あまり長い時間を離れることは良しとしていない。

「……エドワードがいないなんて、耐えられません」

 水気を帯びた声に、冬の瞳をぱちりと瞬かせる。次いで、氷華を熱に溶かして潤ませたエディは、笑みを乗せた唇を僕のこめかみに寄せた。
 言葉にするつもりのなかった音が、声にあふれてしまう。

「あぁ、かわいそうでかわいいヴィンセント。私もお前と一か月も離れるなんて考えられないよ。……どうしても、ロズリア家に帰らねばならないのかい?」
「……母の十周忌なんです。さすがに、帰らないと叱られてしまいますから」

 声も面立ちも、暗くなってしまう。あんな家、帰りたくて帰るんじゃない。帰らなくていいなら帰りたくなんてなかった。
 母のいない屋敷は寒くて冷たくて息ができない。十周忌じゃなかったら僕は帰るつもりはなかった。入学してから今まで、一度も実家に帰っていない。四年ぶりの帰宅だった。ベティも、僕の事情をわかっているから無理に帰れとは言わなかった。

 だけど、エディの言いたいこともわかる。今の僕の状態で一か月も離れていられるのかと問われれば、答えは「NO」だ。一週間で音を上げる。自宅で呼吸困難衰弱死なんてシャレにならなかった。死んでしまうなら、エドワードの腕の中がいい。
 あの家で意識を失くしたら最後、どうなるかわかったもんじゃない。良くて放置、悪けりゃお人形にされてしまう。――僕は年々、母に似てきているらしいから、あの男に、父にとってしてみれば今回の帰省は絶好のチャンスだろう、
 でも、どうしたって、僕は帰らなくちゃいけない。母の墓標に花を供えないと。

 唇を噛んで、顔をくしゃくしゃにする。良い案がまるで浮かばなかった。

「十周忌はいつなんだい?」
「え、あ、第三週の四日目です」
「――私も、ヴィンスの母君にご挨拶したいな」

 え、と言葉を呑んだ。

「お前を、ヴィンセントを産んでくれたことに感謝申し上げたいんだ。それに、ヴィンセントをもらい受けるのだからご両親に挨拶は欠かせないだろう?」

 目の奥が熱くなった。自分自身でもわからない感情がぐるぐると渦巻いて、ポロポロと涙が溢れてくる。嗚呼、嫌になる。情緒不安定すぎてとても気持ち悪い。自分が自分じゃないみたい。制御できない感情が酷く不快だった。

「嬉しい?」
「わ、わかり、ません。ダメなんです、ほんとうに、ここ最近は油断するとすぐに泣きそうになってしまって、ほんとに情けない」
「ウウン、私の前では泣いて笑って、どんな感情でも曝け出していいんだよ。笑っているヴィンセントはかわいいし、泣いているヴィンセントもかわいいのだから。どんなお前でも、私は愛しているのだから」

 とめどなくあふれてくる涙を柔らかくて冷たい唇が吸い取って「愛しているよ」とおまじないをかけられる。スンスンと鼻を鳴らせば、鼻先にもキスが降ってきた。
 エドワードの愛を疑っているわけじゃない。エドワードの一番は僕だという自信も自覚もあるのに、なぜか心がざわざわと落ち着かない。

 可愛い可愛い、ちうちうと顔中に降ってくるキスがくすぐったい。元気づけてくれるのがわかって、いっそう涙があふれてくる。僕の涙腺は蛇口の外れた水道のようにバカになってしまったみたい。

 何が不安なのか、本当はわかっている。わからないふりをしているだけなんだ。
 エドワードの一番は僕だし、僕の一番もエドワードだ。ベティの一番はレオナルド様で、アンヘルきょうだいはお互いが一番で、光雨グァンユー公子の一番も多分僕で――この国の未来の一番はエディだし、お父様の一番は今でもお母様。

 エドワードは僕だけの一番じゃない。エドワードは僕だけの一番でいられない、いてくれない。エドワードに、国を捨てて一緒になってなんて、言えるわけがない。

 未来も、ずっとこのまま一緒にいられるのかな。王族には王族としての務めがある。子を残すこともそのひとつ。エドワードは第一王子で、次期国王陛下。今の今まで婚約者がいなかったほうがおかしいんだ。
 未来を、これからを、一緒の道を歩いて行けるのだろうか。
 それだけじゃない。お父様の動向も、なんだかおかしい。だから僕はできるだけ家に帰らず、距離を保ってきた。

 お父様の一番はいつでも、今も昔も変わらずに僕のお母様だった。記憶の中のお母様はとても美しい人だった。思い出が美化されているのか、とても綺麗で少女めいた笑みを浮かべる人だった。
 ――最期に見たのは、空っぽの柩だ。
 帰っちゃいけないと本能が警鐘を鳴らしている。嫌な予感がぞわぞわと背筋を走って悪寒を駆り立てる。そう、まるでセレーネ・ロスティー嬢と、エリザベス・ジェルセミーム嬢と対峙したときのような、言いようのない不快感だった。

「っ帰りたくない……! エディ、僕、ほんとは帰りたくないんです……! あの家が怖いッあの男が怖いんです……!」

 涙と共に、ボロボロと恐怖があふれてしまう。
 肩を抱いて、震える体を押さえこむ。母の命日が近づくと、夢を見る。

 赤色に塗れた美しい人を抱きしめ、半狂乱になる男を。空っぽの柩で葬儀を執り行った正気じゃない父を。子守歌を歌いながら、僕の手を引いて屋敷の地下へと降りていくおとうさま。
 帰りたくない。帰ってはいけない。帰ったら、もう二度とエドワードと会えなくなってしまう。

 歳を重ねるごとに、記憶の中の母へと似ていく僕の顔。
 ヴァイオレットの瞳も、プラチナブロンドの髪も。白い肌に、細い首筋に、薄い耳たぶ。鏡が恐ろしい。僕を映しているのに、美しい母が重なる父の眼を思い出させる。

 サロンはシン、と痛いくらいの沈黙が落ちて、恐怖を吐き出してから口に出さなきゃよかったと後悔する。

 エディの顔を見れない。ぎりぎりと唇を噛み締めていないと、とめどなく恐怖がこぼれ落ちていってしまいそうだった。
 ブツリ、と噛み締めすぎて唇に血が滲んで、口内に鉄臭さが広がる。

「――……一緒に、どこか遠いところにでも行っちゃう?」

 冷たい両の手のひらが頬を包み込んで、俯いた顔を持ち上げられた。

「ヴィンセントが望むなら、私はなんだって捨てられる。ヴィンセントとの未来を、将来を、夢を、一緒に叶えるためなら喜んで地位も名誉も財産も、今すぐに捨てられる」

 冬の氷みたいに透き通った瞳だった。

「逃げちゃおうっか」

 月も隠れてしまうほど綺麗な笑みを浮かべたエドワードに、体から力が抜けていく。そんなのダメなのに、ダメに決まっているのに、心が歓喜して、体が安心して、頭はバカみたいになにも考えられないくらい幸せで満ちていく。
 きゅ、と喉が閉まって、とっさに言葉が出なかった。

「そ、れは」
「町から少し離れた小さな家で、二人暮らしをするんだ。地方のギルドに所属してやりくりをするのもいいし、二人で旅をするのも楽しいだろうね」

 穏やかな表情かおだ。脳裏に思い描かれるふたりきりの世界に胸が躍ってしまう。
 逃げても、いいのかな。いろんなところに迷惑がかかるどころの話で済まないのはわかっているけど、目先の恐怖から逃げれるのなら、と思ってしまうのだ。

「……とっても、魅力的ですね」

 笑おうとして、失敗して崩れた表情にエディは片眉を上げた。

「とても魅力的だし、今すぐにでも貴方の手を取って逃げ出したいけど、けれど、それは今目の前にある恐怖を先延ばしにするだけだから……きちんと、ケリをつけてきます」
「……そっか。ヴィンセントは強い子だね」
「……いえ。僕は、弱い子です。貴方がいないと、とっても弱くて、どうしようもない子です。だからどうか、僕がすべてを終わらせて、になっても、エドワードは待っていてくれますか?」
「ただのヴィンセントじゃない。私の、私だけのヴィンセントになるんだよ」

 コチン、と額を合わせる。熱が混ざり合い、溶け合って、境界線が滲んでいく。
 この人とひとつになりたかった。
 揺蕩う羊水に煮詰めた愛をジャムのように垂らし、一息に飲み下されてしまいたかった。

 ガチャン、と扉がやけに大きな音を立てて鍵がかかった。

「どうせ、試験から解放された生徒たちは町へ遊びに行っているよ」
「お部屋まで、我慢できないので?」
「悲しい顔をする愛しい人を今すぐ慰めたいのさ」

 乾いた唇を舌先が濡らした。

「試験が終わるまで我慢した私にもご褒美をおくれよ」

 冷たい熱を求めて、ご褒美という建前に苦笑いをこぼして、目前の唇に僕から深く口付けた。


 
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