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第6話
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そうして三人用の部屋を取り、声の漏れない密室で行われたのは──
盗賊エレンによる、ほか二人に対する説教だった。
「あんたたちさぁ、人前でどこまで突っ走るつもりだったのよ」
「「す、すみません……」」
ベッドにちょこんと腰掛け、神妙かつ申し訳なさそうにする剣聖イーリスと少年アルト。
その前に立って腕を組み、二人に向かって呆れた目を向けるのは盗賊エレンだ。
「特にイーリス。あんたね、普通にパーティに誘うだけだって言ってんのに、どうしてああなるのよ」
「……面目次第もございません」
しゅんとなって、言われるままの剣聖イーリス。
相棒エレンの前では、世界有数の凄腕剣士も形無しだ。
だがそこでエレンは一転、にひっと笑う。
「でもまあ、イーリスにしては堂に入ってたよね。『どうしたのかな、少年。よかったらお姉さんに話してごらん』だったっけ?」
「……っ!? ちょっ、ちょっとエレン……!」
「ねぇね、イーリス。あのあとアルトくんの耳元で、何をささやいたの? あたしも聞かせてよ」
「う、うるさいなっ! なんでもいいでしょ!? ていうかもう忘れたし!」
「えーっ、そんなこと言わずに、あたしにも教えてよぉ~。ねぇねぇ~」
「ひゃわあっ! お、押し倒すなバカっ! アルトくんが見てるのに……!」
エレンはじゃれつくように、イーリスにもたれかかっていく。
そのままベッドに押し倒されたイーリスは、横にいるアルトのほうをちらっと見ると、慌てて力づくでエレンを押し返して座り直し、乱れた衣服を整える。
すごく恥ずかしそうだ。
そんな二人のお姉さんたちのやり取りを、アルトはぽーっと、熱に浮かされたような様子で見ていた。
(……イーリスさんとエレンさん、普段はこんな感じなんだ。仲いいんだな……。それにイーリスさん、こんな子供っぽくてかわいいところもあるんだ……)
格好良くて綺麗で大人のお姉さんな剣聖イーリスしか知らなかったアルトにとっては、今のイーリスの姿はすごく新鮮だ。
好きな人の新たな一面を見つけたように思えて、少年は嬉しい気持ちになる。
一方、そこに目を光らせたのは、やはり盗賊エレンだ。
エレンはにやっと笑って、賢者の少年のほうへと視線を向ける。
「……で、アルトくんは、イーリスのことだけじゃなく、あたしのこともエッチな目で見てたんだったわね……?」
盗賊のお姉さんは、ぺろりと舌なめずりをする。
そして、肉食獣が獲物に襲い掛かろうとするように、ベッドに腰掛けたアルトのほうに近付いてくる。
「えっ……あ、やっ……そ、それは……」
「……それは、なぁに? お姉さんと、どんなことをしたかったのかな? ほぉら、言ってごらん」
及び腰になったアルトの肩をエレンがとんと押すと、ベッドに腰かけていたアルトの上半身は、あっという間にベッドの上に押し倒されてしまう。
アルトの上に、エレンがのしかかってくる。
もはや少年は、食べられるばかりの獲物だ。
エレンの唇が、アルトの唇に向かって近づいてくる。
アルトはもう、どうすることもできずに、ぎゅっと目をつぶり──
「や、やめてよエレン!」
そのギリギリのタイミングで、イーリスがエレンを引き留めた。
剣聖の手で物理的に無理やり引きはがされたエレンは、「残念、もうちょっとだったのに」と言ってぺろりと舌を出す。
一方のアルトは、ばっくんばっくんと心臓が鳴っていた。
直前まで、もう目と鼻の先まで、エレンの唇が近付いていたのだ。
「ていうかイーリス、もっと早く止めてよ。あたしこのままいけちゃうかと思ったよ?」
「~~っ! こ、この色情魔! 年下の少年には手出ししないんじゃなかったの!?」
「過去にはやってないってだけだも~ん。やらないって言った覚えはないなぁ」
「ぐっ……! だ、だったら──」
イーリスは、アルトとエレンの間に割り込んで、両手を広げてアルトをかばうような姿勢を見せる。
「だったら、私がアルトくんを守るもん!」
「ほほぉう……? どんな風に?」
「こ、こんな風によ!」
イーリスは、ベッドの上でどうにか身を起こしていたアルトを、酒場でそうしたようにぎゅーっと抱き寄せる。
アルトの顔面に、イーリスの豊満な胸がふにょんと押し付けられる。
好きな人のいい匂いが、再び少年に襲い掛かった。
(ふわぁっ……も、もうダメ……)
それで、一時的に少量だけ回復していたアルト少年の理性の残量が、先のエレンの攻撃とも相まって一瞬で吹き飛んだ。
少年は自分に抱きつくお姉さんの細い腰を、ぎゅーっと抱きしめてしまう。
「ふわっ……!? あ、アルトくん……?」
「イーリスさん……俺、もう無理です……こんな風にされたら……」
「無理って何が!?」
「あー、どうやらあたしは邪魔みたいね。んじゃ、あたしちょっと出かけてくるから、お二人さんはごゆっくり~」
「ちょっ、ちょっと待ってよエレン!? 嘘でしょ!? こんな状態で置いていくの!? ねぇちょっと待ってってば! エレン~!」
「んじゃ、ばっはは~い」
ぎぃーっ、ばたん。
エレンは部屋の外に出ていって、いなくなってしまった。
部屋に残ったのは、互いに抱き合うお姉さんと少年の姿。
ベッドに腰掛けたアルト少年を、剣聖イーリスが覆いかぶさるように抱き締めた形だ。
(ど、どうしよう……)
イーリスは少年を抱き締めながら、自分の胸がばっくんばっくん鳴っていることに気付いていた。
この胸の音は、きっとアルトにも伝わっているだろう。
しかも少年は、むさぼるようにイーリスの胸に顔を押し付けてきている。
(うーん……これは、好かれているってことでいいのかなぁ、やっぱり……)
このぐらいになると、さすがのイーリスも少し客観的に状況を見れるようになってくる。
いくらなんでも嫌いな相手には、こんなことはしないだろう。
憧れの英雄への態度とも、少し違う気がする。
(こんなかわいい子でも、男の子だってことかぁ……)
イーリスは、自分の眼前にあるアルト少年の髪を優しくなでる。
アルトはイーリスの腰を、さらに強く抱き寄せてくる。
「もう、アルトくんったら……。でも、そのぐらいにしとこうか?」
イーリスは、少年に向けてそうささやく。
奥手の剣聖にも、年上のお姉さんらしい心の余裕ができていた。
一方で、イーリスの言葉にびくっと震えたのはアルトだ。
少年は背筋に、冷や汗をかき始める。
イーリスは少年の体を、ゆっくりと解放する。
彼女を抱き締める少年の腕も、その力が緩んだ。
イーリスがアルトから離れると、少年はすっかり青ざめた顔をしていた。
この世の終わりだというような表情。
それを見て、イーリスは笑顔で、アルト少年の頭をなでる。
「少し、お話をしよっか?」
盗賊エレンによる、ほか二人に対する説教だった。
「あんたたちさぁ、人前でどこまで突っ走るつもりだったのよ」
「「す、すみません……」」
ベッドにちょこんと腰掛け、神妙かつ申し訳なさそうにする剣聖イーリスと少年アルト。
その前に立って腕を組み、二人に向かって呆れた目を向けるのは盗賊エレンだ。
「特にイーリス。あんたね、普通にパーティに誘うだけだって言ってんのに、どうしてああなるのよ」
「……面目次第もございません」
しゅんとなって、言われるままの剣聖イーリス。
相棒エレンの前では、世界有数の凄腕剣士も形無しだ。
だがそこでエレンは一転、にひっと笑う。
「でもまあ、イーリスにしては堂に入ってたよね。『どうしたのかな、少年。よかったらお姉さんに話してごらん』だったっけ?」
「……っ!? ちょっ、ちょっとエレン……!」
「ねぇね、イーリス。あのあとアルトくんの耳元で、何をささやいたの? あたしも聞かせてよ」
「う、うるさいなっ! なんでもいいでしょ!? ていうかもう忘れたし!」
「えーっ、そんなこと言わずに、あたしにも教えてよぉ~。ねぇねぇ~」
「ひゃわあっ! お、押し倒すなバカっ! アルトくんが見てるのに……!」
エレンはじゃれつくように、イーリスにもたれかかっていく。
そのままベッドに押し倒されたイーリスは、横にいるアルトのほうをちらっと見ると、慌てて力づくでエレンを押し返して座り直し、乱れた衣服を整える。
すごく恥ずかしそうだ。
そんな二人のお姉さんたちのやり取りを、アルトはぽーっと、熱に浮かされたような様子で見ていた。
(……イーリスさんとエレンさん、普段はこんな感じなんだ。仲いいんだな……。それにイーリスさん、こんな子供っぽくてかわいいところもあるんだ……)
格好良くて綺麗で大人のお姉さんな剣聖イーリスしか知らなかったアルトにとっては、今のイーリスの姿はすごく新鮮だ。
好きな人の新たな一面を見つけたように思えて、少年は嬉しい気持ちになる。
一方、そこに目を光らせたのは、やはり盗賊エレンだ。
エレンはにやっと笑って、賢者の少年のほうへと視線を向ける。
「……で、アルトくんは、イーリスのことだけじゃなく、あたしのこともエッチな目で見てたんだったわね……?」
盗賊のお姉さんは、ぺろりと舌なめずりをする。
そして、肉食獣が獲物に襲い掛かろうとするように、ベッドに腰掛けたアルトのほうに近付いてくる。
「えっ……あ、やっ……そ、それは……」
「……それは、なぁに? お姉さんと、どんなことをしたかったのかな? ほぉら、言ってごらん」
及び腰になったアルトの肩をエレンがとんと押すと、ベッドに腰かけていたアルトの上半身は、あっという間にベッドの上に押し倒されてしまう。
アルトの上に、エレンがのしかかってくる。
もはや少年は、食べられるばかりの獲物だ。
エレンの唇が、アルトの唇に向かって近づいてくる。
アルトはもう、どうすることもできずに、ぎゅっと目をつぶり──
「や、やめてよエレン!」
そのギリギリのタイミングで、イーリスがエレンを引き留めた。
剣聖の手で物理的に無理やり引きはがされたエレンは、「残念、もうちょっとだったのに」と言ってぺろりと舌を出す。
一方のアルトは、ばっくんばっくんと心臓が鳴っていた。
直前まで、もう目と鼻の先まで、エレンの唇が近付いていたのだ。
「ていうかイーリス、もっと早く止めてよ。あたしこのままいけちゃうかと思ったよ?」
「~~っ! こ、この色情魔! 年下の少年には手出ししないんじゃなかったの!?」
「過去にはやってないってだけだも~ん。やらないって言った覚えはないなぁ」
「ぐっ……! だ、だったら──」
イーリスは、アルトとエレンの間に割り込んで、両手を広げてアルトをかばうような姿勢を見せる。
「だったら、私がアルトくんを守るもん!」
「ほほぉう……? どんな風に?」
「こ、こんな風によ!」
イーリスは、ベッドの上でどうにか身を起こしていたアルトを、酒場でそうしたようにぎゅーっと抱き寄せる。
アルトの顔面に、イーリスの豊満な胸がふにょんと押し付けられる。
好きな人のいい匂いが、再び少年に襲い掛かった。
(ふわぁっ……も、もうダメ……)
それで、一時的に少量だけ回復していたアルト少年の理性の残量が、先のエレンの攻撃とも相まって一瞬で吹き飛んだ。
少年は自分に抱きつくお姉さんの細い腰を、ぎゅーっと抱きしめてしまう。
「ふわっ……!? あ、アルトくん……?」
「イーリスさん……俺、もう無理です……こんな風にされたら……」
「無理って何が!?」
「あー、どうやらあたしは邪魔みたいね。んじゃ、あたしちょっと出かけてくるから、お二人さんはごゆっくり~」
「ちょっ、ちょっと待ってよエレン!? 嘘でしょ!? こんな状態で置いていくの!? ねぇちょっと待ってってば! エレン~!」
「んじゃ、ばっはは~い」
ぎぃーっ、ばたん。
エレンは部屋の外に出ていって、いなくなってしまった。
部屋に残ったのは、互いに抱き合うお姉さんと少年の姿。
ベッドに腰掛けたアルト少年を、剣聖イーリスが覆いかぶさるように抱き締めた形だ。
(ど、どうしよう……)
イーリスは少年を抱き締めながら、自分の胸がばっくんばっくん鳴っていることに気付いていた。
この胸の音は、きっとアルトにも伝わっているだろう。
しかも少年は、むさぼるようにイーリスの胸に顔を押し付けてきている。
(うーん……これは、好かれているってことでいいのかなぁ、やっぱり……)
このぐらいになると、さすがのイーリスも少し客観的に状況を見れるようになってくる。
いくらなんでも嫌いな相手には、こんなことはしないだろう。
憧れの英雄への態度とも、少し違う気がする。
(こんなかわいい子でも、男の子だってことかぁ……)
イーリスは、自分の眼前にあるアルト少年の髪を優しくなでる。
アルトはイーリスの腰を、さらに強く抱き寄せてくる。
「もう、アルトくんったら……。でも、そのぐらいにしとこうか?」
イーリスは、少年に向けてそうささやく。
奥手の剣聖にも、年上のお姉さんらしい心の余裕ができていた。
一方で、イーリスの言葉にびくっと震えたのはアルトだ。
少年は背筋に、冷や汗をかき始める。
イーリスは少年の体を、ゆっくりと解放する。
彼女を抱き締める少年の腕も、その力が緩んだ。
イーリスがアルトから離れると、少年はすっかり青ざめた顔をしていた。
この世の終わりだというような表情。
それを見て、イーリスは笑顔で、アルト少年の頭をなでる。
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