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第三章
第三十五話
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冒険者たちが引き続き軽快に探索を進めていくと、ついに遺跡の最奥と思しき扉の前までたどり着いた。
シノが扉回りを調べてからオーケーの仕草を出すと、彼女はオーレリアほかのソルジャー部隊の背後へと逃げ込む。
オーレリアの指示で、二人のソルジャーが両開きの大扉の取っ手をつかんで引く。
ゴゴゴゴという音を立てて、扉が開かれた。
まずはオーレリアとカミラが扉をくぐり、次にシノとルーシャとローズマリー、その後ろにオーレリアが連れてきた五人の王国兵が続く。
扉の先にあったのは、遺跡のほかのどの部屋よりも大きい広間だった。
「がらんどう……でしょうか」
オーレリアが周囲を見回しながらつぶやく。
彼女の言うとおり、敵影らしきものはパッと見では見当たらない。
あたりは静寂に包まれていて、冒険者たちの足音や息遣いが響き渡る。
「遺跡の外観から考えて、地下があるんでもなけりゃ、ここが一番奥のはずだと思うんだけどな」
「ですわね。見た目どおりに何もない、とは考えづらいですわ」
カミラやローズマリーも各々に見解を述べる。
そんな中で──
シノとルーシャ。
この二人だけが、その場の違和感を感じ取っていた。
シノは鋭い視線を油断なく部屋のあちこちへと向けながら、隣の少女へと声をかける。
「……ルーシャちゃん、分かる?」
「はい。匂いがします。キマイラと似ているけど、少し違う匂いです」
「さすがだね。……さぁて、どこから攻めてくるのかな──」
シノがそう言ったときだった。
ぴろぴろぴろ、とシノの懐から音が漏れた。
その場の全員が、シノに注目した。
シノは眉根を寄せて、懐からそれを取り出す。
例の通信用のマジックアイテムだ。
シノはイヤリングとブレスレットを装着して、応答する。
「はい、こちら冒険者特務部隊、密偵担当のシノちゃんですよ。クリフォード王子かな? 歓迎してくれるって話だったけど、ティーパーティーの会場が見当たらないんだ。道案内を用意してほしいんだけど」
『やあシノちゃん、クリフォード王子だ。パーティ会場はそこで合っているよ。ところでオーレリアもそこにいるかい?』
それを聞いたシノは、なるほど、と心の中で独り言ちる。
オーレリアがいるかどうかを聞いてくるということは、それがフェイクでないなら、クリフォード王子にはこちらの情景が見えているわけではないということだ。
その一方で、タイミングと返答内容から考えて、こちらがこの場所にいることは把握していると考えるのが自然。
シノはそれらを踏まえたうえで、返答する。
「うん、いるよ。姫様に代わるね」
シノは言って、マジックアイテムをオーレリアへと渡した。
オーレリアはそれを装着して、言葉を投げかける。
「兄さん、今どこにいるんですか? おとなしく出てきて、お縄についてください」
『やぁ、我が愛しのオーレリア。残念ながらおとなしく出て行くというのは無理な相談だね。なぜかといえば、私は今お前のすぐ近くにはいないからだ。今どこにいるかと聞かれれば、こう答えるよ──私の最高傑作とともに王都に向かっている、とね』
「……っ!?」
オーレリアが息をのんだ。
そして、同時に──
──ゴゴゴゴゴッ!
部屋の大扉が、ひとりでに閉まり始めた。
「なっ……!?」
「チッ──野郎っ!」
カミラが扉へと走り、両開きの扉の片方に取りついた。
そして体当たりを仕掛けるようにして、扉が閉まるのを止めようとするが──
「がっ……くそっ、重てぇ……!」
カミラのパワーをもってしても、閉まる扉によってずるずると押し込まれてしまう。
同様にソルジャー兵二人がもう一つの扉に取りついて押し返そうとするが、こちらも扉の力に勝てずに徐々に押されてしまう。
それを見たほかの者たちは焦り、迷った。
一緒に扉を押し返せばいいのか。
それとも、今のうちに自分だけでも部屋の外に出ればいいのか──
決断が早かったのは、王女オーレリアだった。
「ベイル、出て行って外の兵たちに伝えて! 兄さん──クリフォードは王都に向かって進攻中! 私のことは置いて、王都の防衛に急行するようにと!」
それを聞いたアーチャー兵は、オーレリアに向かってうなずいてから素早く動き、今にも閉まろうとする扉の間を潜り抜けて、部屋から出て行った。
その姿を見送って、オーレリアはわずかに安堵の息を吐く。
そして──
「くそっ……もう、ダメだっ……!」
──ズゥウウウウウンッ!
カミラたちの奮闘も及ばず、部屋の入り口の大扉が完全に閉じてしまった。
またそのとき、さらなる出来事が。
──ガシャーンッ!
部屋の奥の方で、鉄の震える音がした。
「今度は何ですの!?」
ローズマリーが部屋の奥のほうへと振り返る。
そこに現れていたのは、鉄格子でできた大きな檻だった。
檻は馬車を数台詰め込めるほどの大きさがあり、その檻の中で、巨大な何かが蠢いていた。
「そんな……!? さっきまであんなものなかったですのに!」
「床が開いて、その下から迫り出してきたんだ!」
困惑するローズマリーにそう答えるのは、短剣を引き抜いて構えるシノだ。
それらの光景を見たオーレリアは、腕に嵌めたブレスレットに向けて怒鳴る。
「兄さん! 騙しましたね!?」
するとイヤリングから、王子のくっくっという笑い声が聞こえてくる。
『いやぁ、別に騙してはいないさ。ちゃんと歓迎の準備はしてあっただろ? それになるべくなら、我が愛しのオーレリアが不在のときに王都を陥落させたかったからね。……じゃ、しばらくの間そいつと遊んでいてくれ。またな』
「兄さん! 待ちなさ──」
──ぶつん。
通信が途切れた。
オーレリアが、ブレスレットを外して握りしめ、力任せに地面に投げつけようとして、思いとどまる。
そこに──
──ひゅんっ。
猛烈な速度で、何かがオーレリアに向かって襲い掛かってきた。
「なっ……!?」
その高速で飛来した細長い何かは、オーレリアの手足に巻き付き、絡め取る。
蛸の足のような形状の触手だ。
「くっ……これは……!」
オーレリアは手足に力を込めて振りほどこうとするが、触手の力が強くてかなわない。
見れば触手は、檻のほうから伸びてきていた。
檻の中で蠢く肉の塊のような何かから、鉄格子のすき間を通して。
「──姫様!」
シノがそこに俊敏に駆け寄って、短剣を一閃、触手に斬りつけるが──
「んぎっ……! 嘘だろっ、硬すぎ──うわわわっ!?」
シノの短剣の攻撃力では、触手の肉にわずかに食い込んだだけで、切断するには至らない。
そればかりか、そのシノに向かっても別の触手が伸びてくる。
シノは瞬時に短剣を捨ててアクロバティックな動きでよけ回ったが、二本の触手を回避したあとで三本目に追いつかれ、足首に巻き付かれてしまった。
「くっ……身動きが……!」
「このっ、バカ触手、放せよ! ボクなんか食べたっておいしくないぞ! うわっ、わわわわぁっ……!?」
オーレリアとシノの二人は、触手の剛力によって空中に持ち上げられてしまう。
オーレリアは両手両足をがっちりと絡まれ、シノは片脚だけを持ち上げられて宙吊りにされた状態だ。
そうして、為すすべもなく自由を奪われた二人だったが──
「──エアリアルスラッシュ!」
女の子の可愛らしい声が響いて──スパパパパッ。
ひと薙ぎの風の刃が通り抜け、二人を捕えていた触手がまとめて断ち切られた。
「うわっとぉ!?」
シノは自力で、アクロバティックに着地する。
が、もう一人はというと──
どさっ。
落下してきたオーレリアを、お姫様抱っこするように抱きとめた者がいた。
「おっととっ……大丈夫ですか、オーレリアさん?」
「えっ……ル、ルーシャさん……?」
まだ十歳の女の子が、プレートアーマーを着たオーレリア王女の落下先に滑り込んで彼女を受け止め、王女を落下の衝撃から守っていた。
呆然とするのは、小さな少女の腕に抱きとめられたオーレリアだ。
「あ、ありがとうございます……」
恥ずかしげに頬を染め、お礼の言葉を言うオーレリア。
ルーシャから地面に下ろされると、ちらと恩人を横目にする。
「あ、いえ……どういたしまして、です……」
一方のルーシャのほうも、顔を赤くしてもじもじとした。
「い、いいですわ……ってやってる場合じゃないですの!」
二人の輝かしい光景を見ていたローズマリーは、鼻血止めのティッシュを鼻に詰め込みつつ、皆に警告の声を飛ばしつつフレイルを構え、檻のほうへと向き直る。
そのときガシャーンと音が鳴って、檻の一面、冒険者たちの側にある鉄格子が倒れた。
檻の中から、巨大な何かが這いだしてくる。
そこにある二つの目が、ギラリと輝いた。
シノが扉回りを調べてからオーケーの仕草を出すと、彼女はオーレリアほかのソルジャー部隊の背後へと逃げ込む。
オーレリアの指示で、二人のソルジャーが両開きの大扉の取っ手をつかんで引く。
ゴゴゴゴという音を立てて、扉が開かれた。
まずはオーレリアとカミラが扉をくぐり、次にシノとルーシャとローズマリー、その後ろにオーレリアが連れてきた五人の王国兵が続く。
扉の先にあったのは、遺跡のほかのどの部屋よりも大きい広間だった。
「がらんどう……でしょうか」
オーレリアが周囲を見回しながらつぶやく。
彼女の言うとおり、敵影らしきものはパッと見では見当たらない。
あたりは静寂に包まれていて、冒険者たちの足音や息遣いが響き渡る。
「遺跡の外観から考えて、地下があるんでもなけりゃ、ここが一番奥のはずだと思うんだけどな」
「ですわね。見た目どおりに何もない、とは考えづらいですわ」
カミラやローズマリーも各々に見解を述べる。
そんな中で──
シノとルーシャ。
この二人だけが、その場の違和感を感じ取っていた。
シノは鋭い視線を油断なく部屋のあちこちへと向けながら、隣の少女へと声をかける。
「……ルーシャちゃん、分かる?」
「はい。匂いがします。キマイラと似ているけど、少し違う匂いです」
「さすがだね。……さぁて、どこから攻めてくるのかな──」
シノがそう言ったときだった。
ぴろぴろぴろ、とシノの懐から音が漏れた。
その場の全員が、シノに注目した。
シノは眉根を寄せて、懐からそれを取り出す。
例の通信用のマジックアイテムだ。
シノはイヤリングとブレスレットを装着して、応答する。
「はい、こちら冒険者特務部隊、密偵担当のシノちゃんですよ。クリフォード王子かな? 歓迎してくれるって話だったけど、ティーパーティーの会場が見当たらないんだ。道案内を用意してほしいんだけど」
『やあシノちゃん、クリフォード王子だ。パーティ会場はそこで合っているよ。ところでオーレリアもそこにいるかい?』
それを聞いたシノは、なるほど、と心の中で独り言ちる。
オーレリアがいるかどうかを聞いてくるということは、それがフェイクでないなら、クリフォード王子にはこちらの情景が見えているわけではないということだ。
その一方で、タイミングと返答内容から考えて、こちらがこの場所にいることは把握していると考えるのが自然。
シノはそれらを踏まえたうえで、返答する。
「うん、いるよ。姫様に代わるね」
シノは言って、マジックアイテムをオーレリアへと渡した。
オーレリアはそれを装着して、言葉を投げかける。
「兄さん、今どこにいるんですか? おとなしく出てきて、お縄についてください」
『やぁ、我が愛しのオーレリア。残念ながらおとなしく出て行くというのは無理な相談だね。なぜかといえば、私は今お前のすぐ近くにはいないからだ。今どこにいるかと聞かれれば、こう答えるよ──私の最高傑作とともに王都に向かっている、とね』
「……っ!?」
オーレリアが息をのんだ。
そして、同時に──
──ゴゴゴゴゴッ!
部屋の大扉が、ひとりでに閉まり始めた。
「なっ……!?」
「チッ──野郎っ!」
カミラが扉へと走り、両開きの扉の片方に取りついた。
そして体当たりを仕掛けるようにして、扉が閉まるのを止めようとするが──
「がっ……くそっ、重てぇ……!」
カミラのパワーをもってしても、閉まる扉によってずるずると押し込まれてしまう。
同様にソルジャー兵二人がもう一つの扉に取りついて押し返そうとするが、こちらも扉の力に勝てずに徐々に押されてしまう。
それを見たほかの者たちは焦り、迷った。
一緒に扉を押し返せばいいのか。
それとも、今のうちに自分だけでも部屋の外に出ればいいのか──
決断が早かったのは、王女オーレリアだった。
「ベイル、出て行って外の兵たちに伝えて! 兄さん──クリフォードは王都に向かって進攻中! 私のことは置いて、王都の防衛に急行するようにと!」
それを聞いたアーチャー兵は、オーレリアに向かってうなずいてから素早く動き、今にも閉まろうとする扉の間を潜り抜けて、部屋から出て行った。
その姿を見送って、オーレリアはわずかに安堵の息を吐く。
そして──
「くそっ……もう、ダメだっ……!」
──ズゥウウウウウンッ!
カミラたちの奮闘も及ばず、部屋の入り口の大扉が完全に閉じてしまった。
またそのとき、さらなる出来事が。
──ガシャーンッ!
部屋の奥の方で、鉄の震える音がした。
「今度は何ですの!?」
ローズマリーが部屋の奥のほうへと振り返る。
そこに現れていたのは、鉄格子でできた大きな檻だった。
檻は馬車を数台詰め込めるほどの大きさがあり、その檻の中で、巨大な何かが蠢いていた。
「そんな……!? さっきまであんなものなかったですのに!」
「床が開いて、その下から迫り出してきたんだ!」
困惑するローズマリーにそう答えるのは、短剣を引き抜いて構えるシノだ。
それらの光景を見たオーレリアは、腕に嵌めたブレスレットに向けて怒鳴る。
「兄さん! 騙しましたね!?」
するとイヤリングから、王子のくっくっという笑い声が聞こえてくる。
『いやぁ、別に騙してはいないさ。ちゃんと歓迎の準備はしてあっただろ? それになるべくなら、我が愛しのオーレリアが不在のときに王都を陥落させたかったからね。……じゃ、しばらくの間そいつと遊んでいてくれ。またな』
「兄さん! 待ちなさ──」
──ぶつん。
通信が途切れた。
オーレリアが、ブレスレットを外して握りしめ、力任せに地面に投げつけようとして、思いとどまる。
そこに──
──ひゅんっ。
猛烈な速度で、何かがオーレリアに向かって襲い掛かってきた。
「なっ……!?」
その高速で飛来した細長い何かは、オーレリアの手足に巻き付き、絡め取る。
蛸の足のような形状の触手だ。
「くっ……これは……!」
オーレリアは手足に力を込めて振りほどこうとするが、触手の力が強くてかなわない。
見れば触手は、檻のほうから伸びてきていた。
檻の中で蠢く肉の塊のような何かから、鉄格子のすき間を通して。
「──姫様!」
シノがそこに俊敏に駆け寄って、短剣を一閃、触手に斬りつけるが──
「んぎっ……! 嘘だろっ、硬すぎ──うわわわっ!?」
シノの短剣の攻撃力では、触手の肉にわずかに食い込んだだけで、切断するには至らない。
そればかりか、そのシノに向かっても別の触手が伸びてくる。
シノは瞬時に短剣を捨ててアクロバティックな動きでよけ回ったが、二本の触手を回避したあとで三本目に追いつかれ、足首に巻き付かれてしまった。
「くっ……身動きが……!」
「このっ、バカ触手、放せよ! ボクなんか食べたっておいしくないぞ! うわっ、わわわわぁっ……!?」
オーレリアとシノの二人は、触手の剛力によって空中に持ち上げられてしまう。
オーレリアは両手両足をがっちりと絡まれ、シノは片脚だけを持ち上げられて宙吊りにされた状態だ。
そうして、為すすべもなく自由を奪われた二人だったが──
「──エアリアルスラッシュ!」
女の子の可愛らしい声が響いて──スパパパパッ。
ひと薙ぎの風の刃が通り抜け、二人を捕えていた触手がまとめて断ち切られた。
「うわっとぉ!?」
シノは自力で、アクロバティックに着地する。
が、もう一人はというと──
どさっ。
落下してきたオーレリアを、お姫様抱っこするように抱きとめた者がいた。
「おっととっ……大丈夫ですか、オーレリアさん?」
「えっ……ル、ルーシャさん……?」
まだ十歳の女の子が、プレートアーマーを着たオーレリア王女の落下先に滑り込んで彼女を受け止め、王女を落下の衝撃から守っていた。
呆然とするのは、小さな少女の腕に抱きとめられたオーレリアだ。
「あ、ありがとうございます……」
恥ずかしげに頬を染め、お礼の言葉を言うオーレリア。
ルーシャから地面に下ろされると、ちらと恩人を横目にする。
「あ、いえ……どういたしまして、です……」
一方のルーシャのほうも、顔を赤くしてもじもじとした。
「い、いいですわ……ってやってる場合じゃないですの!」
二人の輝かしい光景を見ていたローズマリーは、鼻血止めのティッシュを鼻に詰め込みつつ、皆に警告の声を飛ばしつつフレイルを構え、檻のほうへと向き直る。
そのときガシャーンと音が鳴って、檻の一面、冒険者たちの側にある鉄格子が倒れた。
檻の中から、巨大な何かが這いだしてくる。
そこにある二つの目が、ギラリと輝いた。
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