魔拳のデイドリーマー

osho

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第16章 摩天楼の聖女

第287話 夜の街と義賊の噂

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式典こと『シャルム・レル・ナーヴァ』の初日が無事に終わり、僕らは夜の街に繰り出した。

遠くから見た通り、なんというか……遊ぶのに苦労しなさそうな感じの街並み。
地球で言うなら……ラスベガスあたりだろうか? 行ったことないけど。

ネオンとかはさすがにないけど、それと同じような……夜の闇を余裕で押しのける、特殊な薬品その他を使った明るい照明器具や、マジックアイテムでどの店も明かりをともしている。
むしろここからが本番、って感じの、いかにもな歓楽街だ。

……宗教とは正反対、いや別次元と言ってもいいくらいの空間だけど……何も言うまい。

そんな街の中、何度も来ているらしいジェリーラ姉さんに案内されながら、僕らはまず、カジノに行ってみることにした。

地球でも、大人の娯楽と言えば……と考えると、必ずと言っていいほど上がってくる『賭博』。
それをいくつもの種類、テーマパークのごとく揃え連ねた空間は、なんというか、圧巻だった。

勝負に興じる客たちの熱気は、魔物と戦う冒険者にも負けてない感じで……あっちこっちで、歓声や悲鳴が上がっている。ホントに漫画みたいな空間だな。
まあ、僕が知らないだけで……地球では、こういう場所もいくつも実際にあったんだろうけど。

それでも、なんというか……『デイドリーマー』の性というか。
こういう、漫画の中みたいな空間には、心躍るものがあるわけで。

幸い、懐には余裕がある……どころじゃないな。
散財の仕方が思いつかないくらいに、軍資金はある。湯水のように使える。

さて、じゃあ人生初のカジノ、楽しんでみようか、と……金貨をチップに換金し、まずは手近にあるようなものから次々に試していこうと、僕はエルクと一緒に、ゲームに赴いて……



……30分で飽きた。



負け続けて軍資金がなくなったわけではない。

勝ちまくって、勝ってばかりで退屈なわけでもない。

ただ、単に……


「……思ってたよりつまんない」

「……あっそ」


今更ながら、知った。というか、思い出した。
僕……ギャンブル好きじゃないらしい。

今、僕らは休憩用のカフェみたいなスペースで、エルクと一緒にのんびりしてる。軽く、お菓子とお茶を注文してつまみながら。

最初にルーレットに始まり、競馬(専用のコースがあった)、競犬(競馬の犬バージョン)、麻雀や丁半サイコロ、クラップス、マネーホイールなんてのもあったな。

カード系ゲームでは、異世界でも定番なのか……ポーカー、バカラ、ブラックジャック……まあ色々あった。
どちらも、地球のそのまんまのもあれば、似たような何か、的な感じのもあったけど。

あと……闘犬とか闘鶏みたいなのの延長で、とらえてきた魔物同士を戦わせる、なんてのも。さすがに、カジノ内の闘技場に放しても問題ない強さの奴だけだったけど。

勝ったり負けたり、当たったり外れたり……そんなことを何回も繰り返して……ふと、気づいた。


……別に楽しくないな、と。


いや、ゲーム自体は楽しめないこともないんだけど……この、カジノゲームにおいて本来問題になる、あるいはメインで楽しむポイントであるはずの、『賭博』という点が、どうも……。

お金がかかり、勝った方はもっと勝って稼ぐ、あるいは爽快感や名誉を手にするために……噛めた方は、勝ってその分を取り戻すために、躍起になって熱中して……
その間に起こる、手に汗握るスリル満点の過程と展開、そこで感じるエキサイト。

あの興奮を、爽快感を、勝利を、もう一度。今度こそ。次こそは。

……そんな風にしてギャンブル依存症は完成する、って、前世で見たテレビで言ってたんだけど……どうやら、僕はそういう法則の『例外』のようだ。

「エルクはどう? 楽しかった?」

「それなりにね。まあ、のめり込むほどじゃないけど。そういうミナトは、肌に合わなかった?」

「……なんかこう……勝ち負けをこっちでコントロールできないというか、自分の実力でどうにもできない、っていうのが……面白くないというか、嫌いというか……どう言ったらいいんだろ」

「もしかして……勝負の結果が『運任せ』なのが気に入らない、とか?」

「あっ、そうそう、そんな感じ!」

エルク、ナイス! まさにそういう感じだよ!

普段やってる研究や、魔物とかとのバトルみたいに……自分の努力や実力が、そのまま結果に結びつかないようなところ……要するに『運』が絡んでくる部分! そこが苦手なんだ!

基本僕って、何をするにしても、色々コツコツ積み重ねて、準備して、確実に結果につなげるタイプだからなあ。一か八かの賭けに出ることが、あんまりないんだよね。
力技でショートカットすることとかはあるけど、それだってある意味『今まで積み重ねてきた結果の力』を使うわけだし。これも、『バチ』があるような部分じゃない。

『準備』の成果として『必然』の結果が出る。そういう展開が好みなんだ。

ギャンブルみたいに、自分が事前に何をどれだけ準備しようとも――『準備』が実を結ぶギャンブルってのもあんまりないと思うけど――何が起こるかわからない、運1つ、神様の気まぐれ1つで結果が大きく変わってしまうような、不確定で不安定なものは……好きじゃない。

結果というものを、運や勘じゃなく、きちんとした自分の努力によって堅実に引き寄せ、確実に手に入れられるようなものが好きだ。
……こうして見てみると、僕の趣味嗜好って、ギャンブルを楽しめる余地がないな。

ちなみに、ジェリーラ姉さんいわく、ここはまだ表通りにある、いわば『まとも』なカジノだけど……もっとやばいゲームを取り扱う、『裏カジノ』ってのもあるらしい。来る途中に聞いた。

……興味はなくはないけど、別に行かなくていいや……カジノ自体楽しくないって理解したとこだし……ただでさえモラルハザードな所があるこの異世界で、わざわざ『裏』なんて念押しがつくようなカジノとなれば……さぞかしブラックなんだろうな。

前世でも、いくつかそういう危ないゲームを描いた漫画とかアニメあったっけな。

直接人の命がかかってたり、命じゃなくても指とか色々かかってたり、直接的じゃないけど、社会的・経済的に破滅するような内容だったり……うん、いいや。



どうやら僕が楽しめてないようだと悟ったジェリーラ姉さんは、『しょーがないわね』って感じでやっていたゲームを切り上げると、次の場所へと僕らを案内していってくれた。

道すがら聞いた話だと、こういう界隈でお金持ちが派手に遊ぶとなると、まあ……どこの町にしても、だいたいパターンは決まるんだそうだ。

大雑把に言って……『賭博』『遊郭』『食事』『劇場』『買い物』あたり。細かいものを上げていけばきりがないそうだけど、大体このあたりでまとまるとか。


『賭博』は今、肌に合わなくて帰ってきたとして……だ。

『遊郭』は……要するに、キレーな女の人がいるところである。キャバクラとかスナックみたいなとこか、それよりもっと大人な……R18レベルかは分かれるだろうけど。
……興味がないとは言わないが、行きたいとは思わない。間に合ってます。

残る3つ……『食事』『劇場』『買い物』は……比較的マシそうだな。
特に『食事』は何気に楽しみだ。ここは、舌の肥えたセレブが集まるだけあり、食べ物もそれに比例してレベルの高いところが集まっている。うん、楽しみ。

……ただ、懸念は……テーブルマナーやら何やらで肩が凝りそうなところだけど。
セレブ御用達の店って、そーいうのうるさいとこ多いしなあ……うーん、ジレンマ。

それに、これって僕がいつもやってることで、わざわざジェリーラ姉さんに教わるような『金持ち遊び』系じゃないしな……。

『劇場』は、演目と役者のレベルによるだろうし……必ずしも気に入る、面白い、とは限らないのはある意味ギャンブルか……好みに合わない可能性もあるしな。

『買い物』……まあ、一番無難ではあるか。セレブが集まる街だ、さぞかしいいものを撃ってるんだろう……ただし、僕にとっても購買意欲をそそるようなものかどうかはわからんけど。
わけのわからん芸術品の類……壺とか絵とか……別にいらんし。

どれも一長一短、楽しみ方1つ、か……さて、どうするかね。

「で……今度はどこに向かってんだっけ?」

「『劇場』よ」

と、先導してくれているジェリーラ姉さんが返してくる。
同時に指さす先には……道の突き当りに、だいぶ年季入ってそうな大きな建物が。

あれが劇場なのか、と僕が思っていると、

「どうやら勘違いしてるみたいだから今のうちに言っておくけどね、ミナト……『劇場』と一言に言っても、必ずしも『演劇を見る場所』ってわけじゃないのよ?」

「? どゆこと?」

「要は、『見て楽しむもの全般』指して『劇場』って総称するの。質はピンキリ……見世物小屋から舞台歌劇、演奏会に……まあ、大人の男が喜ぶようなアレな劇場まで、いろいろ」

「へー、そうなの……で、今向かってるあの建物は?」

「あれ1つじゃなくて、あのへん一帯がそういうのの集まりなのよ。あ、突き当りのアレは……コンサートホールよ。一流のオーケストラの演奏を聴きながら、お茶やディナーが楽しめるわ」

「あー……パスで。クラシックは僕にとって子守歌でしかない」

そう言ったら、姉さんは一瞬呆れた目になった後、

「エルクちゃんは? 何か見たいものとかある?」

「えーっと、そうですね……これといって特には……うーん、前にフロギュリアで見て、演劇は割と楽しめましたね。ただ、要所要所でオーバーリアクションだったり、無駄に感情が前に出すぎてたり、歌とか踊りが挟まってくるのがちょっと見てて鬱陶しかったですけど」

「歌劇ってそういうもんだと思うけど……」

再びあきれた表情になる姉さんだけども、僕もそれわかる……。ああいう演出、見ててちょっと……『余計』だな、って思うことがあるんだよね……。

エルクのは趣味嗜好の問題だけだろうけど、僕の場合はそれに加えて……映画とかアニメを画面越しに見慣れてたから、って部分があるかもなあ。

ドラマとか、映画とかって、基本的にネタでもない限りは、わざとらしいオーバーリアクションとか、ないし。役者が、自分の出番が来るたびに、セリフに過度に抑揚をつけたり、カメラ目線したりしないじゃん? ましてや、歌や踊りが入ったりするはずないじゃん?

……え、特撮ヒーローの変身シーン? 名乗り? 決め台詞?
……あれらはいいの。必要なの。カッコよさの一部なの。

……で、だ。それを見慣れてて、それを『面白い』と思ってたからだろう。あの、ミュージカルやら舞台劇の独特な『間』というものが……何というか、楽しめない人間なのだ。僕は。

「……前々から思ってたんだけど……あなた達2人、私生活に潤いとか、ないわけ? なんかこう……打ち込める趣味ってもんがさあ……。ミナトは『研究』があるとしても、エルクちゃんの趣味って……何?」

「しいて言うなら、読書とか、散歩とか……あんまり派手なのは元々趣味じゃないので、空いた時間に、あるいは片手間にでもちょろっとやれるようなの、ですかね。あ、最近はミナトが『ポータブルプレーヤー』っての作ってくれたんで、それも時々」

「ああ、あの、映像とか音楽を記録して、好きな時に見たり聞いたりできるアレね……」

「もともと私、裕福じゃない田舎の村出身なんで、娯楽とか無縁だったんですよ。子供のころから、小遣い稼ぎに村の商店の小間使いとかやってましたし、趣味らしい趣味なんてあんまり……それに最近は、ミナトと一緒にいるだけで楽しいですし」

と、ちょっと顔を赤くしつつ、うちの嫁はうれしいことを言ってくれる。

「だって、トレーニングの一環とか、依頼で行く先とかで、まず普通なら行けないような場所に行ったりしますし……こないだなんて、あー、フロギュリアで極寒の雪景色見た後ですけど、火山の火口を上空から見下ろしちゃいましたからね。船で飛んで」

アトラクション的な意味だった。

「その後、船についてる……何か、画面見ながら撃つ戦闘機構使って、クロエに教えてもらいながら、『ファイアーワイバーン』を撃ち落としたり……ええ、日常的に得難い経験してますね」

ああ、やったね。リアルシューティング。
途中から、敵の増援が来た……ファイアーワイバーンが群れで4つくらい現れたもんで、シューティングから、ルナティック級に魔力ミサイルを乱れ撃つ弾幕ゲーにシフトしたけど。

的の強度もそこそこあったから、いい火力演習になった。

数が少ないうちは……丁度いいから、同じように?射撃系の武器を使う、スウラさんやナナ、あとクロエの魔力式戦闘機の練習もやったっけな。

スウラさんは、順調に強くなってきているものの、まだちょっと不安があるから……僕が守りながらだけど。脱水症状になるんじゃないかってくらいにかいてたあの汗は、多分、火山の暑さだけが原因じゃなかったんだろう。

つまり、まだ僕の『否常識』に慣れていないということだ(暴論)。

それに比べて、明らかに普通じゃないことをやってる(自覚はあるんだよ? 自重はしないけど)にも関わらず、さらっと受け流せるまでに僕に慣れたエルクは、今の話でさらに脱力しているジェリーラ姉さんを前にして、苦笑していた。

「……あんた達を楽しませるのって、予想以上に骨が折れるわ……。しかし、そうなると……どうする? 行くつもりはなかったけど……裏カジノか、それ系の娯楽施設にでも行ってみる?」

「それ系、って?」

「ギリギリ違法じゃないけど、表立ってできないような娯楽。カジノよりはろくでなし比率が大きいわね……絡んでくる奴もいるかも」

「それはまあ、その都度処す……もとい、処理するとしても。具体的にはどんなの?」

そうね、と、少しだけ考えるジェリーラ姉さん。
『何があるか』という種類を思い出しているのではなく……『何を言えばいいか』を絞っているようにも見えた。

「んー……犯罪奴隷と魔物が戦ってたり、とか。あ、当然ながら、その……いろいろ飛び散ったりこぼれたりするから、そこ注意ね」

「……合法なんですかそれ?」

「本人たちの意思による、あるいは承諾がある場合に限り、ね。後は……犯罪奴隷と犯罪奴隷が戦ったり、犯罪奴隷を使ったアレなギャンブルが行われてたり」

大差ないな、どれも。
……うーん……特に興味を惹かれないな。パス、かな。

「でしょうね、私も好きじゃないし。けどそうなると、もう食べ歩きくらいしか……」

と、ジェリーラ姉さんが言いかけた時……視界の端で、エルクが何かを見つけた。

『ちょっとごめん』と断って、そこに……道端に立っている1人の女の人のところまで駆けていって、何か二言三言話した後……財布を出して、何かを勝って帰ってきた。

その手に持っていたのは……紙?
いや、コレ……もしかして、新聞か? しかも……『号外』?

「暇つぶしになりそうだったから買ってきたんだけど……予想外に面白そうというか、気になる記事が載ってたわ。ほら、コレ」

「? どれどれ……『女義賊フーリー またしても現る』……?」

「あら……また出たんだ。最近張り切ってるわねこの子」

と、ジェリーラ姉さん。え、知ってんの?

「ええ……近頃、この周辺を騒がせてる義賊……まあ、悪い奴専門の盗賊みたいな奴でね? まあ、後ろ暗い連中や、その商売が多少なりとも幅を利かせる町だから、割とそういうのよく出るのよ……。奪った金品を市民とかに配ったりする奴もいるし、割と市民への受けはいいんだけど……大体は、煙たがった連中に捕まって始末されておしまいなのよね」

さらりとブラックなことを言う姉さんだが、でもね、と続けて、

「その『フーリー』とかいうのは……目撃証言によると、女らしいんだけど……結構長い期間、その『義賊』の活動を続けててね? 一向に捕まる気配もない上に……うわさに聞いた話だと、一度追手だか用心棒だかに囲まれたことがあったんだけど、全員叩きのめして逃走した、とか」

「へー……そりゃまた武闘派な……」

……ねずみ小僧みたいな奴なんだな。しかも戦闘力が高い、と。

「それに、まず追いつく、追い詰めるどころか、追跡することもできないくらいに足が速かったり、屋根から屋根に平然と飛び移ったりするらしくて……総じて、異常なほどに身体能力が高い、っていう話よ。人間じゃないんじゃないか、っていう説もあるわ」

「へー……屋根から屋根に、ねえ……そんなに難しいかな?」

それくらいならできる人結構知ってるんだけど。
『邪香猫』の戦闘要員は……近距離・中距離がこなせる面子なら全員出来るし。

「普通の人には十分難しいのよ。不安定な足場を、素早く駆け抜けて、また次のとこに跳んで……しかも、今言った通り足場が不安定だから、着地も跳躍も簡単じゃないわ。それを、時に大きく、月明りを遮るほどに高くジャンプするっていう話だから、そりゃ只者じゃないんでしょうね」

「あんな感じで?」

「そう、あんな感じで………………え?」

と、僕が指さし、ジェリーラ姉さんが目を見開いて二度見して見ているさきには……



月明りを遮る勢いで高く飛び、地上に影を落としている……細身のシルエットが。



すぐにそれは見えなくなったけど……一瞬見えた限りだと……人型の、頭の部分から後ろの方にたなびいていた、長い髪の毛っぽいものが見えた気が……

シルエットのスタイルも、何か、体にぴったりした感じのスーツ?着てた気が……女の子っぽい体のラインだったな。

隣で唖然としているエルクの、手元で開かれている号外の新聞を覗き込む。
ふむふむ…………特徴が一致するな。



…………え、ご本人登場ですか?



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