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第23章 幻の英雄
第545話 爆弾発言
しおりを挟む突然ですが、今僕は……いや、僕達は、『ウォルカ』に来ている。
ネスティア王国でも指折りの……王都に勝るとも劣らないと言っても過言ではない大都市であり、言わずと知れた、冒険者ギルドの『本部』がある町だ。
そしてここは、独り立ちした僕がエルクに連れられて訪れた、いわば『始まりの町』でもある。
その街の中心部にある、冒険者ギルド『本部』の一室を、僕ら『邪香猫』は訪れていた。
「ここには特に被害も出てないみたいでよかったね」
「そうね。見た感じ、建物が壊れたとか、そういうのも全然ないみたいだし……さすがはギルドの『本部』がある町、ってとこかしら」
窓の外に見える大通りの景色を見ながら、僕やエルクはそんな風に話していた。
「そもそも戦闘らしい戦闘は起こっていないですからね。全く魔物が来なかったわけではないですが、全て町の外で冒険者が迎撃に成功し、内部には1体も通していないんですよ」
接待役を務めてくれているリィンさんが、そう補足するような感じで教えてくれた。
ほとんどの魔物は、各地に陣を張っていた、国の正規軍が相手をしていて、それが取りこぼした部分がやってきただけみたいだし。
『神域の龍』や、『ダモクレス財団』の幹部達を倒して以降は、パニックになって逃げまどっていた魔物達も、徐々に落ち着いて元の住処に戻っていったそうだ。
今はもう、町はすっかり元の活気を取り戻している。
さすがは冒険者の町だな。大陸全体で大変なことがあった後だっていうのに……いやむしろ、そんな時だからこそか。これからのために、どの店も精力的に商売に打ち込んでいるようだ。
そんなことを考えていると、こんこん、とドアがノックされ、迎えの人が僕らを呼びに来た。
「失礼します。チーム『邪香猫』の皆さま。準備が整いましたので……1階のホールまでお願いいたします」
それを聞いて、僕とエルクは……いや、部屋にいる『邪香猫』メンバー全員が……大なり小なり、『ああ、来ちゃったか……』みたいな表情になった。なってしまった。
例えるならそれは、定期テスト当日の朝の学生みたいな……『来るとわかってはいたけどできればこないでほしかった日』が来てしまった、という感じの顔、そして気分だったと思う。
けどそういうのは総じて、逃避していても仕方ないものなので……諦めてその場に向かうことにする。
ある者は深呼吸をして心を落ち着け、またある者はどでかいため息をつきながら、僕らは部屋をでて、階段を下りて行った。
なお、ドアのところに立っていた、呼びに来てくれたギルド職員さんは、ちょっと意外そうというか、それでいて微笑ましいものを見るような顔になっていたので……おそらく、これから始まることの『表向きの事情』しか聴かされていないんだろう。
『高ランクの冒険者さんでも緊張するんだなあ』くらいに思ってるのかも。……幸せなことである。
そして、部屋で接待役を務めてくれていたリィンさんは、表情が営業スマイル100%になっていたので……こちらは恐らく知っているな。これから何が起こるかを。
☆☆☆
1階のホールに降りると、そこには多くの人が集まっていた。
もっとも、この大部分は野次馬だ。
これから何が起こるかの『表向き』の事情を聴いて、その瞬間を一目見ようと来たんだろうな。
ちらりと見ると、窓の外にも何人かいて、中の様子を見ているっぽいのが見える。注目度半端ないな。
ホールの中心部には、何人かの身なりのいい人……おそらくは貴族達が、来賓?として、
そして、それより少し人数が多い、こちらは冒険者らしい服装に身を包んだ者達がいた。
建物内でではあるが、皆、武器や防具できっちり武装している。さすがに抜き身で持っている者はいないけど。
冒険者にとっては、それが正装であるし、これから始まるのはその『冒険者としての晴れ舞台』なので、さすがにそれを抜き放っている者はいないけど。
僕らもその一段の端っこに加わる。
階段から降りてきた瞬間から、一斉に視線がこっちに集中したけど……少しするとそれもすぐに分散して、ホール中心部に集まっている冒険者全体に対してのものになった。
周りをちらちら見てみると、野次馬にも、中央にいる冒険者にも、何人か見知った顔がいるな……なんて思いながら待っていると、奥の扉が開いて、この冒険者ギルドの主……ギルドマスターであるアイリーンさんが出てきた。その隣には、副マスターであるバラックスさんも一緒にいる。
アイリーンさんは……満面の笑みで。
バラックスさんは……わかっちゃいたが、異の痛そうな表情で。精一杯取り繕って入るけど……疲労の色を隠せていない。おいたわしや。
ああ、今更ながら言っておくと……これから始まるのは、いわば『表彰式』だ。
今回の『神域の龍』の騒乱によって、大陸各地で魔物が大暴れした際、多くの冒険者がその命を懸けた戦いで、人々を、町を、見事守ってみせた。
その中でも特に大きな働きを見せた者に対して、その働きを讃えるってことで、特別に行われることになったのである。
大規模なスタンピードが起こった時とかにも、各地の支部で必要に応じて行われることがある行事らしいが、今回は大陸規模での大騒動だったってことで、ここ『本部』で行われることになったのだ。
そして今回の式典では、何人かの冒険者については、今回の功績をもって昇進することも決まっており……その中には、『Sランク』に昇進する者もいる。
……というか、僕らのチームにもいるんだけどね。
「全員揃っているようだね。それじゃあ、待たせてしまっていることだし……始めようか」
一応、来賓も招いてきちんとした『式典』なんだけど、アイリーンさんは至極いつも通りな感じでそう言って、介添えをしているバラックスさんと一緒に、前に進み出る。
並んでっている冒険者達、その端から順番に――僕らとは逆側の端――適当に一言口上を述べたり、声をかけながら、表彰状とギルドカードを手渡していく。
その中には……さっきも言ったけど、僕の見知った人もいまして。
「ノウザー・グランダーソン君。Sランク昇格おめでとう。君の話はよく耳に届いているよ……これからもその心のままに、やりたいようにやってくれ」
「言われずともそのつもりだ、ギルドマスター。肩書が多少変わったところで、我らの信ずるものにいささかの揺らぎがあるわけでもない」
見た目と中身が一致しない健康優良世紀末系男子こと、ノウザーさんである。周囲にいる、同じく世紀末系の見た目のチーム……『慈愛と抱擁の騎士団』の皆さんと一緒に参列していた。
普段、地域に根差した活動がメインだから、なかなか派手な活躍の場がなくてAAAランクのままだったわけだが……今回の活躍でとうとうSランクになったようだ。
そしてその隣には、彼と同じでフロギュリアを主な拠点に活動している、クレヴィアさんの姿もあった。戦友がこうしてようやく日の目を見る場に建てたことを喜んでいるようで、うんうん、と何度もうなずいていた。
……僕と同じで、ノウザーさんが見た目でだいぶ色々損している、けど超絶いい人だってことを知ってるからな……気持ちは大いにわかる。
なお、クレヴィアもこの表彰式に呼ばれた1人ではあるが、こちらは表彰だけ。
彼女はもともとSランクだからな……そして、さすがに彼女でも、その1つ上……『SS』ランクに進むにはまだ実力が足りない。
そのまま順番は進んでいき、最後に僕らの番がくる。
「ミナト・キャドリーユ君。此度の働き、戦果においても支援においても、SSランクの名に恥じない見事なものだった。これからも励んでくれよ」
「はい、ありがとうございました」
チームのリーダーである僕が最初に表彰。もちろん、僕も昇格はなし。SSランクより上は、制度的にないからね。
表彰状をもらった際に、アイリーンさんの笑みがすごくいいものになっていたように見えたのは……気のせいじゃあるまい……。
……多分だけど心の中では『この後もよろしくたのむぜ♪』とか言ってたんだと思う……。
その後は、うちのチームで言えば、むしろ僕以上に主役である……シェリーの番だ。
「シェリー・サクソン君……Sランク昇格、おめでとう。これからも……」
「ありがとうございます、ギルドマスター! これからもがんばります!」
Sランクのギルドカードを受け取り、思わずといった感じで、アイリーンさんの言葉にかぶせて言ってしまったシェリー。
そう……今回、彼女もとうとう、Sランクに上がったのである。
これに関しては、知らせが来たときはシェリーも本当に嬉しそうだった。皆でやった修行の成果が出たー、って。
実質的なランクの中では最高レベルであり――『SS』は知っての通り、ちょっと特殊なランクなのでね――彼女にとっては長年の夢だった称号だ。
……ちょっとだけ目が潤んでいたように見えたのは、あえて触れないことにした。
これでシェリーも、Sランクになり……この『アルマンド大陸』全体にいるSランク冒険者の数は、ええと……
僕がSランクになった時には……僕やクレヴィアさんも含めて、全部で4人だったはず。
その後僕がSSランクになって、3人になった。
そして、今回の戦いで……1人、Sランクだった人が、怪我が原因で引退したそうだ。名前は知らないし、あったこともない人だけど。ちなみに、今日ここにも来てない。
そこに、今回新たにシェリーとノウザーさんが加わって……4人か。
さて、ここまでは一般に知らされている範囲のイベントである。
そして、ここからが……さっきから僕らをずっとハラハラさせている、『本番』のイベントだ。
表彰式も終わり、後は、ギルドマスターから一言挨拶をもらった後で解散を残すのみ、というところになって、アイリーンさんが皆の前進み出て、改まった様子で話し始めた。
「さて……今回の式典は以上で終了とする。改めて、今回は皆、本当によく戦ってくれた。これらも君達の冒険者としての人生が、より実り多き者になることを願わせてもらうよ。……それから、この場を借りて1つ、皆には報告しなければならないことがある」
……来た。
周りの人達が、アイリーンさんの不意の話題転換に『何だろう?』的な空気になる中で……アイリーンさんは、にっこりと笑った表情のまま……
「突然のことではあるが、聞いてほしい。ボクは……この、アイリーン・ジェミーナは、本日この場をもって……ギルドマスターを引退する」
「「「…………!!!?」」」
最初は、静寂だった。
多分、いきなりのこと過ぎて、何を言ってるかわからなかったんだろう。
けどそれはすぐに、動揺を含んだざわめきに変わっていき……さらには、到底『ひそひそ話』の域に収まらないボリュームの話し声や、悲鳴のような叫び声まで聞こえてくるようになった。
皆、ようやく理解したようだ。
実に100年以上もの間、ギルドの頂点に君臨し続けたアイリーンさんが……本当に突然、ギルドを去ると告げた。その衝撃の宣言が……聞き間違いでもなければ、冗談でもなんでもないのだと。
「ぎ、ギルドマスター!? い、一体どういうことですか!? そ、そんないきなり……引退などと!?」
動揺しながらも声を張ったのは、クレヴィアさんだ。
恐らく彼女の言葉は、この場にいる者達ほぼ全員に共通の疑問だっただろう。
それを皮切りに、あちこちから質問が飛ぶ。
「なんでいきなり引退するんですか!?」
「理由は!? まさか、ご病気か何か……!?」
「たしか、ギルドマスターは今回の戦いにも……ということは、何か怪我でも……」
「今あなたに去られたら、ギルドはどうなるんですか!?」
「あなたの代わりが務まる人なんて、ギルドには誰も……」
ハチの巣をつついたような騒ぎの中で……最初からこの場にいた、貴族っぽい人達は……すでにその話を知っていたからだろう。取り乱した様子はない。
むしろ、この騒動を面白い見世物でも見るように、ニヤニヤと笑いながら見ている。
そして……動揺していないわけじゃなさそうだが、冷静にこの場を見極めている人も。
誰あろう、ノウザーさんである。相変わらずの貫禄というか風格である。
アイリーンさんの真意については測りかねているようだが、貴族達がどうもおかしい態度をしていることや……僕らみたいに、動揺していない者達が中にはいることに……すなわち、この発表が『あらかじめ予定されていたもの』だということに、素早く気付いたようだった。
喧噪の中、アイリーンさんはぱんぱん、と柏手を打つようにしてその場を静かにした。
やたら大きく音が響いたので、もしかしたら何か魔法でも使ったのかもしれない。
それでも完全には静かにはならず、あちらこちらで『ざわ……ざわ……』と聞こえて来ていたものの……気にせずアイリーンさんは続けるようだ。
「驚かせてすまなかったね。でも、これはもともと決めていたことなんだ」
アイリーンさんはそこで、ちらりとクレヴィアさんの方を見て、
「理由はいくつもあるよ。まず何よりも……ボクの任期、長すぎだろう? 100年だぜ100年」
あっはっは、と笑いながら言うアイリーンさん。
「頼りにしてくれるのは嬉しいけど、ロートルがいつまでものさばって椅子を独占してちゃ、若い連中が育たないしさ。きちんと次の世代へ託していくっていうのも大事だろ? そのたびに引き留められてきたけど……いい加減もういいかな、と思ってね」
アイリーンさんはその圧倒的なネームバリューと実績、そして確かな実力でもって、長いこと望まれてギルドマスターの座に就き続けていた。
冒険者って、基本的に荒事商売だし……結構な割合で荒くれ的な連中もいる。ほぼ実力が全て、と言っても過言ではない業界だ。
そういう冒険者達をまとめ上げるのに必要なのは、金や名誉以上に、圧倒的なカリスマであり、絶対的なシンボル。
ギルドの頂点に立ち、全ての冒険者にとっての不動のシンボルとして輝き続けることを考えれば、アイリーンさん以上の適任者はいなかった。
だから、当然と言えば当然だし、仕方ないと言えばしかたない人事ではあったんだが……さすがに1人の任期が長すぎるっていう話は、たびたび出ていたそうだ。
「それに、僕がいるせいでギルドのやり方そのものも昔ながらの凝り固まった部分が多くて、なかなか変わらないような部分もあっただろ? そういうのを取っ払うためにも、重石になっているボクはいなくなった方がいいと思う」
時代に合わせてギルドの在り方を変えるべき時が来た時に、自分がその足かせになるかもしれない……と、アイリーンさんは語る。
それを行った時に、向こうに座っている貴族達の一部が、こらえきれないようにニヤニヤと笑みを深めたように見えたのは……気のせいじゃあるまい。
ギルドの体勢が多少なり変わるとなれば、それにかこつけていろいろな利権も発生する。
そこに食い込むことができれば、莫大な利益を生む市場に参入するきっかけになる。彼らが狙っているのはそのへんだろう。
冒険者ギルドは今まで、純粋に冒険者と、その周辺で彼ら・彼女らを支える町そのものを相手にした仕組みをとり続けていた。
その仕組みが変わることを、多くの冒険者は望まないだろうが……同じくらい多く、その利権やら何やらを狙っている者達もいるってことだな。
そんな連中には目を向けることなく、アイリーンさんはそして……
「そして、個人的にこれが一番の理由だったりもするんだけど……ボクもいい加減引退して、老後は好きなこといろいろやりたいと思ったから、かな」
……この言葉について……これを聞いた多くの人は、言葉通りにアイリーンさんは『老後』を過ごしたくなったんだ……と思っただろう。穏やかに、静かな老後を。
まあ、一般的に『老後』なんて言葉を使う場合は、そういう使われ方をするものだし。
……ゆえに、この言葉を聞いて……アイリーンさんの真意に気づけた者は、いなかったと思う。
そんなのは、相当深く彼女のことを理解しているか……事前に彼女の意思を知っていた人くらいだろう……僕らみたいな。
それ以外の人達は……この後何が起こるかも知らずに、のんきに笑ったり、見当違いの心配をしたりしているという……
「そ、それにしても、急すぎないでしょうか……せめて、移行にかかる期間を考えて緩衝措置を設けるとか……あるいは、相談役か何かの立場でしばらくの間様子を……」
「まあまあ、クレヴィア殿……そう言わなくともいいではないですか」
「そうですよ。せっかくアイリーン殿がこのようにおっしゃっているのですから……あなた達、現役の冒険者たちのことを考えての提案でもあるのですよ?」
「左様。それに、アイリーン殿も長く勤められました……後を託して去るというのならば、我々は彼女が心残りなく第2の人生を歩みだせるように、送り出すべきではないでしょうか?」
貴族達は口々にそんな風に言い、クレヴィアさんは……彼女も、貴族達の意図を察してだろう、苦々しげな表情になるが、
「そうだよクレヴィアちゃん。そう言ってもらえるのも、君がギルドのこれからのことを真剣に考えた上で話してくれているのも、どちらもうれしく思うけど……残念ながらそもそもボク、そういうのに時間をとることはちょっと難しくなりそうなんだ。だから、そういう役職について……っていうのはできないかな」
「難しく、とは……何か、これからやることが決まっているのですか?」
クレヴィアさんからすれば、何の気なしに、ただ気になったから聞いたことなのかもしれない。
それに対して、アイリーンさんは……
「うん。だってボク…………
…………現役復帰するからね」
「「「………………は?」」」
さっきの『引退宣言』以上に、今の言葉が理解できなかったんだろう。
クレヴィアさんはもちろん、それを聞いていた冒険者達、野次馬達、貴族達……今の声が聞こえていた、およそ全員と言っていいんじゃないかという人数の声が、そろったようだった。
そろいもそろって、『わけがわからないよ』的な表情で、爆弾発言をぶっこんできたアイリーンさんを見返している。
しかし、アイリーンさんは変わらずにこにこと笑っているばかり。
『冗談、冗談』なんて感じの、多くの人が予想……あるいは望んでいる反応を返してくれたりはしなかった。
「……え、えと……え? あの……え? ぎ、ギルドマスター? 現役復帰、って……どういう……意味、で……?」
「やだなあクレヴィアちゃん、言葉通りだよ。ギルド規則は知ってるだろ? その条文で、既に冒険者を引退した『元加盟者』であっても、いくつかの条件を満たせば、復帰して冒険者ランクを含むギルド資格を復活させられるって、そうきちんと書いてあるじゃない」
「いや、それは知っていますが……え、じゃあ本当に……ギルドマスターが……冒険者に?」
「うん。まあボクだけじゃなくて……チーム全員でだけどね? あいつら全員、っていうか、チーム『女楼蜘蛛』ごと復活させて復帰させることになったから♪ あ、リィンちゃん。この後手続きするから、書類の準備頼むぜ?」
「……はい、かしこまりましたギルドマスター(極限の棒読み)」
「「「………………」」」
さて、この場にいる皆さんが、混乱の極致から再起動するまで……何分必要だろうな……。
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