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第三章
《 五 》
しおりを挟む癒神仙と花仙、そして蓮雨の三人で卓子を囲んでいた。
「まず、花仙の呪血痕だけど、三日もあれば全て吸い出せるよ。よほど恨みが強い道士だったのか、それほど呪いが込められているようには見えなかったのだけど、随分としぶとくってね。吸い出した呪血は弟子たちが湖で清めているから、寝ている間に襲われることはないよ。安心したまえ」
三日もかかってしまうのか、と蓮雨は顔色を悪くする。逆に花仙は三日しかかからないのか、と拍子抜けしていた。
癒神仙でなければ、七日どころか一月はかかる治療だ。そもそも、治療できる道士を探すことから始めなければいけない。癒神仙のお膝元である藍州の筆頭仙家であれば、医癒者がいたかもしれないが、蓮雨のことを考えると有名所とはあまり関わり合いにならないほうが良かった。
花仙の左の椅子に腰かけた癒神仙は背筋をまっすぐに伸ばして、お手本のような姿勢をしている。そして右の椅子に座る蓮雨も、皇子というだけあってとても綺麗な姿勢だ。
教本に書いてあることをそのまま写し取った見事な所作である。茶器を持つ手の指先に、睫毛を伏せた瞳の視線のひとつひとつに感嘆の息がこぼれてしまう。立場の弱い皇子だったから、何かするごとに文句を付けられるのが癪で、できることをできるようにしただけだと、花を見ながら教えてくれた。
「武神仙が呪符は浄化したと知らせをくれたよ。これで君たちも少しは安心して療養できるだろう」
「ですが、まだあとふたつ残っています。それを浄化しなければ、この国の花は咲かないのですよね?」
「藍州の呪符はすでに浄化済みさ。秀哥……紅州の呪符も、秀神仙が浄化したと先ほど伝言があった」
「じゃぁ……!」
思わず目を輝かせた。白州、黒州、黄州、藍州、そして紅州。すべての呪符が浄化されたのであれば、花が咲くのも時間の問題だろう。
花が咲いて、再び華蝶国が花に溢れれば、また私は母上の元に戻ることができると、蓮雨は信じて疑わなかった。否、疑ってはいけなかった。蓮雨は、母の元へ帰らなければいけないのである。
――けれど。けれど、今は花仙が怪我をしているから。庇い守られ、代わりに怪我を負ってしまった花仙の世話をしなければならない。だから、ちょっとだけ、ほんの少しだけ、帰るのを遅らせてもいいだろうか。漠然とした、モヤが胸の中に広がる。母と花仙、天秤にかけるまでもないのに、花仙の元を離れてはいけないという想いもかすかに浮かんでいた。
「ぬか喜びさせて申し訳ないんだけれど、呪符は浄化したが、国全体を覆う邪気が未だ晴れる様子がないんだ。だからまだ見逃している呪符があるのかもしれない。うちの弟子たちに捜索をさせているから、近々状況を聞けるはずだ。ま、今のところ手がかりは無しだけれど」
「あ、そう、なんですね……」
花仙と癒神仙が専門的な知識も交えて議論を始めてしまったのを、ぼんやりと聞きながら物思いに耽る。
一瞬だけ、まだ花仙のそばにいられると、喜びが湧き上がった。花仙には、返しきれない恩が山ほどできてしまった。獣に襲われたところを助けてもらい、道中では幾度となく護ってくれた。「俺に捧げられた生贄なのだから、俺が面倒を見る必要がある」とかなんとか言っているけれど、人間が嫌いなら捨ておいてくれればいいものを。花仙はよく分からない、とてもとても優しい男だった。
食事は気が付けば蓮雨の好きなものが用意されているし、明るい色の衣を敬遠していれば控えめな落ち着いた色の衣が用意されるようになった。夜、眠れないときは気が付くと安眠の香が焚かれていて、別に嫌いじゃなかったけど好きでもなかった花仙と共に過ごす時間が、蓮雨にとって安らげる時になっていた。
――母の元へ帰ったら、もう二度とこの安らぎを得ることができなくなるのでは?
花仙の大きな手のひらで頭を撫でられるのが好き。髪を梳かれると気持ちよくてうとうとしてしまう。まとっている甘い香りに包まれて眠りたい。まるで、すべて食べられてしまうかのような、口付けが心地よかった。
「小花? 具合でも悪いのか?」
蜂蜜色が、顔を覗き込んでくる。薄くて、口角の上がった形の良い唇が目の前に飛び込んできて、母の元へ帰ってしまったら、もう花仙と口吸いをできないのかと思ったら、つい、ほんとうについ、無意識に目の前の唇に被りついていた。
「……」
「わぁ」
目を見開いて、糸の切れた人形のように動きを止めた花仙と、興味津々な様子で口元に手を当てて頬を赤らめる癒神仙。
ぼんやりと、整った顔の男を見つめていると、「カーン!!」と鐘の音が塔全体に鳴り響き、びくり、と体を震わせて我に返った蓮雨は白い顔をみるみるうちに真っ赤に染めて、椅子を蹴とばす勢いで立ち上がった。
「わ、私は! 別に貴方のことなんか好いてなんかいないんですからね!!」
大声で宣言して、部屋を出る。背後から癒神仙の大爆笑が聞こえてくるものだから、穴を掘って埋まってしまいたかった。
「……癒師、俺は試されているんだろうか」
「ふ、ふふっ、ふはっ、ははははははははははっ!! ちょ、もう、やだ、勘弁してくれよ、私の前でそんな面白いことやらないでくれよっ、ははっふふっ、ふふふっ、んっ、い、今からでも、客間をふたつにしようか?」
「結構です。余計なお世話だ」
「はは、やだなぁ、私、明日の朝イチで君の愛しい人の菊座なんて治療したくないからね」
「……」
「って、あ、そうだったそうだった。呪血痕が完全になくなるまでは交合は禁止だったねぇ。ふふふっ、あはははははっ! ほんっと、愉快!! かっわいそうだなぁ。据え膳食わぬはなんとやら。生殺しってやつだね」
「ぶっ飛ばしますよ」
「はぁ、これだから最近の若者は。すぅぐ暴力に頼るんだから!」
頭もイライラするし下半身もイライラする。とりあえず、この人が盲目でよかった。あんな可愛い顔、他所の馬に見せていたら消し炭にしていたところだった。瞑想にでも行って気を落ち着かせなければ、このままだと襲ってしまうのが自分自身でわかりきっていた。
さっさと呪血痕を吸い取ってもらって、そしたら抱き潰そう。絶対に抱き潰そう。そう心に決めて、早々に花仙も席を立った
カーン、カーン、カーン、と鐘が六回鳴り響く中、与えられた客室に向かって走らない程度に足早で向かう。
(なんで、あんな……!)
話し合いの中、中座してしまった。あとで癒神仙に謝らなくては。そう思うけど、指先は唇に何度も触れていて、薄いけれど柔らかな花仙の唇の感触を思い出しては顔を真っ赤にするというのをひとりで繰り返していた。
たったひとりの男に、こんなにも心をかき乱されるなんて癪だった。感情の整理がつかなくて、頭の中がぐちゃぐちゃになる。きちんと収められているが、お気に入りの本だけが出しっぱなしになっていた状態を、花仙がいるとぴっちりと順番に並べられた本棚が今は全部ぐちゃぐちゃになって山積みになってしまった。どこから手をつけたらいいのかも分からないし、いっそ、全部捨ててしまえたらこんなにも頭を悩ませなくてもいいのに、思ってしまう。
客間に寝台はふたつあるが、花仙が戻ってきたときどんな顔をしていたらいいのかもわからない。花仙は、嫌だったのだろうか。いつも散々自分からしてくるくせに、たった一度、蓮雨から触れただけであんなにも固まってしまった。
ついに目尻から溢れそうになってしまった涙を、手の甲でごしごしと何度も拭う。客間、どこだっけ。ここは今、どれくらいの高さなんだろう。そっと、後ろを振り向く。花仙は追いかけてきていない。それがちょっとだけ残念だった。私、こんなに面倒くさい性格だっただろうか。母上のところに帰るまでには、前のように戻さないと。
ぐすん、と鼻をすする。銀雪花の塔は、とても静かで、余計に独りだというのを自覚させられた。
「美しい花の皇子。どうしてそんなに悲しい顔をしているんだ?」
「だっ、誰ですか!?」
真っ白な欄干に男が腰かけていた。
「ここの居候。皇子殿下、この先は塔の主の私室だ。客間は四階層ほど下になる」
「あれ、いつの間に、こんな上まで……。申し訳ありません、少し、考え事をしていて。すぐに戻ります」
この男も仙位が高いのだろう。どっしりと構える大樹のような存在感に、なによりも麗しい顔がその証拠だ。
髪には霊力が宿ると言われ、長髪がほどんどの中で、男は肩につくくらいの黒髪に、狐を連想させる目をしていた。口元は軽薄な笑みを浮かべ、黒衣に身を包んでいる。この真っ白い塔の中で、半紙に落ちてしまった一滴の墨のように男は目立った。
「まぁまぁまぁ、そう急ぐなって。美美から聞いてるぞ。君、お花ちゃんの嫁っ子なんだってな。いやぁ、あのお花ちゃんにもようやく春が来たのかと思うとぼくは嬉しくってなぁ!」
美美って誰? お花ちゃんも誰? 嫁って――私のことか?
急に馴れ馴れしく話しかけてくる男に警戒心を抱く。欄干から降りて廊下に足をつくと、一歩近づいてくる。それに合わせて蓮雨は一歩後ろへ下がった。
「……」
「……」
きょとり、と狐目を丸くして、もう一歩近づいてくるのでもう一歩蓮雨は後ろへと下がる。
「なんで逃げるんだ?」
「貴方の得体が知れないからです。ひとつ、言っておきますが、私は誰かに嫁いだ記憶も、嫁がれた記憶もありません」
「え? そんなにお花ちゃんの仙気をまとわりつかせといて何言ってんだ?」
出たよ、またその話だ!
頭を抱えて蹲りたくなった。そうだよね、仙位が高い道士ならわからないはずがないって花仙も言っていたもの!
ぐっと奥歯を噛み締めて、羞恥心に耐える。あの行為は、あれっきりだ。あれっきりったらあれっきりなのだ。蓮雨の体調を治すためにしてくれた行為であり、今後一切ありえない。まさか瞑想しながら煩悩を打ち消している花仙が、怪我が治ったら抱き潰すと煩悩まみれなことを考えているなんて知らない蓮雨だった。
「その、つかぬことをお伺いいたしますが、お花ちゃん、とは花仙のことですか?」
「ん? あぁ、そうそう! 花神仙のことだ!」
「美美とは?」
「もう会ってるんだろう? 美神仙のことだよ。なぁ、お花ちゃんでもいいなら、美美はどうだ? あの子もお花ちゃんに負けず劣らず綺麗な顔をしてるだろう? 性格に難有りなのはどっちもだし、ぼくとしては美美を推しているんだがどうだろうか」
何がどうだろうか、だ。この男は言葉が通じないようだ。何を言っているのか理解できない。なんだか頭も痛くなってきた。さっさと部屋に戻りたい。確か、四階層ほど下と言っていた。とっくに通り過ぎてしまっていたらしい。
美神仙も確かに容姿端麗で美しい人だったが、花仙とは類いの違う美形だった。どちらのほうが好み、というのはないけれど、親しみやすさを感じさせるのは花仙だった。
「あの、何の話をしてらっしゃるんです? 私はもう部屋に戻ります。お邪魔してしまったようで、申し訳ありませんでした」
その時、また「カーン、カーン」と鐘が六回鳴った。また? と首を傾げると、雲一つない青空が、星々の煌めく夜空へと切り替わった。
「なに……?」
驚いて、足を止めてしまう。突然の夜に、心臓がバクバクと大きな音を立てる。
「嗚呼、そっか、外だと時間はゆっくり流れるものだものな。確かに、初めてだとこれは驚く」
ぼぅ、と地上から燭台が徐々に灯っていく。蓮雨のいる地点まで光が灯ると、青白色の塔はまるで夕焼けに染められてしまったかのような姿へと変貌していた。夜空にはやけに大きな満月が輝き、嗚呼、此処は癒神仙の力で作られた場所なのだと改めて理解する。
花仙の仙域である梦見楼閣・花冠邸はやけに時間の流れがゆっくりに感じられるが、外の世界と同じ時が流れていたから違和感がなかった。美神仙の仙域にはそれを実感するほど滞在をしなかったし、こうして空間を作り上げられてしまうほどの力を実感すると、余計に自分が小さく感じられる。
「明日の朝も、時間にあれば突然昼間に切り替わるぞ。慣れるまでは時間の感覚が狂うだろうな。ここは昼か夜しかないから」
「それは、なぜですか?」
「アイツは暮れ時が大嫌いなのさ」
困った子だ、と苦笑いする男だけど、その表情には愛おしさが溢れていた。もしかしたら、この男と癒神仙は情を交わす関係なのかもしれない。それなら、ますます関わり合いにならないほうが良いに決まっていた。
「ところで、華蝶国の第三皇子と言えば素晴らしい舞い手だと聞く。ぜひ舞って見せてくれよ」
脈絡のない強引なお願いに頬が引き攣る。
「い、嫌ですよ。そもそも、その話はどこから聞いたので? 私は公の場では一度か二度しか……いえ、そんなことはどうでもよく。こんな廊下で舞えだなんて、ちょっと乱暴じゃあありませんか? どこのどなたかは存じ上げませんが、人に物を頼むならそれ相応のお願いの仕方があるでしょう」
ふん、と鼻を鳴らして再び来た廊下を戻ろうとする。まだ、花仙にも見せたことがないのに。どうして名前も知らぬ男のために舞わねばならないのだ。内心で憤慨しながら、態度には表さずにすまし顔で歩いて行く。
「悪かった悪かった! なぁ、吾はほんとに皇子殿下の舞が見てみたいんだよ。吾は美しい事柄と芸事に目がなくってな」
なんだか、どこかで聞いたような台詞だが、どこで聞いたかを思い出せなかった。
手首を掴まれて、引き留められる。やけに体温の高い手のひらに、ぞわりと鳥肌が立った。
「こら。お前が手を引くのは私だけだろう」
気持悪さに、とっさに振り払おうとするよりも早く、涼やかな声音が聞こえてパッと手が離れた。ドッドッドッと早鐘を打つ心臓が口からまろび出て来るかと思った。
「はいはい。ごめんよ。そんなに拗ねないで」
男の視線は蓮雨の背後に向けられた。視線を追って振り向くと、腕を組んで憮然とした態度の癒神仙が佇んでいた。
「皇子殿下も、こんなところでどうしたのかな? もしかして……こいつに何かされた!?」
「されてないですされてないですされてないです。何にもされていないので、本当に、あの、申し訳ありません。私が部屋を行き過ぎてしまって、そこの……方が教えてくれていただけです」
鬼気迫った癒神仙にずいずいと迫られて、後退をしていく蓮雨は腰が欄干に押し付けられ、びゅうと風が吹くと落ちてしまいそうな恐怖を感じた。
「ほら、夜は冷えるから部屋に戻ろうぜ。――あ、皇子殿下にこれやるよ」
「う、わ、わっ」
癒神仙の首根っこを掴んで引き離した男はふと思い出したように懐に手を突っ込んで、取り出したものをポイッと蓮雨に投げて渡した。
「その扇子は皇子殿下にやるよ」
「いや、あげるって言われても……!」
「せいぜい花神仙に愛されてろって。あ、それからその指輪、お前にしてはいいのを創ったなって伝えといてくれよ。それがお前の身の為にもなるからさ。じゃ、おやすみ。また明日」
「え、え? えぇ……? おやすみ、なさい……」
ゆっくりと談笑しながら廊下を登っていく二人の後ろ姿が見えなくなってから、投げ渡されたものを見る。ぱらり、と手の中で開いたそれは、とても雅で風流な扇子であった。白竹の骨組みに、厚みのある扇面からは白檀の香りがする。つっかえることなくはらりと開いて、閉じる時もスッと収まる。
ふむ、と月の光に透かして見ると、ただの白い扇面かと思っていたが金や銀の細やかな箔が散らされており、透かし華の模様が見えた。
「……綺麗だ」
ふわりと、頬を緩めた。
――すぃ、と月に焦がれて扇子を開く。鼻先を白檀の香りが掠めていった。
ふわり、ふわり。足取りは軽い。あのよくわからない男のおかげとは思いたくないが、少しだけ気分が良くなった。
良い貰い物をした。軽く空をあおぐと小さな風が巻き起こる。ただの美しい扇子じゃない。仙位の高いあの男が持っていたことで、ただの扇子が格を上げ、仙器へとなったのだ。
「花開き、花落つ。古今の月、」
落ちる花のように。流れる雲のように。輝く月のように。今、とても舞いたい気分だった。
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